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無垢の人質 第3章 (2) 

レオンはイサベラを抱き寄せ、唇を強く重ねた。

イサベラの柔らかな胸乳が、レオンの硬い胸壁に押しつぶされる。強く抱きすくめられ、同時に唇を唇で愛撫され、イサベラは両膝をガクガクと震わせた。

キスをされたまま、両手首を背中の後ろで握られた。イサベラは、不安から目を上げ、レオンと視線を合わせた。

「や、やめてください・・・」

顔を振り、キスから逃れ、囁き声で訴えた。後ろ手に回された両手首に革紐が巻きつけられ、拘束されるのを感じたからだ。

レオンは、イサベラの訴えを無視し、唇を徐々に下方へと這わせ、細い首筋の敏感な肌を甘噛みしていく。自分ではどうすることもできない悔しさに、イサベラの目に涙が溢れた。

「ベラ、お前はわしのものなのだ。わしが自分のものをむさぼることをお前に拒否することなどできはしないのだよ。だが、やがて、お前は、わしのことを主人だと悟ることになるだろう。そして、自分の存在は、わしを喜ばすためだけにあるのだと悟ることになるだろう」

イサベラは、レオンを拒否しきることなどできないことを自覚していた。こんな小柄な体格だ。褐色の胸板から双肩にかけて隆々と盛り上がる、彫刻のような筋肉の塊にかなうはずがない。どう抗っても、結局は犯されてしまうのだろう。彼女の脳裏に、レオンが体内に精を放った時に、唸り声を上げて、身体をぶるぶる震わせたことが蘇った。あの時、自分も身体を震わせたことも。イサベラは、恐怖と共に、不思議な熱が下半身に満ちてくるのを感じた。

レオンは、イサベラから離れ、暖炉の前の幅広の深ぶかとした椅子に行き、そこに腰掛けた。それから、テーブルにあるゴブレットを取り、ゆっくりと一口、ワインを飲んだ。グラスを上げながら、その縁ごしにイサベラの姿を見て楽しむ。

全裸で、後ろ手に拘束されたまま立ち尽くすイサベラ。結いを解いた長い赤毛の髪のおかげで、胸の少しは隠せても、何もかも凝視しようとするレオンの鋭い視線から身を守ることなどほとんどできない。イサベラは、ちろちろと身をくすぐるような熱が、生じてはならぬ場所に生じてくるのを感じた。

レオンは、軽く手を動かし、イサベラに近くに来るよう促した。

「さあ、どうせ避けられぬこと。無駄な抵抗はせんことだ」

[2008/09/17] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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