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デス・バイ・ファッキング 第4章 (1) 

「デス・バイ・ファッキング」 第4章 Death By Fucking Ch. 04 by thebullet

アンドリューの話:

僕たちは愛とセックスの一夜を過ごした。ディ・ディと僕。もう行かなければならない時間だ。二人とも、朝から仕事がある。ああ、職場では、どんな風になるんだろう?

彼女は、体を部分的に毛布で覆ったまま、横たわっていた。片腕を無造作に頭の上に放り投げ、目は閉じている。顔には、セクシーで、気だるそうな笑み。セミヌードの彼女の姿態。とても暖かそうで、誘惑的だ。見ているだけで、またも自分が興奮してきているのを感じる。

着替えを終え、ベッドの彼女のところに近づいた。ベッドサイドにひざまずき、両腕で彼女の体を包んだ。優しく抱きしめ、心を込めてキスをした。

「ディ・ディ、素敵な夜をありがとう。もし何か僕にして欲しいことがあったら、いつでも、言って欲しい」

ディアドラは目を閉じたままだった。まるで眠りに落ちかかってる猫のよう。

「ありがとう、アンドリュー。素敵だったわ」

そして、まさにそんな猫のように、彼女は、そう言うなり眠ってしまった。僕は、気をきかせて、もう一度、彼女の頬にキスをし、その後、ホテルを出て、家に帰った。

このことで、僕と彼女の関係での力学が変わらなかったら、変えられるものなど、どこにもないだろうと思った。この、木曜日の朝、会議室に入るときの僕は、少し不安を持っていた、などというレベルではなかった。入ってみると、僕が最初に来たと分かった。いや、実際、僕とディアドラの二人だけなわけだから、最初か最後かのどちらかにしかなれないのではあるが。

前の3日間での、愛しいミズ・マーティンとのミーティングは、彼女の言葉を借りれば、緊張に満ちたものだった。彼女がそばにいるといつでも、僕は常時興奮している状態にいたのだから。僕は、自分の時間を、セクハラの訴訟を心配することか、どうやったら彼女とベッドインできるかと悩むことの、どちらかに割いていたのだった。

だけど、もう、心配する必要も、悩む必要もなくなった。でも、僕も、ディアドラのことは充分に理解しているつもりだ。彼女は、ビジネスオンリーの態度を貫くだろう。あるいは、彼女は、すでに、昨夜のことについて何度も後悔しているかもしれない。ディアドラは、不適切だと見られることに心配をしていた。昨夜、僕は、最初に、無我夢中で彼女を犯してしまったし、彼女に、もう許してと言わせてしまったのだ。そんなことがあったのに、今朝になって、僕がディアドラにビジネス仲間として敬意を見せても、彼女は困惑するだけかもしれない。

確かに、今日は、興味深いことになりそうだ。

ディアドラは、カジュアルなビジネス服に身を包み、颯爽とした様子で会議室に入ってきた。

「あら、おはよう、アンドリュー。すでに出勤してくれていて良かったわ。片付けなくちゃいけない仕事がたくさんあるから。例の緊張感が、何と言うか、・・・解消されたわけだし。言ってる意味が分かるわね」

と、そう言って彼女は笑い出した。

僕もつられて笑っていた。この女性は、一種、キュートで、あけすけな感じで、可笑しさを感じさせる人だ。問題を避けることはしない。むしろ、問題に直接対峙する。だけど、軽く、さりげないジョークで対峙するため、直接的であっても、問題が深刻にならない。そんな感じだ。

実際は、このジョークでは、僕の問題が解消したわけではない。確かに、昨夜のことについての彼女の反応を見て、僕は嬉しかった。だけど、彼女は、昨夜のことについて冷静になるだろうと思っていた。彼女はいつも冷静だ。

だが、仮に、昨夜のちょっとした緊張緩和の行為によって、彼女の存在に対する、僕の自然な身体的反応が軽減されるだろうと思っていたとしたら、僕は、悲しくも(あるいは、状況によっては、嬉しくもと言うべきかもしれないが)間違っていたということになる。早速、僕の下腹部辺りがざわざわと興奮しだし、突然、ズボンの前の所がディアドラに向かって、つんとテントを張ったからである。

ディアドラは、僕の反応に気づいても、笑みをちょっと大きくして見せるだけで、気づいたことを示してくれていた。彼女の存在全体から、何か、充足感が発せられているような感じだった。何か、ぬくぬくと居心地が良さそうにしている、餌を充分に食べた猫のような雰囲気。


[2009/03/03] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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