2ntブログ



女は低脳だ(11) 

確かにその通り。彼女は多分Bカップだろう。だが、体つきが細いし身長も高いので、そのくらいのバストがパーフェクトだし、ヒップにもそれが言えた。それに彼女の異国風の外見をうまく補いあっている。官能的に見えるのだ。そう、僕は、その官能性ってのを求めているんだよ。

「え、どういう意味? 僕がよく知っているようなって?」

「例えば、2、3日前みたいな。彼女のあの大きなおっぱいとか。あなたがああいうのをすごく好きなのは分かってるわ」

彼女は「すごく」という言葉をすごく強く言った。

「それに、あなたが最後にああいうことになったのも知ってるの・・・つまり、彼女の胸のところでセックスしたってことだけど・・・でも、分かるでしょう? 私そういう体をしてないから」

まあ、そうだね。僕、マイク・ハントは、彼女たち2人の可愛い娘ちゃんたちには一切隠し事をしていないのは明らか。あ、いや、1つだけはあったかも。僕が金曜日にもらう給料小切手の名前のところには、「ブレーボーイ」とは書いてなくて、「公認会計事務所、ハリス・パトリック」とあるけど。

僕はとっさに機転を働かせた。

「あ、ほら、えーっと、あれは成り行きで起きてしまったことなんだよ。つまり、何を言いたいかというと、普通はああいう風にはならないってことなんだ」

女性の中には、僕たちが欲しいのはセックスだけだと思っただけで、侮辱されたと感じる困った人たちがいる。それに、女性は、バレンタインデーにカードまでも欲しがったりするのが大半の連中だ。それくらい低能なのだ。

普通はああいう風にならないって言ったけど、僕は統計的にも真実を述べているんだ。つまり、パイズリは僕の場合、全体の15%も占めていないということだ。普通のセックスがだいたい44%、フェラチオが24%(そのうち、おおよそ39%が飲みこみありで、61%が飲みこみなし)、そして手コキが約7%かな。手コキは流行らなくなってきているのか、と思うよ。数値は几帳面に取ってあるんだ。覚えているだろう? 僕は会計士だから。でも、これは君たちが思うほど簡単なことではないんだ。例えば、パイズリだけど、最後の瞬間に彼女が口に含んだ場合、どれに分類する? こういったケースは、分析するのに非常に時間をかけなくてはならない(ちなみに、いま言ったケースについて言えば、答えはパイズリ。但し、彼女が飲み込んだ場合は別。その時はフェラチオ)。

「それは構わないの。私は他の人に干渉しない主義だし。でも、今回はそういう風な終わり方にはならないと思うわ。理由は2つ」 やけにしっかりした口調で言った。

「え?」 僕は、他に何を言っていいか分からなかった。

「その2つとは、これ」

彼女はそう言って、水着に両手の親指を引っ掛け、それを胸の中央に動かした。水着の生地が胸の真ん中に引き寄せられるのに合わせて、彼女の両方の乳房が脇から飛び出した。僕は、あごが外れるほどに口を大きく開けていたに違いない。彼女が吹き出すようにして大笑いしたから。僕がカメラを手にワンショット撮ろうとしたら、彼女は指を生地から離してしまった。水着が跳ねるようにして元の形に戻る。カシャッ! ああっ。水着を着た可愛い女の子の写真がもう一枚撮れたよ。素晴らしいねえ。

心が望むものをすべて4(4) 

でも「クール」と言ったのは控え目すぎる言い方だった。3人揃って「オー・マイ・ゴッド!」と叫んだ後、3人ともブースから飛び出て、ダニーのことを頭のてっぺんからつま先までじろじろと見つめた。親愛をこめたハグや熱狂的な賛辞の言葉が延々と続く。どんなに傷つき、壊れやすい自我でも、癒されることだろう。ようやく落ち着き、席に座りなおした。ダニーはグウェンと私の間に、その向かい側にはジャッキーとベスが座った。そして飲み物を飲み始める。2杯目が回った頃には、愛するダニーは、少しずつ、私たち女の子の1人のように変わっていた。

当然のことだが、ダニエルのことと彼女の「カミング・アウト」の話題が会話を占めた。そうだろうとは思っていたが、山ほど質問がなされた。その質問のどれ1つも、私が促したわけではない。

私の同僚たちは、当然、この「女の子になったばかりの初心者」である彼女についての、非常に感情的な側面の効果について興味を持った。それでも、この微妙な問題に気を使ってくれていたのも察知できていた。ダニーは、自分自身の信用のため、さらに私の声に出さない応援もあってか、すべてに気兼ねなく率直に答えていた。彼女は、ある種の質問に対しては困っていたように見えた。特に、彼女が男性に対して心を惹かれることがあるかどうかと言った質問がそれである。大事なことは、その問題や、それに対する彼女自身の感情的反応に、彼女が自分で立ち向かっていることだった。もし、「ダニエル」が1つの人格としてこれから成長していくことになるとすれば、当然、考えなければならないことなのである。

私はダニエルと、鼻先のパウダーを直すためトイレに行った。2人だけで行けるようにした。2人だけになったら彼女は何か私に言うことがあるはずと思っていたし、彼女が言うことも、はっきり予想がついていた。

ダニエルは私の予想を裏切らなかった。

「一体、どうして私にこんなことができるの? 恥ずかしくて死にそうだったわ!」 堰を切ったように、いきなり言い出す。

「ダニー? あなたを辱める意図はまったくないわ。前にも言ったことしか言えないわ。つまり、あなたには何も恥じるところはないということ。永遠にクローゼットの中に隠れているわけにはいかないでしょう? 外に出て、人々に会って、人々にあなたと会わせなければ。美容サロンでは、レクシともセリーヌとも、他の女の子たちとも大丈夫だったじゃない? それに先週、私と行ったクラブでも、そこにいた人たちとも、何も困ったことにはならなかったでしょう?」

「クラブは違うわ。あそこにいた人は皆、知らない人ばかりだったから。でも、今日のあの3人は、私たちが付き合い始めてからずっと、私のことを知っていた人たちなのよ」

「まさにそこが大事なところなの。あの3人は、確かにあなたを知っているわ。知的で、ユーモアがあり、心が温かく、愛情豊かで、思慮深い人間としてね。あなたは依然として、そういう人物であることには変わりないわ。ただ、それを包む『外見』が、以前より少しだけ魅力的になっただけ。あの私の友達は、それでオーケーなのよ。その点は、レクシもセリーヌも同じ。みんな、ずっと私のこと羨ましく思ってきてくれてたわ。私が手にしている愛すべき人のことを、うらやましく思ってきてくれてたの。それに、さっきの様子からすると、今は、以前に増して、そう思っているんじゃないかしら?」

「でも、前もって、教えてくれても良かったのに。そうしたら、精神的に準備ができたかもしれないのに」

「教えようと思えばできたわ。・・・でも、そうしたら、ここに来てくれた?」

彼女は鏡の中、私の顔をじっと見つめていた。私たちは口紅を塗りなおしていた。

「ああ・・・今度、君の夫として顔を出すとしたら、どんな顔をしていけばいいんだろう?」 溜息混じりに言う。

私は彼女を抱き寄せ、小さな女の子のするような笑みを見せた。

「どうして? 私があなたにそういうことして欲しいと思っているの?」

愛するダニーは、諦めたように、再び溜息をついた。

「もっと私を驚かすようなことを用意しているの?」

私はちょっと肩をすくめて見せ、にんまりとした笑顔になった。

「夜はまだまだ先があるし、私たちにもまだまだ先があるの」

ボールに戻るとすぐと言ってよいほどに、会話の話題は食事のことに変わった。5人ともお腹がぐうぐう鳴っていて、それは否定しようがなかった。誰かが、ステーキ・オン・ア・スティック(参考)とポテト・スキン(参考)を食べたいと言った。たちまち、私たちは全員でフライデーズ(参考)に向かうことになった。

ジャッキーとベスは私の車に、ダニエルはグウェンの車に分乗した。私と一緒のジャッキーとベスは、私の「新妻」のことについて、一時たりとも口を閉ざすことがなかった。彼女たちばかりではないが、2人とも、ダニーはとても魅力的だといつも思っていたと言っていた。そして、今、2人は、彼というか彼女が、何とゴージャスな女性に変身しつつあるか、そのショックから立ち直れないでいると言っている。

2人の話題は、繊細に気を使ってくれながらも、私たちの性生活の話題の周辺を巡っていた。私は、この先、ダニエルにどのような変化が待ち構えているか分からないが、ともかく、近い将来に関しては、今のままで変わらないだろうとだけ言っておいた。これまでも、ダニエルの将来についての私の見込みは間違ったことがなかったのである。ともかく、その時点では、2人とも、我を忘れるほど、私のことが羨ましくて仕方なさそうにしていたことだけは見て取れた。