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デス・バイ・ファッキング 第15章 (16:終) 

連中は分かっていない。僕は200名にのぼる最も賢い子供たちの父親なのだ。この子供たちは何でもできる。そのことを知っているのも僕だけだ。ディアドラとドニーには、それを説明し続けているのだが、彼女たちは、依然として、子供たちが何をしていかを知って驚き続けている。

本当は驚くべきじゃないのだが。子供たちはやりたいことが何であれ、それをするだろう。できるだけカネもうけをするとか、必要になったものを発明するとか、ハッキングしたいと思ったところがどこであれ、そこに侵入するとか。

子供たちには可能な限り最も高い倫理性を教えなければならない。さもなければ、僕たちは獰猛なサメの集団を生み出したことになってしまう。

新世代の子の母たちは、みな無邪気だし、愛らしい。みんな、次の世代は「奪う者」ではなく、「与える者」になるだろうとずっと前から言っていた。ホモ・サピエンスの狩猟採集民的なメンタリティは、これだけ人類が増え、こんなにも資源が乏しくなった世界では、もはや有効ではなくなっている。彼女たちは、子供たちがそのメンタリティを持たないだろうと感じているのだ。

僕も、この母たちには、卑しい心根を持った人が一人もいないと断言できる。これって生まれつきの性質なのだろうか、それとも育った環境によるものだろうか? 母親たちがこれほど優しく、付き合いやすい人たちだとすると、どうしてその子供たちがそれ以外の人間になることがあるだろうか? エミーですら、基本的に可愛らしい女の子である。ただ、世界の歴史の流れに影響を与えることが好きなだけだ。

思うに、エミーとエレが、インターネットの本当の力を完全に理解した世界で最初の人間だと思う。ふたりともワークステーションの前に座り、軽々と、合衆国政府の悪だくみを阻止したり、お昼寝の前に何百万ドルも稼いだりしている。

エッダとエディは、エミーたちに比べると科学的な精神の持ち主だ。ふたりともカネ儲けには興味がないし、政府をあわてさせることにも興味がない。今のところ、ふたりともシステムの設計に情熱を注いでいる。

ふたりともすでに、ソフトウェア開発に関しては、現在のハードウェア技術の状態で、行けるところまで行っていると言える。なので、ふたりとも今は自分自身のハードウェアの設計に取り組んでいるのだ。

僕はただ座って子供たちがすることを見ているだけ。時々、子供たちがどこに向かっているのだろうと理解しようと努めるだけ。だけど、ある意味、それは僕の能力を超えている。子供たちは、安全で、(政府は別として)他人に害を及ぼさない限りは、好きなことをしてよいと白紙委任を得ている。

うちにはジャーマン・シェパードが2匹いる。この犬たちも家族の一員で、侵入者から財産をガードしてくれている。2匹とも(犬にしては)とても知的だし、優れた門番だし、Eキッドたちを愛してくれている。

時々、この犬たちが、作業しているエディの隣に辛抱強く座っていることがある。そんな時、エディは犬たちに話しかけ、作業の内容を説明しているようだ。犬たちは首を突き出して、聞いている。知的な目を見るとすべてを理解しているように見える。だが実際は、ひとかけらも理解していない。

そしてエディは僕にも同じようにさせてくれている。彼女は、作業しながら、横に座る僕に見させてくれるのだ。エディは彼女なりのやり方で僕に何らかの概念について説明してくれる。僕は首を突き出して、賢そうな顔をしながらエディを見ている。だが、僕も何も理解していない。

僕がこの子たちの父親だからと言って、子供たちを理解できることにはならない。エマは「新人類」と呼んでいた。そして、忌々しい大メディアも、その概念を取り上げ始めた。多分、新世代のことは、すでにマスコミに取り上げられているのかもしれない。

6年前、夕食を食べながらこれを計画した時、僕たちは自分たちが何をしているかさっぱり分からなかった。思うに、僕たちは今の自分たちよりもほんの少しだけ賢い自分たちを探していたのだろうと思う。運が良ければ、そういう自分たちになれるだろうと。

だけど、Eキッズたちはずっと先を進んでいる。ホモ・サピエンスがホモ・エレクツスよりもずっと先を進んでいたのとちょうど同じように、Eキッズたちはホモ・サピエンスのずっと先を進んでいるのだ。たった1世代だけど、信じられないほどの大飛躍が起こっている。Eキッズの倫理性が、知性に負けず劣らず先進的なものかどうか、それはEキッズたちが成長していくにつれて、分かるだろう。もし、そうだとしたら、つまり倫理性も優れたものだとしたら、ドニーとディアドラと僕は、世界を救ったことになるかも知れない。

つづく


[2013/06/24] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

誰とやったか知ってるぜ 第7章 (48) 


ケイトは俺の目を覗きこみ、俺をゆっくり立たせた。そしてミセス・グラフの広げた脚の方を向かせ、俺のヒクヒクいってるペニスを握って、ミセス・グラフの広がった入口に位置付けた。

「ジャスティン? そろそろあなたの奴隷のおまんこにやりたくなったんじゃない?」 ミセス・グラフの脚に手を這わせ、上下に擦りながら俺に訊く。

ケイトは俺の眼を見つめたまま、顔をミセス・グラフの脚へと降ろした。ストッキングを履いたままのツルツルの脚に舌を這わせながら、俺を見ている。

「ああ」 と俺は小さな声で答えた。

「ああ、って何?」 ケイトはミセス・グラフの脚の付け根まで舌を這わせ、また戻り、膝の裏側を舐めている。

「俺の奴隷をヤリたい」

するとケイトは俺のペニスを引っぱり、ミセス・グラフの女陰に添えた。

「あなたはどう? ご主人様にヤッテもらいたい?」

ケイトは、今度はミセス・グラフに訊いた。乳首のバーベル・ピアスを軽く引っぱりながら。ミセス・グラフは乳首の刺激を受け、エクスタシーから背中を弓なりに反らした。

「ああっ!…ええ! ヤッテ、ジャスティン!」 荒い息づかいのせいで、豊かな乳房が上下に揺れる。

「あら、これはいけないわね、ジャスティン。彼女、あなたのことをご主人様と言わなかったわよ。ちゃんとお仕置きしなきゃだめね」 ケイトは邪悪な笑みを浮かべながら言った。

「ああ、ごめんなさい! ご主人様!」 ミセス・グラフは喘ぎ、答えた。ケイトに指の爪で股間の茂みを掻かれている。

「お願いです、ご主人様、やってください!」

「お仕置きをするのよ!」

ケイトは強い調子で宣言し、祭壇の下から鞭を取りだした。

「しっかりお仕置きをするの、ジャスティン。今後、二度と間違った呼び方をしないように、懲らしめてやるのよ」 とケイトは俺に鞭を渡した。

俺は一歩後ずさりした。俺のペニスがミセス・グラフの女陰から離れた。さらにもう一歩引きさがり、鞭がどのくらいの長さか確かめた。

それを持ちながらミセス・グラフの目を覗いた。俺がどのくらい強く鞭を使うつもりか分からないからだろう、その目には恐怖と不安の表情が浮かんでいた。

「やって…」

ケイトも艶っぽい声を上げた。見ると、ケイトは自分で自分のバーベル・ピアスを引っぱっていた。

俺は鞭を振りかざした。観客席に目をやると、様々な会員がステージの周りに集まっていて、期待しながら見ている。照明は相変わらずぐるぐるまわり、クラブ内を照らしている。

「ああ、お願い、やめてください。ご主人様、お願いです…」

どうしてもこれはやらざるを得ないと考え、俺は素早く鞭を振りおろした。革のストラップが飛び、ミセス・グラフの尻頬を打った。

「ああ、いやぁぁぁぁ…」

尻に一筋赤い跡が残ったのが見えた。

「もう一回」

ケイトがかすれた声で言った。今は、片手でバーベル・ピアスを引っぱり、もう片手の指を自分の股間に突っ込んでいる。

俺はミセス・グラフが再び懇願し始める前に、鞭を振りおろした。

ピシッ! ピシッ! ピシッ! ピシッ! 

我ながらひどいことをしているとは思ったが、ミセス・グラフに間違いをするとどうなるか教えるために、これは必要なことなのだと自分に言い聞かせた。

「ああ、やめて、ご主人様!」

ミセス・グラフはひときわ高い声で叫んだ。目から涙をぽろぽろこぼしている。

尻を見ると、5回の鞭打ちの跡が尻頬にうっすらと浮かんでいるのが見えた。ミセス・グラフは俺たちを見つめていたが、やがて啜り泣きもやんだ。

「よろしい!」 ケイトはそう言い、ミセス・グラフの顔のところに近寄った。

「ジャスティンにヤッテほしい?」 とケイトはミセス・グラフの顔を見下ろしながらかすれ声で訊いた。

「はい、ご主人様。お願いです、私にしてください…」

ケイトは俺の隣に立ち、甘い声で囁いた。

「さあ、あなたの淫乱女にヤッテあげて」


[2013/06/24] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

淫乱ママ 第8章 (10) 


クリスティはあたしが裸になっているのを見て、はっと息を飲んで立ち止った。目が上下に走って、あたしの身体をつま先から頭まで見ていた。でも、やっぱり、股間のところを見つめている時間が長かったみたい。

ちょっと着替えをしているから出て行ってと言おうかと思った。でも、どうして、そう言わなければいけないの? もうクリスティには、あたしの肌を許される以上に見られてしまっているもの。

このまま見せてもいいわと決め、あたしはにっこり笑って、ベッドにおいてた黒いストッキングを取った。

「それで、お友達に連絡がついた?」 

片脚をベッドに乗せながら訊いた。娘に見られながら、どこか自分が露出好きの女になったような気持ちが身体の中を駆け巡った。

「え、ええ…それで、どうなったと思う? …彼女、手伝ってくれるって! 彼女、フランクと別れる時、ずいぶん嫌な目にあったらしいの。だから、フランクに仕返ししたくて待ちきれないって言ってたわ」

クリスティは、そう言いながらベッドに腰掛けた。あたしの脚のすぐ隣に。

あたしはちょっと疑いながらクリスティの顔を見ていたけど、ともかく、クリスティの提案を熱心に聞いた。娘は全部説明してくれて、あたしも、うまくいきそうと認めないわけにはいかなかった。クリスティがすべて説明し終わった時には、本当に、何もかもうまくいくかもしれないと、本当に希望が出てきていた。

「すごいわ、クリスティ。本当にそんなことができるのかしら? でも、あなたたち、よくこんなこと考えついたわね」

「大丈夫よ、ママ! 彼女、私の一番の親友のようなもの。彼女ならきっとやれるわ!」 クリスティはそう言って、あたしの手に視線を降ろした。ストッキングを太ももの付け根近くに引き上げているところだった。

ストッキングを履くとき脚を広げていたから、クリスティが座っているところからは、あたしのきれいに剃ったあそこが完全に見えている。でも、どういうわけか、娘に見られていても平気だった。多分、さっき一緒に自慰をしたからだと思うけど、分からない。

ともかくクリスティにこんなふうに見られるたびに、身体じゅうに何か嬉しい緊張感が走ってくる。まるで娘の視線に、あたしを興奮させる性的な力がある感じで、その時に感じてることがどんなことであれ、それを強める働きがあるみたい。よく理解できないけど、でもとてもゾクゾクしてきちゃう。

「オーケー、じゃあ、ママがフランクの相手をしている間に、あなたたちふたりはその計画を進めていて。でも、夜の9時までにすること。その時間が最終期限よ。その時まで、ママはセックスなしでフランクの相手をしているわ。それからもう一つ…。必ず携帯電話を持っておくこと。あなたとお友達が計画を実行したら…完全にやり遂げたら、すぐにママに電話して。分かった?」

あたしの素晴らしい娘。ワクワクしてるのか、目をキラキラ輝かせて立ちあがった。まるであたしが命令を出す軍司令官であるかのように、起立して敬礼してみせてる。

「イエス・サー!」 と言ってクリスティは笑いながらまた座った。

あたしはもう一方のストッキングを取って、別の脚に同じようにして履いた。この時もクリスティによく見えるようにして履いた。何でそんなふうにしたのか、自分でも分からない。

ただ…自分の娘の前でちょっとだけキワドイことをしたい気持だっただけ。どの道、あたしたちはふたりとも女なんだから。クリスティはあたしを見ていて、あたしもクリスティの視線を追っていた。娘の視線がどこに向いているかを見るだけで、ゾクゾクと鳥肌が立ってくる。


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無垢の人質 第10章 (16) 


「私を突き落としたわね!」 

イサベラは怒った子供のように叫び、みっともないほど慌てながら立ちあがった。レオンは、その立ち上がる時の彼女の姿を嬉しそうな目で眺めたが、一方のイサベラは手首を縛られたまま、レオンの前に立ち、怒りの目で睨んでいた。

レオンは手で口を拭った。「だが、それは俺の意図じゃなかったのだが」

「ひどい人!」 とイサベラは両手にこぶしを握ってレオンの肩を叩いた。

彼女はもう一度叩こうとしたが、そのこぶしは簡単にレオンの手に捉えられてしまった。レオンは、そのイサベラの手を握ったまま、彼女と一緒にわざと後ろのベッドに倒れ、仰向けになった。

レオンの固く筋肉質の身体の上、イサベラは逃れようと、もがき、身体をくねらせた。だが、イサベラが暴れている間にレオンは彼女のシュミーズを捲り上げていた。

力強く捲り上げるが、イサベラの両手首を縛っていたスカーフのところでシュミーズのストラップが引っかかり、苛立ったレオンは、食いしばった歯の間からシーっと息を吐いた。だが、やりかけたことはやり遂げると、レオンは強く引っぱり、シュミーズの細いストラップは簡単に引きちぎれた。脱がしたシュミーズを勝ち誇ったように床に投げ捨てる。

イサベラは素っ裸でレオンの上に身体を広げた姿にされていた、赤毛がピンク色に染まった顔にかかっていた。今だにレオンの上でもがき続け、その腹部の柔肌がレオンの下着の中の固い盛り上がりを執拗に擦ることになっていた。

イサベラが膝を彼の太ももの間に割り込ませ、さらにそこの部分を擦りたててくるのを感じ、レオンは唸り声をあげた。

「イサベラ…!」 

レオンはイサベラの尻頬に指を食い込ませ、固く自分へと引き寄せた。燃える瞳でイサベラの瞳を見つめた。もはや彼の顔からはユーモアの表情は消えていた。

レオンはイサベラを抱いたまま、身体を反転し、イサベラを仰向けにさせた。そして身体を半分ほど起こし、下着の結び目に手を掛けた。

「お前は俺を、まるで童貞になったような気持ちにさせる。自制することができないウブな若者のように」

レオンはそう呟きながら顔を降ろし、イサベラの半開きになった唇にキスをした。

イサベラもキスを返した。レオンのチュニックの襟に指を絡め、引き寄せた。そのレオンの唇が彼女の唇から離れ、徐々に下へと向かい始めた。その唇が這った後には炎のような道ができた感じだった。彼の唇は、喉から胸元をたどり、やがてツンと尖った乳首を捉えた。

「縛りを解いて」

イサベラは苦しそうな息づかいで喘いだ。自分を愛撫するレオンに自分からも触れて、愛撫したい。

「ダメだ」 レオンは邪悪そうに微笑んだ。

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ライジング・サン&モーニング・カーム 第8章 (5) 


「兄上、それが身内の者に対する挨拶ですか? 兄上は弟である私に怪我を負わせたのですぞ!」 

サブローはひざまずき、ノボルの刀で身体を支えた。

「これは本当に美しい刀だ。チチウエ[Chichue]は、これを最初から私に譲るべきだったのに…。だが、この刀は、家名を受け継ぐ父上のひいきの息子の元にわたってしまった。ふん。あれほど愛した長男が時化の海で命を落としたと聞いて、もともと心臓が弱かった父上がどんなに悲しんだことか…」

サブローはわざと涙ぐんで見せながらそう言い、ノボルに近づいて、「その父上は、すでに亡くなりましたがね」と付け加えた。

父の死の知らせを聞き、ノボルの頬に涙が伝った。「お前が私をそんなに憎んでいたとは、知らなかった」

「それは父上も兄上も、あの武士道などという意味のないことを大事にしすぎたからですよ」

サブローはそう言い、ノボルの顔を地面から上げ、顎を手でつかみ、自分の目を正視させた。

「目を覚ますのです、お兄さん[Oni-san]! 名誉とか、家とか、忠誠心とか、そんなものこの世には何の意味もない。強く、冷酷な者こそがこの世を支配するのです。だからこそ秀吉様も朝鮮王朝を叩き潰すおつもりなのです。そして! そして、大陸にしっかりと土台を固めた後は、明の皇帝にご自分の意志に従わせる。あえて歯向かおうとする者は誰であれ、殺し、排除していくのです」

サブローはそう言いながら、嬉しそうに目を細めた。「そうなったら、素晴らしいじゃありませんか」

「サブロー、お前は気を病んでいる。哀れな…」 ノボルは弱くつぶやいた。

サブローは、自分の言葉にノボルが無関心でいることに腹を立て、ノボルの皮膚に刀を刺した。

「私が気を病んでいるだと? 兄上こそ、今は犬畜生でしょう! いや、その状態がお似合いですな。兄上はあのメス犬と交わるのがお好きなようだから」 とサブローは唾棄するように言った。「もっとも、毎晩やってくるあの妖術使いは…。ちくしょう! 時々、兄上が羨ましく思えてしまう!」

ノボルは刺された刀を呻きながら抜いたものの、平静を保ちつつ弟の目を見つめ、誓った。「サブロー、いつの日か、お前が行った悪事が自分自身の身に降りかかることになるだろう」

「あいにく、私はその仏教とやらの教えも信じていないのでね」 サブローはふんと嘲笑った。「それにしても、俺だけ、あの朝鮮女の身体を味わわなかったのが、返すがえすも残念だ。他の者たちは全員、あの女の身体を楽しんだと言うのに。たとえ畜生以下の女だとしても…」

ノボルは稲光の速さでサブローに突進し、サブローは仰向けに倒れた。彼は、倒れた衝撃で一時的に茫然としていたが、ノボルの鼻先が変形し、目の色も変わっているのを見て、恐怖に目をひきつらせた。

「サブロー! そのいつの日は、俺たちが思っていたより早く来たようだな」

怒りに満ちた遠吠えと共に、ノボルは弟の首を掴み、喉の前部を引きちぎった。サブローは自分が出した血で喉をつまらせ、息をしようと、妙な音を喉から鳴らした。

ノボルは自分の刀を握り、元の人間の姿に戻った後、牢から飛び出した。

秋の収穫期の月が空低くあり、夜の黒々とした海に大きな黄色い船が浮かんでいた。海が望める崖の近く、ノボルは、月光の中、狐使いの白い身体の輪郭を目にした。ノボルは、音を立てずに彼女の背後に忍び寄り、いきなり掴みかかり、前を向かせた。

狐使いは驚き、ノボルの青い瞳を見て、小さな悲鳴を上げた。

「明日はどうやら会えないようだな。いや、もっと言えば、もう二度と会うことはあるまい」

ノボルはそう唸り、脇刺しに手を伸ばし、一瞬のさばきで、女の首をはねた。

ノボルは、頭をなくした女の身体から着物を剥ぎ取り、女の血が地面に染み込むのを見ながら、その着物に身を包んだ。

ノボルは目を閉じ、ゆっくりと息を吐いた。冷たい夜風がそよいだ。外気に触れるのは、ほぼ1年半ぶりのことだった。そして海を見渡しながら、この海の反対側の土地にいる人々のことを考えた。

まだ、しなければならない仕事がある。


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