翌朝、目が覚めた時、私はベッドの真ん中にいるのに気づいた。しかも、まるで一夜を過ごした後の恋人同士のように、私はダンの腕に包まれ、彼の胸板に頭を乗せて横寝になっていた。後ろを見ると、アンジーはベッドにはいなかった。最初、アンジーはどこに行ったのだろうと不思議に思ったけれど、時計を見ると9時半になっているのに気がついた。アンジーは普段から土曜日は早起きする。もう起きていて当然だと思った。
それにしても、自分がダンにすがりつくようにして眠っていたことに驚いた。そもそも、ダンはここにいるはずではないと思った。この時間ならもう帰っているはずなのにどうして?
それにもう一つ、どうして私はアンジーでなく、ダンにすがりついているのだろう? おそらく、最初はアンジーと抱き合って眠っていたのだろうけど、彼女が起きた後、自然と寝返りをうち、ダンに抱きついたのだろうと思った。
でも、正直に告白すると、彼の腕に包まれているのは気持ちよいと感じていた。自分が守られているような気持ちになり、そしてどういうわけか、そのような感覚が不思議な幸福感をもたらしていた。もっと言えば、ずっとそうしていたいと思いたくなるほど。でも、いつまでもそうしていてはいけないとも思った。少なくとも、ダンに抱かれているところをアンジーには見られたくないと思った。
私はベッドからすり抜け、新しいナイトガウンとそれにマッチした下着、それにローブを掴んでバスルームへ入った。シャワーを浴びたかったし、自分でエネマもしなければと思った。いまの私のあそこの中にはダンのスペルマが残っているのは確かだから。
素早くシャワーを浴びた後、コーヒーを飲みに階下に降りた。そしてアンジーの姿を見つけたのだった。キッチン・テーブルに座って新聞を読んでいる。
私が近づくと彼女は笑顔で言った。
「おはよう。コーヒーができているわ。自分で注いで、ここに来て一緒に飲みましょ。あなたの特別クリームはここに用意してあるから」
アンジー自身はコーヒーには牛乳と決めていて他は受けつけない。なのでクリームのことを私の特別クリームと呼んでいる。それにフレンチ・バニラ風の風味である点でも特別だった。アンジーは、これは彼女には甘すぎると言っていた。
コーヒーを注いで、テーブルに向かった。そして、前夜に何もなかったかのように、ふたり普通にキスをした。
私は昨夜のことをアンジーが悪く取っているのではないかと、ちょっと心配していた。ダンとセックスしたことではない。あれは強制されてしたことだから。そうではなくて、私があのセックスで快楽に狂ったことにアンジーが気を悪くしているのではないかと思っていた。確かに、私は喜び楽しんだ。だけれど、もう二度とあのようになってはいけないとも思っていた。
アンジーはキスをしながら片手を私のお尻にあて、左側の尻頬を握って、ぎゅぎゅっと握った。これは珍しいことではなく、初めて私たちが結ばれた夜以来、彼女がしてきていることだった。これは、アンジーがすべて問題ないと思っている時にする合図だと理解している。
腰を降ろすと、アンジーは私のコーヒーに特別クリームを注ぎ、そして言った。
「そろそろ、私たち、女同士のお話しあいをする時期だと思うの。これからあなたに、あなたが理解できないかもしれないことを話すわ。いくつか、あなたが不快に思うことも言うかもしれない。でも、私たち、持ち札を全部テーブルに出さなくちゃいけないと思うから」
昨夜のことだと思い、すーっと意識がジャックに戻るのを感じた。
「昨日の夜のことについてだったら、何と説明してよいか分からない。でも、僕がゲイではないのは君も知っているはず…」
そこまで言ったところで、アンジーは僕の唇に指をあて、僕を黙らせた。
「昨日の夜のことだけじゃないわ、可愛い子ちゃん……」
アンジーが僕のことを可愛い子ちゃんと呼んだのは、これが初めてだった。奇妙に思ったけれど、それに口を挟むのはやめた。話しの続きを聞きたかったから。
「…それにあなただけのことでもないの。私、これまでずっと長い間あなたに不誠実だったのよ。そろそろ、潔く白状する時期かと思って…」
「不誠実って、どんな…」
何を言われても許すつもりではいたけど、訊いてみた。
「たくさんあるわ。でも大半はダンについて…。昨夜の私たちの振舞いから、あなたも気づいたはずよ。ダンについて私が言ったことは本当ではなかったと。ええ、確かに私はダンを切望している。それは本当。でも彼は一度も私を虐待したことはないの」
「どうして? 僕は、君とダンのことをあの家の窓から見たんだよ。それにこの家でもダンはずいぶん君に虐待的だったじゃないか」
「それは全部、あなたのための演技だったの。この状況を私がコントロールできないでいるとあなたに思いこませるための演技。私が他の男と情事を重ねてると知ったら、あなた、対処できなくなって暴走すると思ったから。実際、私が思った通りになったでしょう? あなたは自暴自棄になってあんなふうに私から逃げて行った」 アンジーは僕の手を握りながら言った。
「あの窓から見たんだ。あれは決して愛し合っているようには見えなかった。まるで、ダンが君のことを安淫売のように扱っているとしか見えなかった」
「スパイをするにはお粗末だったのよ。あの日、私はオフィスから出た時あなたを見かけていたの。バンのサイドの窓は黒塗りだったかもしれないけど、フロント・ウインドウは透明なのよ。あの家の前に車を止めた時もあなたがいたのを見ていたし、家の中でも窓の外にあなたが立っていたのを見ていたの。実際、あのシーンはあなたのためにダンと演技して見せていたのよ」
「ダンと付き合ってどのくらいなんだ?」
「もう5年になるわね」
僕は愕然とした。
睾丸がジンジンしてきて、つま先から頭まで背骨に電流が走っている感じだった。このままだと気絶してしまうんじゃないかと思ったとき、ケイトがミセス・グラフの頭を引いて、俺のペニスを口から抜かせた。
目を降ろすと、ケイトがミセス・グラフの顔にまたがっていた。頭を少し後ろに傾けさせ、そのまま押さえている。
「口を開けなさい」 とケイトはかすれ声でミセス・グラフに命令し、開いてる手で俺のペニスを握った。
そしてケイトは俺の目を見上げながら、ペニスを速くしごき始めた。ケイトの手つきが堪らない。ケイトは俺に顔射をさせるつもりなのだろう。
「ご主人様のミルクを飲むのよ、いいわね?」
「はい」
ふたりのそのやり取りだけで充分だった。睾丸がきゅうっと収縮を始めるのを感じた。
「ぐはぁぁぁ!」
第1発目の痙攣が起こり、肉棒の中、精液が駆けあがってくるのを感じた。
最初の噴射が起こり、ミセス・グラフの口と鼻、そして額に命中した。白濁の紐が目と頬にかかる。続いて二発目が飛び出した。
ケイトはミセス・グラフの頭を少し前に傾けた。二発目の白濁が上唇にかかり、歯を伝って口の中に入っていく。引き続き何発も射精が続き、ミセス・グラフの顔面をどんどんコーティングしていった。ケイトはミセス・グラフの顔をさらに持ち上げ、俺のペニスの一部を口に入れさせた。
とうとう、射精が終わり、俺は身体の緊張をほぐした。まだ勃起したままのペニスが、ミセス・グラフの乳房の間に横たわり、休息している。顔射されたミセス・グラフの顔を見て、俺はこんなに出したのかと、驚いた。ケイトはいまだにヒクヒクしている俺のペニスから手を離し、ゆっくりと身体を前に傾け、ミセス・グラフの唇に唇を重ねた。
二人は唇を重ねたものの、すぐに唇は離れた。むしろ互いに舌を突き出して、絡め合わせるところを見せるためにそうしているようだった。この二人の熟れた美女が、舌を絡めあい、俺が出したスペルマを味わっているのを見て、再び勃起が始まってくる。ふたりは何度かキスをした後、ケイトが立ちあがった。
「あなた、この奴隷が出してる蜜の味を味わってみたいんじゃない?」 ケイトは淫猥な表情を目に浮かべながら訊いた。
「ああ」 と俺は返事し、片脚をあげ、祭壇からぴょんと飛び降りた。
ケイトは俺をテーブルの端に連れて行き、ミセス・グラフの脚の間に来るようにさせた。俺がひざまずくと、ケイトも並んでひざまずいた。ミセス・グラフの股間から生々しいセックスの匂いがしてくる。それというのも、ミセス・グラフの女陰が、ケイトがディルドでやった時の形そのままにトンネル状の形をとどめていたからだ。だが、それより驚いたことは、さっきまでケイトの首の周りにあったはずの真珠のネックレスが、いまはミセス・グラフの膣の中にあったことだった。
「どう、ジャスティン? 彼女、綺麗なおまんこしているでしょ?」 ケイトはそう言いながら、俺の後頭部に手を添え、顔を近づけさせた。
「さあ、ジャスティン。あなたの新しい奴隷よ。どんな味か味わってみて」
俺は蜜が滴る女陰に軽くキスをした。
まずは割れ目の上から下までゆっくりと舌を這わせた。それを受けて、自然に腰が上下に動き始めた。さらに舌で擦るようにして這わせると、ミセス・グラフはうっとりとした声をあげた。
「ああ、いいわ、ジャスティン…」
塩味のする愛液は、陶酔するような効果を俺にもたらした。まるで、何かに憑かれたようになっていた。今すぐ、この俺の高校時代の女教師に嵌めまくりたい! それしか考えられなくなっていた。観衆が俺をはやし立てている。