「お前のことを思っただけで固くなるというのに。どうしてお前を手放せよう?」
レオンは、そう言いながら、固くこぶしを握ったイサベラの小さな手を取り、手のひらで包んだ。力ずくで彼女の指を曲げ、手を開かせ、はちきれそうに盛り上がった股間に強く押し付けた。無理やり手を開かされたイサベラは反射的に手を握った。だが、その動きはレオンの膨らんだ肉棒を優しく手に包み込むことにしかならない。
レオンの指が、胸の谷間を下り、ゆったりとした動きでへその周りに円を描き、さらに下方へ降りて、太ももの間の狭い隙間にもぐりこんだ。イサベラは身体を震わせた。
レオンは指先に湿り気を感じ、うめき声をあげた。
「おう・・・こんな時でも、お前の身体は貫かれたいと訴えているではないか」
「い、いえ、違います!」
かすれ声で喘ぎながら、イサベラはレオンの手に押さえられていた手を離した。手のひらに焼けるような熱を感じる。「もう、やめて・・・」
「やめて欲しいのか?」
レオンはそう問いかけつつも、その指はイサベラの太ももの間にひっそりと潜む宝石のような突起を探り当てていた。そこを優しく擦り始めると、イサベラは思わず目を閉じ、こらえようとした。レオンの手に力が入り、ぴったりと合わせていたはずの両太腿がかすかに広がり、なお一層、奥へと侵入を許してしまう。
指が1本、中に滑り込んだ。イサベラは呼吸を乱し、弱々しく囁くことしかできない。
「あっ、ああっ、・・・いやっ!」
何もかも熟知しているかのように体の中を指がかき回している。裏切り者の肉体がとろけ始める。それを感じ、イサベラは固く目を閉じ、苦しそうに呼吸を続けた。
「・・・あっ、あうっ!」
さらにもう1本、指が入ってきたのを感じ、イサベラは溜息をもらした。腰が勝手に突き出す動きを始めていた。快感が沸きあがってくる。
だが、その快感は長くは続かなかった。突然指が引き抜かれるのを感じた。せっかくの快感をお預けにされ、イサベラは無意識的に眉間に皺を寄せ、美しい顔をゆがませた。
何が起きたのか、気づいた時には、すでに床に敷いた柔らかな毛皮の毛布の上に身体を倒されていた。体を倒す動きに合わせて、彼女の肺から呼気が押し出され、甘い溜息となって口から吐き出された。さらに両膝を広げた姿勢になっていた。
「ああ、レオン・・・」 イサベラはかすれた声で彼の名を呼んだ。
レオンは素早く床に膝をつき、彼女の両膝をさらに大きく広げ、脚の間に割り入って来ていた。
「お前のこの身体は、俺を拒むことなどできないのだ。それは俺もお前も知っていることではないか」
熱を帯びたレオンの手が、ゆっくりと彼女の腹から上へと這い上がる。その動きにイサベラの胴体は、なまめかしく、よじれ、くねった。這い上がったレオンの手は、彼女の敏感な乳房を包み込んだ。
「お前の身体は、本当に、良い反応をする」
レオンは、そう囁きながら、身体を前に倒し、イサベラの乳房の頂きを飾るバラ色の突起を口に含んだ。舌で円を描き、ねぶりながら口の中へと含んでいく。イサベラは、乳首を優しく噛まれるのを感じ、思わず背中を反らし、胸を突き上げた。
「いや、いや・・・」 そう叫びながら、両手に小さなこぶしを握り、レオンの逞しい両肩を押し返そうとする。
「ああぁぁ・・・」 だが、彼女の両手は簡単にレオンの手に捕らわれ、頭の上へと持ち上げられた。
万歳をする形で両腕を引き上げられたまま、乳房をむさぼるレオンの身体の下、ただ、喘ぎながら横たわるほか何もできない。
「あう・・・」
優しく乳首を吸われ続けるうちに、身体が融けだし、甘い蜜を分泌し始めるのを感じ、イサベラは溜息を漏らした。
「ああ、もう、私・・・やめて!」
レオンが何をしようとしているのかイサベラには分かっていた。裏切り者である自分の肉体を味方にして使って、私を屈服させようとしているのだ。そんなことをさせてはいけない。何とか戦わなければならない。