イサベラは、自分自身がレオンに悩ましい姿を見せていることに気づいていなかった。彼女は、どんどん固さを増す男根を優しく愛撫し、擦っているだけのつもりだったが、レオンの目には、それと同時に、シュミーズの胸元から中が見え、悩ましげに彼女の乳房が左右に揺れる姿が見えていたのである。
再び彼女は小さな手で彼の分身をしっかりと握った。それを受けて、レオンは思わず背を反らせた。イサベラの手から逃れようとして、臀部を下のマットレスにぐっと押しつけた反動である。だが、この動きのために、分身を握ったままのイサベラの手は、その分身を強くしごき、絞る形になった。レオンは思わずかすれたうめき声をあげた。イサベラは、それを聞いて、びっくりし、ぴたりと動きを止めた。ひょっとして…
イサベラは頭を横に傾け、実験的に手で握ったまま上下に動かし始めた。そうしながら、目の片隅でレオンの状態を注意深く観察していた。手を動かすのに合わせて、さらに長く、太くなってくるのを感じる。レオンは険しい表情のまま、彼女を睨み続けていた。首筋には血管が浮き出ている。それを見つつも、イサベラは太ももの間に熱いものが溢れてくるのを感じていた。
実験の結果にますます自信を得ながら、彼女は引き続き彼の肉茎をいじり、焦らし続けた。間もなく、レオンの口から小さなうめき声が漏れ出し始めた。イサベラの手の動きに合わせて、無意識的に腰を動かし始めている。表情はというと、燃えるような目つきで天井を見つめている。顔つきが険しくなったり、柔らかくなったり。
「縛りを解いてくれ、イサベラ。今すぐに」 かすれた声で吐き出すように言った。苦しい息使いなのも分かった。
イサベラは、一度、大きく深呼吸し、彼の分身から手を離した。そして身体を起こし、ヒールを履いたまま正座する格好になった。
彼女は、この姿勢になると、薄地のシュミーズの生地がさわさわと乳房を愛撫するのを感じた。クリーム色のレースの生地が、ツンと尖り敏感になっている乳首を擦り、なおさら敏感にさせていく。
それに耐えられなくなったイサベラは、伏せ目になって自分の胸元へ目を落とし、そこのリボン状の結びを解き、生地が肌に触れないよう前を開いた。そして、恥ずかしそうに、伏せ目の瞳を上げ、レオンを見た。そして彼の燃えるような両目が、ちらちらと垣間見える彼女の柔らかいふたつの肉丘にくぎ付けになっているのに気づくのだった。
俺が戻ってきたのに気づき、ステファニは俺の方を見た。両頬に涙がボロボロ流れている。俺は彼女の足に引っかかっていたパンティを引き抜き、ボールのように丸め、ズボンのポケットに入れた。それから、床に散らばっている彼女の衣類を足でまとめ、ブースの外の廊下へと蹴り飛ばした。ステファニの体に着いたままになっているのは、黄色のブラウスと白のブラジャーだけだ。
次に壁にかかっているキーを取り、手錠の片方を外した。拘束を外され、ステファニは、外された片腕をだらりと膝もとへ下げた。まだ、鼻をすすって泣いている。俺は、そのだらりと下がった腕を持ち上げ、ブラウスの袖から抜いた。さらに肩にかかったままのブラジャーのストラップも引き下ろし、腕を抜いた。これで胸の片方を完全に露出した形になった。
もう一方の手錠も外すと、やはり腕をだらりと下げたが、ステファニは同時に部屋の隅に顔を背け、わっと泣き出した。小さなベンチの上、ボールのように身を丸めている。俺はそれにお構いなく、もう一方の腕もブラウスとブラから抜き、上半身を素っ裸にさせた。脱がしたブラウスとブラも廊下に放り投げた。
俺はステファニのために買ったドレスとヒールが入ったビニール袋をベンチに置いた。ステファニはブースの隅に顔を向けたまま、何も言わず泣いていた。
「こいつを着るんだ」 と俺はステファニの肩を軽く叩いた。
着替える時くらいはちょっとプライバシーを尊重してやろうと、俺はブースの外に出てカーテンを閉めた。しばらくブースの中は静かだったが、その後、ビニール袋のガサガサする音が聞こえた。カーテンの向こう側、ステファニーが着替え始めたのが聞こえる。
永遠に待たされているような気分だったが、ようやくカーテンが動いた。ゆっくりとカーテンを横に引き、中からステファニが姿を現した。そして俺の前に立った。
俺は彼女の姿を頭のてっぺんからつま先までじっくりと鑑賞した。首に巻かれた青いストラップだけで、ドレスを吊るすデザイン。ゴージャスな胸が布地で覆われている。とはいえ、事実上、透明と言ってよいような布地だ。彼女の熟れて豊満な巨乳に目が釘付けになる。薄い生地を通して乳輪や乳首も見えていた。乳首はまだ固くなったままで、繊細な生地を内側から押し、ツンと尖ってる。
下の方に目をやり、このドレスが、いかに露出的が我ながら驚いた。何も着てない裸よりも露出的に感じる。股間の茂みがすっかり見えるし、ハンドバッグを拾おうと後ろ向きになった時も、尻の割れ目までくっきり見えていた。
ハイヒールの効果も抜群だった。つま先がきれいに並んだ豆粒のように見え、よだれが出そうになる。ハイヒールのためにふくらはぎの筋肉がキュッと締まり、身長もいっそう高く見せていた。
俺はステファニの指に指を通すようにして手を握り、優しく店の方へと引っ張った。
「行こうか」 と歩くように促した。
だが、彼女は、何か思い出したように、「私の服!」と言って、振り返ろうとした。
俺は彼女の腕を強く引き、前を向かせた。それを受けてステファニはつまづきそうになった。
「置いていくんだ…」
俺は、彼女の手を引きながら、ビデオ・ブースと店舗部分を分けるカーテンのところへ歩きながら言った。「いまお前が着ている服こそ、新しいお前にふさわしいのだよ」
ふたりでカーテンをくぐり、ビデオが展示されている棚の列の間を歩いた。店にいた何人かの男たちが、顔を上げ、ステファニをじろじろ見た。その視線の中、正面ドアに行き、開け、夜の闇の中へと出た。歩きながら、横眼でステファニの姿を何度も見た。ほぼシースルーなため、美しい女体が丸見えで、思わず目を奪われてしまう。
ステファニの車のところに着いた後、俺は何も言わず助手席のドアを開けた。ステファニが乗り込み、俺はドアを閉め、それから運転席側に回って、乗り込んだ。