キスする二人。スティーブはバーバラの唇に舌を挿しこんだ。舌を入れる許可を求めるというより、強引に挿入すると言った方が近い。バーバラの舌は、彼の舌を押し返して応戦した。二人の舌が、長い間、戦いを繰り返し、もつれあった。離れることがあっても、すぐに元に戻り、いっそう激しく絡みあう。
ようやく二人が唇を離した。興奮が高まり、深く呼吸をしなければ苦しくなったからだった。
「来て」
バーバラが切羽詰った声音で言った。スティーブのペニスを握ったまま、リビングの奥へと進んでいく。
二人は早足では移動できなかった。体が接触した状態を失いたくなかったので、歩調を合わせていたからである。ぎこちなく歩みを進めながら、二人は声を上げて笑っていた。果てしないとも思えた長い時間の後、ようやく取り戻した喜びだった。
バーバラは、カウチのところに来ると、爪先立ちになり、もう一度スティーブにディープキスをした。ようやく彼のペニスから手を離し、両腕を彼の首に巻きつけて、抱き寄せた。スティーブも彼女を強く抱きしめた。両手は彼女の腰へと降り、左右の尻頬を揉んでいた。最初は優しく、しかし、次第に力強く揉み、バーバラの下半身を自分の体に引きつける。
息を喘がせながらバーバラが言った。
「ハネムーンの時のこと、覚えている? ビーチから室内に戻ってきたとき、二人とも、とても切羽詰っていたわ・・・そして、私がつまづいてしまって、二人でソファに倒れ込んだこと」
「ああ・・・君は両手でソファの背もたれを突いていて、膝はクッションの上だった・・・」
バーバラは、続きを話そうとするスティーブを遮った。
「あれを、また、私にして・・・今!」
バーバラはくるりと後ろ向きになり、両膝を折り、クッションについた。前のめりになって、両肘を背もたれに当てた。お尻を突き出す。そして、頭を下げ、前に突き出した腕に額をつけた。そうすることで、いっそう、お尻が前に突き出る姿勢になっていた。
後ろを振り返り、スティーブを見ながら、腰をくねらせ、誘いかけた。顔には笑みを浮かべている。
「あなた? あなたの好きなものが見える?」
スティーブは、その姿に魅せられて、長い間、動かずにいた。その後、ゆっくりと腰を曲げ、しゃがみこまずに靴紐を解いた。足を蹴って、靴を脱いだ後、ベルトを引っ張り、バックルを緩めた。ズボンをかかとまで押し下げ、足を引き抜く。脱いだ上着が部屋を舞い、シャツもすぐにそれに続いた。靴下は履いたままにしようか迷った。だが履いたままでは、変な感じだ。スティーブは再び前屈みになり、左右それぞれに人差し指を指しこみ、押し下げて、すぐに脱ぎ捨てた。
準備が整うと、再びバーバラの後ろに近づいた。バーバラは、後ろを振り向きながら、両膝を広げ、体の位置を少しだけ下げた。スティーブはペニスを手に、頭部をバーバラの陰部に押し付けた。
「バーバラ?・・・準備はいいか?・・・何か使ったほうがいいかな・・・」とためらいがちに訊いた。
バーバラは頭を振った。
「ずっと濡れっぱなしで、あなたが家に帰ってくるまで、しょっちゅう拭わなければいけなかったほどなのよ・・・今すぐ、して、お願い。・・・強く、速くして欲しいの」
スティーブは頷いた。
半歩ほど前に進み、いったん引いて、バーバラの外陰唇をペニスで擦り、探った。適切な角度を見つけると、一気に強く妻の陰部に挿し込んだ。
「あっ!」
バーバラは小さく声をあげた。それから自らスティーブに腰を押し返した。もっと深くえぐって欲しいと思ってだった。スティーブもそれに応じ、力強く突きいれ、股間を彼女の尻肉に擦り付けた。
二人とも唸り声を上げた。