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パパの言うとおりにしなさい 

オマール・ベルの世界:キャプション「パパの言うとおりにしなさい」

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ブライアンは、アパートにいて、椅子に座り、無為に指を吸っている。彼のふたりの娘たちは、この週末、よそに出かけててお泊り。だからブライアンは特に何もすることがない。

グレートチェンジの前だったら、彼は悪友たちとビールを飲みに出かけていたかもしれない。だが、彼は、身体が変化してからというもの、ずっと、そんな気になれないのだった。

それより何より、彼は極端にエッチな気持ちになっていた。彼は、自分でも気づかぬうちに、玄関を出て、ちょっとしたお楽しみを求めて、玄関を飛び出していたのだった。

ああ、この、ほんのちょっとの短い年月の間に、いかに世の中が変わってしまったことか……

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ヤリたがっていそうな相手を見つけるのに時間はかからなかった。なんだかんだ言っても、ブライアンは(この歳であっても)実に可愛いボイだから。彼が舗道を歩いていると、男が車を寄せてきて、乗らないかと招いた。もちろん、ブライアンは飛び乗った。ふたりとも、何をするための状況か、ちゃんと認識している。男はブライアンのお尻を見たがった。そしてブライアンも喜んで見せてあげた。

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ブライアンがズボンから男のおちんちんを引っぱり出して、口に咥えるまで、そう時間はかからなかった。

でも、頭の中、ぼんやりとだけど、ちょっと罪の意識があった。自分って淫乱なの? でも、ちょっとそう思っただけで、後は、そんなこと気にしないことにした。自分は大人のボイなのだ。だから当然、自分には、エッチな気持ちになったら、欲しいモノを手に入れる権利がある。

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それから20分もしないうちに、ブライアンは寝室に通じる階段を男を連れて上がっていた。自分の丸いお尻に男が興奮してるのが分かる。それに、自分のあそこも期待して濡れてきているのを感じる。

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ブライアンは、その男の正面に向き直り、裾の短いシャツを捲り上げた。そうして、固くなった乳首を露出した。

下に目をやると、男のズボンの前が盛り上がっているのに気づく。ああ、素敵! この人、その気になっている。

ブライアンはにっこり微笑みながら、床にひざまずいた。

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ブライアンは、これまでの人生で、そんなにたくさんおちんちんをしゃぶってきたわけではない。確かに、他のたいていのボイ同様、グレートチェンジの直後は、ちょっと狂ったようになったし、それなりにたくさんの男たちとセックスしてきたけど、でも、何か異常なことでも何でもなかった。とは言え、自分でもフェラがかなり上達したかなと感じていて、今も、彼の前にひざまずき、大きな黒いおちんちんに、知ってる限りのテクニックを使って奉仕した。

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ブライアンは、男に、ドレッサーに手をつき、身体を寄せるようにさせられ、鏡に映る自分の姿を見た。

ああ、入れてもらえて、すごく気持ちいい。気持ちが解放される感じ。本当に久しぶりだったから。最後に男と親密になってから、ほぼ半年ぶりだから。

ふたりの娘の子育てとか、フルタイムで働いていたりとかで、ブライアンにはこんな時間が持てなかったのである。

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イクのは100回目になるんじゃない? そう思うほど何度もイカされ、そしてまたもブライアンは絶頂に達し、叫び声を上げた。この人、スタミナがあって、本当に良かった! ブライアンは身体を上下に揺さぶり続けた。大きくて黒いおちんちんが、濡れたアナルにズブズブ、出たり入ったりを繰り返すのを感じる。

絶頂に達するたびに、彼の半年に渡るストレスが溶けて消えていく……

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騎乗位を続けていたブライアンに、やがて疲れが出てきた。そこで彼は四つん這いになり、男に動きを任せることにした。男にこの仕事を任せて正解だった。男は、杭打ち機のようにブライアンに激しく打ち込んだ。

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次から次へと体位を変え、ブライアンは動き続けた。時の流れが意味を失っていく。ブライアンはこの行為に耽り続ける。あるのは快感だけ。

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ブライアンは、ふたりの娘が帰宅していて、見ていたことにすら気づかなかった。もちろん、ブライアン自身は娘たちに知らない男とセックスしてはダメと注意し、愛しあってる人が現れるまで待ちなさいと言っていたのだが。

この娘たちは理解しただろうか? あるいは自分たちの父親のことを偽善者だと思うだろうか? ブライアンは、この問題については、後で考えなければならないだろう。というのも、今は、彼はちょっと気が散っているから。

(おわり)
[2015/09/30] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

デビッド・ジョーンズとベル博士の追跡 (12) 

「デビッド、今夜のあなた素晴らしい出来だったわ」 とキムはアパートに帰る車の中で言った。「性的な面での抑制心を取り払えるようになるまで、もう何日かかかるかと思っていたけど、今日は驚いちゃった。もちろん、テクニックについてはもっと訓練しなくてはダメだけど、スタートとしては最高の出来よ」

ふたりは、あの後も2時間ほどストリップ・クラブに留まっていた。デビッドは自分でも予想外だったが、クラブにいて実に楽しかったと思った。知識としては、自分の身体が男たちのフェロモンに反応しているだけなのだと分かっていたが、男たちに惹かれる気分を否定はしなかった。その気持ちは否定しようがなかったのである。

これから先、自分の精神は、男性の身体の光景と、欲望の感情とを連合するようになっていくのだろう。それも知識として知っていた。そして、やがて、(写真を見るとか、遠くから見るとかといった)フェロモンが放出されていない環境でも男たちを魅力的だと感じ始めるはずだ(いや、もうすでにそうなり始めているかもしれない)。それらすべてを知識として知っていた。だが、そういう衝動について知識を持っているからといって、その衝動を抑制できるわけではない。

「このトレーニングの期間中は、私のアパートに住むことにして」 とキムは、アパートの建物の駐車場に車を入れながら言った。「あなたは、アパートの中では常に全裸で過ごすこと。あの厄介な自意識が、また頭をもたげてきたら困るから。そうでしょう? あなたは、自分がどういう身体をしているかに慣れる必要がある。人々が、その身体にどういう反応をするかにも」

そして、トレーニングは2週間近く続いた。デビッドは、日中の大半をバレエの訓練とボイらしい振舞いの練習に費やした。夜になると、毎晩、キムに連れられて、様々なクラブに通った。通ったクラブには、最初の夜に連れて行かれたようなストリップ・クラブもあれば、もっと普通のダンス・クラブもあった。いったんデビッドがこの役割になりきると決めた後は、すべてが順調に進み始めた。デビッドにも分かっていたが、そうなった理由のひとつには、自分の心が無意識的に新しい立場に順応しようとしていることがあるのだろう。だが、彼はそれに加えて、意識的に、キムが求めているようなボイになりきろうと自分を強いていたところもある。

クラブ好きのボイという役割を演じつつも、デビッドは、何度も性的誘い受けてはいたのだが、それをすべて断り続けていた。あの、男性との生れて初めての親密な接触の後、デビッドは不安を感じていたのである。彼は、身体の変化よりも、感情の奔流の方を、はるかに恐れていた。

だが、いつかはやらなければならない。実際にミッションに出る前に、少なくとも一度は、男性とのセックスの経験を持たなければならないだろう。それは知っていた。だが、彼はできるだけそれを先延ばしにし続けてきたのだった。

割り当てられたトレーニング期間が終わる最後の夜だった。キムとデビッドが、あるクラブから別のクラブへと、車で移動している時だった。キムがその話題を切りだしたのである。

「分かってると思うけど、アレ、やらなきゃダメよ」 とキムは言った。

デビッドは、何のことを言ってるのか分からないフリをしてキムを見た。

「男とアレをするの。その体験は、本当にボイになるのに重要な部分だから。それはあなたも知ってるはず。これまでずっと、あなたが自分の意思でしてくれたらと期待してきたけど、もう、無理みたいね。あなたにとってキツイことだというのは分かってるわ。もし、望むなら、私も加わってもいいのよ。多分、その方が、より……よりナマナマしくならないだろうと思うし……」

キムのあからさまな態度にデビッドは少し驚いた。だが、キムは勘違いしていると思った。彼は、男性とセックスするということを、それほど気にしていなかった。むしろ、その時に自分がどういう反応をしてしまうかの方が不安だったのである。セックスに夢中になり精神のコントロールを失う。それだけは避けたい。

とは言え、最後にはデビッドも了解した。彼の返事を聞いたキムは、むしろ興奮しているように見えた。

次のクラブに着き、ふたりは中に入ったが、男を見つけるのにほとんど時間はかからなかった。なんだかんだ言っても、キムもデビッドも、際立って美人であるのだ。セクシーでゴージャスな美人ふたりに、一緒に3Pをしようとノリノリで誘われて断れる男はほとんといないだろう。

*

その夜、キムとデビッドは、アパートに戻り、背が高く逞しい肉体の黒人男を部屋の中に入れた。部屋に入って何分もしないうちに、3人とも裸になり、互いにキスをしていた。デビッドは意識的に抑制心を心の奥に封じ込め、行為に熱心に加わった。

3人のかわるがわるのキスは、すぐに次の段階に変わった。ボイと女性のふたりが床に並んでひざまずき、そのふたりの前に黒人男が屹立している。

最初に男の一物を咥えたのはデビッドだった。キムは、そのデビッドの姿を見ながら満足げに笑みを浮かべていた。彼がずいぶん上達していたからである。

その後、ふたりとも男の股間に顔を寄せ、片方が肉茎を吸う時は、もう片方は睾丸を舐めたりキスをしたりをし、それを頻繁に交替して口唇奉仕を繰り返した。何分か経ち、男は準備が整った。

キムはデビッドを促して、仰向けにならせた。そして彼の両脚を大きく広げた。小さなペニスが固くなっている(しかも、最大勃起の7センチになっている)。男はデビッドの上に覆いかぶさり、何の愛撫もなく、いきなり彼に挿入した。

強引な挿入だったが、男はお構いなしに突き入れ、デビッドの未踏のアナルに根元まで挿しこんだ。デビッドは痛みに悲鳴を上げた。男のソレは巨大だったから。だが数回出し入れされるうちに、その痛みが快感に変わる。男は出し入れを繰り返した。

抽迭は2分ほど続いた。デビッドはもっと続けてほしかったが、引き抜かれてしまう。今度はキムの番だった。キムは四つん這いになり、男に後ろからしてもらった。デビッドはキムの身体の下に入り、彼女の乳房を舐め吸いした。

キムとデビッドは何度か交替し、かわるがわる男にしてもらった。だが、男の方もスタミナ切れになってしまい、途中で止めて、ふたりに電話番号を伝えた後、帰ってしまった。途中までだったが、デビッドは満足していた。まだ淫らな気持ちが残ったままであったが、それでも満足していた。

翌朝、デビッドは目を覚まし、隣に寝ているキムを見た(ふたりは男が去った後、しばらく互いに愛撫し続け、その後、眠りに落ちていたのである)。キムを見ながらデビッドは思った。なぜ、男とセックスすることをキムがあれだけ勧めたか、その理由が分かったと思った。それを経験した後、人生に対する見方全体が変わったのである。

多分、後悔することになると予想していたのだが、そんな感情はなかった。薄汚いことだとも思わなかった。ごく当たり前のことだと感じられたのである。そんな印象を持つとは、自分でも不思議だと思ったが、キムが書いた記事のことを思い出した。自分はボイである。ボイは男と一緒になるものだ。……あれを書いた時点ではキムは実際を知らなかったはずだが、今になって思うと、その記述が実に正しいと思うのだった。

*

その日、デビッドとキムは本部に出頭した。すべての職員がふたりに目を釘づけにした。いや、たぶん、デビッドに目を釘づけにしたと言った方が正しいだろう。

この日、ふたりはオーウェンズ、サイクス、ダンズビイと会議があった。ふたりは会議室に急いだ。

オーウェンズは、前に見た時より、見栄えが良くなっていた。どうしてだろうかとデビッドは考えたが、すぐに、この年配のボイが化粧をしていることに気がついた。ダンズビイは相変わらず肥満気味だったが、若干、体重が減っているのが分かった。彼も化粧をしていた。その結果、わずかに上品に太った中年ボイの風貌に見えた。

デビッドは、キムの後ろについて会議室に入った。その時の反応で、デビッドのトレーニングの効果がはっきり出ていることが分かった。彼は、ミニスカートのビジネススーツを着ていた。彼は自分が人の目を惹く姿であることを自覚していた。

「わーお!」 とダンズビイが大きな声を上げた。「この変わりようは……」

「目を見張る!」 とオーウェンズが言葉を引き継いだ。

「ふたりとも、素晴らしい仕事をしてくれたようだね。正確にどこが変わったのか、具体的に指摘はできないが、だが……姿勢が変わったのは分かる。それに以前より、ずっと優雅な身のこなしになっている。でも、それ以外にも何かがあるような……」

「ありがとう」 とキムとデビッドが笑顔になり、口を合わせて感謝した。

「実を言うと、私は、この前の時は懐疑的だったんだよ」 とサイクスが言った。「だが、今なら大丈夫だ。私からは全面的にサポートをすると約束しよう」

「だが、やはり訊いておかなければならないことがある」 とオーウェンズが言った。「このミッション、君は本当に遂行したいのかな?」

「どういうことです?」 とダンズビイが訊いた。

「ボイたちのことだよ。我々は、本当に、彼らボイを元の姿に戻すことを望んでいるのだろうか、ということなんだ。ちょっと話しを聞いてくれ。例のボイらしさ推奨キャンペーンはしっかりとした成功を収めてきた。ボイたちへの暴力といった問題を懸念したが、その数は少ない状態になっている。国内での女性とボイの間で生じたわずかな問題は別にすれば、の話しだけれどもね。特に、黒人女性が、従来は自分たちのテリトリーだったと思っていた部分、つまり黒人男性だが、それを我がものにしておこうと極めてアグレッシブになってきているのは事実だ。だが、それを除けば、この国の全体的な暴力事件は、以前と比べると、ほぼ30%も減少している。各都市での犯罪件数で言えば、約40%もの減少だ。こんな減少は、前例がないのだよ……」 とオーウェンズは説明した。

「……統計によると、従来、白人男性が占めていた肉体労働関係の仕事について、黒人男性への求人需要が急速に高まっているらしい。専門職についていたボイの大半は、同じ専門職で着実に生活を続けているし、技能職のボイたちも同様に職を保持している。だが、主に建設・建築関係であるが、多くの肉体労働職は黒人男性に行くようになってきているのだ」

「それは、どういう意味ですか?」 とジョーンズが訊いた。「つまり、現状のままにしておくべきだと? 現状のままにしておき、この先どうなるか見守るべきだと?」

「いや、ちょっと冷静に考えてみるべきじゃないかと言っているのだよ。実際、我が国の経済は成長してきている。犯罪率も、前例がないレベルまで低下している。確かに、適応や調整のために時間が必要だろう。だが、国全体が、過去何十年間もなかったほど、良い状態になっているのは事実なのだ」

「しかし、適応していないボイについてはどうなるでしょう?」 とジョーンズが答えた。「そういうボイたちは現実にたくさん存在します。統計数字が彼らについて何も語っていないからと言って、彼らが存在しないということにはなりません。彼らはできる限り良い人生を送ろうと何とかして生活している。だが、彼らは自分たちは、本来あるべき姿ではないと思い悩んでいるのです。そういったボイたちのことに耳を傾けたいと思う人はいません。その結果、彼らはただ無視されるだけになっている。家に引きこもって、めったに外に出ず、ましてや変化した自分を受け入れることなどできずにいるボイたち。誰も、そんな落ち込んだボイたちの悲しい話しを聞きたいとは思わない。国全体の犯罪率を下げたいという理由で、彼らに、どうとでもなれと言うのは良いことでしょうか?」

「私は、全体的な観点から考えてみるべきじゃないかと言っているだけなんだが」 とオーウェンズは答えた。

「やはり治療法は手に入れる必要があると思います」 とキムが口を挟んだ。「彼らには、自分が望む人生を送ることができるようにすべきです。ボイと男性のどちらで生きて行くか、その選択肢を与える必要があると思います」

「私も同意だ」 とサイクスが言った。

「ダンズビイ? 君はどう思う?」 とオーウェンズが訊いた。

ダンズビイが答えた。「私は今の自分で幸せです。ですが、そうじゃないボイたちのことも知っています。心の底では、本来の自分ではないと思っている何か。彼らは、そういう存在として人生を送っていかなけらばならない。でも、そうであってはいけないと思います。端的に言って、このミッションは続けるべきです。化合物を入手し、治療法を開発できたら、上出来。もし、そうできなくても、少なくとも、我々はそうしようと頑張ったとは言えると思います」

「どうやら、この話は私の負けのようだね」 とオーウェンズは言った。「それじゃあ、作戦の詳細に取り掛かろう」

そして5人は計画を練り始めた。

*


[2015/09/30] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)