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Paying the rent 「家賃」 

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Paying the rent 「家賃」

「ダレン、本当にこれでいいのかなあ?」

「マジで言ってんの? これはお前が考えたことだぜ?」

「分かってるよ。でも、これって、ちょっとゲイっぽくない? インターネットで、ものすごい数の男たちがボクのお尻を見て、シコシコするんだろ?」

「だが、そうすれば、カネを払えるんだよ。そこが肝心な点だよ、レイ。ていうか、家賃を払いたくないのか? こうするか、さもなければ、ホームレスになるかのどっちかなんだぜ? どっちつかずはありえないんだ。滞納も許されない。退去通知、見たよな? 俺も見たぜ」

「でも、誰かに顔がバレたら?」

「それは大丈夫だ。そもそも、顔は出ないようにするから。俺を信頼しろよ。簡単だから。リスク・ゼロでカネが入るんだぜ?」

「口で言うのは簡単だよ。こんなバカみたいなカツラを被ってお化粧してるのは、キミじゃないからね。でも、そもそも、誰もボクの顔を見ないとしたら、かつらも化粧も、何で必要なの?」

「それは、このパンティも同じさ。こいつもいらないんだが、お前をちゃんとその気にさせるために必要なことなんだよ。ちょっとの間だけ、お前は本物のオンナになった気になる必要がある。さあ、いいから、パンティを脱いでベッドに上がれよ。あっという間に終わるから」

「そ……そうかもしれないけど。いいよ。でも、何かあったら……」

「何もねえよ。ほら、始めるぞ! 顔をベッドに埋めるんだ。そう、そんな感じで」

「待って……今の音、なに? 何それ、何でアレをしごいてるの?」

「黙ってろって……すぐに終わるから……」

「ちょっと、ヤメテよ。何やってるの? なんで、ボクにぶっかけてるの?」

「顔を伏せてろ。録画中だ!」

「これが終わったら、お前、ぶっ殺すからね!」

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Inexplicable 「説明できない」 

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Inexplicable 「説明できない」

何と言っていいか分からない。あたしが普通の男だったのは、そんなに昔のことじゃない。仕事があって、妻もいて、フットボールが好きで、綺麗な女の人が好きで、車も好き。普通のアメリカ人の男が好きなことなら、何でも、同じく好きだった。それに、そういう自分でハッピーだと思っていた。でも、ある日、すべてが変わってしまった。

もう2年前になるけど、まるで昨日のことのように覚えている。あたしは妻とベッドに入っていて、ふざけあい始めたら、突然、興味をなくしてしまったのだった。妻は素敵だったし、普通なら、これからセックスをすると思っただけで、充分、その気になっていたのに。あたしは、ペニスがしおれるのを感じると同時に、妻と何か性的なことをすることが、急に、ほとんど吐き気を感じることのように感じたのだった。自分でも説明できない変化だった。

でも、それは始まりにすぎなかった。

もちろん、あたしは、言い訳をした。疲れていると、その気になっていないのだと、気分がすぐれないのだと。時が進むにつれて、言い訳は積み重なり、結局、妻はあたしにセックスを求めることをやめてしまった。それと同時に、あたしは、日に日に、とても困ったことが起きてることに気づくようになっていた。男性を見ると、必ず、その人のペニスはどれだけ大きいのだろうと思うようになっていたのだった。どの男性と話していても、この人とセックスしたらどうなるだろうと想像していた。そして、夜はというと、毎夜のように、ハンサムで逞しい体の男性とセックスしている夢。毎晩のように、そういう男性に、それまで考えたことすらないやり方で、好き放題にカラダを使われる夢を見た。

そういうことが続いて2ヶ月ほどした後、とうとう、あたしは抵抗を止めた。スマホにGrindrのアプリをダウンロードして、男性との出会いを設定した。2回、挑戦をためらった後、ようやく勇気を振り絞って、とある男性と会った。ふたりで安いホテルに入った瞬間、あたしは、まるで別人になったような気がした。あたしは、一刻も待ちきれないと言わんばかりに、その男性のズボンを脱がせ、ペニスを咥え、気がついた時には男性相手の初体験にカラダを震わせていた。

これが最後ではないとすぐに思った。

同性愛のスイッチがオンに入ったのと同時に、女装のスイッチもオンになった。それから間もなく、あたしは妻の下着を盗み、履くようになっていた。パンティだけではなく、スカートも、ブラも。そして、自分の持ってる紳士用の衣類が、自分には完全に間違った衣類だと思うようになった。着ると、気持ち悪いとすら思うようになっていた。

妻は、あたしが男たちに送っていた写真を見つけ、あたしの元から去っていった。あたしは、それを悲しんだかというとそうではない。むしろ、ほっとした。ようやく、妻のことを気にせずに自分のしたいことをすることができると。そして、その通り、あたしは、やりたいことをやった。離婚して1週間もしないうちに、女性ホルモンを摂取し始めた。その1ヶ月後、友人や家族に、自分はトランスジェンダーだと打ち明けた。そして離婚の1年後、完全に女性として生活するようになっていた。

それが今から半年前までの話し。今は毎日、違った男と寝ている。ゲイの男もいれば、ストレートの男もいる。あたしのことを、夢が具現化した存在だと見てくれる人も何人かいる。でも、あたしとしては、欲しいモノがたっぷり得られるなら、誰が相手でも幸せ。欲しいモノ、それは、大きくて固いおちんちん。

いまだに、あたしがこうなったのはなぜだったのか、分からないでいる。それに、日増しに、そんなことはどうでもいいと思うようになっている。今のあたしはこの通りのあたしだし、そうなっていることを自分も望んでいるのだと。あたし自身にとっては、それで充分だと。

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What you wanted 「キミが望んだから」 

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What you wanted 「キミが望んだから」

「え? いったい何? あなた誰? それに……まさか? チャドなの? 本当にあなたなの?」

「今はキャンディ。でも、そう。ボクだよ」

「いっ、いったい、どうしたの? それに、ちょっと待って、どうして服を脱いでるの? こんなところで、そんなことしちゃダメ。ちょっと、ヤメテ……えぇ?……ま、まさか、その胸、本物? ただのニセモノかと思ってたのに」

「気に入った? これ、キミのためにしたの」

「何ですって? あたしのため? なんのことを言ってるの?」

「覚えてる? キミは、ボクと別れる間際、ボクと本気でデートしたかったと言ったわよね? だけど、男には惹かれないので、できないと。だから、ボクの方から変えることにしたの」

「あ、あたし……なんて言っていいか、分からない」

「何も言う必要はないよ、ジーナ。キミはボクの一番の友だち。ボクはキミを愛している。キミと一緒になりたいと思ってる。そして、今は、そうなれるようになったわけ。これって素敵だと思わない?」

「ああ、何てこと。気分が悪くなりそう」

「それって、このおちんちんのこと? それなら、来週、切除する予定だから。それが終われば、ボクは完全に女。そして、ボクたち、一緒になれない理由がなくなるわ」

「チャド、というかキャンディ? あたし、本当に、本当にあなたがこんなことをしなかったらよかったのにって思ってるの。あたし……あなたと一緒にはなれないわ」

「何で? どうして? だってキミは……」

「いい? あれはウソだったの。あたしはレズビアンじゃないわ。女性には惹かれない。あんなことを言った理由は、あなたがあたしと別れようとしなかったから。あたし、あなたに気がなかった。あなたも気づいていたでしょ? それに、あなたがこんなことまでしてくれたからと言って、あたしの気は変わらないわ。本当にごめんなさい。でも、これって……気持ち悪すぎる。こんなこと、受け入れられる自信がないわ」

「でも、ジーナ、ボクはキミのことを……」

「イヤ、ヤメて! ……多分、あたしたち、お友達でいることはできると思う……いずれは、ね。でも、これってめちゃくちゃすぎるわ。あたし……あたし、もう行かなくちゃ。電話はかけてこないでね、お願いだから。あたしのこと、放っといてほしいの。これについて、考える時間が必要だから。

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Friendship's end 「友情の終わり」 

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Friendship's end 「友情の終わり」

「この時間までどこにいたのよ? もう朝の5時よ? 何時間も前に帰ってくるはずじゃなかったの? 死ぬほど心配してたのよ、シーン! もう少しで病院と警察に電話しようかってところだった」

「まず最初に、帰る時間とかスケジュールは決まってなかったよね? 何時まで帰れなんて言わなかったよね? 第二に、これは全部、君が考えたことだよね? ボクは君のことを思って、やってあげたことだよね? それ、覚えているよね、メリッサ?」

「分かってるわよ。それについては感謝してる。本当に。こういうことを頼める友達がいなかったの。てか、女の子の格好をしてくれる人なんて……」

「ああそうだよね。で、それについてだけど、ちょっと告白しなきゃいけないことがあるんだ」

「あなたの女装のことでしょ? あなたが前にもしたことがあるのは知ってるわ。だから、秘密とかそういうことじゃないの。少なくともあたしは知ってたことだから」

「それじゃないんだ。他のこと。ピートのことなんだ」

「彼があたしに隠れて浮気したってこと? それも知ってるの。そもそも、それがあったから、あなたに今度のことを頼んだのよ。ピートがあのクラブでどこかのイケイケ女を見つけたらしいって知ったもんだから……」

「ちょっと聞いてくれる? 君がいちいち口をはさんでくると厄介なんだけど、それがなくても、話しずらいことになりそうなことだから。ボクは、あのクラブに行った。そして、君に言われた通りのことをし始めた……」

「それで? ピートが近寄ってきた?」

「ああ。確かに。ボク自身は、そうなったときの心の準備はできていたと思っていたんだよ、メリッサ。それは本当。でも、それまでに2杯くらいお酒を飲んでいたし、ああいうことには慣れてなかったということもあったんだ。つか、ボクのそれまでって、ほとんど透明人間だったから。誰もボクのことを気にしなかったから。でも、それは当然だと思っていた。ほんとに。ボクは体が小さいし、退屈な人間だし、誰も、ボクみたいなオタクっぽい男に注目しないと分かってた。でも、今夜、あのクラブの店内に入った途端、そこにいたすべての人がボクに目を向けたんだ。しかも、温かい視線をね。ちょっと引きそうになったよ。でも、君の役に立ちたいと思っていたんだ。だから、勇気を振り絞ったんだよ」

「それは分かったけど、それとあたしのフィアンセとどんな関係があるの?」

「本当に、その話を聞きたい?」

「いいから、何があったか話してよ!」

「ピートはボクを彼の家に連れて行った。そして、そこで……分かると思うけど……やってしまったんだ。それ、本当にすまない、申し訳ないと思ってるんだけど……」

「え? あんた、あたしの彼氏とエッチしたって言ってるの?」

「だから……ピートはすでに浮気してたと思っていたんだろ? それが、はっきりしたってことなのかなって……」

「あんた、彼とやったのね! 本当にやったのね! いろんな知り合いがいるけど、あんただけはあたしの友達だと思っていたのに!」

「間違いだったんだよ! 自分でも何をしてるのか分からなかったんだ。彼も相当酔っていて、ボクが男だってことすら分からなかったみたいで……」

「いいから、出て行って」

「え、なんて?」

「あたしのアパートから出ていってって言ったのよ! あんたの顔なんか二度と見たくない!」

「でもボクは……」

「あんた、したいことは何でもできると思っていたんでしょ? それでも、あたしは気にしないと思っていたんでしょ? あんたはキモイ負け犬。だから、あたしがあんたのことを可哀想に思うと思ってたんでしょ? まあ、あたしも昨日まではそう思ってたかもしれないわ。でも、今は違う。今は、とっとと、あたしのアパートから出て行ってもらいたいわね。今すぐ。ほら、早く出て行きなさいよ。出て行って!」

「あんなことをするつもりじゃなかったんだよ」

「いいえ、あんたはそのつもりだったのよ。する気満々だったのよ。あたしも気づくべきだったわ。その点はあたしにも責任がある。だからこそ言ってるの。もう、あたしの前から消えて。出て行って。さもないと警察を呼ぶわよ」

「ボクたち友達だと思っていたのに」

「ええ、あたしもそう思っていたわよ」

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弱みにつけ込む上司 (13) 


「モニカ? 俺のことをどう思ってる?」 リチャードは、一定のリズムで出し入れを続けながら、問いかけた。動きは続けているが、彼女をオーガズムに導こうとする動きではない。「気持ちの上で俺をどう思ってるんだってことだが? お前はジェフと一緒になった。なら、自分の夫を愛すべきなわけだろ? だが、ジェフとのセックスでは、お前は一度もイッたことがないのに、俺とでは、簡単にイッてしまった。だとすると、俺はお前にとって何なんだってことになるんだが?」

モニカはその問いがどんな答えにつながるか、分かっていた。答えは避けられなかったが、できるだけ先延ばししたかった。「どういうこと?……気持ちの上でどう思ってるのかって、何を訊きたいの?」

「俺を愛してるのかって訊いてるんだよ。お前がジェフを愛してるのは分かってる。だが、女が同時にふたりの男を愛することもあり得るのだよ。だから、訊いてるんだ。お前はどう思ってるのかって」

モニカは本心を打ち明けるのが怖かった。自分は若く、経験も豊かじゃない。そんな自分なのに、結婚してたった3週間で、夫以外の男に誘惑され、体を重ねてしまった。彼女は混乱していたし、今の自分の感情が本当の自分の気持ちなのか、自信が持てなかった。

「あたし……あなたを愛してるかも。よく分からないわ。あなたと一緒にいることに慣れてきてるのは本当。ベッドの中でも外でも。だから、ええ、そうかも。あなたを愛してるのかも……」 モニカはためらっていた。「……あなたは? あなたはあたしを愛してるの?」

おおっと、そう来たか!とリチャードは思った。彼はその問いにイエスとは言いたくはなかった。ある意味、モニカを愛してるのは事実だとしても、自分自身以外の人間で喜ばせてあげたいと思ったのが、ここにいるモニカが初めてだったとしても、それを口に出して認めるのは避けたかった。いまは、この女を支配することが目的なんだ。愛してるどうのこうのっていうのは、それを達成するための方法のひとつにすぎないのだ。

「俺もそうかも。お前のことが好きになってる。こういうふうにいつもお前と一緒になれるんならな。俺はお前と一緒に、こうしてるのが好きなんだよ。こういう気持ちになれるのは、お前だけだ。だからこういうこと、これからも続けような?」

モニカが返事をするまで、ほとんど間がなかった。「いいわ、そうしましょう! あたし、夫の上司とエッチするの大好き!」

それを聞いてリチャードは笑みをこぼした。同時に、前より力を込めて出し入れをし始めた。任務完了だな、と彼は心の中で思った。

さらにもうひとつ、枕がベッドから取られ、モニカの頭の下に置かれた。

何もはっきりしないが、リチャードがこの夜を最大限に利用しようとしてることは確かだった。彼は、この夜がふたりにとって最後の夜となるかもしれないと、そのつもりでモニカの肉体を堪能したし、彼女にも男との肉体的なつながりの喜びを教え込んだ。ふたりとも、身体的に疲れ切るまで、その行為は続いた。

リチャードは思った。モニカの反応からすると、本当に俺のことを愛してるのかもしれない。少なくとも、俺を愛してると思い込んでるのかも。リチャード自身は、モニカを愛してるとはっきりと言うことは一度もなかったが、そうかもしれないとほのめかしたり暗示したりする言葉は何度も言った。ひとえに、また、こういうふうにモニカと体を重ねる機会をもてるようにと思ってであった。

もちろん、リチャードは、この後もモニカの体を求めてやってくるのは、ほぼ間違いなかった。彼はモニカの住処を知ってるわけだし、リチャードは、ジェフを出張に送り出せば、いつでもモニカをひとりにすることができたからである。

彼はモニカを愛したのか? 確かに彼女と愛の行為をした。だが、それは本当の愛か? 彼の行った計略は、とても愛のなせることとは言えない。先のことを見据えての計略に満ちた行いだし、その一時、彼にとってモニカがいかに愛らしく見えたにせよ、本当に彼女ひとりに向けた情熱だったのかと言えば、そうとは言えない。リチャードの行為は、たったひとりの女性にむけての行為なら愛と呼べるかもしれないが、実際は、決してそうとは言えなかった。それに、そもそもモニカが妊娠していなかったら、リチャードはこういう行為をしていたかどうかすら、あやしかった。

ともあれ、その夜、ふたりはほとんど明け方までセックスを続けた。リチャードのせいで、モニカは、あそこがヒリヒリするようになってしまったが、でも、それと同時に、性的な意味での満足感を存分に味わうことができていた。生まれて初めてのオーガズムを彼によって味わうことができていた。3回はセックスで、あとの1回は、クンニリングスで。そのクンニの時のこと。

リチャードはというと、まだ、射精を我慢し続けていた。こんないいオンナ相手にして、すぐに出してしまうのはバカな男のすることだ。射精するときは、モニカを驚かし、彼女の記憶に残るような形を取りたかった。うぶなモニカを驚かすにはどうしたらいいだろうか? 考えたリチャードは69を教えてやろうと思った。

リチャードは仰向けになり、モニカを上に乗せた。

モニカにとって上になったのは、幸いだったと言える。リチャードのペニスを口に含むことにようやく慣れたと思ったら、突然、爆発的に射精が始まったのだった。モニカは、むせ返り、大半を吐き出してしまった。リチャードは、いざ出すときになったら、どれだけため込んでいたかをモニカに教えたいと、意識して精を溜め続けていたのだった。

たくさん出た。同じく溜め込んでいたジェフと同じくらい、多量に出てた。その多さにモニカがイヤな顔をすると、リチャードは高笑いした。

「まったく、お前は可愛いな。これからいっぱい学ぶことがあるぞ。とりあえず、俺の腹の上に吐き出してしまったのを、舌を使ってきれいに舐めとるんだ」

モニカは言われたとおりにした。それには、とりもなおさず、舌でかき集めたのを飲み下すことも含まれていた。リチャードは、モニカに、半萎えになったペニスから、ミルク絞りして、最後まで吸い取ることも教えた。もちろん、その時もモニカは出てきたのを飲み込まなければならなかった。

ようやく、モニカは最後まできれいにし、リチャードは、彼女の努力を存分に褒めちぎり、ベッドのシーツを使って陰毛にこびりついていた残りをぬぐい取った。

「バスルームに行ってタオルを持ってきたのに」とモニカは、リチャードがシーツを汚したのに少し苛立って言った。

「この方が、ずっと色っぽいんだよ。シーツを汚すのがな。お前、俺とイヤラシいことをして、燃えただろ? 本当に、イヤらしく下品になるともっと気持よくなれるもんだ。なんなら、俺がシーツに出したのを、そのまんまにすればいいんだよ。そのうち乾いてゴワゴワになる。ジェフが帰ってきたら、あいつは俺のスペルマの上で寝るだ。それ、どう思う?」

もちろん、モニカは、そんなことはできないと思っていたが、その場ではリチャードに合わせて、くすくす笑った。「それもそうね。でも、それなら、まずはこのカウチからシーツを取って、あっちのベッドに被せなきゃ」

リチャードはモニカが指さした方向に目を向けた。「ああ、そうだよ。あのベッドのことを忘れるところだった。それで? いつ、あの夫婦のベッドでお前を抱かせてくれるんだ?」

「ダメです。これからもあなたとするかどうかなんて分からないけど、もしするとしても、このカウチがあなたとのベッド」

とりあえず、今は、それでいいか、とリチャードは思った。すでに、これからも体を重ねることをモニカに同意させている。しかも、特にこっちから催促したわけでもないのにモニカは同意した。今回の主な目的は、そこにあったはずだ。多くを望めば、多くを失うものだ。

リチャードは、再び、モニカの口にペニスを寄せた。

「ほら、近くに来たら、口に入れるもんだぞ。どの女もそうするもんなんだ」


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弱みにつけ込む上司 (12) 


……今のモニカをジェフに見せてやれたらいいんだが。あいつに、なんてエロい女と結婚したか教えてやれたら、さぞかしショックを受けるだろうな。とは言え、ジェフには、モニカのこんな側面は絶対に分からないだろうぜ……

カウチのマットレスは中央部分が幾分へこんでいたので、枕をモニカの下に入れたことによってちょうどよい高さになった。

「あああぁぁぁ……リチャード、今はすごく奥に来てるのがはっきりと分かるわ!」

その日2回目のオーガズムは、そう遠くないところに近づいていたが、モニカはその前にリチャードに、あの廊下の出来事があった夜のことを告白したのだった。

「あの夜、廊下での出来事の後、お前は部屋に戻ってジェフの隣に寝ながら、自分で自分を慰めたんだよな? 俺のことを思いながら、な? お前、何てスケベな女なんだ?」

「そればかりじゃないわ、リチャード。もっと他のこともあるのよ」 

いやらしい話をしながらのセックスに積極的になっていたモニカは、わざと途中まで話してリチャードの返事を待った。

「もっと他のことだと? 自分でしながらか? 話してくれ」

モニカはくすくす笑った。「あなたが廊下であたしを触った時、あなたあたしのお腹にヌルヌルしたのを塗りつけていたのよ。で、部屋に戻ったら、ジェフはベッドですでに眠っていた。あたし、窓からさす月明かりの元で、あなたが塗りつけたヌルヌルを見てみたの。てかてか光っていたわ」

「先走りか?」

「え、何?」

「そのてかてかしたやつは、俺の出した先走りってやつだよ。アレを入れるとき、女のアソコを守るよう分泌される液体だと思うが……」

「ああ、そうなの…… ともかくあなたの……先走りって言うの? それがあたしのお腹じゅうにべっとりついていたの。で、ベッドに横になりながら、それをいじり始めたのね……あなたの先走りを指ですくって、あたしのアソコの唇に塗りつけたりして……」

「本当に? うわっ、それはすごい! もっと話してくれ!」

会話をしている間も、リチャードは動き続けていた。とは言え、ゆっくりと優しい出し入れの動きだった。

「お腹のところ、あなたのヌルヌルがいっぱいついていて、あなたのことを思いながら、そのヌルヌルをいじったの……で、正直に言っちゃうと、こんなにたくさん出せるって、あなたのアレ、どれくらい大きいんだろうとか、もし、それを使われたら、あたしどうなってしまうんだろうとかって……そしたら、あたし、イッたの。生まれて初めて……」

「嬉しいよ、それを聞いて。で、ジェフはそのことを知らないんだな?」

「ええ、彼は眠っていたし。あたしも何も言ってないし。だって、初めてイッたのが、自分の指でだったなんて聞いたら、彼、イヤな感じがすると思うし」

「ジェフは、お前がジェフとのセックスでイッたことがないのを知ってるのか?」

「そんなこと聞かれないもん。彼がそれを気にしてるかも分からない。でも、それって、多分、ジェフはあなたほど経験がないからだと思う」

「この話、俺は嬉しいな。お前の旦那の上司で、旦那の代わりに、お前をイカせることができて嬉しいよ。お前って、俺の自尊心にとっては素晴らしい女だ。俺の言ってる意味が分かればいいが」

「うふふ。そして、あなたはあたしの体にとって素晴らしい男よ。あたしを感じさせる方法を心得ていて、あたしをイカせてくれたんだもの」

リチャードの心にとって、まさに天国に舞い上がるような気持だった。部下の若妻を寝取ったばかりか、その女が最高の顔と最高の体をした、最高の心の女だったから。しかも、そんな最高の女に、自分は、初めてのオーガズムを味わわせることができたのだ。彼女が夫として選んだ男よりも、大きな一物を使って!

リチャードは、自分のペニスがそれほど大きなものではないのを知っていた。平均よりちょっと大きいくらいだ。この世の中には、自分のよりもはるかに大きな代物を持つ男はいくらでもいる。だが、モニカがそんな男と体を重ねる確率はほとんどない。だから、さしあたり今は、モニカにとって自分は王様でいられる。

モニカが若く、経験も少ないという点も、リチャードには嬉しい事実だった。そうなら俺がモニカを俺好みの女に育てることができる。だが、そうするためには、まず精神的にもっと彼女をコントロールできるようになる必要がある。

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Ambushed 待ち伏せ」 

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Ambushed 「待ち伏せ」

「あっ!」 とクリスは私の前に立ちふさがるようにして言った。デニムのカットオフ・ショートパンツだけの姿で。その服装、いや、ほとんど服装らしい服装をしていないことに加えて、ピアスした乳首とおへそ。私は非常に気まずい気持ちだった。「ロバートさん、ボク、あなたが家にいるとは知らなかったので……」

「ああ」と私は視線を逸らした。多分、私は不自然なほど、彼の滑らかな肌やしなやかそうな体に視線を向けていたかもしれない。私は、彼が娘のボーイフレンドであることを忘れていたかもしれない。そもそも、彼が男性であることすら忘れていたかもしれない。だが、クリスは私の年齢の半分にもなっていないのである。心の中を駆け巡る思いは、私の子供と言ってよいほどの若者に対する思いとしては、明らかに不適切なものであった。

「良ければ、その……何か服を着てくれないか?」

「どうして?」とクリスは訊いた。「ここにはボクたち男しかいないよ? それに、ロバートさんは、ボクがシャツを着てないところを何度も見てきたはずだよ?」

「それは今とは違うんだよ。キミは……その頃とは同じじゃないんだよ」

「でも、見たかったら、ボクは全然かまわないよ、ロバートさん。ボクのことじろじろ見る男の人は多いんだ。それに、ロバートさんなら、もしその気なら、見る以上のことをしてもいいよ」

どのくらい、私が唖然として彼を見つめていたか分からない。ようやく彼が言った言葉に、私の心が追いつき、私はつぶやいた。「それは不適切なのだよ……」

「ボクは完全に適切だと思うけど?」とクリスはショートパンツのボタンを外し始めた。私は言葉を失っていた。ショートパンツが彼の滑らかで形の良い脚を伝って滑り落ちるのを見る。そして露わになったのは、小さな布切れとしか言えないパンティと、それに包まれた、とても小さな隆起。

「ボクはもう18歳だよ。ボクもロバートさんも大人だよ。ボクはロバートさんがずっとずっと前からこうなるのを待ち望んでいたのを知ってるんだよ。ロバートさんはずっとボクを見ていたよね。ボクは知ってるんだよ。それにボクはロバートさんに見られて嬉しかった」

「わ、私は、そんなことは……キミは……キミは何か勘違いしている」

もちろん、これは嘘だった。1年ほど前、クリスは突然変わり始めた。元々、逞しい体つきの若者とは言えないクリスだったが、急に日に日に変化を見せるようになったのだった。容姿も、しぐさも、言葉使いも、日に日に若い男子ではなく若い娘のようになっていった。そして私はそんなクリスの変化に目を奪われていた。何度も彼を見つめていた。恥ずべき事とは知りつつも、私の心の中でこの禁じられた果実が踊る姿を想像しては、自慰する自分がいた。

「勘違いなんかしてないと思うよ」と彼は私に近づいた。「ほら、ねえ……楽しいと思う。絶対、楽しかったと思えるはずだよ。約束するよ」

「だが、ベッキーは?……それに妻は?」

「誰も、知らなければ、傷つかない」 クリスの手が私の股間へと忍び寄り、すでに固くなった分身を握るのを感じ、私はアッと声を出した。「ベッキーは夜まで帰ってこない。ロバートさんの奥さんは出張で遠くに行ってる」

「だ、だが……いや、ダメだ……私には」 そうは言っても私は、前にひざまずく彼を止めなかったし、彼が私のズボンのボタンを外しても、形ばかりの抗議しかしなかった。それに、そんな無意味な形ばかりの抗議ですら、彼の唇が私の分身を包んだ時には消えていた。

クリスは何回か頭を前後に振った後、口を離して、笑顔で私を見上げた。「ああ、すごく楽しいことができそう」

その瞬間、私はもはや抵抗など考えられなくなっていた。

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A deserved punishment 「当然の報い」 

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A deserved punishment 「当然の報い」

「よう、お前、カールを見たか?」

「今はカーラって呼ぶべきじゃないかな。ああ、見たけど?」

「同じ人間だなんて信じられないな。マジで。あんなこと、どうやってできたんだ?」

「どうやってって、お前はちゃんと知ってるはずじゃないか、サム? 会社は、この件についてさんざん会議をしたんだぜ?」

「ああ、もちろん、それは分かってるよ。俺も会議にいたからな。あいつはヤバい女にハラスメントをしてしまったんだ。で、結局、会社から、クビになりたくなかったら、処罰を受けろと言われたと」

「俺もその会議にいたよ。だったら、何を言いたいんだ?」

「俺が言いたいのは、どうしてカールは、こんなふうにされるのを許したのかってこと。それに、どんなふうにして、あいつはあんな姿に変わったんだということ。俺は、あいつが、いかにもオカマですって姿になって出てくるとばかり思っていたんだ。それがなんと……」

「本物の女になって出てきたと。分かるよ。確かに重要な点だ」

「それなのに、お前は気にならないのか? あいつと話をしたか?」

「もちろん、気にはなっているよ。だけど、気にしたからって、俺に何ができる? あいつは、ああなることに同意したんだ。加えて、俺に言わせれば、あいつはああなるのも当然の報いだと思うぜ。あいつが粘着的に追いかけまわした結果、いったい何人、秘書が辞めていったか数えきれない。しかも、その数には、あいつがシツコク言い寄って体を許してしまった秘書の数は含めていないんだからな」

「確かにダメなことだよ、ケビン。俺は、その点については反論しない。だけど、あいつは、これから1年間、あの格好で過ごさなくちゃいけないのか? 何て言うか、そんな処罰って、あいつがやったことに見合う処罰なのか?」

「俺に聞かれてもなあ。俺が知ってるのはひとつだけ。会社の男性社員の何人かが、あいつを見る眼つきからすると、あいつは、それなりにたんまりお灸を据えられる心づもりをしておいた方がよさそうだってことだけだよ」

「え? まさか……」

「俺に言わせれば、お前は、うちの会社の同僚たちを過大評価してると思うぜ。それに、みんな知ってることだけど、何かあったとしても、ちょっとした苦情の報告を1本書けば、カーラはすぐにクビになるんだ。会社の男たちがそれを利用することはないなんてお前が思ってたとしたら、お前、俺が思ってたよりマヌケだってことになるぜ」

「マジかよ。ぞっとするなあ」

「気色悪い粘着野郎には、それなりのことが起きるのも当然ということさ。ていうか、それなりのことをヤラれるって言うべきかな」

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For her good 「彼女のために」 

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For her good 「彼女のために」

「オーケー、ああ、いいよ。面白かったよ。そう言ってほしかったんだろ? 満足した?」

「ええ、そうね。この夏をここで過ごした意味は、それだものね? 楽しむこと」

「ボクが意味したことはそれじゃないって、分かってるくせに。女の子になるってことだよ」

「あら、そのこと?」

「そうだよ。ボクは君が言ったことは正しかったと言おうとしてるんだ。この夏、女の子のフリをして過ごす。これって、思っていたよりずっと楽しかったよ。もっといろんなこと……何のことか分かるだろ?……そういうことができたはずだったとは思うけどね」

「あたしが突然、『ルームメイト』と同じベッドで寝たいって言ってたら、うちのおばあさん、そんなの変だって思ったはずだもの。あたしはストレートでしょ。おばあさんも、あたしがストレートだと知ってるわ。それに、うちの家の壁は薄いの。あたしとあなたが何かしたりしてたら、おばあさんに聞かれていたかもしれないのよ」

「まあね。君はそういうふうに言うけどね。でも、あのおばあさんの家で3か月暮らしてきたけど、彼女、本当に君が言ってるような人なのか、信じがたいと思う時があるんだよ。本当に、君が言うような反応をする人だと思ってるの? ボクの正体を知った後でも、だけど」

「チャド、おばあさんはチャドのことはしらないの。知ってるのはリサのことだけ。これは大きな違いよ。特におばあさんにとっては大きな違いなの。おばあさんは、男性を憎んでるの。そればかりか、あたしが男の子と一緒に住むと言ったらもう反対するに決まってるの」

「ああ、でも……」

「ちょっと聞いて。おばあさんは、あたしを育ててくれた。いいわね? ママが死んだあと、あたしにはおばあさんしか身寄りがいなかったの。だから、あたしは、どうしてもおばあさんの気持ちを逆なでしたくないのよ。特に体の調子があまりよくない時だから、なおさら」

「でも、いずれバレてしまうことだろ? ボクがリサじゃないって」

「多分、そんなときは来ないわ。あたしたち、ここから遠く離れたところに住んでるし、それに、いま言ったけど、おばあさんは体調がよくないの」

「おばあさんが亡くなるまで待てって言ってるわけ? ちょっと、不健全な感じだなあ」

「おばあさんはもうすぐ90歳になるわ。彼女の死についてあたしたちが話し合おうが、どうしようが、近々、そういうことになるのよ。それに、おばあさんには、あたしのことをそんなふうに思ってほしくないの。これはゲームと考えてもいいわ。これからも、おばあさんに会う時だけ、あなたはリサに変身すればいいの。あなたもさっき言ってたでしょ、楽しかったって。それにおばあさんには、あなたのアソコは見えないわけだし」

「まあ、多分ね。ボクは不誠実でいるのは嫌だけど……でも、まあ……そうしなくちゃいけないって言うなら、分かったよ」

「素敵! あなたなら、分かってくれると思ってたわ!」

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[2019/06/25] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

弱みにつけ込む上司 (11) 

リチャードはゆっくりとだが、本格的に動き始めた。モニカにとって、すでに大きさや形からして、ジェフより気持ちよかったのであるが、リチャードは持続力の点でも上回っていた。

モニカが生まれて初めて男の手によりオーガズムに達するのは、時間の問題だった。そして、実際、さほど時間を経ずして、彼女は体をぶるぶる震わせ、大きなうめき声をあげたのだった。そんなモニカの淫ら姿を見下ろしながら、リチャードは余裕綽綽でゆっくり深く彼女をえぐり続けた。

あの廊下の出来事があった夜、モニカは、リチャードのことを想像しながら自分の手でオーガズムを感じたのだったが、その時よりもはるかに強烈なオーガズムだったのは間違いない。

そして、うぶで未熟なモニカは、リチャードの体にしがみつき、自分からキスを求め、そうすることによって、意識せずに自分の夫をおとしめた。「ああ、今の、あたし初めてだったの」

リチャードは、モニカが盛んに淫らな声を上げるように変わったこと、それに彼女の体からまるで汗のように粘液が噴出してくるのを感じていたが、彼女の言葉を聞いて、いったん出し入れの動きを止めた。

「初めてって、何がだ? イったのが初めてということか?」

「うん、そうなの。愛し合ってる時にイッタことがなかったの。一度だけ、自分の指を使ってなら、経験あったんだけど……」

リチャードは自尊心がむくむくと膨らむのを感じた。「それは、ジェフのが俺のより小さいからかな?」

モニカは肯定できなかった。「多分、彼はあまり長く持たないからだと思う。でも、ええ……あなたのアレの方が気持ちいいわ。多分……あなたの方がアレの動かし方が上手だからだと思うの……」

リチャードは、それまで女性経験は、2人の人妻も含め合計8人だった。だが、彼のペニスの感触やその使い方について、思っていることを、こんなにも隠さず言う女はモニカが初めてだった。

「それは、俺が年上で経験豊かだからだよ」

そして再びふたりは唇を重ねた。モニカはうっとりとした表情でリチャードの舌を受け入れ、同時に両腕、両脚で包みこむように、彼の体にしがみついた。

……モニカは、セックスで初めてオーガズムに達したと言ったが、多分、それは本当なのだろう。しかも強烈なオーガズムだったようだ。それに、この女はセックスについてしゃべるのが嫌ではなさそうだ……

そう思ったリチャードは、余裕のある出し入れをしながら彼女に「悪い言葉」を使わせてみようと思った。

「モニカ? お前、セックスについて話すの好きそうだな。だったら、俺が動いてる時に、言葉に出して言ってみるといいぞ。『あなたの大きなおちんちんであたしのあそこをヤッテ』とか、そういう言葉だ。多分、言ってるうちに、もっと興奮してくるはずだぞ」

本当のセックスに目覚め、好奇心に駆られたモニカにとって、その誘いを断る理由は見当たらなかった。彼女はリチャードの名前も入れた完全な文を使って、言われた通りに言葉に出した。

「ああ、リチャード。あなたの大きなおちんちんがあたしのアソコを突いてるの、とっても感じるわ。大好き。あたしの中に、すごく深いところに入ってるのが分かるわ」

「お前の旦那よりも気持ちいいんだろ? だったら、そう言えよ」

「どうして? 夫のことは言いたくないわ。どうして、あたしにまたそれを言わせるの? 夫のより気持ちいいって、何で言わせるの?」

「それはな、いったん、そういうことを言葉に出して言い始めると、腹の底から、お前の心が俺の心と一緒に堕落できるからだよ。お前は他の男と結婚してるのに、今は俺とセックスしてる。お前は俺と悪いことをやってるんだ。だから、いやらしい言葉を使って話せば話すほど、このセックスは下品になっていくし、そうなればそうなるほど、気持ちよくなっていくもんなんだ。それに、お前が話すのを聞くと、俺の自尊心がくすぐられて、俺のアレがますますそそり立ってくるんだよ」

リチャードは、話しながら、ゆっくり深々と抜き差しをしつつ、微妙に角度を変えながら動いていた。モニカはすでに何のためらいもなくなっていた。簡単に口から言葉が出てきていた。彼女の気持ちを素直に表した言葉だった。

「ああ、いいわ、リチャード。あなたのおちんちん、すごく気持ちいい。ジェフのよりもずっといいの」

「ああ、そうだろ? 分かってきたようだな。今度は、『ジェフとのセックスなんかより、ずっといい』とか、そんなことを言ってみろ。俺の尻を掴んでグイっと引寄せて、叫んでみるんだ」

モニカは、言われた通りにした。両手をリチャードの尻頬にあてる。突きを入れてくるときに、そこの筋肉が収縮するのを感じ、その動物的な動きをむしろ喜んでいた。さらに、そもそも、このような、いやらしい会話が嬉しくもなっていた。

「ああ、リチャード。そうなの、ジェフとのセックスより、ずっと気持ちいいわ。口に出して言えと言われて、そう言ってるのじゃないわ。本当に気持ちいいのよ。あなたのおかげで、あたしの中から本当の気持ちを出して、いろんなことが言えるようになってるみたい。本当のことが。ねえ、大きなおちんちんで、もっと強くやって!」

ここまで言われても、リチャードは完全に満足してはいなかった。もうひとつだけ、モニカに言わせたいことがある。

「じゃあ、今度は、旦那の上司とセックスするの大好きって言ってみな。さあ、言ってみろよ」

「どうして、リチャード? まだ、言わせ足りないの?」

「1回だけだよ、モニカ。お前がそう言うのを聞きたいんだ」 リチャードは、そう言いながら、腰の動きに力を入れ始めた。強く、深く突き始める。

「ああっ! ああんっ! い、いいわっ! あたしの夫の上司さんは、女の扱いが上手!」

「もっとだ、もっと詳しく!」

「ああ、リチャード。本当にセックスが上手だわ。だからこそ、あなたは上司になっているのね!!」

完璧だ! リチャードにとって、これ以上ない言葉だった。「いいぞ、モニカ。お前は最高だな。今度は、お前も腰を使うんだ。俺を愛してると、体を使って表すんだ」

「愛してるふうに? うん……こんなふうに?……」

モニカは言われた通りに、リチャードが強く突き下ろしてくるのに合わせて、自分も腰を突き上げ始めた。さらに、自分からも即興で、両脚を高々と持ち上げ、彼の腰を羽交い絞めするように交差させた。その体形になったことで、リチャードの分身は自由に根元まで挿入を繰り返せるようになった。

脚をその形にしたので、もはや両手で彼の尻頬を掴むことはできない。モニカは、代わりに、両手で彼の頭を掴み、自分に引寄せた。積極的にキスを求める行為だった。

さらに、もっと結合を深くしたいと言わんばかりに、言葉を続ける。「いつになったらお尻の下に枕を入れてくれるの?」

「今だよ!」

リチャードは体を起こし、いったんモニカから抜け出た。彼女を見下ろし、思わず笑みが漏れる。

……今や俺のオンナになったな。可憐で無邪気なモニカを、俺好みの淫乱女に変えてやったぞ! まだ17歳だが、すでに立派なオンナだ!


[2019/06/24] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

Totally not gay 「全然ゲイじゃない」 

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Totally not gay 「全然ゲイなんかじゃない」

「エリック? これって……ちょっとゲイっぽい気がするんだけど。なんか、心地悪いんだけど」

「心地悪いって、そのパンティのことか? それとも、俺が画像をネットに上げることか?」

「両方? 分からないよ。でも、このこと全部がちょっとバカっぽい感じがするんだよ。何て言うか、ボクのことを女の子と思う人なんか、ほんとにいるのかなって」

「お前が思っているより、ずっといるよ。それに、そもそもお前の顔は見えないようにするんだから」

「うん。でも、どうしてボクなの? パンティを履いたりお化粧したりするの、キミの方じゃダメなの?」

「カイル、冗談だろ? それはもう話し合ったじゃないか。お前の尻の方が女の子っぽいんだよ。みんな思ってることだ。ていうか、お前、そもそも、紳士服売り場で体にフィットする服を見つけられないじゃないか。こういう腰をしてるから、それも当然だけどな。だから、俺とお前のどっちかがこの役を演じなくちゃいけないとしたら、お前しかいないんだよ」

「だからって、ボクは喜んでやってるわけじゃないからね」

「俺は、お前こそ、この、とんでもない悪ふざけをやりたがっていたと思ってたぜ。お前が思いついたことだったよな? 女の子のフリをして、山ほどフォロアーを集め、その後、実は男でしたってばらすって、アイデア。いいか? だから、これはお前が望んだことなんだよ。それで、こうしてるってわけなんだよ」

「分かってるよ。でも、ボクはよく考えていなかったんだよ。それは分かっててよね?」

「じゃあ、こうするってのはどうだ? もう1回だけ写真を撮る。それが終わったら、お前がもうやめたいと言うなら、もうやめることにする。そして、こんなことをしたってことを、忘れることにする、ってのは?」

「いいよ。そんな感じで」

「オーケー。良かった。じゃあ、四つん這いになれよ。お前の尻にオイルを塗ってやるから」

「オイル? オイルを塗るなんて、ボク、聞いてないよ?」

「いいから、リラックスして」

「待って、何でキミはズボンのチャックを下ろしてるの? 待ってよ。なんで勃起してるの? ダメだよ、これってボクにはゲイすぎる」

「バカだな。こいつをお前に突っ込んだときだけ、ゲイってことになるんだよ。いい画像が撮れるよう、俺は、こいつをお前の尻頬の間に添えるだけだよ。そう、こんな感じにな。じゃあ、お前の得意技をやってみてくれ。尻頬をキュッキュッて締めるやつ。動画も撮るから。ああ、いいぞ、そんな感じ。これなら、いっぱいフォロアーがつくぜ。みんな、お前を見て、たまんねえって思うはず」

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[2019/06/20] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

Paradise 「楽園」 

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Paradise 「楽園」

「よく分からないけど、なんか、どこか変な感じがしない?」 とゲイリーは友人のジャレッドをちらりと見た。ふたりは、この島に来てからの習慣とおり、この時も裸でいた。身に着けているものは、この島の女性住民たちを彼らの男性器から保護するために取り付けられた、貞操具だけ。「何もかも、なんだけど……」

「何の話しをしてるの、ティファニー? あんた、この島が気に入ってるとばかり思っていたけど?」 とジャレッドは訊き返した。

「ああ、うん……気に入ってるけど……」 ゲイリーは、この島に来てから使うように強制された名前で呼ばれ、いまだに慣れず、当惑して瞬きしてみせた。「最高よね。楽園って言ってもいい」

それ以上、真実を言い当てた言葉は他になかっただろう。この島は、まさに、南海の楽園を絵に描いたような島だった。白い砂浜、素晴らしい天候、紺碧の海。ゲイリーはこれほどの場所があるとは思っていなかった。さらに、これらの美点に加えて、ここに住む、裸で暮らす美女たちの群れ。友人のジャレッドがネットでこのリゾート地を見つけたとは、何て運が良かったことか。その幸運に何度感謝したかしれない。

「楽園って言葉、もう一回、言えそうよ」 とジャレッドが言った。彼の視線は、ビーチを歩く特に肉感的なブロンド女性の姿を追っていた。その女性は、まさに『プレイボーイ』誌の見開きに出ていそうな美女だった。ただ、ひとつ、見開きグラビアの女性との違いがあり、それは、彼女の股間からは、ピンク色のディルドがにょっきり突き出ているのであった。「賭けてもいいけど、彼女、アレの使い方も上手なんじゃないかしら」

ティファニーは……いや、ゲイリーは、舌なめずりをした。そして「うん、そうだよね、絶対に」と溜息まじりに言った。「でも、あたしが言いたいのはそのことじゃないの。いや、関係あるかもしれないけど。よく分からないのよ」

「ねえ、マジでどうしたの? 言っちゃいなさいよ。何を考えてるの?」

ティファニーは目をそらせ、遠くを見た。「そもそも、あたしたち、いつからここにいるか、覚えている? あたしは覚えていないの。当初は、2週間くらい滞在するつもりだったというのは覚えているんだけど、その期間はとっくに過ぎたわ。あれからどのくらい経っているの? 1年? それとも2年?」

「また、その話し? 気にしても仕方ないわよ。だって、いつまでいてもタダなわけでしょ? そんなの忘れて、楽しめばいいのよ」

「その点こそ、話したい点なの。どうして、タダなの?……それに、何て言うか……やっぱり、この島ってどこか変だって思わない? 地元にいたときは、こんなおっぱいできてなかったわ。言葉だって女っぽくなってる。それに、あたしたちの……その……あそこにこういう器具もつけていなかった。それに、ここに来る前は、女の人にストラップオンでアソコを突いてもらうなんて、考えたこともなかったのよ?」

「この島は、そういう生活をしてる、ってだけでしょ?」

「でも、本当にそうなの?」 とティファニーは長い髪をかきあげた。「あたし、分からなくなってるの……本当に分からなく……」

「深刻にならないの! 新鮮な空気を吸って、今を楽しむの!」

今を楽しむ。ジャレッドがその言葉を言った瞬間、ティファニーの疑問は、何かに覆われたように曇っていき、ほんの1,2秒の間に霧散してしまった。その代わりに、完全な満足感が彼の心を満たした。ティファニーは急に笑顔になった。「その通りよね! あたし、バカだったわ!」

ジャレッドは笑った。「ウフフ。で、今日はどうする? ちょっとブラブラしてこない? あそこの女の子たちが誘ってくれるかも?」

「あんた、あたしの心が読めるのね?」 とティファニーは言った。

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[2019/06/20] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

弱みにつけ込む上司 (10) 


リチャードは、すぐさまモニカをマットレスの中央に仰向けにさせた。モニカは、煌々と光る明かりの中、自分の裸を確かめる余裕すらなかった。リチャードが彼女の脚の間に割り込み、大切な部分にペニスを押し付けてきたからである。

モニカは覆いかぶさるリチャードを見上げた。いどみかかってくる彼を、優しく受け止める女の顔になっていた。

「このカウチ、真ん中のところがちょっとへこんでるの。だから、枕をあたしの下に入れてくれる?」 

「まだだ。お前の旦那は俺のより短いとなれば、お前が俺の長いのをちゃんと受け入れられるか確かめてみないとな。枕でお前の腰を持ち上げるのは、それからだよ。ちゃんと受け入れられると分かったら、枕を敷いてやろう」

リチャードは、亀頭を彼女の入り口に添えたまま、両手でモニカの肩を押さえつけ、見下ろした。「こうなることを、俺もお前も、ずっと待っていたんだよな。違うか?」

この問いにイエスと答えるのを、リチャードは聞きたがっている。モニカにはそれが分かっていた。ここで嘘をついても、何の意味もないことも分かっていた。

「……うん、その通りなの。ずっと前から待っていた。あなたの家のあの廊下での夜から、ずっと……」

「もう待つのは、これで終わりだ」

その言葉とともに、リチャードはゆっくりとモニカの中に侵入し始めた。同時にモニカの脚が開いていく。

……うう、この感触! 夢のようだ! 3週間近く、この瞬間を待っていたが、とうとう、こうしてつながろうとしてる! しかもナマで!……

「お願い、キスして……」

「ああ、もちろん。忘れるわけがない」 リチャードは顔を近寄せ、唇を重ねた。舌先を延ばし、2センチ以上、中に入れる。同時に下半身でも同じく2センチほど、さらに侵入した。

目を閉じ、うっとりとしながらキスを受け入れるモニカ。彼女は、挿入が始まってからすぐに、リチャードのペニスが自分の陰部をこれまでになく広げていくのを感じていた。

「ああっ……ううぅ……ああ、大きい…………」

この言葉ほどリチャードを有頂天にさせる言葉はなかっただろう。彼にとって、サイズは非常に重要なことだった。この若い美女が夫として選んだ男よりも、俺は大きい。その言葉を、その女の口から聞いて、彼は自信がみなぎってくるのを感じた。

「大きいか? 気持ちいいか、それとも痛いか?」

「気持ちいい。ほんとに。見た時よりも大きく感じるの!」

「それもそうだな。お前は、まだ処女同然のまんこをしてるんだから」

不思議なことに、「ま〇こ」という下品な言葉を使われて、モニカはかえって興奮していた。

脚が広げられていくのにあわせて、唇も大きく開けていく。モニカは、口腔の粘膜をもっとなぶられたいと言わんばかりに、激しいキスを自分から求めた。

リチャードは先を急ぐ予定ではなかった。できるだけ挿入をゆっくり行い、この記念すべき瞬間をじっくり味わいたいと思っていた。だが、彼はずっと待ち続けていたのである。ずっと淫らな思いをし続けていたのである。本意ではなかったが、それも、構わない。彼は小刻みに突きを送り、やがて、完全に挿入を果たした。

モニカの艶っぽい声が部屋にとどろいた。……本当にジェフとは全然感じが違う。こんなに深いところまで来ている! それに、リチャードは体の動かし方も、手の使い方も、そして特に舌の使い方が、何もかもジェフとは比べ物にならない。

……あそこの中を擦る感じが、ジェフのとはまるで違うけど、それより、こんなに長いストロークで出し入れしてくるのに、抜け出てしまいそうになる気配が全然ないなんて!

ジェフはセックスの間、ほとんど何もしゃべらなかった。いや、「感じる?」くらいは言っていたかもしれない。だが、セクシーなことは何も言わないし、いやらしいことも何も言わなかった。

だがリチャードはその逆である。彼は腰を動かしながら、盛んに下品でいやらしい言葉を掛け続けた。ジェフのことをおとしめる言葉というより、むしろ、モニカに、夫以外の男に抱かれていることを、夫よりも経験があり、セックスが上手な男に抱かれていることをはっきりと認識させる言葉が多かった。

「ほら、分かるか? 俺がお前を突いてるのが分かるよな。お前の狭くてちっちゃなまんこを突いている。ジェフよりずっと深いところまでえぐってるだろ? 気持ちいいよな? 聞かなくても分かってる。お前の腰が勝手に動いてるのを見れば、感じまくってるのは明らかなんだよ。だけどな、やっぱりお前の口から言ってほしいんだ。俺のピーターはお前の旦那のに比べて、どんだけ気持ちいいんだ?」

モニカは答えたくなかった。

「いいから、言えよ。ジェフに比べてどうなんだ? えぇ?」

「いいわ。分かってるくせに。そんなこと言わせないで、お願い。こんなことして、ずっと罪悪感を感じてるんだから」

「お前が罪悪感を感じてるのは分かってるよ」 リチャードは、長続きさせるため、ペースを落とした。じっくり感触を味わうように、ゆっくりした動きに変わった。「だが、これは、これからも何回もやるんだよな? 続けるんだ。口に出して言えよ。これからも、俺に抱かれ続けたいって」

リチャードの動き方にモニカは驚いていた。途中なのに、動きを緩めたばかりか、今は止まっている。これはジェフでは考えられないことだった。ジェフはいったん挿入すると、射精するまでずっと動きっぱなしだったから。

「どうしてそんなこと? あたしがひとりになるように仕組んで、あたしを犯すだけじゃ足りないって言うの?」

「ああ、足りないな。今はこうして俺に抱かれて楽しんでるかもしれないが、これが終わったら、お前は確実に罪悪感に襲われ、これはやめたいと思うだろう。だから、俺は今ここで、お前に了解させたいんだよ。終わった後ではなく、今、お前にハメている間にだ。これからもこれを続けるってな。ちゃんと口に出して言うんだ。俺とのセックスはいいだろ? 今後も続けたいよな? えぇ?」

リチャードは、ここに至るまでずっと待ち続けていた。次の時も、こんなに待たされるのは、たまったもんじゃないという気持ちだった。だが、モニカは簡単には返事しなかった。

「どうなんだ? 言えよ!」

この間も、リチャードはゆっくりと出し入れを続けていた。なかなかモニカが返事をしないのを見て、彼は、力を込めた動きに変えた。決して早い動きではない。ひと突き、ひと突きに力を込めた動きだった。

モニカにとっては、すでに、ジェフの持続時間をはるかに超える時間、リチャードと交わっており、未知の世界に入っていた。優しい動きから、突然、強い突きを送り込まれ、罪悪感が脇に弾き飛ばされるのを感じた。がくんがくんと突きで体を揺さぶられつつ、頭の中、どうなるかを想像していた。

……リチャードが上司で、いつでもジェフを出張に送り出せるって状況なら、リチャードとセックスしてても大丈夫かも……

「ええ、いいわ。ジェフを出張させるときなら。だったら彼にバレないから。ええ、いいわよ。これ、続けても……」

だが、そう言ったとたん、彼女は罪悪感がどっとのしかかってくるのを感じた。

「おお、嬉しいぜ。じゃあ、決まりだな。これからはチャンスがあったら、いつでもお前と会うからな。そうとなったら、本気でお前をイカせることにしてやろう」

……あたしをイカせる? ああっとモニカは思った。それを感じてみたいと思っていたのだ。実際のセックスでは一度もオーガズムに達していなかったのだった。もちろん、それをリチャードは知ってるわけではなかったのであるが。

[2019/06/18] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

Equality 「平等」 

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Equality 「平等」

「あら、似合ってるわよ」

「ほんと? ありがとう。まあね。でも、まだ全部に慣れてるってわけじゃないけど」

「ずいぶん慣れてるように見えるけど? 平等法が施行される前は、あたし、ハイヒールを履いて歩くなんてほとんどできなかったわ。まして、そんな高いヒールのなんて無理だった。でも、お兄さんは、もう何年も履き慣れてるように履いてるじゃない」

「実際、他に道がないもの。サマンサさんが会社のトップになってからは、一種、彼女のやり方でしか許されない感じで、しかもサマンサさんは、ハイヒールを履く男性社員がお気に入りだから」

「あたしも、そういう人がお気に入り」

「やめてよ。自分の妹からそういう言葉を聞くとは思ってなかったわ」

「ちょっと、よく考えて。お兄さんはもっとひどい言葉を聞いてきたでしょ? それに忘れないでね。今はあたしがお兄さんの保護者になってるんだから。お兄さんは、あたしが言うことをしなくちゃいけないの。少なくとも、お兄さんのことをちゃんと見守ってくれる奥さんを見つけるまでは、あたしが保護者」

「どうして忘れられる? 今はエスコートする人なしでモールに行くことすら許されていないんだから」

「だからこそ、お兄さんはお世話をしてくれる女の人を見つけなくちゃいけないの。あたしだって、いつまでもここにいるつもりはないんだから。それに、どうなるか分からないけど、お兄さんだって、一生独り身でいたいとは思わないでしょ?」

「そのことは話題にしないでいてくれる? もう仕事に行かなくちゃいけないわ」

「あたしが話したいことは何であれ、お兄さんも話し合わなくちゃいけないってこと、もう一回、指摘しなくちゃいけない? ジェンダー関係省に自分の兄のことを報告しなくちゃいけなくなったらイヤだもの」

「アレックス、そんなこと、たとえジョークでも口にしないで!」

「アレクシス様か、女王様でしょ? 女神様と呼んでもいいんだけど、あたしも、さすがにそれはちょっとやりすぎだと思うけど」

「お願いだから、まじめに考えてくれる? もし、誰かに聞かれたら……」

「落ち着いて。誰もいないから。ただ、お兄さんは、お世話してくれる女性を探すつもりなら、もうちょっと一生懸命にならなくちゃダメと言ってるの。今のその服装、多分、それはそれでまあいいかなと思うわ。でも、女性の視線をとらえるには、かなり地味すぎるわよ」

「どういうこと?」

「今日の午後、ショッピングに連れて行ってあげると言ってるの。お兄さんの服装にもうちょっとスパイスを効かせてあげなくちゃ」

「また?」

「ええ、そうよ。さあ、もう文句はヤメテ。さもないと、お兄さんにお仕置きをしなくちゃいけなくなるから。お兄さんが、公の場でスパンキングされるのすごく嫌がってるのは知ってるわ」

「分かったわ。アレクシス様」

「それでこそお兄さん。さあ、出かけましょう。遅くなったらイヤでしょ?」

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Sacrifice 「犠牲」 

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Sacrifice 「犠牲」

「ああもう、パパったら」 と息子のチェイスが目を背けた。「お願いだから、僕がいるときは、そういうことしないでくれる?」

息子があたしを嫌ってるのは分かっているし、息子が嫌悪感たっぷりの顔であたしを見るたびに、それを思い知らされる。かつて、あたしは、息子のヒーローだった。でも今は? 息子はあたしのことを恥だと思ってる。最悪なのは、あたし自身、その通りだと思っていること。息子は全然間違っていない。というのも、冷静に物事を考えられるようなとき、あたし自身、息子と同じく、自分を恥だと思うから。冷静に考えられるときは、あまりないのだけれども。

でも、だからと言って、機会があったら、今とは違うふうになっていたかと言うと、そうは思えない。こうなる他なかったと思う。あたしはそう思っているし、息子も、心の奥ではそう思ってると思う。息子を長年にわたるイジメから救うには、こうなる他なかったし、自分が選択した行動を、あたしは後悔していない。たったの一度も。

息子の要求を無視して、あたしは体を拭き続けた。「あんた、今夜は家にいたくないんじゃない? ジャックが来るから」

「というか、あいつは毎晩うちに来てるだろ」

「映画を見に行くとかしたら? 声を聞きたくないでしょ?」

「3年間ずっと僕をイジメ続けた男に、自分の父親が抱かれているときの声だよね? ああ、もちろん、そんなの聞きたくないよ。でも僕がこうしてって頼んでも、それって意味があった時がある? パパがあいつと取引をした時も、僕が何を言っても意味がなかったし。パパが胸にそんなのを作った時も意味がなかった。それに、パパが女として生きたほうが楽だと思った時も、そうだったよね? だったら、僕が何を望んでも、全然、無意味ってことじゃないか」

「あんたのためにしたのよ」とあたしはつぶやいた。こういう話し合いは前にもしていた。息子もあたしが息子のために犠牲になったことを分かっているんだろうなと思う。あの日、あたしは、息子をイジメてることについてジャックとカタをつけようと彼に会いに行った。ジャックは支配的な雰囲気のある若者で、ある意味、簡単に形勢を逆転させてしまったのだった。

ああ、あの時のことを、まるで昨日のことのように思い出す。ジャックと対決すべく、対面していたら、彼は突然あたしを壁に押し付けたのだった。……あたしが男だったあの当時ですら、彼の方が強かった。……そして、あっという間に、彼は舌をあたしの喉奥にまで挿し込んでいたのだった。抵抗したかったとしても、できなかったし、そもそも、どういうわけか、あたしは抵抗しなかったのだった。そうされるのを望んでいたし、喜んでもいた。こういうタイプの男に支配されるのを望んでいたのかもしれない。そして、みるみるあたしは溶けていくのを感じた。

あたしから力が抜けたのを感じたのか、ジャックはあたしから顔を離し、言った。「取引しようぜ。お前、俺のオンナになれ。そうしたら、お前の息子からは手を引いてやってもいいぜ」

その取引の意味をしっかり考えることすらせず、あたしは頷いていた。そして、それから何秒も経たないうちに、あたしの唇の間に彼のペニスが包まれていて、あたしは夢中になって頭を振っていた。その瞬間から、あたしはジャックのセックス玩具になった。でも、ジャックは単にあたしを犯すだけではなかった……もっと別のことを考えていたらしい。彼はあたしの体を変えるのを望んでいた。そして、彼がそれを望むなら、あたしも当然、それを望む。そういう関係だった。

それがほぼ2年前のこと。その後、何度も整形手術を受けた。何度犯されたか覚えていない。多分、元に戻ろうとしたら、できたかもしれない。胸のインプラントも外せたかもしれない。ホルモンを多量に取るのを止められたかもしれない。ある程度は男性らしさを取り戻せたかもしれない。

でも、実際は、そうしなかった。そうしたくなかったし、ジャックが必要だった。

「ごめんなさい」とつぶやいて、胸の周りにタオルを巻いた。

「僕はどうでもいいよ」とチェイスは玄関ドアへ向かった。でも、息子は家を出るときぽつりと言った。「あと2か月で高校を出て大学に進めるのは、すごく嬉しいよ。ここを出ていけるから」

そう言って息子は出て行った。ジャックを喜ばせることは、息子を失うことに匹敵する価値があるのだろうか? 心は、そんな価値はないと叫んでいたが、カラダは、その心の叫びを激しく否定していた。

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