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誰とやったか知ってるぜ 第3章 (10) 

朝になり、俺は、起きるとすぐにパソコンに電源を入れた。立ち上がるまで、どうしてこんなに時間が掛かるんだとイライラする。ようやく立ち上がり、ネットに入って、メールのサイトに行った。案の状、先生からの返事が来てる。

「これが最後のチャンスだわよ! 指輪を返して! さもなければ警察を呼ぶわ! 指輪を返して、私に関わらなくなったら、何も困ったことにはさせないから。でも、そうしなかったら、最悪の事態になるでしょうね!」

俺は、即、返事を書いた。

「いや、こっちこそ、これが最後の警告だよ。言われた通りにすれば、誰も傷つかずに済むんだ。忘れたのかな。俺はお前が去年の夏、誰とやったか知ってるんだ。それに、今は、教室で俺にやられてよがり狂ってるお前のビデオも持っている。本気で、俺がみんなにバラしても良いと思ってるのかな? 何人かに証拠を送ろうか? そうなったらお前の回りの世界は一気に崩れてしまうぜ、グラフ先生? お前は、今夜、ベッドからすり抜けて俺を出迎えるだけで良いんだぜ? 必ず、そうしろよ! 楽しみにしてるぜ! ご主人様より」

メールを送った後、俺はブラッドの家に行くことにした。着替えをし、朝食を取り、部屋を片付けて出かける。自転車でブラッドの家に向かいながら、ブラッドの母親が家にいるかなと思い続けた。ブラッドの母親をあの秘密クラブに連れて行くことも考え始めたが、多分、そいつは夢にしかならないだろうと分かっていた。5000ドルを用意するなんてとてもできっこないから。

ブラッドの家の前に着た。ブラッドの車はあったが、母親の車はなかった。多分、仕事に出てしまったのだろう。玄関をノックすると、中からブラッドが、おう、入って来いよ、と言う声が聞こえた。

居間に行き、ブラッドとテレビを見ながら、最後に会ったときからどんなことがあったか、おしゃべりした。ブラッドは、新車に女の子を乗せるまではいったが、2塁ベースにすら辿りつけなかったと言っていた。俺は、父親の仕事を手伝ってたと、話しをでっちあげた。

だらだらとブラッドと日中を過ごしたが、早くブラッドの母親が帰ってこないかと待ち遠しかった。ようやく、5時ごろ、ブラッドの母親の車が家の前に来た。何秒か過ぎ、玄関が開いて、ステファニが入ってきた。

「あら、お二人さん、ただいま」

ビジネススーツの姿でそう言い、俺たちの前を通り過ぎて、寝室に入って行った。その何分か後、ピチピチのジーンズと丈の短いTシャツ姿で出てきた。おへその辺りが露出している。

ステファニは俺の向かい側のソファに座った。彼女がどんなことを考えているか、想像しながら、何分か一緒におしゃべりをした。Tシャツを通して、ちょっと乳首っぽい突起が見えたので、多分、ノーブラなのだろう。

ステファニが、よそで男とやりまくっているのを俺が知っていることを知ったら、彼女、どうするだろう? どんな反応をするだろう? と考えた。それに、実際、ブラッドの母親が男とやってるところの写真も撮ってあるんだ。

ステファニは夕食の支度をすると言って、席を外した。俺にも「一緒に食べる?」 と訊いたが、俺は、家で両親が待っているからと断った。そしてブラッドに、またな、と言い、あいつの家を出た。

[2008/12/10] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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