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寝取られの輪 1 (7) 

30分後。マリイとジムはすでに帰っていた。リンダとブルースはパティオに戻って、寝酒代わりのお酒を飲むことにした。グラスを持ってブルースが腰を降ろそうとした時、リンダが頼みごとをした。

「ねえ、あなた? 昨日の夜ここで使った、あの毛布、持ってきてくれる? ちょっと、肌寒いの」

リンダは、あの毛布のことを言うと、ブルースが顔を赤らめるのを見逃さなかった。この人、寝取られの輪の中に入った後は、どんなふうに変わるんだろう?

両膝を毛布で覆うと、リンダはグラスの縁を舌で舐めながら、夫の顔を見つめた。ブルースは、意味深な顔で妻に見つめられ、落ち着かない顔になった。リンダが何を考えているのか分からず、目を逸らし、伏せ目になった。その反応に、リンダは内心、満足した。

「それで、ジムとのおしゃべりは楽しかった?」

「あ、ああ」 ブルースは、何気なさをつくろって、返事をした。

「何について?」

「知ってるだろ・・・輪のパーティのことだよ」

「それで?」

「何が?」

「ブルース! からかうのはやめなさいよ! どう思ったか訊いてるの!」

ブルースは妻の声の調子に、驚き、たじろいだ。

「あ、ごめんよ・・・うう・・ああ、興味深かったよ。ジムは、あれでOKなようだった」

「で、あなたはどうなの?」

「どういう意味だ?」

リンダは肩眉をちょっと吊り上げて彼を見た。それだけで、ブルースには、リンダが彼の言い逃れを気に入っていないことが分かった。

「あ、ああ・・・分からない。本当に普通と違うし・・・」

「ええ、もちろん、そうね。ジムは、自分の妻が黒人男たちにやられるのを、どう感じたのかしら?」

「リンダ! そういう言葉使いをしなければいけないのか?」

「質問に答えればいいのよ!」

ブルースはしばらく黙っていたが、ようやく口を開いた。

「まあ・・・雰囲気としては、ジムは・・・ほとんどマリイを誇りに思ってるようだったよ」

「そもそも、そこの男の人たち、私なんかに興味を持ってくれるかしら?」

「お前、冗談を言ってるんだろう?」

リンダは脚を組んだ。ブルースを刺激するためである。

「マリイが言っていたけど、そのパーティに来る黒人の男性たちって、最高クラスに逞しい身体をしているばかりでなく、とてもハンサムらしいのよ。彼らの方が女性を選べる立場にあるんですって!」

「お、お前、まさか?」

「とにかく・・・」 リンダはブルースの言葉を遮った。

「とにかく、どういう人たちが来るのかを見るためだけでも、一度、そのパーティに行った方がいいと思うわ。面白そうだし。パーティに出ても、何もする必要はないのよ。ただ、飲み物を飲んで、このパーティが私たちに合っているいるかどうかを決めればいいんだから。でしょう?」

「まあな・・・」

「輪のことについてはジムは言っていた?」

「ああ」

「私は面白いアイデアだと思うわ!」

「まあ、そうだな。もちろん、お前は輪の方には出ないだろうけど」

「ええ、出ないわ。だって、そのパーティの方は、白人の人妻と黒人男性に特化ものだし。でも、ジムやビルはとっても素敵よね。自分の妻のマリイやサラをしっかりサポートして、自ら進んで輪のパーティに連れて行ってるんですもの。本当の意味で、妻に献身してると思うわ。それに、自信に溢れた行為だとも思う。男性としての自信がなければ、できないことだもの。素敵だわ」

「多分、お前の言うとおりだとは思うが・・・」

「で、どうする? ちょっと顔を出して、どんな感じか見てくる? もしつまらなくて、飽きちゃったら、早々に切り上げて、映画を見に行ってもいいし」

「ああ、そうするか。まあ、映画も楽しそうだが」

「あなた、本当に大丈夫ね? パーティについて? もし、心づもりができてないとしても、私は理解できるわよ」

「いや、いや、大丈夫だよ。ジムやビルが大丈夫だと言ってるんだから、大丈夫なはずさ」


[2009/10/30] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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