おしゃべりを通して、クリスは、シェリーが今は野心家で派手なスポーツ・エージェントの個人アシスタントとして働いていることを知った。彼女は、あるクライアントと会い、契約更新を済ませて戻ってきたところらしい。
シェリーは結婚後、新居に引っ越ししたそうで、いろいろあった後、新居の隣に住む夫婦にパーティの席上でスポーツ・エージェントを紹介してもらい、そのパーティがあった夜にアシスタントとして雇われたそうだ。
クリスはシェリーが、職業の面と個人生活の面の両面でとても幸せそうにしてるのを聞き、うらやましく思った。
クリスとシェリーは、大学時代、とても仲の良い親友で、4年生の時にはふたりでルーム・シェアをしたほどだった。ふたりとも、どんなことを話し合っても固く秘密は守ってもらえると信頼し合っていたし、ふたりとも、自分たちの関係は本当の姉妹の関係のようなものだと思っていた。
ふたり、懐かしさを感じながら、食事をしたり飲み物を飲んだりしていたが、シェリーはクリスが何か秘密を抱えているのではないかと、そんな気がしていた。何か秘密があって、それを誰かに打ち明けたいと思っているのではないかと。
シェリーはクリスの手に手を伸ばし、訊いた。「クリス……? うまくいってるの? 何か話したいことがあるんじゃないの?」
クリスは鼻を啜り、目に涙を溢れさせ始めた。それを見て、思ったとおりねと感じたシェリーは、向かい合っていた席から、クリスの隣へと移動し、彼女の肩を抱き寄せて、慰めた。
「クリス、私に話して、全部…」
シェリーはクリスが堰を切ったようにセント・クリス島での忌まわしい出来事を話すのを聞いた。そこのホテルの支配人に薬物を盛られ、レイプされたこと。でも、最後には自分もそれを喜んでいたこと。さらには帰りのフライトでも大変なことをしてしまったこと。クリスは、心の奥にしまっていた感情を包み隠さず打ち明けた。あの時の光景をぬぐい去ることができないこと。そして、いま一番、切望していることがどんなことなのかも。
シェリーは、クリスの夫が出張で家を空けており、明日まで帰ってこない予定であることを聞いていた。そこで彼女は、クリスに自分の家に来て、一晩泊っていくよう強く勧めた。彼女の夫のジェフも歯学学会で出張中であったからである。
啜り泣く親友に腕を回し、慰めながら、シェリーは語った。
「クリス? クリスの気持ち、私にはよく分かる。でも、くよくよしないで! 私、あなたの問題を解決するのにうってつけの人たちを知ってるから。ちょっと電話をかけさせてくれる?」
シェリーはそう言ってハンドバッグから携帯電話を取り出し、隣の家の番号を押した。
「ハイ! レイチェル? シェリーよ! ええ、いまは空港にいるの。これから帰るところ。あのね? いま、学生時代の友だちといるんだけど、彼女、ちょっと問題を抱えているの。今夜、私の家にご主人と一緒に来れないかしら? 一緒に飲みましょう? ええ、そうなのよ。レックスしか助けられないようなこと!」
クリスは話しを聞きながら、当惑していた。
「あなたの隣に住んでる人がどうして助けになるの? その人たち、心理療法とか夫婦カウンセリングとかの人なの?」
シェリーは、大丈夫よと言わんばかりにクリスの手をトントンと叩き、言った。
「ええ、まあ、そんなものかな? ともかく、クリスが直面しているタイプの問題を専門としてる人たちと言ってもいいかもしれないわ」
クリスはシェリーの新居を訪れたことがなかった。なので、クリスの車は航空関係者専用の駐車場に置きっぱなしにし、シェリーの車で一緒に帰ることにした。
クリスは帰りのフライトでシェリーに出会ったことに感謝していた。それに彼女の問題にシェリーがとても理解を示してくれたこともありがたかった。
車の中、クリスは無防備にしゃべり続けた。
「あなたのお隣さんたちには、本当に私の問題の助けになってくれたらと願ってるわ。あの忌まわしい旅行の後、ずっと気が変になりそうだったの。街のいかがわしい地域に行って、知らないバーに入って、男に引っかけてもらおうかって、何度そんな誘惑に駆られたことか。ああ、もうイヤ。あんな邪悪な思い、振り払いたいのに!」
30分後、クリスは広々とした邸宅の中を見まわしながら、シェリーが見事に家を整えていることに感心していた。
「うわー、とっても素敵な家ね! そういえば、あなた、装飾に関しては、ずっと前から才能があったもの、シェリー!」
ちょうどその時、玄関のベルが鳴り、シェリーが応対に向かった。そしてクリスは、シェリーの言う声を聞いた。
「ハーイ、レイチェル! レックスはどこ?」
そして女性の声が返事するのを聞いた。
「彼はすぐに来るわ。ビジネス関係のことで電話をしなくちゃいけないらしいの」
でも、ジーナはわたしがこんなことをしているのを気にしていないようだった。そうでなかったら、わたしの指を飢えた淫乱女のように吸ったりしないはずだもの。
ジーナは、わたしの指が息子のおちんちんの一部となっているみたいに、全体を舐めまくっていた。ああ、もう…、これって、すごくエッチ! わたしは、もう一度ジーナのあそこに吸いついて、じゅるじゅる吸った。
エレーンの方は、まだジーナのお尻の穴に舌を出し入れしていた。すごく一生懸命になってしている。あそこの穴を広げようとしているみたい。そのエレーンの涎れが、わたしの上の方から流れてきて、わたしは、それも一緒に啜っていた。どういうわけか、それを啜ってると、もっとエッチな気分になってくる。
エレーンの涎れもジーナのお汁も一緒に飲みながら、息子にフェラをしてるジーナのために息子のおちんちんをしごき続けてるわたし…。
息子はもうイキそうになっているようだった。身体を起こして、わたしたちのしてることを見下ろしてる。
「ああ、すごい…。いいよ、ママ…。ううぅぅ…。ジーナ、俺にやらせてよ…。俺のちんぽの上に乗ってくれ。お願いだよ!」
ジーナは身体を引いて、息子の横に座った。そうして、息子のおちんちんを握ったままのわたしを見下ろした。エレーンも引きさがって、わたしを見下ろしてる。
何だか、張り詰めた空気が流れた。でも、どうしてなのか、わたしは息子のおちんちんを握りしめたままでいた。
ジーナがわたしの目をまっすぐに覗きこんで言った。
「うーむ、ケイト? 味見をしてみたいんじゃない?」 と息子のおちんちんに目を向けた。
ああ、そうなの! そうしたいの! でも、この子たちの前で、その一線を越えてしまうのが怖い。
「トミーが求めているのはわたしじゃなくて、あなただと思うけど…」 と、わたしはためらいがちに答えた。
ジーナを見たら、彼女、おしゃぶりしたいというわたしの気持ちを知っているみたいな顔をしていた。にんまり笑って、わたしにウインクをして見せた。
「それじゃ、後になってからね」 と、ジーナは息子の腰の上にまたがった。
わたしは息子のおちんちんから手を離して、目を背けた。だって、見たくなかったから。息子の太いお肉をジーナが楽しむのを見たくなかったから。
すっかり頭の中を混乱させたまま、ジャクージから出て、そばの小さなテーブルのところに行き、ワインをグラスに注いだ。
その時になって初めて、わたしのおっぱいが丸見えになっているばかりか、アソコもお尻も露出していることに気がついた。ビキニがとんでもないところにズレてしまってる…。でも、かまわないことにした。だって、あんなことをした後だもの、今さら直したって意味がないもの…。
ジーナの声が聞こえた。
「ああ、いいぃぃぃ…。感じるぅぅ…。太くて気持ちいいわ、このおちんちん!」
緊張を感じた。わたしの中に、息子とジーナがつながっているところを見たいと思ってる自分がいたし、ジーナに嫉妬して見たくないと思ってる自分もいた。
ジーナが、むすこのおちんちんをあそこに入れて、いまどんな感じになっているか、わたしにはよく分かっていた。わたしは、ワインをぐいっと飲んで、ふたりの方に振り向いた。
ああ、すごい。ふたりの姿を見たとたん、わたしのあそこがヒクヒクした。
息子はジャクージのそばに仰向けになって、わたしの方を向いていた。そして、その上にジーナが脚を大きく広げて座っている。自分から、息子のおちんちんを使って自分の身体を貫いている。ゆっくりと腰を沈めては、持ち上げて…。息子のおちんちんの根元からてっぺんまでを丹念に味わってる感じ…。辛そうな顔をしているけど、あの顔は、本当はすごい快感を感じているときの顔…。
エレーンは近くの横板に座って、ふたりを見ていた。寂しそうな顔をしてるけど、ときどき、お口の中から舌が出てきて、唇を舐めている。まるでお腹がすいてるみたいに。
楽しむ時はみんな一緒でなくちゃいけないわ、と思った。
エレーンのそばに行くと、わたしを見上げ、まるで、舐めまわすみたいにわたしの裸の身体に視線を這わせた。わたしは身を屈め、彼女の首の後ろあたりを押さえて抱き寄せた。そして彼女の唇にねっとりとしたキスをした。さっき一気飲みしたワインで頭がクラクラしている…。
「ねえ…。わたしを味わってみたい?」 とわたしはエレーンの瞳を覗きこんだ。
「うん……」 とエレーンは小さな声で囁いた。
ああ、エレーンはまだこんな子供なのに…。彼女が18歳にはなってるのは知ってるけど、見かけは、それよりずっと幼く見える。
わたしはエレーンのそばに腰を降ろして、ゆっくりと脚を開いた。励ますように微笑みながら。
息子がこんなに近くにいるのに、こんなことをしている…。それがかえって興奮を誘っていた。心臓がドキドキ鳴っていた。
寝室の掃除は終わり、ベッドのシーツを剥がし、洗濯物入れに入れた。それから朝食のトレーを階下のキッチンに持っていき、それを洗い、その後、アンジーが待っているリビングルームに向かった。
リビングに入ると、アンジーはソファに座って新聞を読んでいた。土曜日の朝はいつも、アンジーはこうして朝刊を読む習慣になっている。アンジーは、いまや正規法律士になったので、これからは週末はもっとゆっくりできるようになるだろうと言っていた。部下として上級調査士が3名ついているので、これまで彼女と私がしていた仕事は彼らに任せられるのである。
コーヒーテーブルの上、読んでいない新聞の近くに羽毛のハタキが置いてあった。これまでそんなハタキは見たことがなく、そもそも、この家にあるとは知らなかった。
アンジーはそのハタキの方を顎で指し、「この部屋、ハタキを掛けた方が良さそうね」 と言った。
私はハタキを取り、テーブルのすすを払い始めた。テーブルすべてにハタキを掛けた後、棚やサイドボードにもハタキがけを始めたが、何かピカリと光るのを感じた。その光の方向へ顔を向けると、またフラッシュが光った。
アンジーがカメラを向けていたのだった。
「うふふ…。どうしてもこれを写真に撮っておきたくって。フレンチメイドは、これが最後かもしれないでしょ? だから、ちょっとだけでも保存しておきたいの」
それから30分ほど、アンジーはメイド姿の私の写真を撮りまくった。いろんなポーズを取らされ、顔が写っているもの、ストッキングやパンティが写っている姿も撮られた。アンジーがすごく興奮しているのが見て取れた。
アンジーがもう充分写真を撮ったと思ったちょうどその時、玄関のベルが鳴った。私はアンジーの顔を見た。こんな衣装を着た姿で玄関に出るのは困ると思ったから。でも、アンジーは意地悪そうな笑みを浮かべて言った。
「何を待ってるの? 玄関に出なさい」
「でも、誰か知ってる人だったら…」 と泣きそうな声で言った。
もっとも、アンジーも私も、めったに来客はないので、知ってる人の可能性はほとんどないことを知っていた。
「あなたは可愛らしいフレンチメイドになりたいんでしょう? 誰かが来たら、その応対をするのはメイドの役目よ。でも、最初に覗き穴から見てみて、あなたを知ってるかもしれない人だったら私に言って。私が出るから」 と、アンジーは少しおまけをしてくれたが、私が望んだほどのおまけではなかった。
玄関に行き、覗き穴を見ると、そこには赤いバラの大きな花束を持った花屋の配達人が立っていた。私たちが知ってる人でもなければ、私を見て分かる人でもないのは確かだった。私は、自分が出迎える他、選択肢はほとんどないと観念した。
ドアを開けると、玄関前の地面にもう一つ花束が置いてあった。配達人は私を見ると、途端に、顔を崩した。
「見事に決めましたね、お嬢さん。あなたの彼氏がこんなにたくさん花を買ったのも、当然ですね」
と、彼はどこかイヤらしい目つきで私を見ながら言い、ボードを差し出して、受け取りのサインを求めた。
サインをすると、彼は持っていた花束を差し出し、もうひとつの花束も拾い、差し出した。
「俺の女房もお嬢さんみたいな格好をしてくれたら、バラを何本も買ってやるんだが」
まあ、この人も、こんなイヤラシイ目つきをする人じゃなかったら、奥さんもそうしてくれるんじゃないかと思ったが、もちろん、そんなことは言わなかった。
両手に花束を抱え、足でドアを閉めながら、これは誰から送られたのだろうと思った。長い枝の赤バラ24本セットの方は自分が注文したものだと分かっていたが、もう一方の花束が分からなかった。こちらも長い枝のバラ24本セットだったけど、様々な色のセットになっていた。とても綺麗で、こんな花束をバレンタインデーにアンジーに送る人がいるとは、とちょっと嫉妬心を感じた。