2ntブログ



ライジング・サン&モーニング・カーム 第8章 (4) 

ノボルはアンジェラが眠ったのを確かめた後、黒シルクのパジャマのズボンを履き、書斎に入った。

その書斎には複数のコンピュータ・ディスプレイが並んでいた。ノボルはヘッドセットを装着し、画面のひとつに向かって言った。「ダイスケ、何か新しいことは?」

画面の向こう、一人の男が腰を降ろした。「まだ何もありません、ナガモリ様。依然として、彼の動きを追っているところです」

「このまま情報を伝え続けてくれ。あと、アンジェラのメールだが、私のアドレスにも転送されるようにしてくれるか?」

「はい。そのように手配します」

ノボルはヘッドセットを外し、書斎から出て、ベッドに戻った。そこにはスコッティがいて、ノボルが去った後の温かい場所で丸くなっていた。その子猫は片眼を開け、いるのがノボルだけだと知ると、また目を閉じ眠りに戻った。

「バカ[Baga]、そこは私の場所だよ」とノボルは優しくたしなめた。

スノッティはノボルの言葉を理解したのか、嫌そうに背伸びをし、立ちあがった。

「アリガトウ、スノッティ君」

ノボルはそう言い、スプーン重ね(参考)をするようにアンジェラに身体を寄せ、眠りに入った。

______________________________

「ナガモリ様、再びお目にかかれて嬉しゅうございます」

女の甘美な声にノボルは神経を逆なでされるのを感じた。とは言え、分身がゆっくりと頭をもたげてくるのも感じる。女は、それまでの毎夜と同様、この夜もノボルが収監されている牢屋に来たのだった。嗅覚が強化されていたノボルには、この女が1里以内に近づいても察知できる。

「すまないが、私はお前と同じ気持ちではない」 彼の返事はそっけなかった。

「うふふ…」 キツネツカイ[kitsune-sukai]は笑いながら、その完璧なまでに美麗な脚をしなやかに動かした。まるで条件づけられているかのように、ノボルの分身に血が満ち、膨らむ。

「あなたは毎晩、同じ言葉を言う。だが私は毎晩あなたの精を股の間から滴らせながら帰っていくのだが?」

女は牢屋の隅に腹をすかして横たわる怪物じみた狼に目をやった。「どうやら、少なくとも、この部分だけは私と同じ気持らしいぞ」 と女は自信ありげにノボルの固い分身を撫でながら、おつにすまして指摘した。

ノボルは自分の身体が自分を裏切るのを恥じ、顔を背け、女を見まいとした。女は両手を左右の肩に添え、着物を払った。絹の着物が女の細い足首の周り、水たまりに滑り降りた。

ノボルを仰向けにさせ、女は上にまたがった。互いに股間に顔を向ける姿勢だった。ノボルの分身は女の顔に向かって猛々しく直立していた。ノボルは女の割れ目を見つめるうちに、その分身は意思を持ってるかのようにそそり立ち、頭部が包皮から完全に姿を現し、最大の大きさになっていた。

女は無言のままノボルの分身を飲みこみ、同時に股間を彼の顔に押しつけた。

ノボルは抵抗できなかった。舌を伸ばし、この女が分泌する中毒性のある液体を味わった。それを受け、女はノボルの分身を咥えたまま喜びの声をあげた。

女はノボルの分身が脈動するのを感じると、まだいかすまいと口から離し、両手でしごきつつも、大きなよがり声を上げ、ノボルの顔面に乗り、腰を前後させた。彼の鼻先を使って陰核を擦り、恍惚とした声を上げて絶頂に達するまで、それを続けた。

「飢えきった獣さま、今度はあなたの番…」

女は甘い声でそう言い、ノボルの分身の上に腰を沈めた。全長が中に入るまで、ゆっくりと腰を使った後、体内でノボルのそれが痙攣するのを感じながら、次第に激しく身体を上下させ始めた。

やがて溶岩のように熱い樹液が膣内に飛び散るのを感じ、女は勝ち誇った声を上げた。それでもゆっくりと腰を動かし続けた。ノボルが完全に消耗するまで。

ノボルの精を完全に吸い取ったことを確認し、女はハアーっと満足しきった溜息をもらし、身体を離した。脱ぎ捨てた着物を拾い、「また明日、ケダモノ様」と囁き、牢屋から出ていった。

そのすぐ後に、ノボルは、また別の者の足音を聞いた。

「オニイサン、オゲンキデスカ[Oni-san, o genki deska]」

その声にノボルは怒りを感じた。

「地獄へ落ちろ、サブロー」 彼は横たわったまま悪態をついた。


[2013/06/06] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

ジャッキー 最終章 (10:終) 


でも、それは僕にとっては大きな問題がある。

「アンジー、そんなことできないよ。僕は男とベッドに入るなんてできない。いくら君が求めたって、僕はゲイになることはできないよ」

アンジーは苛立ったように答えた。「何も、私のためにゲイになれなんて言ってないわよ。バカねぇ。あなたには本来の自分自身になってほしいだけ。あなた自身のセクシュアリティを受け入れてほしいだけよ」

僕は頭が混乱してきていた。

「アンジー。君は僕がストレートだと知っているじゃないか。ストレートなのに、どうして他の男とそんなことができると思うの?」

「プッ! アハハハハ!」

アンジーは突然笑い出し、2分近くも笑い続けた。

「そのストレートという言葉で、ヘテロセクシュアリティを意味してるんだったら、こう言っちゃ悪いけど、あなた、全然ストレートなんかじゃないわよ」

「いや、ストレートだよ…」 と僕は自己弁護に回った。「昨日の夜のことを言ってるなら、思い出してよ。僕はああするように無理強いされたんだよ。ダンとしたようなこと、自分から求めてやったわけじゃないんだよ」

「もう、お願い…」 とアンジーはコーヒーポットを取りにカウンターに行きながら言った。そして僕たちのカップを持って戻り、話しを続けた。

「昨日の夜、私もあそこにいたのよ? 忘れたの? ダンの素敵なおちんちんをおしゃぶりする時、最初は確かに強制されたのかもしれないわね。でも、彼がイクまで吸い続けたのは、誰だった? あなたでしょ?」

「ダンがそれを求めていると思ったからだよ。僕を隣に引き寄せ、これをディルドだと思いこんでヤッテと言ったのは君じゃないか」

「ウフフ…。そうじゃなかったんじゃない? 違う? ダンはあなたに、私がおしゃぶりするのを手伝ってやれと言ったのよ。あなたは、ちょっとだけおしゃぶりして、後は私に預ければ、それで充分だったのよ。なのに、あなたったら、いったん可愛い唇に咥えこんだ後は、もう手放そうとしなかったじゃない。ケーキちゃんったら、独り占めしちゃって…。最後まで全部一人でやってた。あなたがいくら否定しようとしても、あなたが好きでやっていたことくらい、私にもダンにも分かったわ」

喜んでしたわけじゃない! と叫びたい気持だった。でもいくら言ってもアンジーは信じてくれないだろう。悲しいのは、僕自身、自分が信じられないことだった。黙ったまま、目の前のカップを見つめていた。アンジーはカップにコーヒーを注ぎ足した。

それから彼女はクリーマーを取り、僕のカップにたっぷりと注ぎ入れた。「さあどうぞ、ケーキちゃん。あなたの大好きな特別クリームをたくさん入れてあげたわ」

そのコーヒーを飲むことが何を意味するか、今や僕も知っている。それを飲めば、僕は女の子になる、あるいはアンジーの言うシーメールになる意思を固めたことを意味するだろう。自分でもそうなりたいのか、なりたくないのか、分からなくなっていた。僕はまだ、自分はストレートであり、ゲイではないと、その点にこだわりを持っていた。

アンジーは、僕が自分がゲイではないとこだわりを持っていることを察したのか、話しを続けた。

「あなたがダンにセックスされてどれだけ感じまくっていたか、私もダンも知ってるわ。あなたが昨夜のように大きなよがり声を上げるところ、私、初めて見たのよ。この1年半の間、私、毎週5回はディルドであなたにアナルセックスをしてきたのに、あなたが触れられもしないのにクリームを噴射するなんて一度もなかった。なのに、どういうこと? それに、あの時あなたがダンにヤッテってお願いしてたのも知ってるし、私の記憶が正しければ、本物の男のおちんちんを感じさせてっておねだりしてたはず」

アンジーが言ったことは間違いではない。ついさっき起きた出来事のように鮮明に思い出していた。本物の男性を受け入れるとどんな感じになるか、それを知りたく、ダンにおねだりしていたのだ。

そして、改めて自分が愚かなゲイボーイだと認識させられ、目から涙が溢れだした。

アンジーは僕を両腕で包むようにして抱き、僕が泣く間、ずっと抱いていてくれた。「大丈夫、何もかもうまくいくから」と気休めの言葉を言っていた。だけど、僕にはそう思えなかった。自分がこんなことになるなんて。最悪のことだと思った。

しばらく僕を抱いた後、アンジーは言った。

「いいの、いいの。大丈夫。あなたはおちんちんをおしゃぶりするのも、ずんずん突かれるのも大好きなんでしょう。私も大好きだから。私は、本物の男性におちんちんを嵌めてもらうのが大好きで、あなたもそう。だからこそ、このコーヒーを飲んで、可愛いシーメールになるべきなのよ。そうなったら、私と二人でデート相手を共有して、素敵なセックスを楽しめるわ。それに彼氏たちが帰って行った後は、私たち女の子同士で愛し合うこともできるわ」

「じゃあ、僕がゲイでも一緒に愛しあえるということ?」

「もうそのゲイの話しはうんざり。あなたはゲイじゃないわ。あなたは私と同じ、バイなの。ええ、もちろん、これからもあなたと一緒に愛しあうわよ。女の子ふたりが愛しあうように、愛しあうの。私、あなたの素敵な舌を手放したくないもの。確かに、あなたとは普通の性交は今後一切ありえないけれども、他のやり方で、充分埋め合わせができるはずよ」

すでにアンジーが注いでから時間が立っていて、コーヒーは充分さめていた。私はカップを取り、コーヒーを口に含んだ。前のコーヒーとは違った味がするのに気づいた。口に入れたコーヒーをごくりと飲み、アンジーに言った。

「中に入ってると知ってるからか、ホルモンの味がしたわ」

「それより、私がいつもの2倍入れたからじゃないかしら。それに加えてね、あなたに飲んでほしいお薬も用意してあるの。これから2ヶ月くらい様子を見て、あなたがどれだけ成長するか確かめてみましょう? その結果次第では、私と同じように豊胸手術をしなくちゃいけないかもしれないわ…さあ、最後まで飲んで」

コーヒーを飲み終えた後、アンジーに訊いた。

「私と普通の性交はもうしないって、どうして?」

「何のためにするの?…」 と再びカップの半分までコーヒーを入れ、その後クリーマーを注ぎながらアンジーが言った。

「…あなたも今は了解してるはず。あなたの小さなアレ、というか大きなクリトリスとでも言うべきかしら、ともかくアレでは私は何の快感も得られないの。それに、私、思うんだけど、あなた、私にセックスする時より、私がフェラをしてあげる時の方が気持ちいいんじゃない? 私にはあなたが思ってることが分かるのよ…

「…ジャッキー? あなた、私のあそこからあなたが出したスペルマを舐め取ることができなくなって寂しいと思ってるのかもしれないわね。でも、その点は大丈夫。充分に代わりのスペルマを用意してあげるから。私、たくさん男たちを連れてこようと思ってるの。そして、私たちにヤッテもらう。そうすれば、毎回、あなたは私のあそこを舐められるわよ」

アンジーはどこでそんなに男を見つけてくるのだろう? それは分からなかったけれど、アンジーなら言葉通りに実行するだろうなと思った。

3杯目のコーヒーを飲み終えると、アンジーはさらにもう1杯注ぎ、それから彼女のブリーフ・ケースを開けた。

最初に出したのは錠剤が入ったビンだった。5本ほど出し、私に差し出した。続いて、何か法廷に提出する類の書類を取りだした。

「そのビンに書いてある指示に従ってね。残りが少なくなってきたら私に教えて。すぐに補給するから」

続いて書類を私に差し出し、言った。

「これは、あなたの名前をジョン・アンダーソンからジャクリーヌ・マクドナルドに法的に変更するために裁判所に提出する書類。これからは、あなたの苗字じゃなくて私の苗字で行くの。その方が理にかなっているから。と言うのも今日現在、ジャック・アンダーソンという人は存在してないから。実を言うとね、もう3日前からジャックは存在していないの」

これには驚いたけれど、もう彼女に反論する気はなかった。アンジーはいつも自分が思ったことを押し通してきたので、反論してもほとんど意味がないと知っていた。それに、そもそも私に何ができるの?

「これからは、あなたは私の妻。私はあなたの面倒をみるわ。月曜日になったら、銀行に行って、名前が変わったことを伝えてきて。それに運転免許の事務局に行って、新しい免許証も取ってくること。クレジットカード会社には私が電話を入れて、処理をするわ。来週中に、あなたの持ってる男性用の衣類をすべてまとめて、慈善団体に寄付してくること。それで、やっと、ジャックと永遠におさらば…

「…さあ、さあ、おしゃべりはそこまで。そろそろ朝食の準備に入って? この家には本物の男性がいるということを忘れないで。彼、とてもお腹がすいているはずよ。いい? ケーキちゃん?」

「でも、どうして急に私のことをケーキちゃんと呼び始めたの?」 私は食事の用意をしようと立ちあがりながら訊いた。

「ダンが使いだしたのよ。昨日の夜、あなたが気を失った後にね…。あなたのお尻を見てるとスポンジケーキを思い出したんだって。とても柔らかくて、弾力性があるって。あなたの身体を優しく撫でながら、ケーキちゃんって呼んでたわ。私もその呼び方がちょっと気に入ったの」

私は顔が火照るのを感じた。「私もその呼び方、気に入ったわ。でも、ダンは私のことをまた欲しがると思う?」

アンジーは、私が自分自身のことを受け入れたのを知り、うふふと笑った。

「ダンをその気にさせるのには、全然、問題ないと思うわよ。昨日の夜、あなたが気を失った後、彼、延々とあなたのこと褒めていたもの。すごくセクシーだし、最高だって。ずっとあなたの身体を撫で続けていた。あんまり彼があなたのことを褒めるもんだから、私、少し妬けてきちゃったほど。ずいぶん前から、ダンはシーメールに興味があることを知ってたわ。とても女性的なシーメールにね。だから、あなたがスキャンティを着てドレスアップして見せたら、彼、サルのようになってあなたに襲いかかると思うわ。だから、また抱いてもらえるかどうかなんてことに、その小さな頭を悩ませなくていいはずよ」

そんなやり取りをした後、私は朝食を作り始めた。ベーコンの香りが家を満たすと、ダンが二階から降りてきた。彼は私たち両方にとても優しく、アンジーと私に交互に何度かキスをした後、食卓に腰を降ろした。朝食後、3人で再び寝室に入り、ダンが勃起できなくなるまで、何度も素晴らしいセックスを堪能した。同じ日、夜にも行為を繰り広げ、楽しんだ。

それからの3ヶ月、アンジーはその言葉に忠実に、男たちを家に連れ込んできた。彼女は、私のようなシーメールに対してまったく嫌悪感を持っていない男だけを選んで連れてきた。もちろん、ダンは常連で、定期的に招いてきている。

アンジーと話しあったあの日から3ヶ月後、私は豊胸手術を受けた。今は堂々たる87センチのCカップの乳房をもっていて、私の彼氏たちに愛されている。術後の傷が癒えた後、アンジーと同じく乳首にビアスをした。それに加えて、彼女と一緒におへそにもピアスをした。

私が間違って理解していたことはたくさんあったけど、最も大きな間違いは、あのピックアップ・トラックのことだった。私がアンジーを尾行して、ダンといるところを見つけたあの家。実は、あの家はダンが購入した家であり、改装して再度売りに出すことにしていた家だったのだ。あのトラックは、改装の建設業者が放置していた車であって、ダンの車ではなかったのだった。

ダンは建設業者ではなかった。彼は、連邦裁判所の判事だった。アンジーは彼が判事となった裁判を何件か担当していたのだった。もちろん、二人が親密になったのは、その後であった。

どうして、それを私が知っているかと言うと、私はいまダンの個人秘書となっているから。彼が必要とすることならどんなことでも用意するのが私の仕事。そしてその仕事の中には、普通の秘書には思いもよらない仕事も含まれている。

私の人生は決して完全ではない。だけど、今の私になっていなかったら、もっとひどい生活になっていたかもしれない。

おわり


[2013/06/06] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(2)