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誰とやったか知ってるぜ 第8章 (28) 

ミセス・グラフの脚の間から熱が放射してくるのを感じた。内腿を手で上下に擦り続けていると、次第に彼女は脚を開き始めた。時々、親指でパンティの上から女陰を擦る。顔を見ると、ミセス・グラフは目を閉じていた。

「ええ」 とミセス・グラフは頷いた。「彼と口を密着させて、キスを繰り返したわ。私は両手で彼の背中を上下に擦り始めたし、彼の私の背中を触っていた。情熱的にキスを続けていると、彼の指が私のビキニのホックを外そうとしているのを感じた。私は顔を離して、ダメと叫んだけれど、それも無駄で、彼は強引に私を抱き寄せ、また唇を重ねてきた。そして私もキスを返していたの。キスをしながらビキニのトップが脱げるのを感じたわ」

ミセス・グラフはそう言って、深い溜息をついた。

「ビキニはお前が自分で脱いだのか? それとも兄が脱がせたのか?」 と俺は手をさらに彼女の股間へと近づけた。

「彼はいったん顔を離して、ちょっと後ろに身体を傾け、意地悪そうな笑みを浮かべたわ。彼が私の両肩からビキニのストラップを外すのを感じた。そして、急に胸のところの締めつけが緩まるのを感じた。自分でもどうしてなのか今も分からないけど、その時、私は両腕を上げて、トップを脱がす彼を助けたの。ビキニのストラップが私の腕を通して、外されていく。そして気づいた時には、私の乳房が露わになって、彼の目に晒されていたの」

「その時点で、旦那のことは考えていたのか?」 と手を太腿から膝へと滑らせながら訊いた。

「いいえ」 とミセス・グラフは頭を前後に揺らしながら、小さな声で言った。

涙が一滴、彼女の頬を伝い落ちた。かすかに鼻を啜りながら、ミセス・グラフは両足をぴったりと閉じ、俺の手を膝の間に挟み込んだ。

「それまで、夫婦の誓いを破ることなんて、考えたこともなかった。結婚して10年になっていたけど、他の男性に目を向けたことなど一度もなかった。なのに、あなたのお兄さんにビキニのトップを脱がされた瞬間、私はそれまでの私とはまったく違う人間になってしまったの」

と彼女はナプキンを取って頬の涙をぬぐった。

「どんなふうに違った人間になったんだ?」 と俺は、再び、親指が濡れたパンティに触れるまで、内腿を擦り上げた。

「あなたのお兄さまを止めるのではなく、むしろ、そのまま続けてほしいと思ってる自分に気がついたの。彼は私の目をじっと見つめたまま、ビキニのトップを砂浜に放り投げた。そうして両手で私の腰を抑えたまま、私の瞳を見つめては、乳房に視線を落とし、それからまた瞳を見つめてと繰り返したの」

そのように、かすれた声で言い、コーヒーをひとくち啜った。


[2014/10/21] 誰とやったか知ってるぜ 第8章 | トラックバック(-) | CM(0)

ライジング・サン&モーニング・カーム 第11章 (3) 


ノボルが出て行った後、ゲンゾウは不快そうに鼻にしわを寄せた。このペントハウスは広く、6000平米近くあるものの、どこに行ってもセックスの匂いが漂っていた。

「ああ?」 とゲンゾウは下を見た。小さな子猫が彼の荷物に身体をすりすりしているのを見て、彼はしゃがみ込んだ。

「コンバンハ、カワイコチャン[Konbawa, ichiban](訳者注:作者は "ichiban: little one (Japanese)"と注をあててるが、これは間違いである)」

そう優しく声を掛ける。その猫はあまりに小さく、彼は片手で抱き上げることができた。手のひらの中、猫が仰向けになり、彼を懇願するような目で見るのを見て、ゲンゾウは顔をほころばせ、子猫のお腹のところを優しく撫でた。猫は目を閉じ、嬉しそうにゴロゴロ喉を鳴らした。猫は充分に関心を持ってもらったと満足すると、彼の手の中から出て行った。ゲンゾウは予備の部屋のひとつに入り、そこに荷物を置いた。

ノートパソコンをセットし、充電器に携帯電話を挿しこんだ後、ゲンゾウは短パンに着替え、それから冷蔵庫に行き、コーラを手にした。それを飲みながらカウチに座る。どうやら、ついさっきまで、このカウチでセックスが行われていたようだと知り、うんざりしたような溜息をついた。今週は、自分の人生で最も長い一週間になりそうだ。

「ノボル? ねえ、まだいるの?」

アンジェラのけだるそうな声がゲンゾウのいるところまで漂ってきた。やれやれと言わんばかりにゲンゾウは頭を振った。ノボルとは、アンジェラに出発したことを伝えるという約束をしてある。たとえ退屈で甘やかしすぎだと思えても、約束した以上、伝えなければならない。

ゲンゾウは寝室へと通じる階段を登り始めたが、途中で立ち止まった。アンジェラがシーツの中、全裸になっているのを見たからである。シーツが腰のあたりまでめくれ上がっていて、彼女の肌がかなり露出していたのだった。幸い、アンジェラはゲンゾウには背中を向けていた。

ゲンゾウは足元に目を落とし、ぎこちなく咳ばらいをして、言った。

「ノボル様はすでに空港へ向かわれました。ノボル様は、あなたに個人的にさようならを言うことができず申し訳ないと伝えるよう、私に伝言を残して行かれました。あなたを眠りから起こしたくなかったからです」

アンジェラはビックリしてシーツを引っぱり上げ、身体を隠しながら、金切り声を上げた。

「何よ! ゲンゾウ! そんなふうに驚かせないでよ! もう!」

その悲鳴に、感度の良い耳を持つゲンゾウは顔をしかめた。しかも乱暴な言葉遣い! アンジェラの乱暴な言葉遣いにはいつも驚かされるゲンゾウだった。

「申し訳ありません。アンジェラ」

そう言って彼は階段を降り始めた。アンジェラは彼の背中を見ながら、いったい何が起きたんだろうと不思議に思った。

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[2014/10/21] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)