「おい、ちょっと待ってくれ・・・」 何を言ってよいか分からない。「俺は・・・」
突っ立ったまま、少し黙りこくってしまった。
気づくと、リサはすでにキャビネットから戻ってきていた。リサもジャクソン夫人も俺を見ている。しかもジャクソン夫人はすでに素っ裸になっていた。
「何?」 ジャクソン夫人が言った。
「俺は帰る」 はっきりと強い声で言ったとは言えない。
「帰るですって?」
「俺は・・・ともかくスターン医師の病院に行ったのは今回が初めてだし、これまでは、俺はすぐに帰っていたから・・・」
と、そこまで行って黙ってしまった。何を言うか考えていた。実際、これまで俺が何をせずに帰っていたと言おうとしたか、自分でも分かっていないのだ。
奥さんもリサも、驚いた顔で俺を見上げていた。気づくと、リサは手に目隠しと手錠を持っている。・・・二人分だ。3人とも、凍ったように固まっていた。
最初に動いたのはリサだった。
「気にしなくていいのよ」
そう言って、手にしたものをテーブルに置いた。それから俺の真ん前に来た。シャツのボタンを外し始めるではないか。ジャクソンの奥さんも、すぐに俺のところに来た。ズボンのベルトを外し始める。
「ちょっと聞いてね。これはとても素敵なことなのよ!」
リサは興奮しているようだった。シャツのボタンを外し終え、脱がしにかかる。奥さんは俺のズボンを下着と一緒に降ろし、靴の紐を解いて、俺の足から脱がそうとしていた。リサにシャツを脱がされ、俺はTシャツ一枚になっていた。リサは、そんな俺の格好をちょっと眺めた後、今度は自分のブラウスのボタンを外し始めた。キャビネットの方に目をやると、ディルドが何本か、それに小さな鞭も置いてあった。
ジャクソンの奥さんは、靴ばかりでなくソックスも脱がし、俺はTシャツ1枚になっていた。リサはブラジャーとパンティだけになっている。
突然、リサが俺の頭を両手で包むように抱き寄せ、キスを始めた。ジャクソンの奥さんは、俺の後ろに回っていた。俺の尻をいじり始めるのを感じる。
「ねえ、腰掛けましょうよ」
ようやくキスを解き、リサが言った。カウチに腰を降ろす。俺を真ん中にして、両脇にリサとジャクソンの奥さんが座った。
奥さんは俺のTシャツに手をかけ、脱がしにかかった。俺が全裸になるとすぐに、リサは顔を寄せ、またキスをしてきた。
一方、ジャクソンの奥さんは頭を下げて、またも俺のペニスを口に咥えた。今回は頭を激しく上下させたりはせず、ゆっくりと舐めまわしたり、吸ったりしている。このまま1分か2分ほど経過したと思う。リサがキスを解き、小さな声で俺に言った。
「あなた、これが大好きになるはずだから」
そう言ってまた俺にキスを始めた。
ふと、部屋の中、物音がするのが聞こえた。俺たちの前に、別の女が立っていたのだった。俺はあわててキスを解き、その女を見た。リサも女の方を見る。
その女は、服を着たままである。ただ俺たちのことをじっと見ていた。リサと同じ位の年齢か。だが髪はリサより色が濃く、短い。
「何が始まっているの?」 とその女が言った。
「この人、スターン先生のところで怖気づいちゃったようなのよねぇ」 とリサが言った。
ジャクソンの奥さんは、まだ俺のペニスをしゃぶっていた。しかも巧みな口使いだ。
女は返事をしなかったが、まるで、堪えきれなくなったみたいに、くくくっと変な笑い声を立てた。
巧みなフェラチオをされ、俺はまたいきそうになっていた。奥さんは、決してやめようとしない。俺はもはや自制できなくなっていた。
「電話をかけてくれる?」 リサが言った。立っている女に向けて言ったのは確かだ。
「もちろん。番号は?」
「555-1212」
女はすぐに電話しに行こうとしたが、ちょっと立ち止まった。
「何て言えばいいのかしら?」
俺はどんどん限界に追い詰められていた・・・だがまだ持ちこたえられる。前に出していたから、結構、長持ちしていると思った。持続する時間が長いほど甘美な快感を味わえる。
「スターン先生に昼休みに来るよう伝えてって言えば?」
「ジュリー? それともビッキー?」
もう、いきそうだ。
「どっちでも。でも、そうね、どっちも呼び出して。二人来ているから」
「できたら私も手伝いたいわ」 女はにやりと笑みを浮かべた。
「ええ、もちろん。手伝って」 とリサ。このときのリサの声は、母親が2歳の子供に話す時のような、保護者ぶった感じに聞こえた。
「手伝えるのね! 知ってると思うけど、私、見てきてるから」
「キスして」 リサはそう言って立ち上がった。
リサと女はすぐにキスを始め、俺やジャクソン夫人がいるのを忘れてしまったかのように、キスに夢中になった。女の手がリサの背中を上下に這い回り、やがて彼女の下着の中に滑り込んだ。二人は、まるで俺たちのことを無視しつつ、互いの口をむさぼるようにして、延々とキスを続けた。そして、俺は射精した。
おわり