「ご主人のネイルやブラは、あなたが考えたことなの? 眉毛までシェイプされていたけど」 「ええ、私が考えたことは、私たちの遊びにちょっと危険なスリルを加えるという、ただそれだけのことなの。多分、夫は、これまでの人生で、昨日の夜ほど顔を赤らめたことがなかったんじゃないかしら。うふふ・・・」 「じゃあ、ご主人が考えたことではないと?」 「ええ、実際、私の思いつき」 突然、ジャンヌが本当に訊きたい質問が他にあると思った。 「私に訊きたいことがあるとおっしゃってたけど、どんなこと?」 「ええ、ちょっとね。でも、ご主人の女装が、あなたが考えたことだとすると、少し関係ないことかもしれないの」 私は、前に読んだことのいくつかを思い出し、もう少し探ってみることにした。 「ひょっとすると、あなたの質問は、あなたが思っているよりも関係があることかもしれないわ。どうぞ、おっしゃって」 ジャンヌは、躊躇いがちに唾を飲み込み、話し始めた。 「ご主人が女性の物を身につけることについて、あなたがどう感じたか、それを知りたかったの。でも、あなたがそれにまったく問題を感じていないのは明らかなようだわ」 「ええ、まったく感じていないのは事実ね。私自身が率先して始めたことだから。2日前にビックの誕生日のためのビックリ・プレゼントとして、始めたの。夫は、誕生日のプレゼントとして、忘れられない性体験をしたいと言ったの。それについて、私はしばらく考えたわ。そして、彼を女性のように着飾って、彼を女性とみなしてセックスするという考えを思いついたの。そして・・・うまく行った。夫は、このことすべてにものすごく興奮して、このたった2日間で5回もクライマックスに達したわ。そして、ボーナスとして、私も4回、喜ばせてもらったの」 ジャンヌもゲイルも、驚いた顔で私を見ていた。 「冗談を言ってるんでしょう?」 とゲイル。 「全然・・・私たち、このことで、本当に『超』の字がつくくらい興奮してるの。実際、昨夜は、このおかげで信じられないような経験もしたのよ」 2人とも、つい最近、私とビックに会っているわけで、何のことか分からないような顔をしていた。 「機能の経験については、家に帰る途中で、そのうち話すことにするわ。うふふ。もう少しあなたのことを知ってからね。で、ジャンヌ、あなたの話に戻るわね。当ててみせましょうか? ひょっとして、ご主人、女性のものを着るのが好きなんじゃない?」 ジャンヌの顔から笑みが消え、心配そうな表情が現れた。 「ええ、そうなの。結婚してからほとんどずっと・・・」
ジャネットは素早く髪を整え、化粧を直した。ハイヒールのサンダルに足を入れ、最後の確認として、もう一度、鏡の中を見た。おばさんにしてはそんなに悪くないわ。そう思いながら階段へ急いだ。階段を降り始める前に、ジャネットは立ち止まって、呼吸を整えなければならなかった。ぴちぴちのショートパンツの縫い目が、あそこの唇に食い込み、クリトリスを擦り付けていたからだった。もう一度、寝室に戻って、別のパンツに履き替えようかと一瞬思った。だが、ちょっとしたスリルにワクワクする気持ちを感じ、彼女はそのまま階段を降り始めた。 クリスはリビングで待っていた。広いリビング・ルームで、ゆっくりと歩きながら、飾ってある写真を見ていた。写真は大半、ジャネットと彼女の娘のものだった。ジャネットが階段を降りてきた時、彼は馬に乗ったジャネットの写真を手にしていた。クリスはその写真が気に入っていた。乗馬しながらハードルを飛び越えているところを後ろから撮った写真だった。乗馬用のズボンがパンパンに伸び、彼女の臀部をきつく包んでいる。 「馬は好きなの?」 ジャネットの声にクリスは驚いた。 「あ・・・いえ、実は僕はまだ馬に乗ったことがないんです」 クリスは素早く振り向き、写真を元に戻した。彼はジャネットの変身を見て、危うく息を詰まらせそうになった。どうしても眼がジャネットの大きな乳房に引き寄せられた。ブラジャーの薄い生地と体をぴったり包むセーター越しに、乳首がつんと突き出ているのがはっきり見える。彼の両目は、次にジャネットの下腹部へと動いた。ショートパンツが彼女の股間に食い込んでいるのを見たとき、クリスは溜息を堪えるのがやっとだった。 眼を丸くさせているクリスに微笑みながらジャネットが言った。 「準備はいい?」 「え・・・ええ!」 クリスはどもりながらジャネットの後について家から出た。クリスの前を歩くジャネットのぴっちりしたお尻が左右に動くのを見たとき、彼の中の小さな悪魔が再び目を覚ました。パンティ・ラインを探したが見当たらない。クリスは、彼女はソング・パンティを履いているのか、そもそもパンティを履いていないのかのどちらかではないかと判断した。彼は、ジーンズの中、すでに痛いほど固くなっているペニスが、ひくひくと蠢くのを感じた。 ジャネットは車の前に来ると、BMWのキーをクリスに手渡した。「はい、どうぞ。運転しても良いわよ」 「ありがとう」 そう言ってクリスは、急いでジャネットのために車のドアを開けてあげた。 クリスは、運転しつつも、隣に座っているジャネットの存在に気になって仕方がなかった。適度に日焼けした滑らかな肌の脚が見える。それに彼女の香水も。そのどちらも、クリスの興奮を鎮めることに役立たなかったのは言うまでもない。 走る車の中、ジャネットはクリスに仕事の内容を説明した。基本的に「何でも屋」の仕事であり、病院内の様々な雑用の手伝いだった。ジャネットの病院には、多数の装置があり、簡単な修理や、技術力が要らない調節が必要なものが多い。クリスが働くことになる医務室にはジャネット以外に数名、他の医者がおり、その医者たちの手伝いも行うことになる。だが、大半の時間はジャネットと一緒にいることになるだろう。他に、客の予約受付や、治療費の会計を行う女性のアシスタントが2人いる。 クリスは、喜んでその仕事を引き受けることにした。 つづく
いやいやながら、私は妻の柔らかな太ももの間に顔を埋め、男たちが彼女の中に放出していったスペルマを舐め始めました。こんな不快なことは初めてでした。そして、妻は私の不快感に気づいたようです。 「その味に慣れることね、アニ。明日、ベンとトニーが家に来て、このベッドで私を抱くことになっているの。あの2人、帰って行く前に、必ずあなたに口で私をきれいにさせるはずよ!」 ようやく私が妻をきれいにする仕事を終えると、妻は私のつつましい勃起を握り、ゆっくりとしごきながら話しを始めました。 「ああ、ほんとに今夜はすごかったわ。アハハ! ・・・ベンとトニーに何度、悲鳴を上げさせられたことか。あんな強烈なオルガスム、初めての経験だったわよ。・・・あれ? ちょっと、あなた、もういっちゃったの? あなたも、私と同じくらい興奮していたんでしょ? 私が他の男たちにやられちゃうことを思って、こんなに! アハハハハ!」 妻は大笑いした後、くるりと背を向けて、眠ってしまいました。よっぽど眠たかったのでしょう。 翌朝、私は、スデシュナより先に階下に降り、コーヒーを入れていました。妻はすぐ後に降りてきました。まだ素っ裸のままでした。男たちに荒らされた肉体を誇らしげに私に見せ付けています。私が妻の体を見つめるのを見て、妻はにんまりと微笑みました。 「そんな、もの欲しげに私のおっぱいやあそこを見てもムダよ、アニ。このおっぱいも、このおまんこも、もうあなたのものじゃないの。もう、私には、これをちゃんと面倒見てくれる男たちがいるから。あなたなんかより、ずっと遥かに男らしい男。まあ、あなたは、私が他の男たちに乱暴に扱われ、ずぶずぶやりまくられるのを見ながら、自分の手で、その情けないちんちんをいじるくらいで我慢することね」 妻の残酷な嘲りの言葉。私がこれまで寝室で彼女をどれだけがっかりさせ続けてきたか、それを彼女が知った結果が、この言葉なのでしょう。 その日の夕方、仕事から帰ると、妻はすでに愛人たちの訪問に備えて準備を終えていました。丈の短い、ほぼ透明と言ってよい黒のナイト・ドレス1枚だけの姿。このドレスを私は見たことがありませんでした。信じられないほどセクシーでした。 妻はゆっくりと私に近づきながら言いました。 「このドレス、気に入った?」 「ああ・・・素敵だよ」 スデシュナは両手を私の脚の間に添え、股間をさすりました。 「うふふ、本当にそう思っているようね・・・でも、もちろん、この格好になっているのは、ベンとトニーのため。あなたのためではないの。・・・ねえ? この格好を見たら、あの人たち私をやりたくなるかしら? ねえ、どう思う?」 私はみじめな気持ちになりながらも、「ああ、間違いなく」と答えました。 それから30分ほど経ち、ベンとトニーが来ました。妻に、2人を出迎えるよう言われ、私は玄関ドアを開けました。2人は、まるで自分の家に帰ったかのように、私を押しのけるようにして、どかどかと家に上がりこみ、先に妻の待つ居間へと進んでいきました。後ろから追いかけて私も居間に入った時には、妻はすでに2人のそれぞれに熱を込めてキスをしていました。彼らの方も、全裸に近い妻の体を触りまわっています。妻は、キスを終えると、私に、キッチンに行ってみんなにコーヒーを入れてくるよう言いました。言われた通りに、コーヒーをいれて戻ってくると、すでに、3人とも素っ裸になっていました。ソファの上、妻はベンとトニーの間に座っています。 「あなた、私たちの真正面に椅子を寄せて、座ると良いわ・・・あなたの妻が他の男たちに肉体の喜びを与えられるところをしっかり見て欲しいの。あなたには、もはや、できないことだから・・・それに、私のことも見て欲しいわ。いま私が両手に握ってる、この素晴らしい2本のおちんちん。そのおちんちんを喜ばすためにできることを何でもする私の姿もね」 妻は、ベンとトニーのそれぞれに、交互にねっとりとしたディープキスを始めました。キスをしながら、愛しそうに2人の力強い勃起を擦り続けていました。それを見て、私もあっという間に勃起していました。しばらくすると、妻はソファから降り、床に座って2人のペニスをかわるがわるしゃぶり始めました。まるで、安娼婦がするように、くちゃくちゃと音を立てながら舐めしゃぶるのです。 「ふふ・・・私って、とんでもない淫乱女よね?・・・」 妻がフェラチオを中断し、男たちを見上げました。 「・・・夫の前だというのに、こんなふしだらなことを他の男たちにして、不実を働いてる・・・こんな女、お仕置きされるべきだわ」 「俺たちがお前をもっと淫乱にしてやるぜ」 ベンは、安心しなと言わんばかりにそう言いました。そして、ベンとトニーの2人とも手を伸ばし、妻の大きな乳房を乱暴に揉み、握りつぶし、乳首をつねりました。妻は痛みに悲鳴を上げました。 突然、スデシュナが大きな声を上げました。 「2階に連れてって! もっとちゃんと私にお仕置きして! それから、夫の前で、私を犯して! 乱暴に犯してくれていいの! 私がもうあなたたちのモノになっているということを、夫に見せ付けてやって欲しいの!」 私も含めて全員、2階に上がりました。寝室に入ると、私は裸にされられ、部屋の隅の椅子に座るよう命令されました。妻は、引き出しのところに行き、以前に買っておいたらしい懲罰用の鞭を取り出しました。それをベンに渡します。 「ベン、お願いです。私を叩いてください。痛めつけて。こんな不実で浮気な淫乱女になった私をしっかり懲らしめて欲しいの」
シーンが終わると、マークはそこで再生を止めた。トレーシーが私の腕を握った。 「ねえ、今のシーン、熱がこもっていたと思う?」 私は唾を飲み込み、返事した。 「すごく興奮したわ。あのカップル、お2人のように見えたの。若いけれど、お2人そっくりだったから」 マークはアハハと元気よく笑い、トレーシーもくすくす笑った。 「そう思うと思ったわ。この映画は10年前に撮ったの。マークと私が一緒にした最初の仕事。もっと言えば、カメラの前で私がセックスシーンを初めて演じたところなの。マークは、この前にも何回か演じていたけど」 私は驚いて生唾を飲んでいた。 「最初の、って言ったけど、ということは、何回もしてきているということ?」 「うふふ、ええ、まあ、そうね。最近に私が出た映画、もう200本近いかしら。マークはその倍は出ているわ」 少なくとも、ショックを受けたのは確かだった。トレーシーもマークも、とてもそういうタイプの人には見えなかったら。もっとも、私は、そもそもポルノ・スターがどういうタイプの人かなんて、実際良く知らなかった。ともかく、2人はごく普通の人のように見えていた。ただ、人並みはずれて性欲が強いという点はあったけれど。 トレーシーは、私のショックを受けた顔に気づいたに違いない。私の手を握って言った。 「そんなショッキングなことじゃないわ。マークも私もセックスがとても好きだし、2人とも人前でするのも嫌いじゃない。それだけで十分じゃない?」 トレーシーの目に傷ついているような表情が浮かんだ。まるで私がトレーシーを見下しているように感じている表情だった。 「あ、私は構わないんですよ。ただ、ちょっと驚いただけなんです。これまでポルノ・スターにじかに会ったことがなかったし」 「うふふ、あなたはポルノスターにじかに会ったばかりでなく、その2人とセックスまでしちゃったのよね。そんな経験をした19歳の子って何人いるかしら? ともかく私たちは他の人と、そんなに違うわけではないわ。マークは、普通の人と同じく、毎日仕事に行くし、税金も払っている。ただ、ポルノ産業で働いているところだけが違い」 「そうだと思います。何も法に触れるようなことはしてないわけだし・・・ところで、お2人はまだ映画に出てるんですか?」 そう訊いてはみたものの、実際は、何を話すべきか話題を探しているところだった。 トレーシーは、私が気にしないことを知って、微笑んでいた。 「まあ、ある程度は、ってところかな。私は、マークに求められた時だけ、年に2本か3本、出ているわ。マークはまだ何本か出演しているけど、むしろプロデュースの方に回っているわ。そちらの方がお金になるから」 トレーシーとマークの2人は、私に、いきさつを話してくれた。2人が出会って、愛し合った時から、一緒にお金を貯めて、映画撮影用の高級カメラを買ったこと。自分たちを主人公にして映画を作り、それを販売し始めたこと。それから間もなく、デジタル・ビデオカメラを買えるほどになり、そこからビジネスが急速に膨張し、今や、2人のプロダクション会社は何千万ドルもの価値があるほどに成長しているらしい。 その後、夕食の時間まで、私たちは、映画の残りのところと、さらにもう2本、別の映画を見た。食事の後、3人で寝室に入り、セックスをした。最初、マークとトレーシーが愛し合い、私はそれを見ていた。 マークがトレーシーの中に放出した後、私は情熱を込めてマークのペニスを舐め、清め、次にトレーシーもきれいに舐めた。2人を舐め清めることができて、とても嬉しいと感じた。 マークがビデオカメラをクローゼットから持ち出し、撮影を始めたのは、私がトレーシーを舐めているときだった。最初、私はとても恥ずかしかったし、実際、カメラの前でどうすればよいのか分からなかったけれど、トレーシーがとてもその気になっていたのに促されて、私もいつの間にか、カメラの前でトレーシーと素晴らしいセックスをしていた。 2人、絶頂を迎えてベッドの上、ぐったりと横たわると、マークは、カメラをトレーシーに渡し、今度は相手として私を選んでくれた。私のそばにより、すでに固く勃起したペニスを差し出した。私は、うっとりとした顔で、愛しさを込めて舐め始めた。その私をトレーシーがビデオで撮っている。 マークは、私にペニスをしゃぶらせながら、意図的に、いろいろなことをしゃべり続けた。私のことを「スペルマ好きの淫乱」とか「ちんぽ狂い」とかの罵る言葉を使って呼んでいた。私の口にいきそうになると、口から引き抜き、私を立たせ、ベッドに横にさせた。私は、まだ、縞柄のスカート、白ブラウス、それにハイソックスとテニス・シューズの格好のまま。 マークは、まずは、仰向けになった私のペニスをいじった。彼は私のそれをクリトリスと呼び、手でいじるばかりでなく、少し舐めてもくれた。そうやって楽しんだ後、いきなり私の体を反転させ、腹ばいにさせた。そして今度はアヌスを舐め始めた。そこの部分のことも、マークはおまんこと呼んでいた。 最初、私は、このマークの酷い言葉や乱暴なプレー、それに野卑に思える態度に、熱が冷めそうになった。マークがカメラで撮られているのを知って、こうしているのは分かっていたが、彼はこれまでこういう風に私を扱ったことは一度もなかったから。でも、私は、次第に私に与えられた役柄に嵌り始めていた。自分は、今は、淫乱な女子高生になっている。そしてマークに少し手荒に扱われているのだと。カメラは何度か私の顔の前に出てきて、私の表情を写していたし、カメラが回っていたのも知っていた。だが、それもあまり気にならなくなっていた。マークにされていることが好きになってきてたから。 マークも、私が気分を盛り上げて来てることを見て取ったらしく、また少し荒々しくなっていた。私の方も、気がつくと、いつの間にか、小娘のような声で、彼におねだりしてた。 「ああん、・・・早く・・・お願いです・・・私にやって!・・・入れて欲しい・・・お願いです」 ようやくマークが私のあそこに、あの太いペニスを入れ始めた。私は、挿入に伴う痛みに備えて、身構えた。だけど、驚いたことに、痛みはほんの少ししかなかった。何秒もしないうちに、マークは私に挿入し、ピストン運動を始めていた。まるで、これまで100回以上も体をつなぎ合わせた間柄のように、私たちは滑らかにセックスの行為に入っていた。 カメラが回っていたためなのか、それとも私がこの行為をとても気持ちよく感じていたからなのか、どちらなのか分からなかったけれど、私はこの行為にすっかり没頭し、後ろから突き続けるマークの動きにあわせて、自分からもお尻を前後に動かしていた。この姿勢で、かなり長時間、続けていたと思う。その間、トレーシーは様々な角度から撮影をしていた。トレーシーは、一度は、マークの脚の間に潜り込み、彼のペニスが私の中に力強く抜き差しを繰り返し、そのリズムに合わせて私の固くなったクリトリスがぶらぶらと揺れる様子を接写していた。 マークの打ち込みに、やがて私は、クリトリス自体には刺激を受けていないにもかかわらず、いきそうになっていた。ちょうどその時、マークは私から抜け、私をくるりと反転させ、仰向けにさせた。そして、あっという間に、再び私の中に入ってきた。私の足を両肩に乗せ、両膝が胸につきそうになるまで、折り曲げる。そして、さらに強く、さらに深々と私に出し入れを始めた。 私は、それを受け止めながら、喘ぎ続け、もっともっとと訴え続けた。素敵で逞しい男性に激しく愛されるとき、女性は、このような満たされた感情と大きく深い快感を味わっているのだろうか。それを思って驚くと同時に、乳房もなく、大きすぎるクリトリスをし、アヌスでしか愛せない私を、こんな風に情熱的に愛してくれていることが嬉しくてたまらなくなっていた。 10分ほどこの姿勢で私にピストン運動を続けた後、マークは、上半身を傾け、私にキスをし、耳元に囁いた。 「そろそろ出すよ。ステフィーも自分でクリトリスをしごいて欲しい。そうしたら、君がいく瞬間をビデオに納められるから」 そう言ってマークは、重ねた2人の体の間に隙間を作ってくれた。それを受けて、私は脚の間に手を伸ばし、ペニスを擦り始めた。トレーシーはカメラを割り込ませ、私の手と顔が同時に写る位置についた。手でしごき始めて、ほとんどすぐ後と言って良いと思う。あっという間に私はオルガスムに達していた。マークは、依然として打ち込みを続けている。 「あっ、あっ、あっ、いっ、いっくう・・・・!!!」 逞しい男性に激しく愛され、女の子のように絶頂の叫び声をあげて達する。それが、これほど快感をもたらすとは思ってもいなかった。ペニスから次々と熱い体液がほとばしり、ブラウスや、お腹の上に降りかかった。 私がいったのと同時に、その私を見下ろしていたマークも、低い唸り声をあげ、すぐに私のあそこからペニスを引き抜いた。私の両脚がだらりとベッドに降りる。私のペニスはまだとろとろと体液を流していた。マークはその私の胸の上にまたがった。手で激しくペニスを前後に擦っているのが見えた。次の瞬間、顔に熱いものが当たった。マークの放った最初の一撃だった。白い紐となって私の顔めがけて飛んできたのだった。私は無意識的に口を開いた。うまく口の中に入ってきたものもあったが、大半は顔に当たって降りかかった。マークはたくさん振りかけた後、最後にはやわらかくなり始めたペニスを私の口に滑り込ませ、私に舐めさせた。 強烈なオルガスムを味わい、うっとりとしつつも、私はマークのペニスを丹念に舐め続けた。美味しくてたまらない気持ちだった。
何をしてよいか分からない。バーバラは上を見上げた。そこにはビルの顔があった。キュービクルを仕切っているパティションの上から、身長197センチの痩せて骨ばった体を乗り出している。何も言わず、あたりを見回しながら、繰り返しジュンのパソコン画面を覗き込んでいる。彼は、あたりにジュンとバーバラしかいなかったため、仕方なく同情するようなふりをして見せ、ゆっくりと自分の椅子へと体を下げて行った。途中、キュービクルの壁から額と両目だけが出ているところで止まったが、その後、姿を消した。 バーバラは、ハンドバックの中から急いで携帯電話を取り出し、家への短縮ダイヤルを押した。溢れる涙を堪えながら、電話が彼女の家に・・・元の家に・・・つながるまで、すまなそうにジュンを見上げていた。電話の向こう、呼び出す音が鳴っている。 「スティーブ!」 バーバラは小声で言った。「何してるのよ!」 誰にも聞かれないよう、口のところを手で覆いながら囁いた。「何してるの・・・早く取って!」 いらいらした声で言う。 電話は2回呼び出し音がなった後、カチッ、カチッというクリック音が何度か続き、その後、留守番電話に切り替わった。 「はい・・・こちら不倫ホットラインです」 スティーブの声だった。バーバラは良く知っている。ただ、彼の声には依然とは異なる調子がこもっていた。どこか、よそよそしい。 「もし、ラファエル・ポーターが、バーバラ・カーティスとキスしていたり、抱き合っていたり、愛撫しあっていたり、まさぐりあっていたり、体のどの部分であれ、そこを揉んでいたり、セックスしていたり、あるいは単に一緒にいただけでも構いませんが、そのような現場を目撃したら、どうぞ、このまま電話を切らずにお待ちください。あなたの電話は私たちにとってとても重要なのです。・・・ 「・・・ビープ音の後、この不倫を行っている2人をあなたが見かけた、日時、場所、そして、どのようなタイプの不倫行為を行っていたかをお話ください。あなたが提供してくださる情報はすべて完全に匿名を保障されますのでご安心を。情報を提供していただいたからと言って、そちらへ誰かが訪問するといったことは一切ありません。お気遣いとご協力に感謝いたします」 バーバラの耳に、鋭いビープ音が鳴り響いた。彼女は、留守番電話が録音を開始していることは分かっていたが、何も考えることができなかった。言うべきことは何もない。電話を切り、短縮ダイヤルの1番目の番号を押した。ともかく、誰かに話を聞いてもらいたかった。相手の電話が取られてから、声がするまでのたった半秒の間、バーバラは辛抱強く待った。 「お父さん?」 彼女の声は絶望に満ちていた。 ********
だが、車が家の前に入っていくと、僕の心は突如、明るくなった。アネットが、弾むようにして家から出てきて、僕たちを迎えてくれたんだよ。ひょろひょろとして、不恰好で、貧乳のいとこが、今は、成熟した元気でセクシーな田舎娘(良い意味)に変身していたのに気づくまで1秒もかからなかった。髪は長く、ゆったりとした服を着てた。そして、なにより、大きなおっぱい。まさに、大きくなって欲しいところだけが、見事に充分、発達していて、夢のようなプロポーションになっていたわけ。さらに、カラダよりも良いのが、アネットの顔。顔つきも、顔色も、まさに田舎娘(良い意味)の健康的な新鮮さ。「プリティ」という言葉の意味に、ぴったり合う。アネットがそれだったのである。 僕は彼女から目が離せなかった。彼女を見たまま、「ハイ!」と声をかけ、車の後部座席から降りた。 「ハイ!」と彼女も答えた。ティーンエイジャーはあまり語彙を使わないのは、万国共通だね。 僕とアネットは、一瞬にして、互いに惹かれ合った。だけど、僕の親たちは、それに気づいていなかったのは確か。もう、2人とも本当に年寄りなんだ。多分、30歳代になっていたと思う。ひょっとすると、40歳代になっていたかも。その歳になったら、昏睡状態まで、あと一息だね。ティーンエイジャーに聞いてみれば、誰でもそう言うよ。 僕たちは車から荷物を降ろし、バッグを引きずるようにして家の中に運んだ。僕の家族が客用の部屋に落ち着くまで、数分とかからなかった。もっとも、僕は、地下室に行って、そこにある簡易ベッドで、持ってきた寝袋に包まって寝るつもりだったけど。ようやく落ち着いた後、みんなで階下に降りた。ビリーおばさんが夕食の準備をしてくれていたから。夕食を始めたのは、もうかなり遅くて、8時近くになっていた。フレッドおじさんの農場では、普通、9時にはみんな寝てしまう。だから、この日はちょっとしたイベントだったわけだ。 アネットと僕は、大人たちからこっそり離れてはいたものの、大人たちよりも夜更かししたり、長く外に出ていたりすることはできなかった。僕も彼女も、そんなことをしたら、すぐに、あの2人は何をしてるんだとかどこに行ったんだと言われると分かっていたから。というわけで、大人たちが食器を洗ったり、キッチンを整理している間、僕たち2人はポーチに出て、おしゃべりをしていた。そしてすぐに就寝の時間。僕は、素直に、アネット、僕の両親、そしてビリーおばさんとフレッドおじさんに、おやすみと言って、そのまま眠った。
ブレンダは、急に嬉しそうな顔に変わった。さっと立ち上がり、外にはみ出ている乳房をビスチェの中に押し戻しながらドアへと向かう。僕の妻は、本当に下に行って、見知らぬ男を引っ掛け、ここに連れ込んでこようとしているのか? 信じられない思いだった。いそいそと外へ行こうとするブレンダにアンソニーが声を掛けた。 「おい、そのジャケットは置いていけ。奥さん、自分の持ち物をあの男に見せてやりたくなるだろうし、その時にはジャケットは邪魔になるだけだ」 ブレンダは、いたずらっぽくはにかんで笑い、ジャケットを脱いだ。ビスチェに押さえつけられながらも乳房がぷるるんと揺れる。妻は、ハンドバックを手に部屋を出て行ってしまった。 僕は、アンソニーの方を向いた。 「どうして僕の妻を盗むんだ?!」 アンソニーは平然とした表情で僕を見た。 「俺は何も盗んじゃいないよ。あんたの奥さんの方から、俺に抱かれたがっているんだ。俺も、今夜が、奥さんにとって、一生の思い出になる夜になるよう、きっちり楽しませてやるつもりだ。俺は、朝になったら出て行く。多分、奥さんが旦那さんのところから離れることはないだろう。もっとも、奥さんに戻ってきて欲しいかどうか決めるのは、あんたの問題だけどな。俺が奥さんの体を楽しんだ後は、奥さんのあそこは、2ドルぽっきりの売春婦と同じくらいユルユルになっているはずだから」 アンソニーは窓の外を見た。 「アレを見てみろよ。あんたの大事な奥さん、ほんとに2ドルぽっきりの娼婦のように歩いてるぜ」 窓の外に目をやり、ブレンダが、角を曲がって歩いてくる男たち全員に、手当たりしだい声を掛けているのが見えた。それも時間はかからなかった。1分もしないうちにブレンダは男を見つけたのである。いや、実際、彼女がひっかけた男は複数だった。妻が、路上だと言うのに、2人の若者たちの股間に手を伸ばし、その部分をぶるぶると揺すり、ホテルへ連れ戻ってくるのが見えた。 「ブレンダがあんな風に振舞うなんて、信じられない」 「まるで売春婦みたいにってことか?」 「ああ」 「コロンのせいだよ」 「え?」 僕はアンソニーに向き直った。 「俺のコロンさ。・・・俺が体につけているコロンのおかげで、どんな女でも、俺の匂いが嗅げる程に近づけば、娼婦に変身してしまうのさ。俺のちんぽを手に入れるためなら、どんなことでもするようになるし、スペルマをぶっ掛けてやれば、ロケットのように宙に舞い上がるようになる。まあ、見ていれば分かるぜ。ブレンダはブレーキが利かなくなるはずだ。むしろ、俺に抱かれなかったら、奥さん、病気になったみたいになるはずだぜ」 「だったら、どうして、そんなコロンをつけているんだ?」 「女が好きで、女とやるのが大好きだからだよ」 ふと、今はブレンダはアンソニーのそばにいるわけではないことに気がついた。 「もし、お前のコロンを嗅ぐことで女たちが罠に落ちてしまうというのが本当だとして、だったら、どうしてブレンダはあの男たちをひっかけているんだ? 妻は今はお前のコロンの匂いを嗅いでいないはずだ」 アンソニーはクククと笑った。 「コロンの化学成分のせいさ。コロンの香りでブレンダは俺に興味を持った。それを受けて、俺は顔を奥さんのおっぱいにたっぷり擦り付けたし、唾液をつけて舐めまわったわけ。コロンと俺の体液とあんたの奥さんが分泌した汗や体液。そいつが混じりあうと、俺と奥さんの間にはがっちり絆ができてしまうのさ。この絆は、俺と奥さんの両方が性的に完全に満足するまで、絶対に切れない。俺の場合は、3発までが限界だ。だが、あんたの奥さんは、それだけじゃ足りないだろう。俺が奥さんに、他の男を連れて来いって言ったわけは、それなんだよ。奥さんが、最後にはきっちり満足してもらわないと、俺が困るんだ。俺が終わった後、奥さんがまだやりたくてムンムンしたままだと、いつまで経っても絆が切れないことになってしまう」
そして翌日になっても、シャルロットは自分の使命を忘れていなかった。僕がスーザンにセックスを持ちかける計画をちゃんと立てたか知りたがっていたし、それをすることが僕の「義務」だと繰り返した。それでも僕が、そんなことを考えるのは嫌だと断ると、シャルロットは、考え込むような表情に変わったのだった。僕は彼女が何かたくらんでいるのではと感じ出した。 その日の夜も、僕たち3人で夕食を取った。食事の後、シャルロットは僕とママの2人を自分の部屋へ来ないかと誘った。一緒にお酒を飲みましょうと。彼女の突然の提案に僕は驚いたし、やっぱり何かたくらんでいることがあるんじゃないかと不安な気持ちになった。結局は、彼女の提案に乗ったんだけれども。 シャルロットはシャンパンを注文し、僕たち3人でそれを飲んだ。しばらく経つと、彼女は会話の話題をセックスのことに向け始めた。それに、スーザンがすごくセクシーだと何度も言う。さらには、ママの前だと言うのに、僕を引き寄せて、キスを仕掛けてくる。ママは、僕たち2人だけにして、この場から去るべきと思ったようだった。でも、それを見た瞬間、シャルロットがママに言ったのだ。 「スーザン? 彼、あなたのこと思って体を熱くさせているのよ。ほんとだから!」 僕が顔を真っ赤にさせたことは確かだと思う。何かものすごく。でも、驚いてしまったのだけど、ママは面白そうとでも言いたげな顔をしたのだ。そして、シャルロットのところに近寄ってきたのである。 「あなた、私のことセクシーだと思う?」 「ええ、もちろんよ」 この流れの間も、ママは依然として楽しんでいるような顔をしていた。 「私の体、セクシーだと思う?」 ママは、シャルロットにそう訊きながら、ゆっくりと両手を自分の体に沿って這い上がらせ、胸のところまで持ってきたのだった。シャルロットは、口が利けずに、ただ目の前のママの体を見ているだけ。 その後、ママは体を傾け、シャルロットにキスをした。彼女の唇に! ママとシャルロットのキスは長々と続いていて、ママは、キスをしながらシャルロットの服を脱がせていた。そして、ようやくキスを解いた後、ママはシャルロットの乳房をゆっくりと撫で始めたのである。シャルロットは、ただ唖然として座っているままだった。驚きによるのか、口をあんぐりと開けたまま、少しうっとりとした表情になってママが自分の胸にしていることを見ている。だんだんと彼女の息づかいが荒くなっているのが分かった。 ママは、裸にしたシャルロットの全身を両手でさわさわと触り続け、やがて、そのママの手の一方がシャルロットのお尻に滑り込んだ。僕は、頭をくらくらさせながら、ママとシャルロットの姿を見ていた。そのとき、ママが僕に言った。 「シャルロットの顔の前に来て! ズボンを脱いで!」 僕はママに言われた通りにした。するとシャルロットは、何の躊躇いもなく、すぐに僕のペニスにむしゃぶりついたのである。ママは、まだ片手をシャルロットの脚の間に入れたままだったし、シャルロットはますます息づかいを荒くし、小さく悲鳴のような声も時々漏らしていた。それでも、彼女はママによる愛撫に駆り立てられているように、僕のペニスをどんどん口の中へ飲み込もうとしているようだった。 ママは愛撫を続けながら、僕が脱ぎ捨てたズボンからベルトを引き抜いた。そのベルトを2つに折たたんで手に握っている。そして、今にもイキそうになっているシャルロットに言ったのだった。 「シャルロット! 今からお前のお尻に鞭をくれてやるわね!」 そして、その言葉は冗談でもなんでもなく、ママは立ち上がって、本当にベルトで叩き始めたのだった。シャルロットは、僕のペニスを咥えたまま、尻を叩かれるたびに声をあげ、呼吸も乱れきっていた。それを受けて僕も、今にも射精しそうになっていた。
婦人は、私たちと同席することに決め、少し太めの体を滑らすようにして、私の右隣の椅子に座った。彼女が腰をおろす間、私は少しだけより綿密に彼女の姿を見てみた。顔は、多少、年齢を感じさせるものの美しいし、肌は若々しく、体も、少し大きいとは言え、均整が取れていた。明らかに、若かった時には、ひと目を惹く美人だっただろうと思う。婦人は身を屈め、バッグを脇の床に置きながら、私の靴に眼を向けていた。実際、少し必要以上に私の靴を見ていたと思う。それから体を起こし、今度は、少し恥ずかしそうに、私のピンクのブラウスに目を向けた。 「あなたのお家族は、ピンク色がお好きのようですわね」 婦人は、微笑みながら言った。 彼女が気弱に話題を切り出したのを見て、私は思い切り、その話題に飛びついた。 「ええ、そうなのよ。ビッキーも私も、ピンク色はとても刺激的だと分かったの」 婦人はにやりと微笑んだ。「そうね、ビッキーさんも、ピンク色がとても似合っているもの」 そこでゲイルも会話に入ってきた。「ビッキーさんって?」 私はゲイルに顔を向けた。「あら、そうだったわ。まだ、そこまで話していなかったわね。ビッキーというかビクトリアだけど、ビックと呼ぶより、そう呼んだ方が私たちのゲームには合っていると思ったの。ちょっと口を滑らせちゃって、話す順序を間違えちゃったわね・・・」 そのとき、私は、まだ自己紹介すらしていなかったことに気がついた。 「ごめんなさい。私の名前はドナ。そして、こちらがゲイル。ビックの秘書をしているの。そして、あなたは・・・?」 「ジャンヌです」 そう言って彼女は美しい手を私に差し出し、次にゲイルに差し出した。 「ドナ?・・・ビックはビクトリアになってどのくらい経つの?」 「本当のことを言うと、まだ48時間も経っていないの」 ジャンヌは呆気に取られていた。ゲイルの顔にも驚きの表情が浮かんでいた。 「でも、彼、女性のものを着けてひと目のつくところに出ていても、ほとんど快適って言ってよいほどに振舞っていたと思うけど。私、もっとずっと前からだとばかり思っていたわ」 「まあ、でも、信じて欲しいんだけど、彼、全然、居心地がよいわけじゃなかったのよ。彼をレストランへ連れ込むだけで精一杯だったのよ」 ジャンヌは、またも驚いていた。
私たちの話は第6章でも続けられていた。第6章「現実が夢になったとき」。 「・・・彼女は限りなく私を愛してくれました・・・ともかく、その時には、そう思えました。彼女は、その頃の素晴らしい始まりの時期を『夢の国』と呼んでいましたが、まさにその通りでした。そしてその後は、毎日毎日、次々に新しい夢が実現されていく日々が続いたのです。私が、『人まえ』に姿を現すことができたのは、彼女が私の世界を広げてくれたから。私が『いけないエッチな娘』になれたのは、彼女が私がそういう風になるのを求めてくれたから。私は彼女の言うことに従いました。でも、そのように従順に従ったことは、手段であって目的ではありませんでした。愛する者に従うこと・・・それは乗り物であって、目的地ではないのです。言うなれば、レンタカーのようなもの。私と彼女は、何度も愛し合いました。それも、たっぷりと。そして、それまでは秘密でなかったことを、それまでは知らなかった人々や、それまでも友達であった人々と分かち合ったのです。その気になれば、『彼女と別れてしまったのはどうして? 私は、どんな間違いをしてしまったの?』と自問することができるとは思います。でも、むしろ、『私は彼女の相手としてふさわしい人間? そのような人間になるために、私はちゃんとしていたかしら?』と自問しているのです・・・」 第8章を読んだ時、涙が溢れ始めた。第8章「夢が終わりを迎えた時」 「・・・始まりがあるものすべてには、終わりがあります。過剰に燃え上がりすぎて、とうとう、それに追いつけなくなってしまったという場合があるでしょう。飽きが来てしまったという場合もあります。現実の自分たちの姿が、求めていた自分たちの姿を圧倒してしまったという場合もあるでしょう。私たちの場合、単に、愚かな過ちを犯してしまったという理由でした。その過ちとは、そもそも、私たちが愛し合い、信頼し合い、気持ちを寄せ合ったことではありません。私たちが、愛や信頼を見失い、それを取り戻す試みをやめてしまったことが過ちだったのです。多分、あれはただのイリュージョン、ちょっとした パーラー・マジックのようなものに過ぎなかったのかもしれません。それは彼女がいつも言っていたこと。やがて、2人を覆っていた煙が晴れていき、鏡にひびが入る。パッと部屋の明かりが点けられ、現実の世界と対面させられることになるのです。2人が愛を分かち合ったベッドは過去のものとなり、家も自分が帰るべき場所ではなくなる。その家の持ち主は、すでに先に進んでしまっている。『出口はこちらよ。足元に気をつけてね』 暖かさが消えてしまった後は、外の空気も冷たい。いつか、どこかで、また暖かさを見つけるかもしれない。見つけられなくても、その思い出だけでも暖かくなれる・・・前ほどの暖かさではないにしても・・・」
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