イサベラは思わずハッと息を呑んだ。レオンが腰を突き出し、彼女を鞍の突起に押し付け、動けなくしたからだった。突起の真ん中を縦に走る皮の縁が、イサベラの敏感な部分を刺激し、彼女は否応なくその部分を意識することになるのだった。
ああ、神様……
その間もレオンは馬をいっそう速足にした。イサベラは、鞍の上、ぎこちなく身体をずらし、股間に湧き上がる甘美な刺激から逃れる道を探した。自分に起きようとしていることを防ぐ方法はないかと必死に考えつつも、みるみる顔がピンク色に染まっていく。
レオンの手がイサベラの絹のガウンを上へ滑りあがり、ツンと立った乳首を擦った。
「ああんっ! レ…レオン…!」
イサベラは目を閉じ、声を漏らした。レオンの指が、滑らかなガウンの生地ごしに彼女の突起をつまむ。途端に甘美な疼きがイサベラの脊髄を下半身へと走った。
「やめようか?」
レオンはからかうように彼女の耳元に囁いた。イサベラは、レオンが、いまの自分のジレンマ状態を完全に察知していることに気づき、さらに顔を染めた。
「…ああん…… 」
レオンは逞しい両脚で執拗にイサベラを後ろから押し続けていた。それに加えて、馬の速度もあって、イサベラの敏感な部分は鞍の突起に押し付けられたまま、決して逃れることができない。いつの間にか、鞍の突起を覆う皮も湿り気を帯びていた。
「…お願い…… 」 かすれ声でつぶやいた。だが、自分は本当にレオンにいじめるのをやめて欲しいのだろうか? それは彼女自身、不確かだった。
両手の指で鞍の突起を押し、股間から離そうとはするが、力が及ばない。雄馬が前足を大きく蹴り出し、速度を速めるのが見える。馬が蹴りだすたびに、突起が彼女を擦り、さらに苦しめる。馬の振動にあわせて、左右の乳房も大きくうねり続けた。不規則なリズムで股間を擦られ、苦悶に満ちた刺激の炎をいっそう燃え上がらせる。だが、その身体の疼きは、止められることもなければ、癒されることもない。
イサベラが小刻みに身体を震わせ始めたときだった。突然、レオンは馬を止めた。前のめりになったイサベラは身体を丸くして鞍にしがみついたまま、まだ震えていた。
レオンは片足を後ろに大きく振り、馬から降りて地面に立った。そしてイサベラの腰を抱え、引きずり、両腕で押さえた。そのまま彼女の身体をゆっくりと降ろし自分の身体に抱き寄せた。イサベラは、強く抱きしめられ、自分がレオンに与えていた刺激の効果をはっきりと感じ取った。すでに、そこは完全な状態になっていたのだった。