言われるまでもなく、マリアの固いクリトリスを口に吸いいれ、喉の奥まで深く飲み込んだ。それと同時に、マークが私のあそこの入り口にペニスを添えるのを感じた。
彼が挿入を始める前に、私はマリアのクリトリスを口から抜いて、後ろを振り返りながら言った。
「お願い、マーク。すごく欲しいの。入れてちょうだい。私のあそこを犯して! お願い!」
マークは唸り声を上げながら、ペニスを一気に私に突き入れてきた。思わず、悲鳴を上げてしまう。
「あぁぁぁ! いい! すごくいい! マーク、あなたの男棒でずんずんやって!」
マークは、鼻息を荒くして、本格的に突きを繰り出し始めた。それう受けながら、私はマリアのクリトリスをもう一度、口の中に飲み込んだ。唇に力を入れて、ぎゅうと締め付ける。一方で、括約筋を使って、マークが打ち込むときは緩め、抜け出る時にはきつく絞るようにした。
マークが私の尻頬を左右に広げているのを感じた。だから、多分、トレーシーは、私の肛門がマークのペニスを咥えこんで、いっぱいに広がっているところをしっかり写しているはずと思った。その様子を振り返って見ても良かったけれど、どうしてもマリアのクリトリスを口から出したくなかったから、しなかった。
3人で、この状態でしばらく続けていたら、マリアが唸るような声で、いきそうと言い、私の口から引き抜いて、射精を始めた。私の顔をめがけて撃ち出してくる。私は必死になって口で受け止めようとしたけど、大半は、顔面と髪の毛に降りかかった。
マリアが射精を終えると、マークも私から抜け出て、素早く私を抱きかかえ、私の体を反転させた。私が仰向けになると、すぐに私の両脚を肩に抱え上げ、再び、私に挿入してきた。入れ直されるときの感覚に、嬉しい悲鳴を上げる。
「ああぁぁ! いいぃぃ! もっと、強くやって! もっと、もっと!」
マークは、サカリのついた雄牛のように変わり、続く10分間、激しく私に打ちこみを続けた。やがて、私を見る彼の目に特徴的な表情が浮かび、彼が頂点に近づいていることが分かった。私は自分でクリトリスを握り、しごき始めた。マークは、自分がいく前に私にいって欲しがっているのは分かっていた。私がしていることを見たマークは、打ち込みながらも笑顔を見せ、ちゃんと状況を読んでるんだねと言った。
私がいってしまうまで、時間はかからなかった。いくぅーと叫び、その直後に噴射を始めていた。クリトリスから何発も白い愛液が打ちあがり、黒のコルセットの上に降りかかった。そのすぐ後にマークも私に続いて、アヌスからペニスを引き抜き、私の顔をめがけて、びゅっびゅっと射精を始めた。この時も口で受けようとしたけれど、全部、顔面や乳房に振りかけられた。
最後は、私はスペルマまみれになっていた。髪の毛にも顔面にも、そして胸にも。可愛らしい黒のレース・コルセットには、何本も白い線がついていて、両手にも太腿にも、べっとりついていた。
射精を終えたマークが転がるようにして私から離れた後、私はシャワーを浴びるため起き上がろうとした。顔や体に射精されるのは気にならなかったけれど、それが乾いた時に、嫌な感じになるのを経験で知っていたから。トレーシーとマリアは、私の気持ちを察し、素早く私を立たせてくれて、コルセットを脱がし、シャワーを浴びるのを手伝ってくれた。
シャワーを浴び終え、ベッドに戻った後、私とトレーシーとマリアの3人は、互いに抱き合って横になった。トレーシーは優しく私に話しかけた。
「ステフィー? 今夜のあなた、すごく燃えていたわね。セックスしている時、カメラで写されてるのが好きなんじゃない?」
顔が熱くなるのを感じたので、きっと真っ赤な顔をしていたと思う。トレーシーは、そんな私を見て、くすくす笑った。
「何も恥ずかしいことじゃないわよ。私もマリアもマークも、みんな、カメラの前でするのが大好きなんだから」
何を言って良いか分からなかったので、私は何も言わなかった。実際、カメラが回り始めたら、すごく興奮したのは本当だった。もっと言えば、誰か知らない人が、私たちがしているのを見てると思うと、体の底から興奮してくるのを感じたのだった。そういう感覚は、どこか自分では認めることができない感覚だったのだけど。
「報復」 第9章
1月下旬
年が明けてからずっと、彼は体調不良が続いていた。最初は、悪性のインフルエンザだった。エネルギーが吸い取られ、4日間も寝込んでしまった。本当は、もっと休んでいなければならなかったのだが、彼は、そんなに休むわけにはいかないと拒んだ。次は、ウイルス性の腹痛で、周りのだれもが、いま「流行している」と言っていた。スティーブは、これで仕事を休むことはなかったが、苦しそうにしているのは誰の目にも明らかで、この間、彼は一人も仕事関係で新しい知り合いを作ることがなかった。今の彼は、すっかりエネルギーを失った状態に見える。いつも、全身が疲労感で覆われ、毎日、衰弱しきって職場から帰る日々だった。それでも、不思議なことに、夜に眠れないことも多かったのである。
バーバラも、夫の状態に、自分自身が病気になるほど心配していた。二人の関係において希望の光が現れてきた、ちょうどその時に、彼はどんどん体調を落としていっている。どうしてスティーブがそうなっていくのか、彼女は、その理由が分かっていると思っていた。
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その夜、スティーブが帰宅したとき、家にはバーバラがいなかった。それはスティーブも知っていたことだった。この日の朝、バーバラは、夜は祖母のところに行く予定だと彼に伝えていたのである。帰宅は夜の10時頃になると。
この日もバーバラは、最近、彼女がいつもそうするように、自分が祖母のところにいる間に、スティーブに電話をすると申し出た。電話をすることで、本当に自分が祖母のところにいることを確認してもらうためだ。そして、この日もスティーブは、いつものように、それを断った。君を言いつけを守らない子供のように扱うつもりはないからと、スティーブはバーバラに言った。
この夜、彼は帰宅途中に、ちょっとお酒を飲んでいた。こういうことは、バーバラとの長期にわたる別居期間中には、ほとんどやめていたことだった。だが、兄のジョンが電話をしてきて、どこかで会えないかと誘われたのであった。しばらく会っていなかったからとジョンは言っていたが、本当は、スティーブとバーバラの関係について新しい情報を知りたがっているのであり、それはスティーブも分かっていた。それはそれで構わない。何か月にもわたるカウンセリングのおかげで、スティーブは、以前よりずっとオープンな心持になれるようになっていた。特に、兄になら、別に話すことにためらう理由はない。
ようやく家に着いたとき、疲れ切っていたし、アルコールの影響でふらふらした気分になっていたし、さらに空腹感も感じていた。ブリーフケースをカウチに放り投げたものの、それが弾んで床に落ちないかと眼で追った。ブリーフケースの中にはバーバラと目を通さなければならない書類が入っていた。だが、彼女とそれを見るのは、後になっても構わない。
キッチンに入り、サンドイッチを作り、それと一緒にポテトチップスを一握りプレートに乗せて、軽食を用意した。それを何とか全部食べ終えようとした時だった。座っている椅子の横壁にある電話が鳴ったのだった。電話が来るとは思っていなかったスティーブは、ふいに咳きこんだ。ポテトチップスがふたかけらほど、変な方に入ってしまったのである。電話に出た時、彼の声はしわがれて、咳まじりだった。
「あー、もしもし?」
「あなた? どうかしたの?」
バーバラは心配そうに尋ねた。電話の向こう、スティーブがぜいぜいと咳きこんでいる声が聞こえる。スティーブは受話器に手を当てて、音を塞いだが、それでもバーバラは、くぐもった音ながら、咳をする音を聞いていた。
「ちょ、ちょっとチップスとサンドイッチを食べていたことろ」 まだ、苦しそうな声だった。スティーブは、一度、喉を鳴らし、大きく咳をした。そして、それをもう一度繰り返す。
「あ、あー」 声を長めに出して、試してみる。「ああ、大丈夫・・・もう、大丈夫みたいだ」 前より力強い声になっていたが、まだ、少しがさがさしている。
「本当に大丈夫なの?」
「ああ・・・突然電話が鳴ったもので、びっくりしてね・・・ポテトチップスが気管の方に入ってしまって」
二人はしばらく話しをした後、バーバラはリディアに電話を渡した。スティーブは一度も要求したことがなかったが、バーバラは、、自分がどこにいるかを彼に確認してもらった方が気持ちが落ち着く気がしていた。リディアが電話を切った後、スティーブは残りのサンドイッチを食べ終え、シャワーを浴び、そしてベッドにもぐった。
バーバラは、家に戻った時も、まだ心配したままだった。だが、すでに彼はベッドで眠っていた。酒の影響のためか、バーバラが彼の横に滑り込んでも、彼は眼を覚まさなかった。
バーバラはスティーブの肩に触れ、彼の寝息を聞きながら、優しくさすった。少し苦しそうな寝息をしているわ、と彼女は思った。ぜいぜいという音も聞こえる、とも。
バーバラは彼の身体を見た。今年になった時から6キロ以上も痩せてしまった。何か深刻なことなのに違いなかった。だが、スティーブはバーバラに心配するなと言い続けていたのだった。
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