2ntブログ



Your truth 「本当のあなた」 

your-truth.jpg


Your truth 「本当のあなた」

「これが、あなたが望んだこと。それを忘れないでね」

「ボクはこんなの望んでいなかった、カルラ。ボクがこんなのを望むなんて、どうしてそんなふうに思ったんだ?」

「あなたのインターネットの履歴を見たから。あなたの好みを知ったから。女装とかあれこれ、あなたが投稿した書き込み、全部読んだわ」

「だからキミは勝手にボクに……あれ? 何だ? ボクは怒ろうとしてるのに。怒って当然だと思ってるのに。だって、目が覚めたら、いきなり自分が女になっていると、そんな感じなのだから。ボクは何もかも覚えている。嫌で嫌でたまらなかったし、それは今も変わらない。それなのに、なんでだ? 怒ることができない」

「ええ、それが催眠術。ごめんなさい。でも、あなたじゃ、思い切って飛び込むことができないと思ったから。だから、あなたの代わりにあたしが決めてあげたの」

「き、キミが……ボクの代わりに決めた? カルラ、ボクにはこんな大きなおっぱいができてしまってるんだよ。それに、ボクは……思い出した……ボクが知ってる人みんな、ボクはトランスジェンダーだと思っている。それに、ぼ、ボクは……セックスまでした。あの……あの……」

「あのジョナサンと。でしょ? あれ、あたしが設定したの、忘れた? こんなことを言ってあなたの気持ちが変わるか分からないけど、あなた、ジョナサンに抱かれて、ものすごく喜んでいたわ。他のことは全部忘れてしまっても、あの時のことはしっかり覚えてるんじゃない? あたしはそう踏んでるけど?」

「ぼ、ボクは……そ、それについては話したくない。僕はただ……ただ元に戻りたいだけだ。昔のボクに戻りたいだけだ」

「それは無理ね。でも、これがあなたの一番のお気に入りの願いだったでしょ? これこそ、あなたが日記に書いてたこと。あなたが、自分にはなれないって、あんなに嘆き悲しんでたわねぇ。あれ、なんて書いていたっけ? 確か、本当の自分? 本当に哀れをさそう言葉を綴っていたわ。自分は、それなりに見られる女にすらなれないって。まあ、それにはあたしは同意しなかったけど。実際、あたしが正しかったと分かったし。今のあなた、すごく綺麗だもの」

「ぼ、ボクはそんなつもりじゃ……あれは、違うんだ。本気で書いたものじゃないんだよ、カルラ」

「あら、それは残念だったわね。でも、今のあなたは、この姿なの。どうしようもないの。その姿が好きになれるといいわね」

If you like this kind of stories, please visit Nikki Jenkins' Feminization Station https://thefeminizationstation.com/home/


[2020/02/25] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

Deportation 「国外追放」 

deportation.jpg

Deporation 「国外追放」

「あ、ありがたい」 裸を隠せたらいいのにと思いながら返事した。でも、それ以上に、英語を話せたらいいのにと思っている。でも、条件付けはあまりに強力で、私の口からはスペイン語しか出てこなかった。たった1年前まではまったく習ったこともない言語であるのに、今はネイティブのメキシコ人のように話している。「見つけてもらえるとは思ってなかった」

私と同じ移民関税執行局検査官のひとりが、私の体をじろじろ見て言った。「ロブ、この女、何て言ったんだ? 俺のスペイン語はちょっと錆びついてるんで」

私を救出してくれた、もうひとりの検査官がにやりと笑って答えた。「それは、お前がスペイン語をめったに使わないからだよ。お前はただ見回るだけで、書類仕事は全部俺に押し付けるだけだもんな。彼女は、見つけてくれたことにありがとうって言ったんだ。どういう意味でありがたいのか分からんが」

「そいつは新しいな。普通だと、最大の憎悪を向けてくるか、恐怖におののくか、あるいは、『La Migra(移民局官)』と叫んでゴキブリのように一目散に逃げるかだからな」

「私はアメリカ国籍をもっている。当然、正規な扱いを……」

「だが、こういうシーメールは、ますます巧妙化してきてるよ」と、スペイン語が分からない方の、太った検査官が言った。「アレがなかったら、俺には女としか思わなかったぜ」

彼は笑いながら私の脚の間を指さした。私は自分が彼らと同じ検査官であり、誘拐され、意思に反して体を変えられてしまったのだと伝えようとしたが、彼は聞こうともしなかった。もうひとりの、スペイン語が分かる検査官は、ニヤニヤして話を聞いていた。

「バカな話しはもうやめるんだ」と、痩せた方の検査官は私の上腕をつかんだ。「俺たちは、お前の泣き言を一応全部聞いたからな。だが、そんな話、俺たちにはどうでもいいんだ。お前はメキシコに戻る。それだけだ」

「でも、私はアメリカ人だ!」と叫んだ。

「関係ない。お前は今夜国境行きのバスに乗る」

私はようやく、彼を説得するチャンスがないことを悟った。彼ばかりか他の誰をも説得できないだろう。身分証はない。カネもない。自分が誰であるかを示す証拠はどこにもないのだ。その証拠がなければ、どうしようもないのだ。

If you like this kind of stories, please visit Nikki Jenkins' Feminization Station https://thefeminizationstation.com/home/


[2020/02/25] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)