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The price of admission 「許可の代償」 

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65_The price of admission 「許可を得るための代償」

マークは、できるだけ平然としてるように努めながら、ペットボトルから水を一口飲んだ。その結果はというと、にんまり顔と苦笑いが入り混じった変な表情に。自分が素っ裸でいること、しかも、フラタニティのブラザーたちの前で裸で立っている状況では、平然としてること自体、簡単ではなかった。体毛はすっかり剃られ、眉毛も剃られ、化粧も施され、はっきりと女性的な外見になっている。

「みんな? これがうまくいくわけがないよね。分かるだろ? つまり、どう見てもボクは……」

「まさに彼女そっくりだよ」とフラタニティの寮長であるケネスが言った。「これで、後は偽乳房をつければ、誰にも分からくなるよ。俺たちの撮影方法を使ったら、絶対、誰にも分からない」

「でも、ボクはまだ居心地悪いんだけど……分かるよね……」とマークはつぶやいた。彼はこれまで何度も苦情を言い続けてきた。だが、フラタニティの会員たちにせっつかれ女体化を進められてるうちに、彼の苦情にはいつしか誰も耳を傾けなくなってしまった。「それに彼女はボクのお姉さんなんだよ。ボクにはどう見ても……」

「目的はセックスだ」とケネスが口をはさんだ。「単純なことだよ。もし仲間に加わりたいなら、やるこった。どうするかお前が決めて良いんだぜ」

「でも……」

「それに、お前の姉貴みたいなアバズレはそれなりの仕打ちをしてやんなきゃダメなんだよ。お前の姉貴はこれまで4回も断り続けてきた。だが、何のためにだ? 酔っぱらって、俺たちの2、3人とセックスしたことを後悔してるからか? まあ、お前の姉貴も、自分がもっとやってほしいのっておねだりしてる動画を見せられたら、態度を変えるんじゃねえのか? そうだろ?」

「でも、それって姉さんじゃないし」

「そんなの、他人にとっては、同じなんだよ。お前の姉貴がおねだりしてると理解するのさ。これで、お前の姉貴が訴訟を取り下げたら、充分以上の成果ってもんだ。それで本当に訴訟を取り下げたら、あの連中も大学に戻ってこれるだろ。俺たちも停学を解除されるし」

「分かってるよ、でも……」

「それに、そうなったらお前も正規のブラザーになれるんだ。クソみてえな請願もお終いだ。ウィン・ウィンの関係だろ、マーク。それとも何か? お前、2時間ちょっとマリアのふりをすることもできないって言うのか?」

「い、いや……てか、ボクは……役に立てられたらいいとは思ってるよ」

「そうだよな。これで決着だ。じゃあ、男たちの準備ができるまで、あと数分、そこらでぶらぶらしててくれ」


[2018/03/08] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

The nature of power 「権力の本質」 

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65_The nature of power 「権力の本質」

ああ、このふたりを見てほしい。実に浅はかそうな女。気持ちよければ何でもいい。豊胸だけど、男たちが喜びそうな、実に美味しそうな巨乳。ふたりを見るたび、私は誇らしい気持ちが大きく膨らむのを感じる。ふたりをこのように変えたのは私なのだ。私がゼロから、このふたりを作り上げたのだ。その達成感は、しっかりと感じている。

もちろん、ふたりは前からこんなであったわけではない。かつて、このふたりは実際の夫婦だった。もっと言えば、私の隣に住んでいた夫婦だ。それまで平穏に暮らしていた私だったが、突然、このふたりは私の隣に怪物のような大邸宅を建てた。あの時から、私はこのふたりに憎悪を感じ始めた。バリー・ロッソとキム・ロッソ夫妻。経済界のスーパースター。多大な権力を持ち、傲慢で我欲が強い。このふたりは、私がこの世の中で間違っていると思うことすべてを備えた人間だった。そして、ふたりのことを知れば知るほど、私が最初に持った印象が正しいことを確信するばかりだった。

バリーとキムを比べたら、間違いなく、キムの方が邪悪と言える。フェミニストを自認する彼女は、男性が行うあらゆる行動を宣戦布告のようにとらえた。何の気なしに、彼女のためにドアを開けてあげてごらんなさい? 男尊女卑の男性優位体制について20分は講義を受ける羽目になるから。彼女の攻撃は、むしろ女性たちに激しく向けられた。特に、彼女の狭量な世界観にあわない女性たちに厳しかった。そういう女性を彼女はいつも、「おつむの軽いカラダだけの女」とか「エロきちがいの淫乱女」とか言っていた。そういう女たちこそが問題の一部なのだと彼女は主張した。癪に障る女。

バリーの方がましとは言え、キムとの差はほんの少しにすぎない。そもそも、ふたりが結婚していること自体、不思議だった。それというのも、バリーは権力を持った男たちによくいる、男尊女卑主義の威張り腐った男性を具現したような人間だったから。まさに、キムが嫌っていると言っているタイプの人間。にもかかわらず、キムは彼と結婚した。見知らぬ女が彼らの家に「立ち寄る」のを何度見かけたことか数えきれない。バリーは、そんな浮気の常習犯であり、暴力的なごり押しが得意な男であり、嫌悪の対象になりやすいタイプの男だった。

 ふたりが隣に来て1年になろうとした頃、私はとうとう堪忍袋の緒が切れた。私はふたりの夫婦関係を破たんさせてやろうと考えた。間違いなく、浮気のことを持ち出せば、それを達成できただろう。法的な見地からふたりを追い詰めることも考えた。何かやましいことを掘り当てられるだろうと確信していた。あの手の人間たちは、いくつか法律を捻じ曲げるようなことをしなければ、あのような地位にはたどり着けないもの。ああいう類の人間がいなければ、この世の中はずっと良くなる。そう確信していた私は、ふたりの存在について、はるかにもっと暴力的な解決案がないものかと考え続けた。

だけど、最終的には、私の答えは、私の親友から得られた。彼女は化学的な手段を通して人間の行動に影響を与える手段を研究して業績を積んできた人。隣に住む最悪の隣人について、多分、百回近いと思うけど、私が愚痴を言うのを聞いた後、彼女は解決法を提案してくれた。「ふたりを変えちゃったら? そんなに難しいことじゃないわよ」と。

どういうことか分からないと言ったら、彼女は打ち明けてくれた。彼女の研究では、被検者を扱いやすくするために、いくつか化学物質を使っていると。やろうと思えば、被検者から自由意思を完全に奪うこともできると。もちろん適切な処方量を守った上での話しだけど。私は疑いつつも、その話に完全に乗ることにした。

彼女は私に液状化したよく分からない化学物質をくれた。それを私は仕込んでクッキーを焼いて、気のいい隣人のふりをして、それをルッソ家に持って行った。ふたりがあのクッキーを食べたと確信が持てるほど待った後、私は計画を実行に移した。

最初は慎重にことを進めた。友人のくれた物質が効く制限を確かめつつ、ゆっくりとことを進めた。すぐに、制限はまったくないと分かった。望むことを何でもできる。そして、何でもやった。

まずは、ふたりが所有している財産をすべて売却させた。総額はかなりの額になった。その後、そのおカネを使って、ふたりを、それぞれが決して敬意を持たないタイプの人間に変身させた。同時に、ふたりに新しい人格を注入した。新しい名前も与えた。良い呼び方を知らないので、言うけれど、要するにふたりを「頭の軽いカラダだけの女」に変えた。おっぱいだけはデカい。頭の中は空っぽ。自分の意思はゼロで、他の人が認めてくれるなら自分はいいんだ、って他人に完全に依存しているバカ人格。ふたりは以前の人格からできるだけかけ離れた人格になった。

この仕事を完了した今、次に何をしようかと考えている。あのふたりが、まだこの体の中にいるのは知っている。自分たちがなってしまった姿におののきながら、この状態から逃れたいと叫んでいる。ふたりの目に浮かぶ表情から読み取れる。ふたりを解放してあげるべきだろう。解放して、好きに自分の人生を歩んでいきな、って言うべきなんだろう。ストリッパーになってもいいし、売春婦になってもいいし。秘書とか、ヘアドレッサーとか。このふたりがどうなろうとも気にする必要はなかったのかもしれない。もう、このふたりにやりたいことはやったのだから。

でも、権力については、変なことがあって、それは権力が薬物に似ているということ。中毒性があるし、他の何より重要なことになってしまうということ。私はふたりの人間に対して完全なコントロールを握ったし、そのコントロールを手放す気はない。いや、もっとコントロールしたいと思っている。

確かに、今、私は、ふたりを懲らしめているのは、ふたりの犯した罪の償いをさせているのだと自分に言い聞かせている。でもそれは嘘。私は権力が好きなだけ。権力が大好き。その権力を手放したくない。絶対に。


[2018/03/08] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

Taking off the disguise 「偽装を解く」 

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65_Taking off the disguise 「偽装を解く」

「何だ、これは!」マイケルはドアの前に立ち尽くし、シャワー室にいる女性を見つめた。彼女は、マイケルの兄だった。兄だった人だったと言うべきか。「な、なんてこった。これって!」

「まあ、どうでもいいけど」 ケイシーは裸体を隠そうともしなかった。彼女にとって、自分の本当の姿について謝る時期はとうに過ぎていた。ケイシーは肩をすくめて続けた。「遅かれ早かれ、分かると思っていたしね」

「わ、分かるって何を?」

「マジで言ってるの? あたしは女なの。このおっぱいを見れば、明らかだと思うけど?」

「で、でも、ケイシーは……違うんじゃ……何と言うか……」

マイケルが言いよどんでいる間にケイシーはタオルを体に巻き付けた。ケイシーにとって、マイケルの反応は、さほど驚きではなかった。これまでも、彼女の変身に驚いた人々に山ほど会っていた。男子寮の学友の大半は、彼女が受けてきたホルモン置換治療の効果を目の当たりにするまで、まったく信じようとしなかった。マイケルが子供時代を通してずっと尊敬し続けてきた兄が女の子になっているのを見て唖然としてるなんてことは、これまで目にしてきた他の反応に比べたら、マイケルの驚き具合は少ない方だと言えた。

「聞いてくれる? あんたの気持ちは分かるわ。本当に、分かるわ。あんたにとってはいきなりだったから。でもね、あたしにとってはもう何年も前から続いてきてることなの。記憶があるときからずっと続いてきていることなの。他のこと、以前のあたしとか、それは全部ウソ。高校卒業まで生き延びるための偽装。でも今はあたしは、自由に、自分の本当の姿と思う人間になれているの」

マイケルは顔を上げた。「で、でも、どうしてボクに言ってくれなかったんだ?」

ケイシーは肩をすくめた。「分からないわ。あんたなら理解してくれただろうけど。
多分ね。でも、あんたには言いたくなかったの。そんなのあたしにもイヤだもの。あんたには、こういうことに関わって欲しくなかったの」

「ボクを信じてくれたらよかったのに」 マイケルはそう呟いて、背を向け、何も言わず立ち去った。


[2018/03/07] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

Submissive 「服従」 

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65_Submissive 「服従」

「いいぞ、全部、中まで喰らえ。お前がそれが好きなのは分かってるんだ」

「し、死ね!」とエリックは答えた。とは言え、ディルドをアヌスの奥まで入れるのをやめようとはしていない。

「今は死なねえよ」とトニーはニヤニヤした。「いつか死んでやるから待ってな。今は、お前の練習の邪魔をさせないでくれるか?」

エリックはゴム製のファラスを出し入れし続けた。今やすっかり使い慣れたアヌスだった。時々、いい頃合いで色っぽい声も出す。演技に見える快感も、そのうちの何回かは本物の快感だった。本気で感じてしまうことが、ますます女性化が進んでいる容姿と同様、悔しい。このせいで、いつも恥辱を感じ続けている。

「みんな、知ってるのかな?」 トニーは女性化したエリックの隣に座った。手を伸ばし、彼の小さな乳房を触り、乳首をカリカリする。「これがお前の本当の姿だって、みんな知ってるかなあ? みんな何て言うかなあ? お前の友達や家族。お前をずいぶん買っている職場の連中とか。今のお前を見たら、みんな、何て言うかなあ?」

エリックは返事をしなかった。そんな結末を考えたくもなく、返事をしようがなかった。今までは、女体化されてることは何とか隠し通せることができていた。だが、いつかは、この変化に気づく人が出てくるかもしれないと恐れていた。だぶだぶのスーツを着て必死に隠し続けている女体化した体を見通す人が出てくるかもしれない。あるいは、もっと悪いことも想像する。つまり、いつの日か、トニーが隠すのはもうやめると言い出すことだ。それが死ぬほど怖い。いつの日か、職場公認の淫乱の中でも最悪のエロ女の服装をして出社する悪夢を何度も見る。

「それにしても、お前、ずいぶん変わったもんだな。お前が俺の前に現れたとき、いかにも、支配してくださいって顔をしていたが、お前が本物の性奴隷になるかどうか確信が持てなかった。お前がどう変わるか分からなかった。確かに、お前がこうなる素質は見えていたよ。お前がエロいシシーになるだろうというのは、目が見えない者ですら見えていた。だが、お前は怖がっていたからな。極端にためらっていた。よくもまあ、お前が俺に接触を持つ勇気を振り絞ったものだと、感心したもんだぜ」

その行動はエリック自身が決意して取った行動だったが、彼自身、同じことを思っていた。これは、彼が抱いた間違った新年の抱負の結果であった。新年を迎え、彼は、何か新しいことを試してみようと誓ったのだった。自分のフェチを恥ずかしがるのはやめよう、自分が欲するものに正直になろうと、そう誓った抱負の結果であった。

そして、エリックは自分が求めていたよりはるかに多くのことを与えられたのだった。さらに悪いことに、彼はどうしたらこの状態を止められるのか分からなかった。そもそも、止めることができるのかすら、分からなかった。



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