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デス・バイ・ファッキング 第5章 (5) 

「でも、あなたのような若い人が、そんな古くてよく分からない映画で何をしているの? あなたなら、もっと新しい映画が好きじゃないかと思うけど」 とドニーが訊いた。

僕は何と答えたらよいのだろう?

「僕はジョアン・ウッドワードはこの世で最も美しい女性だとずっと思ってきたんだ。それに、彼女は、僕のお気に入りの女優の一人だしね。彼女の映画は大半持っている。つい先日も、『イブの3つの顔』を見たばかりだ。それに2週間ほど前に、テレビでやってたドラマも観た。確か、『パッション』という題名のドラマだ。リチャード・クレンナが彼女の夫の役をしていた。その夫が死んだ後、ジョアンは夫が隠れて女と付き合っていて、息子までいたことを発見するというストーリーだった。浮気相手の女性はきれいな人だった。誰だか忘れちゃったが。多分、リンゼー・ワグナーだったと思う。だいたい35歳くらい。それで、ジョアンの方は多分60歳くらい。でも、歳なんか関係ない。何歳だろうが、僕ならジョアンの方を選んだだろう」

僕は、おどおどした顔つきになっていたと思う。

「ごめん。僕は話しが脱線してしまう傾向があるんだ。そうだよね? ジョアン・ウッドワードについて話し始めると、それがいっそうひどくなる。ジョアン狂みたいなものだから」

だが、ディ・ディもドニーも気にしていないようだった。

ドニーが言った。「アンドリュー、好きなだけジョアン・ウッドワードのことを愛してもいいのよ。私たちが彼女に似ていると思う限りは、いくらでも」

その頃には、3人ともデザートに何を食べようかと考えていた。彼女たちは何かフルーツ・タルトのようなものを注文した。僕は「デス・バイ・チョコレート」という名前の盛り合わせを注文した。

その名前を見て、あのホテルの部屋で情熱の嵐に揉まれた直後にドニーが似たようなことを言っていのを思い出した。あの時、彼女は「デス・バイ・ファッキング」と言った。それを聞いたとき、ドニーがどんな感じでいたか僕にもはっきり理解できた。というのも、僕も同じ気持でいたから。あの行為があまりにも強烈過ぎて、ほとんど死んでしまいそうな感じだったのだ。

そんなことを考えていたら、僕は、ほとんどこれ以上勃起できないほど固くなってしまった。もちろん、それをディ・ディが見逃すことなどなかった。案の定、これまでどおり、彼女の小さな手がズボンの上から僕の勃起を擦っていた。

この女性は、デザートを食べながら、会話を楽しみ、こんなに美人で、しかも同時に僕のペニスもなで続けることができる。彼女の才能には限界がないらしい。

そのディ・ディの瞳がきらりと輝いた。それに、あの可愛いえくぼも浮かんだ。

「アンドリュー? ここでも、また例の緊張状態を感じているんじゃない? あなたがもっと落ち着けるように、私たちにできることがあるかしら?」

「今、この場で、ということなら、今、僕が感じている以上に快適になれる方法はまったくないよ。別の時、別の場所と言うなら、確かに、もっと快適になれるようなことは考え付くとは思うけど。でも、ここではダメだ」

「その件については後で考えましょう。ともあれ、今は、私たち、あなたに話さなければならないことがいくつかあるの。ドニー? その件に入っていいわよね?」

「ええ。私も、アンドリューにすべてを話さなければならないって思っていたところ。今、この場で」

こんな素敵なレストランで、こんな素敵な料理を食べて、僕のお気に入りのシャンパンをすでに2本も空けて、しかもこの世で最も美しい女性が二人僕を挟んで座っていて(ジョアン・ウッドワードは別世界の人だからカウントしていない)、さらに、その美女のうちの一人が僕の勃起に手を添えていてくれている。人生はなんと素晴らしいんだろう。それなのに、彼女たちは真面目な話しをしたがっている。まあ、いいけど。

「僕に話さなければならないことって、何だろう? 君たちは、まだ僕に、何か深くて暗黒に満ちた秘密を隠しているということ、ディ・ディ? 君とドニーが双子だという事実だけだと思っていたけれど。それには、もっと他のことがあるのか?」

ドニーが頷いた。「単に双子以上のことがあるのよ、アンドリュー。私たちの家系には、双子の血が流れているの」


[2010/01/06] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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