仕事に集中して1時間ほどたった時だった。僕は、ディアドラのノートパソコンに表示されている数字を彼女と見ながら仕事をしていたので、会議テーブルで、彼女の左側に座っていた。その時、本当に突然、股間を触られたのである。触れられた途端、それまでの75%勃起から、一気に100%勃起状態になった。あまりに速い勃起だったので、ズボンを破って飛び出すのじゃないかと思った。実際、僕自身、びっくりして60センチほど跳ね飛んだと思う。
「ディアドラ! 何をしてるんだ?」
彼女は手を引っ込め、にっこりと笑った。
「ちょっとチェックしただけ」
と、それだけ言って、何事もなかったように、すぐに仕事に戻った。この類のことをされると、気が狂いそうになるものだ。
1時間後、彼女は、また同じことをした。突然、あそこをに手を置くのである。まるで、好きな犬の頭を軽く叩くような感じで。ディアドラは、悲しそうな顔を装って頭を振り、「可哀想ね。そんなふうに感じてる状態って大変なことだと思うわ」と言うのだった。
「でも、ある意味、その代わりの状態よりは良いとも言えるよ」
「代わりの状態って?」 ディアドラは不思議そうな顔をした。
「全然何も感じない状態」
「まあ」
彼女はそれだけ言って、後は仕事に戻ってしまった。そして、ひたすら仕事に集中している。でも、午前中のこの彼女の振る舞いが、あまりに誘惑的だったため、僕は昼食時には、事実上、息をはあはあさせてる状態になっていた。
12時15分、彼女は時計を見て、言った。「ランチに行く?」
食べ物のことなど、その時の僕の頭の中では一番存在が薄いものだったが、一応、「食べてもいいですが」と答えた。
彼女は頷き、「私も食べられるわ」と言った。
ディアドラは立ち上がり、会議室のドアのところに言った。多分、身だしなみを直しにトイレに行くのだろうと思っていた。ところが、彼女は、ドアの鈎をかけ、僕の方を向いたのだった。
「今は休憩に入ったわけで、勤務時間外になったのよね。だから、朝からずっとしたいと思っていたことができるわ」