セックスが始まってから何時間も続いていたような感じだった。リチャードが次の指示を出した。
「オーケー、クリス！ 今度は、一度、引き抜いて、二人で正常位の体位になってくれるかな？ ステフィは、クリスが再び挿入したら、自分でクリトリスをしごいてくれないか？ 君がクリスに犯されながら、イクところの写真が撮りたいんだ。その後は、クリスが君の顔に射精するようにしてくれ」
指示が出た後、すぐに、クリスはペニスを引き抜き、私は仰向けになった。私は、すぐにでも私の中に戻ってきて欲しいと感じていた。クリスの方も、同じ気持だったのか、すぐに私に埋め込んできた。
股間に手を伸ばし、クリトリスをしごき始めると、再び、カメラのシャッター音が鳴り始めた。でも、私は実際にはカメラのことはあまり気にしていなかったと思う。ただ、私を犯すクリスの顔を見つめていただけだった。後から出来上がった写真を見たけれど、私はクリスのことを愛してるような表情で見つめてるように写っていた。
５分ほど続けていると、オーガズムが近づいている予感がしてきた。リチャードの指示で、前もって言われていた通り、私は「いくうぅ・・・」と思い切り叫んだ。
リチャードは、姿勢を下げて、私たちの横に位置取り、クリスと私の間にカメラの焦点を合わせた。私のクリトリスから濃密な白濁が幾すじものロープになって飛び出し、お腹の上に降りかかった。その間、パシャパシャと何度もシャッターが切られていた。
私がいったすぐ後、クリスが引き抜き、私の顔の横にひざまずいた。顔を向けると目の前で、彼は激しくペニスをしごいていた。射精までほとんど時間はかからなかったとは思うけれど、感覚的にはずいぶん長くかかっていたように感じられた。ようやくクリスがうめき声を上げ、それと同時にペニスからスペルマが飛んできた。
私は、口で受け止めようと本能的に唇を開いた。大半は顔面や髪の毛に降りかかった。乳房に落ちたのもあった。口の中に落ちたのは数滴だけだった。
クリスはすべてを出し切ると、ベッドの上に戻ってきて、ヘッドボードに背中を預けて横になった。リチャードはカメラを降ろして言った。
「素晴らしかったよ！ 君たち二人とも最高だ！」
クリスは少し休んだ後、ベッドから降りてバスルームへ入った。何分かして、また出てきて、ズボンを履きながら私に言った。
「ステフ、本当に良かったよ、ありがとう。君は最高だね。後でバーに行かないか？ お酒をおごってあげるよ」
「警察に捕まりたくなかったら、それはやめることね」 部屋の隅からトレーシーが彼に言った。「彼女はまだ公の場所で飲める年齢になっていないのよ」
私はまだベッドの上でぐったりとなっていたのだけど、そこにトレーシーが近づいてきて話しかけてくれた。
「ステフィ？ リチャードが今日中にあの写真をマークに見せるはずよ。・・・それから、クリス？ 急な呼び出しに応じてくれてありがとう」
クリスはにっこり笑いながら返事した。「トレーシー、ありがとうなんて言わなくていいよ。これが仕事なんだから。それにしても、彼女、本当に最高だよ」
彼はそう言って、「それじゃまた」と挨拶し、リチャードと一緒に部屋を出て行った。
トレーシーはベッドの端に腰を降ろした。
「それで？ どうだった？ 撮影、楽しめたかしら？ 見たところ、ずいぶん楽しんでいたと思うんだけど？」
私は身体を起こした。「正直、どんなふうに写っていたか、分からないわ。でも、楽しんだのは本当。どの瞬間も楽しかったわ。特に、あなたとリチャードが私のことを見ているのが、かえって良かった感じなの」
トレーシーはくすくす笑った。「どうやら、あなたも私と同じ、根っからの露出好きらしいわね。そうでなければ、半分も楽しめなかったはずよ。・・・さあ、シャワーを浴びて、スペルマを落として、ビキニに着替えてくるといいわ。もう６時よ。私、お腹がぺこぺこになってるの」
そんな時間になっているとは、まったく気づかなかった。この日の午後は、本当にあっという間に過ぎた感じだった。シャワーを浴びた後、自分の部屋に戻り、明るいサマードレスに着替えた。それからトレーシーと一緒にロビーに行き、マーク、マリア、それにヘレンと会った。ディナーはホテルの食堂に行くのはやめて、地元のレストランで取ることにした。
スティーブのペニスが熱いぬめりへ抜き差しを繰り返す。バーバラーのバギナはスティーブのペニスを包み、締め付けた。まるで滑らかに濡れたシルクの手袋で包み、絞り込むようだった。
部屋全体にセックスのムッとした匂いが充満していった。ぴしゃぴしゃと裸の肉に肉が当たる音が響く。他には、新しい痺れるような官能に喘ぐスティーブとバーバラの声しか聞こえない。
スティーブは前のめりになって、両手をバーバラの首から背中へと滑らせた。背中全体を繰り返し撫で続ける。バーバラも切なげな声を上げ、スティーブの愛撫を歓迎していることを伝えた。背中を撫で続けた後、彼の手は前へと滑り込み、垂れ下がるバーバラの乳房をつかんだ。その乳房は、スティーブが濡れた肉壷に打ち込む衝撃に合わせて、激しく暴れ揺れていた。
スティーブはバーバラの乳房を注意深く揉み続けた。両手の親指で乳首を探り当て、優しく擦る。すでに充血して勃起していた乳首は、いっそう固さを増していった。バーバラは唸り声をあげた。尻を夫へと突き返し、もっと奥へ、もっと強く突くようにと身体で訴える。
スティーブは、彼女の求めに応じた。深々と突き入れる。ペニスの先端が、バーバラの子宮口に当たるのを感じた。とどめを刺すようにぐりぐりとこねる。それをもう一度やって、一度、引き下がった。バーバラは辛そうな声を上げた。だが、それは痛みによる声ではない。彼女は、すでに自分が声を上げていることすら気づいていなかった。単に、声を上げずに入られなくなっていたのである。一方のスティーブはバーバラの体内がどんどんと気持ちよくなってくると感じていた。
スティーブは本格的に抽迭の動きを開始した。情け容赦なく妻の陰部に下半身を打ち付ける。そのスピードは次第に加速し、バーバラも決してリズムに遅れることはなかった。二人とも、まさにサカリのついた２匹の動物になっていた。二人の行為に、美的なところはいっさいなかった。決して、愛し合う行為などとは言えない行為。二人とも激しく動きあっていたが、それは、純粋に自分の快感をむさぼるために相手の身体を利用する行為だった。
スティーブは両手をバーバラの腰に戻した。両手でがっちりと腰を押さえつけ、固定し、再び、深々と突き始めた。スティーブもバーバラも股間を打ちつけあった。いったん離れても、それは次の瞬間に再びつながりあうための準備に過ぎない。快感が強烈すぎて、恐らく、あまり長くは持続できないだろう。
程なくして、スティーブは熱いザーメンが股間の奥から湧き上がってくるのを感じた。陰嚢から湧き上がり、強烈な流れとなって、力強く執拗に上がり、早く放出せよとスティーブに訴え続けてくる。もはやスティーブは持ちこたえられなかった。
「バーバラ、もう俺は・・・」 切羽詰った声でスティーブが言った。
「私も・・・」 バーバラも喘ぎ声で答えた。そして、彼女は、前からしてみたいと思っていたことを思い出したようだった。
「やって、スティーブ！ 思いっきりやって！ おまんこ、やって！」
予想しなかった言葉で励まされ、スティーブは衝動に駆られ、ペニスを妻の陰部に突きたてた。何度も何度も繰り返す。バーバラの身体が壊れてしまうのではないかと思うほど、激しく抜き差しを続けた。互いのオーガズムに向けて必死に動き、スティーブの尻の筋肉は激しく収縮を繰り返した。
そして、次の瞬間、二人はそこに達していた。スティーブはもう少し先延ばしさせようと頑張った。もう２、３回だけでもバーバラの濡れた肉穴にペニスを突き入れたいと思ったのだが、それは不可能だった。湧き上がるマグマを食い止めることができなかった。
ミルク色のクリームの最初の噴射が始まった。バーバラは、バギナの肉壁に熱く、ねっとりとした液体が当たり、弾けるのを感じた。それにより、彼女自身も限界点を越え、もはや絶頂を閉じ込めておくことができなくなる。
スティーブは、下半身の奥で熱い体液が集結し、睾丸から急速に移動を開始し、股間を通り、肉茎を進み上がるのを感じた。スティーブは唸り声を上げ、同時に、第二弾が噴射する。たっぷりと精子が充満した濃い体液だった。
それが放出されたとき、その放出のあまりもの強さに痛みを感じるほどだった。スティーブは反射的にペニスを引き抜こうとした。だが、バーバラの膣肉は彼のペニスをしっかり咥え込み、締め付けていた。あまり引き抜くことができなかったスティーブは、仕方なく、もう一度、突き入れた。彼のペニスの敏感な下面部分がバーバラのバギナの前壁を擦った。彼女のＧスポットにあたる部分である。
Ｇスポットを擦りたてられ、バーバラはさらに強烈なオーガズムに送り込まれた。再び愛液が煮えたぎり、溢れ出す。バーバラは、耳をつんざくような叫び声をあげた。彼女自身にも、最初、何が起きたのか分からなかった。このようなことは、ずいぶん長い間、起きていなかったことだった。強烈過ぎる快感。バーバラは再び叫び声をあげた。
バーバラが愛液を多量に振りまくのを受けて、スティーブもさらに高みに押し上げられた。一度、引いた後、再び力強く突き入れた。第三弾目の射精が彼の肉棒の先端から噴射し、二人が結合している隙間から溢れた。すぐに四弾目が続く。前に比べて、弱く、量もかなり少なくなっていた。
スティーブはまともに息継ぎをできずにいた。身体を制御するだけで精一杯だった。ただ、どうしても、もう一回は妻の肉穴にペニスを突き入れなくては気がすまない、とそれだけは分かっていた。もう一度、身体を沈め、五発目を搾り出す。そして、彼はすべてを出し切った。もはや何も残っていなかった。
スティーブの両手が、バーバラの尻頬から滑り落ちた。そのまま、前のめりになって、バーバラの上に倒れ込んだ。この時になって初めて、スティーブの胸がバーバラの背中に触れた。それとほぼ同時に、バーバラの腕や足から力が抜け、ぐったりと前に倒れ込んだ。そのままだとバーバラを押しつぶしてしまうと思ったスティーブは、かろうじて力を振り絞って、横に転がった。
二人は、固く抱き合い、ソファに横たわった。息を荒げながら、回復するのを待った。
しばらくたち、ようやくスティーブが囁いた。
「バーバラ・・・何がきっかけで、今のようなことをする気になったのか分からないけど、でも、したくなったらいつでも歓迎するよ。本当に・・・」
バーバラはくすっと笑った。だが、息が持たないため、長くは笑っていられないようだった。
「ええ、そうするわ・・・」 いまだ喘ぎながらも、彼女は答えた。「・・・でも、前に私たちがしてたことは、他にももっとあったわ。そういうことを、もう一度、何度もしなければいけないと思うの。決して、やめてはいけないのよ・・・」
「それには、まったく異論がない。他にどんなことをしてみたい？」
「そうね・・・話しに聞いたんだけど・・・自分の家のすべての部屋を、その部屋のどこかでセックスすることで、一種、洗礼を施すようなことをしている人がいるって訊いたことがあるわ・・・」
「おお、なるほど・・・」
「その点、私たち遅れを取っていると思うの・・・家には、まだやっていない部屋が三つ・・・いや四つもあるもの」
「それじゃ・・・もし良かったら、今日のうちに、その部屋のうち、一つか二つを片付けてもいいかな」
「うふふ・・・それに新しいやり方もたくさん試してもいいかも・・・ね？」
「面白そうだ」
「それにね・・・どう言っていいか分からないんだけど・・・その・・・ちょっとしたものを見つけたの・・・私の・・・その・・・後ろの方に入れるもので・・・それを使うと・・・広げられるというか・・・その・・・」
「尻栓のこと？」 スティーブは驚きつつ訊いた。
「ええ・・・」 バーバラは恥らいながら答えた。そして、心配そうに問いかけた。「そんなこと考えてたなんて、私のこと、怒ってる？」
「いや・・・全然！」
「良かった・・・」 バーバラは満足して答えた。「・・・打ち明けるけど、まだ、自分ではできていないの・・・まだ、後ろの方にあなたののような大きなものを入れる準備ができていないわ・・・でも、頑張ってるところなのよ。いつか、それができるようにって・・・それに、いろんな体位も試してみたいわ・・・外でするのも・・・キャンプに行ったときとか・・・他にもいっぱい・・・ああ、まだあまり休暇に取れる日は蓄えていないんだけど、でも、いずれにせよ、そのうち休暇を取れると思うの。その時は、また、あなたが職場にいるときにもウェブカムを使って何かできると思うし・・・それに・・・」
スティーブは笑い出し、優しく語りかけた。
「何から何まで一日ですることはできないよ・・・それに、まだまだ人生は長いんだから、いいね？」
「分かったわ」 バーバラは嬉しそうに答えた。
バーバラは夫にすがりつき、キスをした。危うく失いかけた夫。二人はしばらく黙って休んだ。それから、バーバラは唇をスティーブの耳のそばに近づけた。スティーブはバーバラの熱い吐息が頬に当たるのを感じた。
「でも、どれかを選ばなければならないとしたら、一番最初に、どんなことがお望み？」
バーバラは小さな声で問いかけた。
つづく
