この日のアンジーは前の日より濡れていた。実際、僕が彼女のあそこを舐めはじめると、ほとんど噴水のように愛液を噴き出していた。でも僕はそこばかりを舐め続けたわけではない。ときどき、固くなった小さな突起の方も唇で挟んだり、吸ったりした。そこはフードから顔を出して、真珠のように光っていた。
アンジーが何回オーガズムに達していたか、あまり注意を払っていたわけではない。分かっていたのは、オーガズムに達するたび、彼女の身体がうねっていたことだけ。そういう時、僕は決まって顔を奥に沈め、彼女の穴から溢れてくる液体を飲んでいた。
やがてアンジーは感じすぎた状態になってしまったと思ったのか、僕の身体を引き上げ、僕の顔をぺろぺろと舐めはじめた。顔についた愛液を舐め取ろうとしてだった。
僕の顔がすっかりきれいになり、その後、何回かキスをしあった後、アンジーは僕が履いていたパンティを降ろし、僕の分身を自分の濡れた穴に導き入れた。それまで僕はすでに何回か彼女の愛液を啜り取っていたにもかかわらず、そこは僕が最初に顔を寄せたときと同じく、びしょびしょに濡れていた。
すでに一度イッていたおかげで、この時、僕は長い時間、彼女を愛することができた。だが、僕がいかに長時間動き続けても、アンジーをオーガズムに導くことはできなかった。結局、僕自身が再びオーガズムに近づき、僕は片腕で自分の身体を支えながら、もう一方の手で彼女のクリトリスを擦ることにした。するとアンジーは急速に興奮を高め、僕も間もなく彼女の中に発射したのだった。
僕の射精が終わると、アンジーは、上になってる僕を引き寄せ、ぎゅっと抱きしめ、キスをした。そして言った。
「私をきれいにしたい? それとも二人でシャワーに行く?」
「僕に舌で清めてほしいんだね?」 彼女の答えは決まっていたけど、僕はあえて訊いた。
「ええ、そうなの。でも、あなたが望んでるならの話しなのよ」 アンジーは、するかどうかの決断を僕にゆだねた。
さっきアンジーが僕に僕のスペルマを口移しした時から、次に愛し合った時には、彼女のあそこから僕が放ったものを舐め取ることになるだろうなと、うすうす感じていた。少しは抵抗感があったものの、ほとんどないも同然で、僕はさっそくアンジーの身体に口を這わせながら、下方へ降りはじめた。これはさっきもしたことだが、先ほどとは異なり、今度はただ唇を這わせるだけのやり方で、僕はすぐにアンジーの広げた脚の間に顔を寄せた位置になっていた。
アンジーが両脚を持ち上げると、彼女の中から、ほんの少しだけ僕のスペルマが染み出てきた。割れ目の隅のところに小さな白濁の塊が顔を見せていて、僕の唇が来るのを待っている。僕は舌を出し、その液体の真珠をぺろりと舐め、味わった。その味は、さっきアンジーが僕に口移ししたのと同じような味だったが、彼女の素敵な愛液の味も加味されていた。
その最初の少量を味わっていると、二つ目の塊が彼女の蜜壺から顔を出した。それも舐め取ると、アンジーが筋肉を収縮させるのを感じた。とたんに、前より大きな塊が染み出てきた。
僕と彼女の体液が混じりあったそれは、口にしても問題ないばかりでなく、むしろ美味しいと感じたのは、僕にとって発見だった。僕はすべて、見つけ次第、素早く舐め取り始めた。だが、アンジーはそれでは十分ではなかったようだ。
アンジーは僕の頭に両手をかけ、自分の股間に引き寄せた。
「前に、私のクリームパイを食べた男がいたって言ったでしょう? その人が、どんなふうに食べさせられるのが好きだったか、教えてあげるわね? ちょっと私に任せてくれる? 嫌だったら、二度としないから」
僕は口を彼女のあそこに押し付けられていたので、何も言うことができなかった。
アンジーは左右の太ももで強く僕の頭を挟み、そのまま、身体を反転させた。気がつくと、僕は仰向けになっていて、アンジーは僕の顔面に座る格好になっていた。彼女の太ももは僕の頭を左右から挟み、僕の口のすぐ上に彼女の陰部が来ていた。その時、僕が何か言いたいと思っても、それはできなかっただろう。というのも、その姿勢になった途端、かなり多量のスペルマが膣口から溢れてきて、僕の口の中に流れ落ちてきたからだ。
この動きに僕は驚いていた。まさか僕の顔面に座られるとは思っていなかったから。だが、すぐに、これこそが一番良い姿勢だということも理解した。これだとクリーム色の液体が、実に楽に彼女のあそこから僕の口へと流し入れることができるからである。白い滴が僕の口に落ちてくるたび、僕はそれを飲み下し、次の滴が落ちてくるのを口を開けて待った。
アンジー自身、この垂れ流しを早める方法を使っていた。それまで僕は自分のしてることに集中するため目を閉じていた。何か顔の上で動いてるものがあるのを感じた僕は、目を開けた。すると目の前にはアンジーの指が踊っていたのである。クリトリスをいじって踊っていたのだった。
時間にして、ほんの数秒のことだったと思う。アンジーが甲高い叫び声を上げ、また絶頂に達したことを告げたのだった。と同時に、彼女自身のクリーム色の愛液が土砂降りのように流れ落ちてきて、僕の口へと入ってきた。次々と川となって流れ落ちてくる愛液を、僕はかろうじて口に入れ続けた。それは、アンジーがオーガズムにより、ほぼ失神状態になるまで続いたのだった。
その後、アンジーは、突然、手の指を鉤の形にして自分の女陰を握り締めたまま、ガクッと前のめりに倒れた。ベッドに突っ伏したまま動かなくなった。だが身体全体は、まだヒクヒクと痙攣していた。
僕には、この時のアンジーのオーガズムが、僕が知ってる中で最も強力なものに見えたと言わざるを得ない。僕はちょっと脚に触れたが、彼女は、まるで灼熱の棒で叩かれたように身体を跳ねらせた。
やがて長い時間がたち、ようやくアンジーはオーガズムから回復した。そして這うようにして僕の腕の中に来て、僕の胸板に頭を預けた。その時になっても、彼女がときどき、電極を当てられたみたいに全身を痙攣させるのを感じた。ようやく言葉を発することができるようになると、彼女は言った。
「ああ、今のは、私が誰かとしたうちで最高のオーガズムだったわ。他のどんなのよりも良かった」
「ほんとう?」 と僕は訊いた。僕の声に自慢してる雰囲気がこもってるのを彼女も感じたと思う。「あの、君のクリームパイを食べたという男よりも?」
「もちろんよ。あの人よりも良かった。彼は、あなたと違って、私が彼に女の子の服を着せるのを許さなかったし。あの人は、あなたほど自分のセクシュアリティに自信を持ってる人じゃなかったわ」 アンジーはそう言って僕にキスをした。
アンジーがこんなことを言うのを聞いて僕は驚いていた。というのも、僕自身は、自分のセクシュアリティに迷い始めていたところだったからだ。僕にはどこかおかしいところがあるのじゃないかと思い始めていたところだったのである。
僕はアンジーが彼女の服を僕に着せるのを許していた。そればかりでない。僕自身、そのような女物の下着が着心地良いと感じ始めていたのだった。
とはいえ、僕はアンジーとのセックスは好きなのだし、他の男に興味があるわけでは決してない。だから僕はゲイであるはずがない。そうじゃないか?
こんなことを考えながら僕は頭の中が混乱していた。アンジーはそれを察したのか、僕が混乱しすぎた状態になる前に、顔を上げ、僕を見上げて言った。
「眠る前にシャワーを浴びましょう?」
僕は笑った。「それこそ、僕が君をきれいにする理由だったと思うけど?」
アンジーは、着たままだったナイトガウンの上から僕の乳首をつねって、言った。
「もういちど愛し合うなら、また私をきれいにして。でも、もう眠りにつくみたいでしょう? ならシャワーを浴びた方がいいわ。じゃないと朝は二人とも臭くなっちゃう」
僕たちは一緒にシャワーを浴びた。その後、アンジーは僕に新しいパンティと新しいナイトガウンを貸してくれた。そしてベッドに入り、三十分もしないうちに僕たちは眠っていた。
つづく
いまやリロイは完全にリンダを貫いた。リンダは切羽詰まった形相でそれを受け止めていた。燃え上ってくる強烈な淫欲に必死に耐えているようだった。そしてリロイは、余裕たっぷりに、長大な武器の先端から根元までを使ってゆっくりとした抽迭を開始した。それからほどなくして、二人はリズムを獲得し、次第にそのテンポが上がっていった。ベッドが揺れ、ぎしぎしとリズミカルなきしみ音が部屋に響く。
二人のあり様を見ていたブルースは、ふと自分の腰が勝手に動いているのに気づき、愕然とした。無意識的に、リロイとリンダの動くリズムに合わせて、自分も腰を動かしていたのである。そうやってきつい下着に収まってるペニスに少しでも刺激を送ろうとしていたのだった。手で触りたいと切に願ったが、なんとか意志の力でそれを押しとどめた。
「ああっ、ああっ、ああっ、ああっ…」
リンダはいまや辺りはばからず淫らな声をあげていた。強力な突きを送り込まれるたびに、声をあげている。リンダもリロイも汗まみれになっており、二人の体がぶつかり合うたびに、ピタピタと湿っぽい音が鳴っていた。
やがて、二人とも絶頂のふちに近づいていた。リロイの体をひしと抱きよせた。ズブリズブリと繰り返される出し入れの動きに合わせて、リンダの艶めかしい声が轟き、ベッドのスプリングもギシギシとハーモニーを奏でた。ブルースは、あのベッドは確実に壊れて使えなくなるだろうなと思った。
「ああっ、もうッ…イキそう…い、いくぅぅっ!」
突然、ひときわ高くリンダが叫んだ。
ブルースは、自分の妻がこれほど完璧に動物的な欲情に身をゆだねる姿を見たことがなかったし、想像すらしたことがなかった。性的な欲望と快楽、そしてさらに高みに登りつめたいとする切実な欲求…純粋に快楽だけを求めて、明らかに理性をなくし、ほとんど気が狂った状態になっている。
オーガズムに襲われた瞬間にリンダが出した人間の声とは思えない声に、ブルースは恐怖すら感じた。こんなセックスがあるとは、想像すらしたことがない…
その瞬間、ブルースは完全に明瞭に、もう決して前の状態に戻ることはできないと悟った。そう悟ると同時に、自分は自分の妻の主たるパートナーの役割を演じるには、みっともないほど価値のない人物なのではないかという感情が湧きあがった。
リロイや、リロイのようなあのクラブの他の男たち、彼らは自分よりはるかに優れた存在であって、自分は彼らの前にひれ伏すことこそ正しいあり方なのだ。
リロイが体をこわばらせた。リンダの中にペニスを根元まで埋め込んだままじっとして動かなくなった。その間、精液が充満した睾丸からリンダの中へと噴射しているところなのだろう。
リンダは彼に必死にしがみつき、固く抱きついていた。リロイの樹液を受けつつ、歓喜にあふれたエクスタシーの顔をし、絶頂を味わっている。
二人は、それから数分間、声も出さず、しっかり抱き合ったままつながっていた。
ブルースは二人を見ながら、自分が小さく、取るに足らない存在であると感じていた。性的にかくも偉大なものを目の当たりにしている気持ちだった。そして、自分自身は、それを外から覗いているだけにすぎないと。
ズボンの中はすでにびしょ濡れであったが、今だにそこに囚われているペニスがピクピクしていた。この二人と一緒の部屋にいることが、どこかとても名誉なことであるように感じられた。
ブルースは、ふと自分の股間に目を落とし、スラックスの股に濡れた染みが広がっているのを見た。ブルースは、いまや、リロイは尊敬しなければならない男だと信じていた。彼はいまや信者になったのである。