夫たちを送り出して、ちょうど1分後、玄関のベルが鳴った。子供がおもちゃでも忘れ物しちゃったのかしらと思いながら、ジルは何気なく玄関を開け、そして、ハッと息を飲んだ。そこにはアーチーが立っていたのだった。あの橋の下の小谷で残虐に私をレイプした悪魔が! ジルは、言葉も出せずに、望まぬ来客を見つめた。アーチーは、押し入ったりすることはなかった。むしろ、穏やかな笑みを浮かべ、丁寧な言葉を発した。
「おはようございます、アンダーソン先生! 先生の素敵なお宅に、私を招き入れていただけますか?」
ジルは、頭が混乱していた。ほとんど呼吸すらできずにいた。開けたドアを閉じることもしなければ、悲鳴を上げることもしなかった。ただ、下唇を噛み、ドアを開けたままドアノブから手を離し、後ずさりするだけだった。そのまま後ずさりし、玄関ロビーの壁に背中をあてた。
アーチーは落ち着いて家の中に入り、後ろ手にドアを閉め、鍵をかけた。それから、膨らんでいるズボンの前を擦って見せ、にっこり微笑んだ。
「アンダーソン先生? 俺に帰って欲しいのかな?」
ジルは返事をしなかった。ただ、恐怖が満ちた顔でアーチーを見つめるだけだった。
「帰って欲しいなら、そう言ってくれ。すぐに帰るから。それとも、あれか? ひょっとすると、俺のコイツにもうちょっとだけやって欲しいのか? もし、俺に帰って欲しくないなら、ここで、俺のためにパンティを脱いでみせるんだな、アンダーソン先生!」
ジルはアーチーから眼を逸らせ、うつむいた。しばらく沈黙が続く。ジルは、眼に涙が溢れてくるのを感じながら、しきりに頭を振り、「嫌!」と伝えた。だが、やがて、彼女の両手はゆっくりとドレスの裾の中に入っていった。ジルは、こみ上げてくる感情に啜り泣きをし、恥ずかしさに目を閉じた。
美しいジルの白いヒールに、シルクの黄色い布切れがはらりと舞い落ちるのを見て、アーチーはにんまりと微笑んだ。敗北を告げる小さな旗のように見えた。降参の証。そして、あの日、アーチーがもたらした強烈なオルガスムを、ジルが切望していることを示す証でもあった。
ジッパーが降ろされる音を聞いて、ジルは大きく眼をあけた。うつむいたまま、ゆっくりと恐る恐る視線を上げた。靴、ズボンの裾から視線を上げていくと、その先に、あの巨大な黒い道具が眼に入ってくる。その瞬間、ジルは無意識的に溜息を漏らした。この2週間ほど、夫と愛し合う間、ずっと夢に見ていたあの黒い男根がそこにある。美しい女教師であり、地域の模範でもある貞淑な若妻に、さらに恥辱をもたらし、性的な従属へのとどめを刺すことを目的にした武器が、そこに直立していた。
「もう一度、こいつが欲しいんだろ、先生?」
アーチーはそう言いながら、わざとぶるんぶるん揺すって見せ、ジルを煽った。うつむいたままのジルに、ゆっくりと近づいていく。
ジルは、下唇を噛みしめ、憎むべき黒い肉棒を凝視したまま、その白く細い手を伸ばした。そして、透明の涎れを垂らす丸々と太った亀頭に触れ、手のひらに包み込んだ。うつむいたまま何も言わず、切なく、同時に悔しそうな顔をしながら、優しく撫で始める。アーチーは、そんなジルを見下ろしながら、顔ににんまりと笑みをたたえた。
「寝室に連れて行ってくれるかな、アンダーソン先生? 先生が毎日、旦那と寝ているベッドで、思う存分、先生にハメまくりてえからよ。先生が旦那と愛し合うベッドで、俺の黒マラでよがり狂う先生の顔を見てえんだ。たんまり泣かせてやるぜ」
アーチーは、ジルがペニスを握ったまま、主寝室へ歩き出すのを見て、笑いを堪えるのがやっとだった。何も言わず、うつむいたまま、しかし決して握った肉棒を離すことなく、アーチーを連れて階段を上がっていく。
ジャネットは、一歩引き下がって、クリスのペニスを改めてしっかりと見た。興奮し、ヒクヒク動くそのペニスは、頭部がほとんど怒ってるように赤く膨れ、皮膚はパンパンに張って、むしろ痛みすらあるのではないかと思えるほどだった。ジャネットがクリスの持ち物を、これほど間近に見たのは、これが初めてである。手を差し出し、クリスの大きな睾丸を包んだ。2個の熟れたレモンを握るように優しく手で包み、皺だらけの袋の皮膚に指を這わせた。ジャネットは、前に見た時には、クリスの睾丸がこれほど大きいことに気づかなかった。その時は、長い方の部分に気を取られていたからである。確かに、大きな睾丸で、手の中に収まりきれない。
次にジャネットはもう一方の手で、肉茎を握った。興奮で脈動するまで絞るようにして擦る。両手で握っても、亀頭はもちろん、まだ握りきれていない部分がかなり残る。
大きな頭部に透明の液体が出てくるのを見て、突然、ジャネットは口の中に涎れが溜まってくるのを感じた。目に涙が溢れてくる時のように、スリット状の裂け目からとろりと透明な液が出てくる。涙と違うのは、こちらの方がずっと粘性がありそうな点だった。ジャネットは、その液体の姿に自分が魅了されているのに気づいた。肉茎を握る手に力を入れ、根元から絞り上げるように動かした。するとスリットに溜まった液体が溢れ、流れ出した。亀頭を滑り降り、彼女の指に垂れ、濡らす。
クリスはジャネットを驚きながら見ていた。濡れた指を口に持っていき、ためらいがちに舌を出して、指を舐め始めたからだ。彼の液体を味見して、満足そうな顔をしている。その姿は、どこか、ジャネットが、それまで心の中に作っていた障壁を打ち破ったように見えた。
ジャネットは舌を出し、指の間を舐め、手についた体液をきれいに舐めとった。その後、再びペニスを握り、唇に近づける。クリスは思わずうめき声をあげた。熱く、いきり立ったペニスに、ジャネットの温かな息が吹き掛けられるのを感じたからだ。クリスは、息を荒げながら、ジャネットが口を開き、舌を突き出すのを見た。
ジャネットは、突き出した舌の上にペニスの先端部分を乗せた。そして、そのまま、プレカムの大きな滴が出てくるまで、手で肉茎をしごき続けた。その滴がぺニスのスリットから溢れ、彼女の舌面に流れるのを待つ。それから、一旦、ペニスを離し、目を閉じ、口の中のものを飲み込んだ。小さなうめき声が彼女の唇から漏れた。次に、今度は、まったく躊躇うことなく、ジャネットは口を開き、クリスの亀頭を中に入れた。
ジャネットの口が彼の分身を中に吸い込むのを見ながら、クリスは、うめき声を上げた。先程まで長時間、クンニをしていたことで、ずっと興奮状態が続いているのと同じだったから、あまり長くは持たないだろうと分かっていた。それに加えて、ジャネットは、今は、チュパッ、チュパッと、大きな音を立てて強く吸い始めているし、空いている手が茎を握り、上下にしごき始めている。クリスは、もはや、我慢することなどできなくなっていた。
「ああ、いい! 気持ちいいよ!」
クリスは切羽詰まった声で言い、同時に腰を突き上げ始めた。ジャネットの口の中、できるだけ奥へ突き入れようとする。
ジャネット自身も、それを歓迎していた。それに、この行為を行いながら、心臓がドキドキと高鳴るのを感じていた。クリスの中から、前に比べてずっと濃密なジュースが流れ出てくるのが分かる。味が濃く、塩辛さがあった。クリスが絶頂に近づいていることが、ジャネットにも分かった。
「ああ、ジャネット! イキそうだ!」
クリスは、ジャネットが口を離すのを期待して、前もって警告した。前に、会話の中で、彼女がスペルマを飲むのが好きではないと言ったのを覚えていたからだった。だが、ジャネットは口を離そうとしなかった。クリスはあわて始めた。ひょっとして彼女は聞えていないのかもしれない。
「ジャネット! もう、出そうなんだ!」
クリスは、前より大きな声で言った。すると、ジャネットが、喉奥にペニスを入れながらも、うん、うんと唸るのを聞いた。彼女が、彼の警告を聞いていたことが分かる。
「ああ、凄い!」
クリスは叫んで、腰を突き上げた。ジャネットの喉の、さらに奥へ突き入れる。彼は、頭の中が爆発しそうになるのを感じた。睾丸が痛いほどに緊張し、溜まり続けたスペルマが肉茎の中を奔流となって駆け上がらせようとしているのを感じる。
「うううううう!!!」
クリスは歯を食いしばりながら、かすれた声を上げた。最大に膨れた亀頭から、体液が撃ち出され、ジャネットの喉奥に注ぎ込まれる。
クリスのペニスを喉の奥深くに飲み込んでいたため、ジャネットには、最初の噴射については、味すら分からなかった。味わえないことがないようにと、その後、少し頭を引き、次の噴射は舌に着地するようにさせた。舌面に熱い液体の弾丸が当たる。しかし、それを飲み込もうとする前に、さらに次々と新たに撃ち出されてきた。すぐに口の中はいっぱいになり、ジャネットの頬はみるみる膨らんでいった。
ただちに飲み込まなければ、口の脇から垂れ流れ始めるだろう。これだけの精液を口に溜め、同時に彼の膨らんだ亀頭を口に入れたままだと、新しく出てくるものを溜めるスペースはあまりない。そう思ったジャネットは、一度、鼻で深呼吸をした後、ひと口、ごくりと飲み込んだ。そして、もう一度、ごくりと。熱く、ねっとりした濃密なジュースが喉を通ってお腹へと降りていくのを感じた。
だが、突然、口の中が空っぽになってしまっていることにジャネットは気づいた。味わうためのものが残っていない。彼女は、さらに新たなものを求めて、しゃにむに吸っていた。母親の乳房に吸いつく赤ん坊のように、音を鳴らして吸い続ける。肉茎を強くしごき、同時に睾丸を優しくさすり続けると、さらに数発、噴射があり、そのご褒美にジャネットは満たされた。
クリスは、射精を終え、がっくりとカウンターの上に仰向けになり、ハアハアと息を荒げていた。
ジャネットは、ぺニスを口から出し、体を起こした。勝ち誇ったような顔をして、唇を舐める。亀頭に、また滴が出てくるのを見ると、もったいなさそうに、素早く舌でぺろりとすくい取った。
すべての男性のスペルマが同じ味をしているわけではないのね。ジャネットは心の中で、そう思った。これまでの数少ない経験は、ロジャーを相手にしたものだったが、その時の味は、もっと苦く、きついものだった。それに比べると、クリスのは、ほとんど甘いと言ってよかった。クリスの味は美味しいと思ったジャネットだった。
つづく