娘は、レオンの指が引いていくのを感じ、切なそうな泣き声を漏らしたが、そのすぐ後に、ハッと息を飲む。濡れた肉筒にレオンの舌が押し入ってくるのを感じたからだ。その舌は、彼女の体内、深いところで傘を広げ、官能による震えを娘の背骨に走らせ、娘が分泌する甘い蜜の滴くを一滴漏らさず吸い取ろうと動き、娘をのけぞらせた。レオンの両手は娘の太ももの内側をしっかりと押さえたまま、股を大きく広げた、はしたない姿勢を取らせ続け、同時に彼の熟達した舌は、彼女の、いまだ色事を仕込まれていない肉体を炎のように燃え上がらせるのだった。
部屋には、娘の艶のある泣き声だけが響いていた。娘は、歯止めのない快感が全身を洗い、どこか未知の高みに押し上げられてしまうのを拒もうと、頭を左右に振って、いやいやを繰り返した。
レオンの指が固く突起した陰核を擦った瞬間、娘は全身を硬直させた。下腹部がぐっとせり上がり、その後、両太ももをしっかりと拘束されているものの、狂ったように、レオンの手と口に股間を打ち付けはじめる。すでに制御を失ったかのように、頭は、前にも増して激しく振り続け、髪が乱れ飛んだ。
ゆっくりと意識が戻り始め、現実が戻ってくる。娘は自分を取り巻いているものに気づき始めた。書籍がずらりと並んだ石壁。暖炉で揺らめく炎。全身が重たく、力が入らない。机の上、淫らに股間を広げたまま横たわっているが、それでも動く気がおきない。両脚はだらりと机の端からぶら下がっているのを感じる。
突然、娘は体の下にレオンの両腕が滑り込み、体を持ち上げるのを感じた。抱えられたまま、長い廊下を進み、大きく曲がる階段を登っていくのを感じる。やがて、背中に、柔らかな羽毛のマットレスがあたるのを感じ、泣き濡れた顔を覆っていた乱れ髪を手で払いのけられるのを感じた。娘は、レオンが、強引に、長々と、そしてしっとりとキスをするのを拒むことができなかった。レオンの唇に、自分自身のものと思われる味がするのを知り、娘は顔を赤らめた。
「お前は少し休め」 レオンは、そう呟きながら、毛布を手繰り寄せ、全裸の娘の体に掛けた。
「わしは性急にお前の調教を始めるつもりはない」 そう言って、娘の細い手を取り、腰を覆う布地を突き破らんばかりに中から押し上げている硬く熱い肉体に、触れさせた。「だが、お前が不遜な態度を取らば、懲らしめを与えずには済まぬことは、覚えておくことだ」
レオンは、娘の指が無意識的に自分の陰茎を握る動きをしたのを感じ、低く唸った。そして、困惑気に何ごとかを呟く娘の唇をキスで封じた後、部屋を出て行った。
娘は、暖かな寝床の中、眠たげに体を横たえ、分厚い鋼鉄のドアの外、太いかんぬきが雷鳴のような音を轟かせて締められる前に、眠りに落ちていた。
レオンは、痛みを感じるほど固くなった陰茎が訴える要求をよろこんで鎮めてくれそうな手軽な女を探し、城の中を歩き回った。だが、彼は突然、気持ちを変え、あの若い囚われの娘が眠る部屋へと戻ったのだった。
レオンは、娘が自ら言っていたように、処女であるのを知り、深い満足感を感じた。彼は、いまだ眠りから覚めきっていない娘に、柔らかな太ももの間に男の逞しさを入れられるところまでは経験させたが、その後の、最後の障壁を引き裂くのは、娘が完全に目を覚ました時に行うつもりだった。この一級品ともいえる人質を思い浮かべただけでも、陰茎が激しく硬直する。レオンは、この先何週間にわたる快楽の日々が目の前に広がってることを思えば、今の多少の不快さは、ほとんど意味はないと思いながら、無垢の囚われ娘の肉体に身を沈めたのだった。
つづく
「バースデイ・プレゼント」 第10章
自分の胸につけられた、美しいピーチ色のブラジャーを愛しげに見ながら、僕は顔に血が上るのを感じた。ペニスにも同じように血が集まっている。心の中に自分の姿のイメージを焼きつけながら、背筋を伸ばし、胸を張った。今朝、決心したにもかかわらず、今はこの姿だ。女物の下着を身につけ、様々な感情の葛藤に心を揉みくちゃにされている。僕は残りの下着も、すぐに身につけてみたいと切望していた。あの滑らかな生地に体を愛撫されたい。シルクの布地を秘部にあてがわれ、それによってペニスと睾丸を優しく包まれたい。ナイロンのストッキングをガーターベルトのストラップに吊るし、つるつるのストッキングに剃毛した脚を優しく撫でられ、ふくらはぎを引き締めてもらいたい。
ドナに導かれることなしに、僕は自分から身をかがめ、テニス・シューズを脱いだ。そして、立ち上がり、ジーンズのホックを外し、滑らかな脚に沿って、ズボンを降ろし、脱いだ。ソックスを脱ぎ、さらにはBVDの下着も脱ぐ。それからピーチ色のストッキングを手に取り、優しく包装から取り出した。
ドナは、口元に笑みを浮かべながら僕のことを見ていた。僕は、ストッキングを丸め、つま先からふくらはぎ、そして太ももへと滑らすようにして履いた。勃起したペニスの先に、つるつるに滑らかな自分の脚が見える。次にピーチ色のレース地のガーターを取り、それから値札を外した。腹の前でホックを止めた後、ストッキングの留具が後ろ側にあるので、半回転させてずらした。片足をベンチの上に乗せ、体を横にひねって、ストッキングをガーターに留め、可愛いストラップを調節して、ちょうど良い長さになるようにした。そして、同じことをもう一方の脚にも繰り返す。
次に、優美なレース・パンティを取り、タグを外した。そして、滑らかな脚に沿ってゆっくりと履いていく。ナイロンに包まれた脚を下着が擦るサテンのような感触が堪らない。さらに、履いた後の、ペニスと睾丸とお尻がそれに包まれる感覚も堪らない。僕は振り返って鏡の中、この美しいアンサンブルがどのように見えるか確かめてみた。かつらも化粧もしていないのに、鏡の中には美しい女性がいて、僕を振り返り見つめていた。僕の手は、勝手に、今や痛いほどになってるペニスに向かい、優しくストロークを加えていた。そして僕自身、自分の手に合わせて腰を動かしていた。
売り子の女の子たちの声が聞こえ、この取りとめもない空想の邪魔をし、僕はゆっくりと正気に戻った。両腕を伸ばしてドナを抱き寄せ、キスをした。
「素敵だよ、ミス・ドナ!」
「私も気に入ったわ、ミス・ビッキー! これもあなたへのささやかなバースデイ・プレゼントの一部だと考えてね」