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無垢の人質 第7章 (1) 

「無垢の人質」 第7章 Innocent Pawn Ch. 07 by wishfulthinking http://www.literotica.com/stories/showstory.php?id=140674

イサベラはゆっくりと目を開いた。何度かまばたきをし、目を慣らした。そこは見知らぬ部屋だった。窓からの明かりは少なく、薄暗い。彼女はうつ伏せになって、片手をあごの下にあてがった。まだ目の奥の辺りにずきずきと鈍痛がする。

記憶が徐々によみがえると共に、切迫した気持が心に溢れた。すぐにでもレオンが生きてるかどうか知りたい。

レオンと二人でいたところを、剣を手にしたあの男たちに囲まれた。気を失うまでほんの数秒しかなかったが、あの瞬間、イサベラは自分がレオンを愛していることにようやく気づいたのである。

イサベラは起き上がろうと頭を上げた。だが、途端にめまいと吐き気に襲われ、小さな泣き声をあげて、すぐに元の通り横たわった。額に汗粒が浮かんだ。じっと横になったまま、回復するのを待った。

何者かの温かな手が背中に触れるのを感じ、イサベラはそれを感じ全身を強張らせた。その手はシーツを引っ張りながら足の方へ降りて行き、再び戻ってきて、彼女の甘美な尻の丸みへ来て、そこに留まった。焦らし、からかうような触り方。

「レオン?」

イサベラは、頭の痛みも気にせず、肘をついて身体を押し上げた。顔にかかる長い赤毛をさっと振り払い、後ろのベッド脇を見上げた。そこには男が彼女を見下ろして立っていた。イサベラは目を見開き警戒心を露わにした。年齢を重ねたものの端正な顔をした、その男の狡猾そうな茶色の瞳と目が合う。

「わしが誰か分からんのか、イサベラ?」 男はベッドに腰を降ろした。重みでマットレスがくぼんだ。

イサベラは、頬を赤く染め、恥ずかしそうにうなだれた。うつむくと、乳房が露出しているのに気づいた。急いでシーツに手を伸ばし、隠そうとした。だが、男の方が早く手を出し、イサベラの手首を捉え、押さえた。

「どれどれ、見せてもらうよ」

男はつぶやきながら、イサベラの身体に視線を這わせた。空いている片手でイサベラの肩を押し、強引にベッドに仰向けにさせる。イサベラの裸身に鳥肌が立った。

ねっとりと愛撫するように、男の視線は、イサベラの胸の小さな隆起、その頂点に立つバラ色の突起、くびれた腰、そして、そこからやんわりと広がりを見せる腰へと移動した。羞恥心にイサベラはいっそう顔を染めていく。

「最後にお前を見たときから何年経っただろう…、お前もずいぶん成熟したな」

男が手を伸ばし、クリーム色の滑らかな肩肌を覆う絹髪を払うのを受けて、イサベラは、ひぃっと縮み上がった。美しい緑の目を見開いて男を見上げる。その瞳には不安の色が浮かんでいた。

「お願いです… 私… 私、身体を隠すものがないと……」

「イサベラ、父親であるわしが娘のことを心配するのは当然ではないか。あの男がお前の柔肌を傷つけなかったか、わし自身の目で確かめなければならないのだよ」

「か、彼は… 」

イサベラは言いかけたものの、言葉にならなかった。父は、私を誘拐し、純潔を奪った男に何をするだろう。その恐怖に、唇がわなわなと震えた。

「あの男のことはすべて忘れるのだ。…ここにおれば、あいつには、お前に手を出すことができない。わしがお前を守るからな」

イサベラは、その小さな乳房をごつごつした手のひらで包まれ、恥ずかしさに目を伏せた。しかし、父の言葉を聞いて、その胸に希望の火が灯ったのも事実だった。私をレオンから守らねばならないとは、どういうことなのだろう? レオンはうまく逃げのびたということ?


[2010/01/29] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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