私は、手を彼女に触れられたままになっていた。そして、チャンスが来たと感じ、思い切って言ってみた。 「じゃあ、一度、私たちのゲームにも加わってみると良いかもしれないわね」 手はまだテーブルの上、ゲイルの手に触れられたまま、私は体を起こし、少し不安を感じながらも、彼女の反応を待った。 ゲイルは、指で私の手を包むようにして握り、私の手を優しく揉んだ。 「誘ってくれないんじゃないかと心配していたのよ。昨日は一晩中、あなたたち2人のことを考えていたの。あなたたちがしていることに私も加われたら良いのにって願ったわ。昨日、ビックが興奮していたのには気づいたんだけど、最初、なぜだか分からなかったわ。でも、彼がファイル・キャビネットの前で前屈みになって、パンティ・ラインが見えたとき、やっと分かったの。何かが起きているというのは推測できたけど、まさかあなたもかかわっているとは、夢にも思っていなかったわ。女性の下着を履いて興奮する男性はたくさんいるけど、それを知っている妻たちというのは、そうたくさんいるとは思わないもの。ネールをきれいに塗って、リップ・グロスをつけてシャツの下、ブラが透けて見える格好をした彼と一緒に外に出ていたあなたを見たとき、私がどれだけ驚いたか、想像してみて。あなたたち、一体、何をしているの?」 ゲイルに打ち明けようとした、ちょうどその時、婦人が一人レストランへ入ってきて、私たちの近くのテーブルに着いた。私は、その婦人に微笑みかけた。 「私たち、同じ場所で食事をするのが好きに違いなさそうですね。まだ24時間たっていないのに、私たちが会ったのは、これで2回目ですね」 彼女は、昨夜、夫と夕食を取ったレストランにいた夫婦の奥さんだった。彼女は、私のことに気がつき、少し当惑したような笑みを浮かべた。それからゲイルに視線を向けた。驚いたように眉を上げ、ゲイルにも微笑みかけた。 「それに、こちらの方は、あなたたち素敵なカップルが店を出て行こうとしたちょうどその時に、店に入ってきたお方でしょう? まあ、それにしても、ほんとに、世間は狭いわ」 婦人は私に向き直り、話を続けた。 「あのね、私、昨日の、あの会話について考えたの。そして、何か少し立ち入ったことなんだけど、あなたにいつか訊いてみようと思ったことがあるのよ」 私は、すぐに昨夜の会話のことを思い出し、彼女の質問の話題がどんなことか、察しがついた。 「ねえ、でしたら、こっちに座って私たちと一緒に食事しません? あなたが話したがっていること、大体、分かります。それに、実のところ、私とゲイルも、その話題について話していたところなの」 婦人は心配そうな顔になった。 「あら、でも、お2人、立ち入った会話をなさっていたのでしょう? 私、邪魔をしたくないわ」 「全然、そんなことありませんよ。お願い、一緒して。この話、私たち3人全員にとってとても興味深いことのはずだから」 こう返事したものの、自分でもその大胆さが信じられないほどだった。いま私は、自分の性生活について、2人の女性に話そうとしている。しかも、そのうちの一人は、わずかしか知らない人だし、もう一人はまったく知らない人なのに。
そのような人のうち、何人かはイニシャルだけで呼ばれていた。その大半は、隠れて女装を行う者たちで、「(バイやゲイではない)ストレート」としての本性、職業、家族、友人を守るためイニシャルで呼ばれていた(この人たちは、女装者の世界では、「予備役兵(weekend warriers)」と呼ばれている)。その人たちより勇気があり、24/7、つまり週7日、1日24時間、女性になっている人たちの場合、その中核メンバーたちは、街での呼び名や「ドラッグ」( 参考)としての呼び名で呼ばれていた。この本では、彼女たちから多くの発言引用や、第三者への取材による内容が提供されていた。特に、その中でも、著者が自分の「ドラッグでの母」と呼ぶ人物は、毎日のように、時には、毎時間のように、ダニエルの世界の背後に存在していた。彼女の人生については、実に鮮明に、時には過剰すぎるほど詳しく描かれていた。彼女が毎日、経験する、勝利、悲劇、成功、失敗、喜び、悲しみ、そしてほとんど何気なく襲ってくる恐ろしい体験。その人物の写真が載っていた。私はすぐに彼女のことが分かり、驚きに声も出なかった。写真のキャプションには「セリーヌ・ダルシー」とある。セリーヌのことについて、私はまったく気づかなかった。 私とダニエルの話も、書かれていた。実名、場所、時間、それらを除けば、すべて書かれていた。私たちの話は、第4章以降、本全体に渡って展開されていた。第4章「夢が現実になったとき」。 「・・・私は幸運な者たちに属していました。私にはある人がいたから。彼女は、聡明で、ユーモアがあり、セクシーで、社会的に成功しており、可愛らしさも備え、エロティックでもあるし、何より、息を飲むほど美しい人でした。内面的にも外面的にも。私たちも幸せでした・・・少なくとも、しばらくの間は。他の人たちと異なり、私の場合、彼女に私の望むことを説明する時に必要となる理由付けを考える必要がありませんでした。私からではなく、彼女自身が、突然、私の変身を始めたのです。私は彼女に、「彼女が望むことをすべて」してあげていました。そのことに対する彼女なりの感謝を示す方法が、私の変身の手助けだったのです。彼女も、変身して「ダニエル」になった私を愛してくれました・・・少なくとも、しばらくの間は。彼女が男性としての私のどこを見ていたのか分かりません。ましてや、女性になった私のどこを見ていたのかも。ですが、彼女は私の中の何かを見て理解してくれていたし、私は、そのことで彼女を一層、深く愛するようになりました。そして、彼女を幸せな気持ちにさせられるなら、どんなことでもしようと心に誓ったのです。私の世界は彼女だけになっていました。そして、その彼女という世界に生活していた間、それができることは、素晴らしい幸運と感じていました。幸福というものは相対的なもので、移ろいやすいものです。その幸福が終わってしまったことを残念に思いましたが、でも、そもそも、その幸福を感じられた時期がまったくなかったらを思うと、その方がもっと深いところで悔やんだことだろうと思います。他の、多くの幸福についても、たとえ、失われてしまったものであっても、同じことが言えると思います。終わってしまったことは悲しいけれど、最初からまったくなかったとしたらもっと悲しい。少なくとも、私には幸福だった時期について、単なる夢ではない、現実の思い出があるのですから・・・」
ジャネットは、クリスの隣、バー・スツールに腰を降ろした。高い座台に腰を降ろす時、彼女のローブがめくれ、クリームのような白肌がかなり露わになった。ほとんど股間に至りそうな部分まで。この時もクリスはそれを見る機会を逃さなかった。実際、ジャネットは必要以上に少し時間を掛けて脚を隠したように思われた。 「昨日の夜はごめんなさい。普段はあんなに飲まないのに」 「気にしないでください。僕は大学にいるので、飲みすぎてしまうことについては、よく分かっていますから」 クリスは笑顔で答えた。 「ええ、でも・・・私も30・・・いや、私はもっと分別があるべき年齢になっているとだけ言っておきましょう」 コーヒー・メーカがブザー音を鳴らした。ジャネットはスツールから降り、コーヒーカップを2つ持って戻ってきた。テーブルの上に並べる。 「クリームと砂糖は?」 「ブラックで」 ジャネットはテーブルの横、立ったまま、コーヒーを啜った。 「それに、私を家に送ってくれたことも感謝してるわ。あなたは、まさしく紳士ね」 ・・・ああ、まさしく紳士か・・・ クリスは昨夜の自分の不適切な行動のことを思い出しながら、思った。顔が赤くなるのを感じた。 「いや、たいしたことじゃないですし」 罪悪感を隠すように、素早く返事する。 「今日は、どうやって家に戻るの?」 「バスに乗るつもりです」 「バスですって? それだと、午後が丸々潰れてしまうじゃない? 私が車で送るわ」 「ありがとうございます」 落ち着いて返事したクリスだったが、内心では、やった! と叫び声を上げていた。 ジャネットはコーヒーのポットを取り、テーブルに上半身を傾けるようにして、自分のカップにお代わりを注いだ。それを見ていたクリスは、すぐに彼女のローブの開いた部分に視線を寄せられる。その瞬間、彼は心臓の鼓動が乱れるのを感じた。ジャネットのローブの胸元から、間近に、彼女の揺れる乳房が見えたからである。白い豊かな乳房に、片方の固くなった乳首まで見え、クリスは息を飲んだ。突然、彼のジーンズが股間部分だけきつくなるのを感じた。 ジャネットは、テーブルの周りを歩き、再び腰を降ろした。何も意識していないようにして、脚を組んで座る。ローブは脚を露出したままゆったりと垂れていた。今回は、ジャネットは脚を隠そうともしなかった。 ・・・まあ、私、どうしてこんなことをしているのかしら? 彼はまだ子供じゃない。 そう思ったジャネットだが、それでも視線はどうしてか、クリスのぴっちりとしたジーンズに降りてしまう。タイトなデニム地にくっきりと大きな盛り上がりが輪郭を描いているのを見て、彼女はハッと息を出しそうになった。 クリスは、ジャネットの視線が自分の股間に直に向けられているのを見た。勃起が片足に沿ってどんどん伸びているのを感じる。ジーンズの中、痛いほどになってる。 「えっと・・・あ・・・それで、あなたにはガールフレンドはいるの? ジャネットは、意識的に視線をクリスの視線に向けて、質問した。
「ポルノ・クイーンの誕生」 第3章 Making of a Porn Queen Ch. 03 by Scribler 日曜日の朝、誰かに耳を舐められているのを感じながら眼を覚ました。眼を開け、トレーシーが耳を舐めていたと知った。微笑みながら彼女を見上げ、それからベッドサイドの時計を見た。すでに10時を過ぎていた。 私は飛び上がって、ベッドから降りようとした。 「すみません、ミス・トレーシー。すぐに朝食を持ってきます」 でもトレーシーは私をベッドに引き戻した。 「今日はいいのよ。日曜日はいつもマークが朝食をベッドに持って来てくれるの。昨日の夜はあなたもマークと愛し合ったんだから、あなたの朝食も持ってくるはずよ。だから、ベッドに入ったまま待っていればいいの。すぐに持ってくるはずだから」 「お手伝いしなくても良いのですか?」 「ええ、そうよ。ベッドにいればいいの。ただ、彼が喜ぶように、可愛らしく見えるようにしていること。マークが持ってくるものを食べるだけでいいのよ。マークは、私がウィークデイにはトーストと果物しか食べないと知っていても、日曜日にはいつも盛りだくさんの朝食を作ってくれるの。それを全部食べないとダメよ。じゃないと、彼、一日中、ふくれっつらになってしまうから。朝食を食べたら、私と一緒にお風呂に入りましょう。それから2時間くらい日光浴をして。今日は仕事はなし。日曜日だから」 私が返事をする前に、マークが部屋に入ってきた。たくさん食べ物を乗せたカートを押している。 確かにマークは山盛りの朝食を作った。パンケーキ、スクランブル・エッグ、トースト、コーヒー、ソーセージとベーコン。食べ終わった時には、お腹が一杯で、もう一口も食べられそうになかった。マークは私たちに食べ物を給仕しながら、絶えず、トレーシーと私にキスをしてくれた。とても優しかったし、トレーシーがマークのことをあれほど愛している理由が理解できた。 朝食後、マークは食器をキッチンに戻しに行き、トレーシーと私はバスルームに入った。浴槽にお湯を溜めながら、2人でエネマをした。トイレを流した後、一緒にバスタブに入った。バブルバスは、子供の頃、入ってから初めてだった。トレーシーがどうして毎朝バブルバスに入るのか、そのわけが分かった。とても贅沢な気分になれる。 バブルバスに入りながら、トレーシーに話した。 「昨日の夜、話し合ったことについて考えたんです。私はぜひ女の子になりたいと思いました。できる限り本物の女の子に近づきたいんです」 「それを聞いて嬉しいわ」 トレーシーは私を抱きしめて言いました。 「私も、女の子になったあなたの方がずっと好きなの。それに、マークも、昨日の夜のこと以来、あなたのことを男とは見ていないはず。でも、本当に意思を固める前に、一度、マリアに相談してみた方がいいわね。トランスジェンダーの女の子になることに関していろいろ疑問が出るでしょうけど、マリアなら、どんなことでも答えてくれるはずよ」 マリアの兄が女の子の格好になるのが好きなのは知っていた。トレーシーは、マリアが、この件に関して手近な情報源だと知っていて、こう言ったんだろうと思った。マリアに話してみることについて私もトレーシーと同じことを考えていた。 浴槽から出た後、2人ともビキニに着替えて、プールサイドに出た。マークはすでにビーチ・チェアに横たわって日光浴をしていた。トレーシーと私の姿を見たマークは、背中にオイルを塗ってくれないかと言った。 トレーシーは、マークが裸になっているのを見て、自分もビキニを脱いだ。でも私にはビキニは着たままでいるように言った。裸になると男の子であることがあからさまになるからと。乳房があったらトップレスになってマークの前に出るのはいいけれど、下の方はダメだと。 トレーシーと2人で、楽しみながら、マークの背中、お尻、そして脚に、たっぷりと日焼けオイルを塗り、その後、チェアに横になって日光浴を始めた。私はトレーシーの背中、脚、そしてお尻にオイルを塗り、その後、トレーシーが私に同じことをしてくれた。 3人で、2時近くまで日光浴していたと思う。マークが立ち上がって言った。 「もう、一日に陽に当たるのは十分だと思うよ。俺はビールを持って映画を見ようと思う。君たち女の子たちも付き合うかい?」 トレーシーが立ち上がった。 「それが良さそうね。その前にシャワーを浴びてオイルを落としましょう?」 トレーシーはマークの腕にすがりつきながら私の方を振り返って言った。 「ステフィー? あなたもシャワーを浴びて、何かセクシーな服に着替えて、書斎に来るといいわ。飲み物は私が用意しておくから」 私は何を着てよいか分からなかったが、シャワーを終えて部屋に戻ると、トレーシーが来ていたらしく、すでに私の服を選んでいてくれていた。ベッドの上には、無地のボタンダウンの白シャツと、格子柄のミニスカートが置いてあった。それに膝丈の白ソックスと白いテニスシューズもあった。白いサテンのレース・ブラとそれにマッチしたパンティ。 着替えるのに時間はかからなかった。私は、すっかり女子高生のように見えていた。お化粧をする時は、いつもより少し濃い目につけた。この服装のになるのに合わせて、少しだけ淫らっぽく見えたいと思ったから。清純な若々しい娘の服装だけど、ちょっと濃い化粧だと、私自身そそられるだろうなと思って、そうした。 着替えを済ませ、書斎に入ると、すでにトレーシーとマークは私を待っていた。トレーシーは、とても丈の短いミニスカートと体に密着したタンクトップを着て、ソファに座っていた。マークはシルクのボクサーパンツ1つの格好だった。それ以外、マークは何も着る必要がなく、その姿だけで十分セクシーだった。
驚いたことに、妻は、ベンのキスにすぐに応じたのです。口を大きく開けて、彼の舌をうれしそうに受け入れている。ベンはキスをしながら妻の小さな手を取り、それをジーンズの前のところに起きました。そして、その手を動かし、ズボンの上から、ペニスを上下に擦らせたのです。 「こいつは、どうだ? 奥さんが求めているようなデカイやつって言えるか?」 「ええ、言えるわ」 妻は嬉しそうに答えました。自分から手を艶かしく動かし、彼のズボンの前を擦り続けています。みるみる大きな盛り上がりになっていました。 「俺の方も忘れるなよ」 トニーが割って入り、妻の顔を自分に向かせ、彼もキスを始めました。 この時も、妻はキスに積極的に反応しました。そしてこの時は、誰に求められるでもなく、自分からトニーの股間を擦りだしたのです。 「う~ん!」 口を塞がれながらも、色っぽい声を出していました。手で触れているものが気に入ったからでしょう。 私たちは、その後も2杯ほどお酒を飲みましたが、妻は、男たちとキャッキャとはしゃぎながらおしゃべりをしていました。その間、私は完全に無視。すると、ベンが、待ちきれなくなったのか、妻に何がしたいと訊いたのです。 「私の夫を家に帰したほうがいいと思うの。その後、私をあなたたちの家に連れて行って。そして、私を完全な色狂いの女のように扱って、もてなして欲しいわ。私のあそこに、いっぱい中出しして。私の体にたくさんキスマークや噛んだ跡をつけて。その後で私を家に送って欲しいわ。そうすれば、夫も、私が夫と出会ってから初めてまともにセックスしてもらったって分かると思うから」 「奥さんの言ったこと聞こえたよな!」 ベンが私に言いました。 「とっとと家に帰って、奥さんが帰ってくるのを待ってな。次に奥さんに会うときには、奥さんを、完璧にヤリまくられた女にして返してやるからよ」 妻と2人の男たちは、とぼとぼと店を出る私を大笑いしていました。妻の初めての浮気も見ることが許されないのかと、鬱々とした気持ちでした。 家に帰り、気持ちを落ち着けるため、さらに何杯かお酒をあおりました。正直、いま男たちが妻にしていることを思い、興奮していましたが、同時に、他の男たちが妻を奪っているという事実に、嫉妬のあまり胃が少しよじれるような感覚もありました。 夜中になっても妻は帰ってきませんでした。仕方なく、私は一人でベッドに入りましたが、皆さんも想像してることでしょう、私は全然、寝付けなかったのです。そして、午前2時ごろ、玄関ドアが開く音が聞こえたのでした。
「いとこの唇」 A Cousin's Lips by M1ke Hunt 先の「写真家」の続編を出すって約束したのは知ってるけど、まだ、ちゃんと清書する時間がなかったんだ。タイプライターがいかれてね。いや、理由は何でも良いんだ、好きな理由を考えてくれ。今日の話は、さしあたりの間に合わせ。続編(「暗室」というタイトル)は土曜の夜に投稿しようと思っているよ。妻が僕のところから逃げたいと言い出すとか、そういったことが起きなければね。 ストーリーの前につける但し書きっていうのは、本当に退屈だよ。さらに悪いことに、それをつけると、スペースを食うし、ダウンロードする時間も無駄になる。 昔からの同じの、馬鹿みたいな但し書きをみんなで使い回しするのはやめて、誰か、何か新しい但し書きを書くべきだと思うよ。ねえ、例えば、こんな風な。 「もしあなたが右利きだったら、これを読みながらオナニーする時は、左手をお使いするよう、お願いします」とか 「あなたのガールフレンドに私のところへ電話するよう仕向けてください」とか。 おっと、また、書きすぎかも。 いいよ。分かったよ。おとなしくするよ。 「もしあなたが18歳以下なら、これを読むのをやめ、あなたのコンピュータを川へ投げ捨てなさい。コンピュータは悪魔の道具です。」 これでよしと。気分がずっと良くなった。 「いとこの唇」 MIKE HUNT 2年まえ、僕は大画面のテレビを買った。そして去年は、衛星放送用のパラボラ・アンテナ。そのため、僕の家は、当然のように、友達がたむろする場所になってしまった。先週の金曜の夜はシカゴ・ブルズの試合があったので、友達4人が家に来た。で、試合相手のフェニックス・サンズがコテンパンにやられてしまったので、僕たちもがっくり、やられてしまった。それで、その夜は、結局、みんなの話しの話題がセックスのことになったのだった(こういう流れ、僕は心から嫌ってるんだけどね)。みんな、それぞれ、自分の初体験のことについて話さなければならないということに。どいつも、初めてセックスした女の子や、場所、時間について、非常にビビッドに記憶していたが、それは当然といえば当然で、驚きではなかった。 で、僕はみんなに、最初のフェラについて覚えているかと訊いたんだ。ものすごくビックリしたんだけど、4人のうち一人も、しっかり覚えているヤツがいなかったんだよ。僕はしっかり覚えている。と言うわけで、その時の話を後代のために語り継ごうと思ったわけ。 もちろん、僕の体験は、他のたいていの人の体験より、記憶に残りやすいものだったのかもしれない。というのも、僕の体験には、ノース・ダコタにいる年上のいとこが絡んでいるから。実際、僕とそのいとこは他にもいくつか体験があるんだ。そういう体験、多分みんななら、そいつは性的体験だと言うと思う。
スティーブが理性的になってくれさえすれば、すべてが元通り普通に戻れるのに。何と言っても、バーバラは、事実、レイフとセックスはしていなかったのだ。それに、レイフの馬鹿な一物を口に許したこともないし・・・その下の所にも。レイフは、人の良い男で、バーバラが望まないことを強要することなどなかったし、ゆっくりと関係を進めようと言っていた。プレッシャーは絶対かけないと、彼はよく言っていた。ではあるが、バーバラは、あの、スティーブがレイフの車を川へ落とした午後に、あれをしたかもしれないとも思っていた。 レイフは、あの事件について、いまだに激怒している。スティーブには、あんなことをする必要などなかったはずだ、と言っていた。完全に限度を超えた行為だと。野蛮な行為だと。ではあるが、レイフは警察を呼び出したりはしなかった。あの日、あの公園でレイフがしたことは、沈みかかった車のダッシュボードに手を伸ばし、携帯電話を取り、レッカー車を呼び出したことだけ。スティーブを訴えることを考えているとは言っていたが、バーバラの知る限り、レイフはまだそれをしていない。 バーバラは、最近、自分に起きたすべてのことについて、頭の中が混乱していたし、自分の人生がどこに向かっているかうろたえていたし、普通だったら自分が行うことがなかったこまごましたことに囲まれ悩まされていた。心が、あれやこれやのことに勝手に飛び移ろい、1つのことに十分に時間を掛けて落ち着いて考えることができなくなっていた。 ようやく職場に復帰する頃には、すでに彼女の神経はかなりぼろぼろになっていた。復帰の初日からバーバラは遅刻し、そのことを彼女は嫌悪した。遅刻により一日のスタートが最悪になってしまうし、いつも、その日、一日中の調子を決めてしまうように思われた。最近、何も良いことがない。 バーバラは、ビルの6階に着いた時、職場のすべての人が自分を見ているような気がした。バーバラは、いずれにせよ、普段から人の目を少し気にする性格ではあるのだが、この日は、いつもに増して人の目が気になった。先週、スティーブがあれほど詮索に夢中になっていたことを知った後は、バーバラは終日監視されているような気持ちだった。とても居心地が悪い。今はみんなが自分のことを見ている。探るような眼で。まだ私立探偵がいて、自分の行動をくまなく追跡しているのだろうか? 「やあ、バーブ」 トムが声を掛けた。彼は首をひねって、間仕切り小部屋のキュービクルの間の通路を歩くバーバラの後姿を見ていた。 「今日は、誰も一緒じゃないの?」 トムの表情は柔和だったが、バーバラは彼の眼に何か別のものを見たように感じた。 「あ、・・・いえ・・・誰も」 困惑しながら答えた。 バーバラは、後ろを振り返って、通路に何人か他の従業員がいて自分と同僚のトムを見ているのを見た。バーバラは、トムの質問の意図をはっきりとは理解していなかったが、その変な質問に驚いたばかりでなく、他の人たちが廊下に立って自分を見ていたことを知り、二重の意味で驚いていた。その中にあの2人がいた。バーバラが嫌っている女性2人だ・・・彼女たちも、バーバラのことを大好きだとは思っていない・・・その2人がいやらしそうな笑みを浮かべていた。バーバラは、不安になりながらトムを一瞥し、さっと振り戻って、通路を進んだ。
部屋に入った僕はブレンダに言った。 「どうして、この男をここに連れてきたんだ?」 「彼とできる限り2人っきりになれるところだからよ。あなた、おとなしくしているなら、ここにいて見ててもいいわ。でも、それができないなら、ここを出て行って。もし、アンソニーのおちんちんが、喧伝されているように大きいものだったら、多分、もう私には、あなたは必要なくなると思うから」 と、それだけだった。ブレンダは僕を捨てようとしている。だが、どうして妻は、アンソニーとセックスするにしても、どこか他の場所に行かなかったのだろう。ともかく、この展開全体に僕は吐き気を感じるほどむかついていた。とは言え、それでも僕はブレンダを愛している。少なくとも、彼女が何か危害を与えられるところは見たくなかった。このアンソニーという男が、何か腹を立て彼女に危害を加えそうになったら、僕が守ってあげられるかもしれないと思った。多分、実際には、アンソニーが暴力的になったら僕にできることはあまりないだろう。この男は非常に大きな体格をしており、強靭そうな筋肉の塊だった。 僕は、別の椅子に腰を降ろし、アンソニーが妻の熱気を高めていく様子を見続けた。悲しくて仕方がなかった。僕がしようとしていたことを、この男がしているのである。やがて、ブレンダが悩ましい声を出し始めた。 「ああん、お願い、私を奪って。思いっきり私を愛して、アンソニー」 アンソニーはブレンダの乳房を口で陵辱していたが、その言葉を聞いて顔をあげた。 「それは考えてあげてもいいけど、その前に、俺のために、ちょっとしたショーをして見せてくれなきゃダメだな」 ブレンダは、重そうなまぶたの眼差しでアンソニーを見た。 「私にストリップ・ショーをして欲しいの?」 「いや、それじゃない」 そう言いながらアンソニーはズボンのチャックを降ろした。そして、中から見たことがないような、極太のペニスを引っ張り出した。その時点では、長さは15センチほどだが、まだ完全には勃起していない。だが、何と言っても太さがすごく、缶ビールほどの太さなのだった。 ブレンダは、アンソニーのペニスをひと目見るなり、それに飛びついた。僕にはまったく信じられなかった。彼のに比べれば僕のは控えめではあるのだが、その僕のに対しても、いつも恥らって顔を背けてきたブレンダだったのである。 ブレンダは、マンモスのようなペニスの頭部から根元へとキスを始めた。このマンモス・ペニス、ブレンダのクリームのように滑らかな白肌と並んだ姿は、かなりの光景だった。怪物ペニスは、大破壊をもたらす場所を求めてやってきたインベーダーのようだった。 だが、ブレンダは少しもたじろぐ様子はなかった。猛り狂う凶暴そうな肉棒なのに、まるでそれによって命を与えられているかのように、愛しそうに両手で包み、キスをしている。さらには、その大きな頭部を口に頬張ろうとするのを見て、僕は驚きのあまり頭を左右に振るほかなかった。唇を最大限に広げて、頬張ろうとしている。やっとのことで5センチほどは入れられたようだったが、明らかに苦しそうにしていた。ブレンダは、あきらめて後退し、替わりに亀頭をくまなく舐める方に切り替え、その行為に落ち着いたようだ。あの小便を出すスリットの中まで舌で探っている。まるで何か宝物を探しているように。
彼女の名前はシャルロット。彼女とはホテルのプールで出会った。僕が知っているうちでも一番美しい女の子で、夢のようなプロポーションをしている。初めてシャルロットを見たのは、ビキニ姿の彼女だった。そして、僕と彼女は、瞬時に気が合ったのだ。午前中ずっと2人で泳いだり、おしゃべりをしてすごし、その後、一緒に座って飲み物を飲んだ。次の日もシャルロットはプールに現れた。彼女も僕に会えて嬉しそうな顔をしていたのは間違いない。彼女と出会えた幸運が信じられない思いだった。 だが、その日の少し後、僕がシャルロットと一緒に座っていた時だった。スーザン(ママのことだけど)が通りかかり、その日の夜に行う計画について話して行ったのである。 ママは、実際は、ほんの少ししか語らなかった。あまり多くを話してしまうと、シャルロットと一緒にいる僕に困ることになってしまうだろうと悟ったからと思う。だが、シャルロットは何か理解したらしく、傷つき、落胆したようだった。 僕は彼女に何と言ってよいか考えられなかった。ともかく、僕は、気づくと、シャルロットに説明を始めていた。僕がスーザンとバケーションを楽しんでいること。スーザンは彼氏にふられたばかりで、僕はその慰め役になっていること。僕とスーザンの間には、友情のほかはまったく何もないこと。後になって、僕は事実を全部話すか、あるいは少なくともスーザンは僕の姉だと言うべきだったと後悔したが、あの時は僕はあまりに慌てていて、ちゃんと考えることができなかったのだと思う。シャルロットは、それでも、傷ついたままで、僕の言葉が信じられないようだった。そして、彼女は僕から離れて行こうとした。それを見て絶望的になった僕は必死になって言った。 「シャルロット! もし、万が一何か僕とスーザンの間に起きそうになったら、そして、僕が君と過ごすのをスーザンが許さないようなことがあったら、その時は、平然として僕たちのところに来て、話しかけてくれよ」 僕の言葉にシャルロットは立ち止まった。それを見て僕は、彼女の心を取り戻せたと分かった。 シャルロットはすぐにスーザンの悩みについて知りたがった。そして僕は、あちこち細かなことは当然、省いたのだけど、基本的な部分については彼女に話したのである。話しを聞き終えたシャルロットは僕を驚かせるようなことを言った。 「あなた、どうしてスーザンとセックスしなかったの?!」 「いや、僕たちはただの友達で、これからもそういう関係でいようと思っているんだよ。僕の気持ちはそういうところにはないのは確かなんだから」 「ダメよ。スーザンに自信をつけさせるためにも、少なくとも彼女にモーションをかけるとか、一夜限りの代役を務めるべきだったのよ」 僕は信じられなかった。シャルロットは、たった一夜であれスーザンにセックスを持ち掛けなかった僕が、まるで、馬鹿な変態のようだと言わんばかりの振る舞いだったのである。 「彼女と同じ部屋にいるのに、彼女に対する興味を深めようとしないなんて、すごく不自然だわ。・・・あなたが、その興味を一切漏らさず、打ち明けなかったら、そのことだけでもスーザンの自尊心をすごく傷つけることになるわ!」 ともかく、僕は何か行うと約束することだけは避けた。
ビックのオフィスに行こうとしたら、中から彼が出てきた。私のブラウスとハイヒールを見て、夫の細く整えた眉が上がるのが見えた。私は、わざと、ふざけた調子で彼の股間に眼を落とした。確かに、夫が勃起し始めているのが見えた。 「まあ、あなた。ゲイルとこれからランチに行くところなの。ちょっとしてから、後でまた来るわね」 夫は、私とゲイルが話しをすれば、多少は彼の気まずい状態も和らぐことになるはずと思ったらしく、こう答えた。 「今日は割りと暇なんだ。だから2人とも、ゆっくり好きなだけランチに時間を掛けても良いよ。電話の応答は僕がするから」 私は彼にキスをした。 「優しいのね。あなた、みるみる女性に対する思いやりが出てきてるように思うわ」 そう言って笑いながら、ゲイルと表ドアを出た。 近くの、割とよいレストランへ車を走らせながら、ゲイルと他愛無いおしゃべりをした。レストランに入り、飲み物を出された後、ゲイルが切り出した。 「あなたの、そのブラウスとハイヒール、素敵だわ。私、ピンク色ってとっても可愛いと思うの。ピンク色って人をとても女っぽい気持ちにさせると思うわ。私が言っている意味分かるでしょう?」 「ええ、その通りね」 私は、そう同意し、それから、思いっきり本題に飛び込むことに決めた。 「そういうわけで、私、今日は、ビックにピンク色のパンティとピンク色のガーターベルトとピンク色のストッキングを履かせたのよ」 そこまで言って、ゲイルの眼をまっすぐに見つめ、彼女の反応を計った。 「え、ほんと?」 にっこり微笑んで私を見ている。 「じゃあ、ご主人のピンクの爪や口紅とも良く合うはず。そうでしょう?」 私も笑顔を見せた。 「どうやら、私の言葉を聞いても、引いていないようね」 「全然、引かないわよ。性的なゲームなら1つか2つ、割と私も事情通なのよ」 「ええ? ほんと? まさかあなたもなの?」 私は驚いたフリをして見せた。ゲイルは私を見て、優しい笑みを浮かべた。手に持っていたティー・グラスをテーブルに置き、グラスで冷えたその手を伸ばして私の手の上に置いた。 「ええ、ほんと。ゲームは生活のスパイスになるものなの」
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