ケイトがまた俺の目を覗きこんだ。そして顔を近づけ、ねっとりとキスをしてきた。俺とケイトの舌が絡みあい、互いの口の中でダンスを踊る。
その間も、ミセス・グラフが鎖から逃れようともがく音を聞いていた。両腕・両脚を吊るす鎖がじゃらじゃら音を立てている。
「ねえ、ジャスティン? 彼女のあのキュートですぼまったお尻の穴にヤリたいでしょう?」
ケイトはそう言いながら、ミセス・グラフのアヌスを指先で円を描くようにしてなぞった。
「うぅぅぅぅッ」 ミセス・グラフがうめき声を上げた。彼女の肛門がキュッとすぼまるのが見えた。
「ああ、ヤリたいな。俺の奴隷のアナルをヤリたい」 と俺もケイトの瞳を見つめながら小さな声で答えた。
ケイトはニッコリ微笑み、頭上に手を伸ばし、鎖や拘束具の制御するためのスイッチ・ボックスを手にした。
ボタンを押すと、ミセス・グラフの両脚がさらに高く吊り上げられた。再びボタンを押すと、上昇が止まった。見るとミセス・グラフの尻が祭壇から離れ、宙に浮いている。
ケイトは再び俺のペニスを握り、俺の性奴隷のアヌスに導いた。いま、俺の亀頭はミセス・グラフのきつそうな尻穴に触れている。
「ほら、ご覧なさい。ちょうどいい高さでしょう?」 ケイトはそう言い、俺のペニスから手を離した。
観客席に目をやった。信じられないほどたくさんの客が俺たちを見ている。ケイトは祭壇を周り、ミセス・グラフに顔を近づけた。
ケイトがミセス・グラフの耳に何か囁いている。何と言ったか聞こえない。囁いた後、ケイトはまた俺の横に戻ってきた。
ケイトが戻ってくるとミセス・グラフが切羽詰まった声で喘いだ。
「お願いです、ご主人様。私の狭い方の穴を楽しんでください!」
俺はちょっとだけ前に腰を出した。俺の元教師の裏門に亀頭を押しつける。
「おおううぅぅぅぅぅッ!」
ミセス・グラフが大きな声を上げた。彼女の肛門が俺の侵入を受け、屈服し始めるのを感じる。
信じられない狭さだ。アヌスが俺の分身をギュッと締めつけ、離さない。勃起が折れてしまうのではと思ったほどだ。
俺はゆっくりと押し続けた。一番狭いところを超えたのだろう、じきにスルリと中に入っていくようになった。その後もゆっくりと押し続け、とうとうミセス・グラフの尻頬が俺の下腹部に触れるまでになった。
俺はゆっくりと腰を前後に動かし始めた。優しくアヌスを犯し始める。根元から先端までを使ってじわじわと出し入れを始めた。信じられないほどキツイ。
ケイトがしゃがみ込み、またすぐに立ち上がった。手に、ストラップ・オンについていたディルドを握っている。そのディルドの頭部をミセス・グラフの濡れた女陰にこすりつけ、そして中に挿入した。
「ああ、何て……!」 ケイトに出し入れされ、ミセス・グラフは叫び声を上げた。
俺はピストン運動のテンポを上げた、睾丸がジンジンし始めるのを感じた。もうすぐ射精するのは確かだった。だが、撮影してるビデオをできるだけ良くするためにも、もう少し持ち堪えなければとも思った。
ミセス・グラフが背中を反らした。最大限まで反らし、身体を震わせ始める。乳首が石のように固くなっていて、呼吸も息切れ状態になっている。
「ああ、すごい! ご主人様! いッ、いっくぅぅぅぅ!」 狂ったようにぶるぶる身体を震わせながら、切羽詰まった声で叫ぶ。
ケイトは本格的にディルドを出し入れし始めた。ミセス・グラフが発作状態になっているのもお構いなしに、ぐいぐい出し入れをしている。残虐な行為に見えるかもしれないが、これがミセス・グラフにとてつもない快感を与えているのは間違いない。
「うぐぐぐぅぅぅぅ……」
ミセス・グラフは苦しそうな声を上げているが、その女陰からはとめどなく白い本気汁が溢れ出て来る。
俺自身、突き入れのテンポを上げていたが、それにあわせてケイトもさらに激しく出し入れを繰り返した。ディルドが突き入れられるたびに、ぐちゅっ、ぐちゅっとねっとりした音がし、中から白濁汁が吹き出てくる。その音と光景に俺は興奮を高め、絶頂の限界に来ていた。
「ああ、ご主人様……。あ、あたし…も、もう……止まらないの…。イキ続けてしまうのッ!」
今までないほど身体を震わせながら、ミセス・グラフが訴えた。
「お、俺もイキそうだ!」
それを受けて、ケイトがディルドを勢いよく引き抜いた。それと同時に俺は射精を開始した。
「うぐぐぐっ!」
唸り声と同時に、最初の一発が肉棒を駆けあがってきて、ミセス・グラフの直腸の奥に噴射するのを感じた。
ケイトが俺に引き抜くよう合図した。それを受けて俺は脈動するペニスをアヌスから引き抜き、女陰の割れ目にあてがった。
その瞬間、2発目の射精が始まり、空中を弧を描いて飛んだ。その白濁がミセス・グラフの波打つ乳房に着地する。その後も俺は唸り続け、何発も撃ち出し続けた。
ようやくすべてを出し切り、朦朧とした頭で俺の性奴隷の身体を見下ろした。美しい熟れた女体を多量の白濁が覆っていた。こんなに出したのかと、自分でも驚いた。
心臓がドキドキしてきたし、お腹のあたりに何か固いものができた感じ。ハラハラしながら車から降りた。脚を広げ過ぎないように、ものすごく注意を払って。
車のドアを閉めて、ロックした。そして、囲い型のバス停に向かって歩き始めた。もうすでに何人かバスを待ってる人がいる。
バス停に近づくにつれて、何人かがあたしの方に顔を向け始めた。お年寄りの男性も若い男性も関係なく、みんな、あたしをじろじろ見ている感じ。目にはイヤラシイ欲望が浮かんでいる。
女性も何人かいて、目を皿のように大きくして見ていた。面白そうに微笑んでる人もいれば、あたしのエロティックで扇情的な姿に気を害しているのか、軽蔑した目で見ている人もいた。
心臓をバクバクさせながらバス停についた。あたしは囲い型のバス停の一番奥のところに身をひそめて待つことにした。
なかなかバスが来ない。待っているうちにどんどん人が増えてきて、あたしの周りに集まってきていた。すぐにあたしを取り囲むように人垣ができて、あたしの周りにいる人の他にはあたしの姿が見えないほどになっていた。
40歳くらいであご髭を生やした男がずっとあたしを見ていて、ニヤニヤしている。まるで、俺はお前に興味があるんだよとあたしに見せつけてるようなイヤらしい笑い方。
この男の人はあたしの真ん前に立っていた。確かに、そんなにルックスが悪いわけではなかったけど、あたしは目を合わさないように、顔を背けた。視線を合わせたら、まるであたしが彼に興味があるように思われてしまうから。あたしはただバスが来るのを待っているだけ。バスに乗って、フランクの指示を早く完了したいだけなの。
でも、ちょっと他のこともあたしの中に生じていた。とても残念なことなんだけど…。人の視線を浴びれば浴びるほど、チラチラ見られたり、ニヤニヤされたりすればするほど、どんどん興奮してきていたということ!
ああ、確かに、そうなってしまうかもとは思っていたけど、でも、あたしは、本当にそんなふうになりたくないの! たくさん人がいる公の場所で興奮してしまうなんて、正しいことじゃないもの。少なくともあたしには正しいことには思えない。
なのに、脚を見せれば見せるほど、胸の谷間を人が覗きこめば覗きこむほど、どんどん興奮してくる……。
あたしの周りを取り囲んでる人の壁。その壁の真ん中、あたしはだんだん息が荒くなっていた。あたしの横にも後ろにも人が集まってきていた。もう、身動きできないくらいに集まって来ていた。
そんな中、何かわざとあたしに身体を押しつけてくる人を感じた。顔を上げると、その人は20代になったばかりくらいの若い女の人だった。とても可愛い人。今は、すでにあたしの前に来ていて、こっちを向いて立っている。
バスを待つ人が増えてくるにつれて、あたしたちは互いに身体を押しつける形になっていた。
突然、誰かに身体を押されて、胸を彼女の胸に押しつけてしまった。あたしは申し訳なくて、笑ってごまかした。
「ごめんなさい。今日は本当に混んでるわね」 とこっちの事情も分かってくれるよう願いながら彼女に話しかけた。
その女の人は何も言わず、ただ、あたしをチラリと見て、ニッコリ笑っただけ。その後は、どこか虚ろな目をして、あさっての方を向いていた。彼女、何かドラッグでもしてるのかしら? 下唇を噛み始めて、驚くほど大きな胸が、まるで興奮しているかのように波打っていた。彼女に何が起きてるのかあたしには分からなかったけど、身動きできず、身体を離すことができない。
たくさんの人の中、ふたり身体をピッタリくっつけあったままバスを待っていた。午後の日差しのせいで、風通しが悪いバス停の中、どんどん蒸し暑くなっていた。あたしの身体にもうっすら汗が浮かんでいた。
ふと、彼女の乳首があたしの胸を突いているのに気づいた。しかも、彼女が乳首にピアスをしているにも気づいた。大きな楕円形のリングがあたしの胸に食い込んでいる。それに彼女、乳首を固くさせていて、あたしの敏感な肉肌を突いてきている!
これってあたしのせい? あたしがほとんど隠してない乳房を彼女の胸に押しつけているせいで、そうなってるの? 彼女、女性が好きなタイプには見えないけど…。
そのイサベラの手をレオンは掴み、小さな笑い声を上げ、彼女の耳に息を吹きかけた。
「まだ、ダメだよ。ちゃんとお前の居場所はここだと、俺のベッドの中だと言うんだ」
レオンはイサベラを仰向けにさせた。そして太腿の間に脚を割り入れ、同時に、両手首を握り、頭の上に引っぱり上げた。焦らすように唇をイサベラの唇に近づける。イサベラは切なそうな声を上げた。
「言うんだ」
熱のこもった視線でイサベラの瞳を見つめる。そのレオンの顔にはユーモアの表情は消え、真顔になっていた。
イサベラはレオンが手首を離すのを感じ、一瞬ほっとした。だが、その代わりに手首をスカーフで縛られたのを知り、すぐに悲痛な叫びに変わった。
レオンは両ひじで身体を支え、イサベラに覆いかぶさりながら、じっと彼女の瞳を睨み据えた。
「言うんだ。もう二度と別の部屋にこっそり抜け出したりしないと」
「ああ、それで……」
イサベラは、なぜレオンが怒っているのかを知り、深くため息をつき、唇を舐めた。ちょっとした悪戯心が湧き、イサベラは悩ましい腰の動きをしてレオンを焦らした。お腹に当たっている固く、脈動している彼の分身。それを柔らかい下腹部を使ってわざと焦らした。そのご褒美として、レオンはうめき声をあげイサベラは喜んだが、同時に、太腿をピシャリと叩かれた。
「多分……」
とイサベラは伏せ目がちになって答え始めた。だが、彼の指が熱く湿った部分に忍び込んでくるのを感じ、ハッと目を開けた。指が中に滑り込んできて、愛撫してくる。身体がすぐに反応して、悩ましい声を出してしまう…。
「言いかけたと思うが…?」 少し間を置き、レオンが優しい声で答えを催促した。
イサベラは固唾をのみ、レオンの瞳を見上げた。
「多分……、たぶん、私は必要としていたの…。納得できることを…」
レオンは眉を吊り上げ、それから、目を細めた。
「何て危険なゲームをするんだ」
レオンはそう呟き、熱を込めてイサベラの唇に唇を重ねた。
***
総督の書斎にて、ノボルは総督が都からの手紙を読み終えるのを待っていた。そして、総督が深いため息をついて手紙を降ろすのを見て気を落とした。
手紙を渡されたノボルは文字を追い、驚きの声を発した。「これは何かの冗談では! どうして都の人々は総督の警告に目を開かないのでしょうか!」
「今後も同じことが続きそうだ」 とイ総督はうんざりした様子で答えた。「宮廷は、敵は弱いと思いこみさえすれば、実際に、敵は弱くなると。そう信じているのだよ」
ノボルは、こぶしを床に叩きつけ、怒りながら床を見つめた。「日本軍は何十万という兵を集め、艦隊を用意し、貴国の沿岸に侵入しようとしているのですよ! 1年も経たぬうちに、この国は荒廃してしまうでしょう!」
「私には、宮廷の許可がなければ、あまりできることがないのだよ」
イ総督は、すでにこれまで数えきれないほど、ソン・ジョ王(King Son-jo)を我慢の限界まで急き立ててきた経緯がある。それに、イ総督の長きにわたる宮廷での友人であるユ・ソン・リョン(Yu Song Ryong)大臣は、何度もイ総督の行動を王に対して弁護してきたことにより、政治生命を断たれてしまった。
ノボルは手紙を机に置き、絶望した面持ちで総督を見た。「これから、どうするおつもりですか?」
「できることだけをするつもりだ。侵略軍が到来したときに備えて、できるだけの準備をしておくこと。侵略した陸兵が国土の主になると言うのなら、私は海兵を指揮し、海の女王とし、侵略軍と日本との生命線を断つことで、撤退を余儀なくさせるつもりだ…」
総督は落ち着いた様子で、広げた手紙を巻き戻しながら続けた。「…私は、そう簡単にはこの国を降伏させないつもりだ。連中は真っ先に私を殺すだろうが、かなりてこずらせてやろうと思う」
ノボルは目の前に座るこの男に敬意を感じた。静かに決意を固め、落ち着いて座るこの男に。この男のそばにつこうと、この国の様々な地域からはるばる長い旅をして来る者が多いと聞く。ノボルはそのわけが分かる気がした。この男の民の幸せを考える、一本気な性格。これが、困窮に苦しむ朝鮮の百姓たちに希望を与えている。
「総督、あなたはなぜこんなことをするのですか? あなたはすでにあまりに多くのことを犠牲にし、あまりに多くの困難に耐えてきた。それは何のためにですか? あなたを羨む者たちに陰謀をしかけられ、罵倒され、家族からは引き離され、ご自分の腹をかろうじて満たす分しか食べ物を取らない。王や宮廷の者たちは宮殿で何の気兼ねなく飲み食い、享楽に明け暮れていると言うのに。いったい、どうしてですか?」
総督は片頬を歪め微笑んだ。
「ナガモリ様。名誉と奉公を尊ぶ人生では大きな代償が伴うことを、私ばかりかあなたも充分ご存じのはず。民のためなら、喜んで命を捧げたいのです」
ノボルはこの朝鮮の総督と奇妙な同族意識を感じた。
「総督、あなたと知り合う機会を得たこと、私の人生における大きな宝のひとつと存じます」
「それは、私も同じだ。ナガモリ様」
***