ディ・ディは腹を立てていた。「それで、あなたはどうなの、アンドリュー? あなたは私たちにこう思ってほしいの? つまり、あなたも好きな相手と自由にセックスできるべきだと?」
僕は頭を振った。
「君たち、僕の話しをすっかり誤解しているよ。僕は連続一夫一婦制の信奉者(
参考)なんだ。僕は、ひとりの人と関係を持っている時は別の女性に目をくれたり決してしない。モノガミイの連続一夫一婦制というか、むしろ、バイノガミイで連続一夫二婦制というべきかな。そういう言葉でいいのかな? 何でもいいや。ともかく、僕は君たちとでも、普通の2倍はセックスすることになる。そうなると、ある程度、不平等さがでてくると思う。君たちは、僕の半分だけということになるから。何も、よそで男遊びをしてきてくれって言ってるわけじゃないんだよ。そういう問題で、君たちとの人間関係を損ないたくない、とそれだけなんだ」
ドニーとディ・ディは互いに顔を見あわせた。ドニーが答えた。
「アンドリュー? 私たち、あなたとできないなら、誰も求めたりしないのよ。私もディ・ディも、あなたが思ってるような自由な生き方をしている女じゃないの。セックスについて私たちがこれまでの人生で覚えてきた以上のことを、あなたは、このたった二日ほどで私たちに教えてきたのよ」
「ドニー、でも、僕が教えたというなら、ひょっとすると、君たちは、それをもうちょっと練習してみたくなるかもしれないじゃないのかな。言ってる意味が分かると思うが。ああ、何だか、君たちの口調が移ってしまったようだ。僕は君たちにそういうことをして欲しいとは思っていない。ただ、そういうことをしたとしても、理解できると言ってるんだよ。ああ、もう。ちょっと口を閉ざしていられたらいいのに」
こういう話し合いに直面し、ペニスが再び萎え始めていた。ディ・ディはすぐにそれに気づき、手を伸ばして、さすり始めた。
「どうしたの、アンドリュー? もう私たちのこと愛していないの?」
とたんに跳ねあがり、最大勃起になった。
「どう思う? 僕はトラブルを起こそうとしてるわけじゃないんだ。ただ、どんな困った状況であれ、それが生じる前に問題の度合いを和らげておこうとしてるだけ。これまで、僕は何人か他の女性と交際してきたけど、いつも、まさにこの問題で終わりを迎えてきた。前もって許可を与えていたら、あるいは、少なくともその女性が行動を起こす前に僕に訊いてくれたら、事態はずっとましだったかもしれない。そういう意味での許可を出してるつもりなんだ」
ドニーの話しアンドリューは、私たちが脚を閉じていられない女だと思っているに違いない。あいにく、私は脚を閉じておくことがとても得意な女なの。
アンドリューのそばにいる時は例外。ああ、もう、なんてこと。私、たった今、ディ・ディの目の前でアンドリューを自分専用のセックス玩具として使ってしまったばかりじゃない。それに彼は射精すらしなかった。私、すごくわがままに振舞ってたわ。その償いをしてあげなくちゃ。でも今はダメ。彼と二人っきりになるまで待たなくては。
だけど、アンドリューが提案したことについては放っておけなかった。私たちが将来的に浮気をするのを許可するなんて、無私なのは良いけど、とんでもないバカげた提案だわ。
「アンドリュー? 私たち、この関係に囚われていると感じることはないわ。あなたと付き合っていることこそ、私たちにこれまで起きたことの中で一番嬉しいことなの。これまでの生涯のうちで一番よ。問題は何もないわ。私も、ディ・ディも、あなたと同じ、一夫一婦制を尊守するタイプ。だから、この話題は完全に忘れましょう。いいわね? もう話しは充分」
ディ・ディは、まだ、アンドリューの勃起をゆっくりさすっていた。彼はベッドにのけぞる姿勢になった。彼が集中できなくなっているのは確か。
「オーケー! じゃあ、本題に入ろう。『双子』の話しをしてくれ。それに『次の世代』の話しも。君たちは、そういう考えを作りだすようなタイプじゃない。とすると、本当のところはどういうことなんだろう?」
ディ・ディは、擦ることの方に少し夢中になりすぎてきている。それははっきりしていた。
「面と面を向きあって話した方がいいかもしれないわ?」とディ・ディが言った。
そして、次の瞬間、ディ・ディはアンドリューの勃起の上にまたがった。彼女、さっき、私のことを淫乱って呼んでいたんじゃないの? ずっとアンドリューのペニスを握ったまま、自分から中に入れて、そのまま体重をかけて身体を沈めた。目をつむって頭を後ろに倒して… 「ああ、いいっ!」って言うのが聞こえた。
ディ・ディはアンドリューを押し倒していたので、彼は今はベッドの上、仰向けになっている。ディ・ディが一方的に身体を動かし続けている。それから身体を前に倒して彼にキスした(あれ、私が思うに、わざとその姿勢になって、乳首を彼の胸板に擦りつけているに違いないわ。アバズレね!)。
アンドリューは両手でディ・ディのお尻の頬を包んで押さえている。ディ・ディはあからさまに声を上げ始めた。
それから、彼女のはしたない声に言葉も混ざりはじめた。
「ああ、すごい! アンドリュー、あなたってすごく大きい! …とっても感じるの……気持ちいいわ……私の中に出して欲しいの。お願い……中に出して! …感じたいの! お願い…… 一緒にイッて!」
もう、ディ・ディは恥も外聞もない女ね。アンドリューもディ・ディの行為に乗っているようだった。それに私も、正直言って、ちょっと興奮してきて、身体が疼いてくるのを感じた。二人は、ケダモノのように動いていた。互いに相手に向かって激しく身体をぶつけ合っている。
アンドリューが叫んだ。「ディ・ディ! 僕はイキそうだ!」
ディ・ディは返事ができず、ただ叫ぶだけだった。二人とも強烈なオーガズムを味わっているあらゆる兆候を見せていた。
そしてとうとうディ・ディががっくりと崩れ、アンドリューの胸に倒れた。
ディ・ディは私の方に顔を向け、満足そうな笑みを見せていた。
「アンドリューが、ドニーの方がベッドで言葉数が多いって言ってたわよね?」
私は笑い出してしまった。でも、ディ・ディにお尻に手を伸ばして、お尻をつねってやった。
「確かドニーは『次の世代』について話そうとしていたと思うんだけど…」 とアンドリュー。