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ポルノ・クイーンの誕生 最終章 (15) 

ビルは、この前、コンピュータの前で作業していたのと同じ4階の部屋にいた。部屋の前に来ると、ビルの隣に可愛いブロンドの女の子が座っていて、彼が何か話しているところだった。ブロンドの娘の前のディスプレーには、昨日、撮影した私の写真が映っていた。クリスが登場する前の、私が自慰をしているところの画像。

どうしてか分からないけど、ビルが彼女に話しかけているのを見て、ちょっとやきもちを感じた。それに彼女が私の写真を見ていることにも、ちょっと恥ずかしさを感じた。

私がビルに声をかける前に、ビルの方が私に気づき、声をかけた。

「ステフィ! 入ってくれ。すぐに終わるから」

ブロンドの娘は私を見て、にっこりと微笑んだ。ビルは立ち上がり、私に両腕を回して抱き寄せた。私の唇にキスをし、それから彼女に向かって言った。

「ベッキー? こちらがステファニー。 ステフィ? こちらはベッキー・アンブローズ。彼女は雑誌のための写真の複製作業をしてる」

ベッキーは立ち上がり、手を差し出し握手を求めた。

「会えて嬉しいわ、ステフィ。いま、あなたの最初の画像に作業しているところなの。こんなこと言ってお気に触らなければいいんだけど、とってもエロいわよ、これ。あなた、絶対、男たちの人気者になるわ。私には分かる。…ただ、ひとつだけ問題があるの。あなたの名前のこと。何か芸名を考えている? たいていの女優は本名を使わないの」

さっきちょっと感じた恥ずかしさが、もっと強くなってきた。彼女の言葉を聞きながら、顔が熱くなってくるのを感じた。

「いいえ、芸名は何も… 芸名のことを考えすらしてなかったの」

「そう… 芸名があった方がいいと思うわ。だから、考えておいて。決まったら教えてね。でも、ちょっと急いで欲しいの。ロスに戻るときまでには、これを印刷に回さなければいけないから」 ベッキーは私の手を握ったまま話した。

「何か決まったらすぐに、知らせます」 と彼女に言い、それからビルに向かって 「もうランチに行かないと。セットに戻るまで1時間しかないの」 と言った。

ビルと二人で階下に降り、とても美味しくランチを食べた。食事の間ずっと、私たちはおしゃべりを続けた。それに、食べながら、芸名のことも考えていた。でも、これといって、特に、人から呼ばれたい名前は、何も出てこなかった。

ランチの後、ビルと二人でプール周辺を散歩した。ビルは夕食を一緒に食べようと、私を誘った。私は、今夜はマリア、トレーシー、マーク、それにヘレンと一緒に夕食を取りたいと言った。みんな私の友達だし、もっと言えば家族のようなものだから。それに、ビルには、私の時間を独占できるとは思って欲しくなかった。そこで、ビルも私たちと一緒にディナーに加わって、と誘った。

ランチの後、再びヘレンと一緒に別のシーンの撮影に備えて待機した。今度のシーンは、マリアは関わらない。彼女の撮影は今日の分は終了していた。今回は、サミーとピーターと言う名前のゲイの絡みだった。ピーターはとても優しい人で、勃起の反応も早かった。サミーも同じく反応が良かった。ではあるけど、シーンのセットに時間がかかったのも事実だった。

その日の撮影が終わる頃には、私の唇はかなり腫れ上がっていたし、ものすごくエッチな気分にもなっていて、ベッドが壊れるほどセックスしたい感じになっていた。ありがたいことに、マリアとヘレンも私と同じくらいエッチになっていたので、ディナーの前に3人でお互いの欲求を解放する素敵な時を過ごすことができた。

気分をすっきりさせた後、ドレスアップして、5人で外に出かけ、本当に素敵なレストランに入った。マークは私たちに、今夜行くレストランはとてもシックなビストロなので、ドレスアップするように言っていた。ビルのことが気になったのは、それを言われたときだった。勝手にビルを誘ったけど、それでよかったのかしら? でも、マークは、全然大丈夫と答えてくれた。ビルも来れば、男はマークだけということにならないから、かえって良いのだと。


[2010/01/21] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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