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裏切り 第9章 (9:終) 

アンジーは私が口元に笑みを浮かべているのを不思議そうな顔で見た。そして、私の肩越しに視線を向け、スーザンとジェフがいるのに気づいた。彼女、心臓発作を起こすんじゃないかしらと思った。私の元に駆け寄ってきて、腕を掴み、横の方に私を引っぱって行き、顔を私に近づけた。

「あなた、気でも狂ったの? 自分で何をしてるのか分かってるの?」 と小さな声で言う。

私は肩をすくめ、満足げに微笑んだ。

「損失評価よ。彼らがとても優れた役者なのか、私が誰か分からないでいるかのどちらか」

アンジーの顔が真ん前に来ていた。私に心のこもったキスをしてくれそう。でも彼女は急にとまり、私の息の匂いを嗅いだ。シャンパンは完全に匂いを消さなかったのだろう。アンジーは目を丸くして、信じられないとばかりに頭を振った。

「あなたには自殺願望があると分かったわ」 と呟き、そして顔を上げて私を見た。悲しそうな笑みを浮かべている。「お口を洗う時間ね。これからあなたと何をしたらいいの?」

「何でもお好きなことを…」と彼女の耳元で囁いた。「でも、もうちょっと後まで待つべきかも…この社交の集まりが終わるまで。ここの人たちおしゃべりが大好きなのは分かるでしょう? ところで、私にこんな危険な生き方をする道を選ばせたのが誰か、忘れないようにしましょうね」

その晩、スーザンは私を見ていた。私も視界の隅にいつも彼女の姿を捉えていた。彼女は、向こうから恐い眼で私を睨みつけていた。私がまざっていたグループのひとりが横にずれた時、スーザンは私の身体にロブの腕に抱かれる私の姿を見た。その瞬間、スーザンは目を飛び出さんばかりの顔になった。その後、彼女はグループの様々な人と会話を再開したが、何度も私の方にチラチラ視線を向けていた。それを見た男性が何人か、笑顔で何かスーザンに言い、それを聞いて、彼女は顔を赤らめた。私の推測では、私とアンジーがレズ・カップルとしてポルノ作品の出演者として選ばれたとか、かな? そのすぐ後に、スーザンはジェフの腕を引っ張るようにしてパーティ会場から出て行った。

その日の夜、アンジーと私は、ロブのマンションに行き、私たちを崇拝するふたりの男性のためだけの出演作でスター女優を演じた。セックスは、ダイアナとだけしていた頃も良かったけど、今はもっと良くなっている。ここも、私の態度が大きく変わったところ。私は、もはや、狭い精神空間でひとり膝を抱えて隠れることはなくなった。

ジェフが私に何かをするとして、その時間と場所について知ることができた。すべてを知るまでには至っていないけれど、とうとう、その全体の姿が見えてきたところだ。もっと言えば、ようやく、私が優位に立てる場所が見えてきたと言ってよい。

ジェフとスーザンに偶然鉢合わせした時のアンジーの反応。あれも、パズル全体にとって大きなピースだった。アンジーについてはずっと安心できるようになっている。片や……

サム・スペード(参考)方式はダメ。シャーロック・ホームズ方式で行きなさい。

あり得ない人たちを排除していったら、たとえ誰が残っても、それがいかに考えられなくても、それが真実。

その考えは、全然、好きになれないものだったけれど。

つづく



[2013/12/25] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

デス・バイ・ファッキング 第16章 (14) 

片方が返事した。「私、どうしても分からないのは、どうしてあなた方メディアの人たちがこんなにアンドリューに興味あるのかということ。本題になってるのは子供たちの方よ。真っ先にアンドリューがそう言うでしょう。私たちのアンドリューは優しくて、ぼんやりしてて、マイウェイを行く人。ルックスもいいし、たぶん私たちにとっては世界で一番セックスが上手い人だろうけど、でも、それを除けば、ただの男。それに対して、私たちの子供はこの地球上でもっとも賢い人間だわ。なのに、本当に誰も興味を持たない」

私は驚いた。「どういうことです? 地球上でもっとも賢い人間って?」

右のブロンドが答えた。「その通りの意味だけど。アインシュタイン、エジソン、プラトン、レオナルド…。投票したら、この人たちはうちの子供たちの下にくるわね。子供たちは、ホモ・サピエンスとは違う種なの。別に作り話をしてるわけじゃないわよ。私たちの子供たちも、アンドリューに種を授かったすべてのIAMの子供たちも、全員、スーパー天才。政府がどうしてうちの子供たちを欲しがったのだと思う?」

「考えたこともなかったわ。確かにお子さんたちは賢いとは思うけど、どうして、そこまで賢いと言えるのかしら?」

左側が答えた。「子供たちがどれだけ賢いかとは言っていないわ。子供たちの賢さを私たちは知ることができないと言うこと。言えるのは、これまで生まれたどのホモ・サピエンスよりも賢いということだけ。モーツゥアルトは子供のころに交響曲を書いたから、たぶん、彼は近いとは思う。でも、うちの娘のひとりは、4歳のときに100万ドルを稼いだんです」

私は笑ってしまった。確かに、その馬鹿話は聞いたことがある。でも、この二人、冗談を言う点でも比類がないの?

「100万長者の娘さんがいらっしゃると。そのお金、娘さんがひとりで稼いだと。どうやってですか? パソコンで印刷して?」

あんたたち、もうよしてよ。私を馬鹿な人みたいに扱うのはやめて。そう言いってるつもりでこう言った。

右側が言った。「娘はデイ・トレードをしてるの。私たち、彼女が3歳のときに市場のことを勉強するよう、1万ドルを与えたの。さらに、4歳になった時に、もう10万ドル与えたわ。娘が5歳になった時には、そのお金を150万ドルに増やしてた。アンドリューは、その情報がIRSに警告を発し、驚いたIRSが司法長官に伝えたのだろうと考えているわ。私たちには分からないけど、彼はそういうふうに理論を立てている」

私はまだ疑っていた。「では、娘さんは株式市場で150万ドル稼いだと」

左が言った。「いいえ、娘は先物取引市場もやってるの。今では利益は1億ドルくらいになってるんじゃないかしら。ここの土地から200メートルほど先で建設工事が行われてるのに気づいた? あれは『新人類大学』の建設工事なの。その建設費は市場でエレが稼いだお金から出てるんですよ」


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誰とやったか知ってるぜ 第8章 (13) 

俺の手は依然としてバルの胸を押さえたままだ。バルは俺とまっすぐに視線をあわせていた。淫らっぽい表情が浮かんでいる。

「本当かなあ。トリスタのお母さんは世界中で一番善良なご婦人だと思うけど」 と最後にもう一回バルの柔らかな胸を握った後、手を上へずらした。

首にかけてオイルを塗り始めると、バルがさらに身体を起こし、俺に近づいてきた。ふたりの顔が近づく。彼女のセクシーなアーモンド形の目を見つめる。彼女の温かい息が俺の顔に当たる。

「彼女のお母さんは淫乱よ」 とバルは小さな声で言った。

それを聞いて、俺は手を止めた。突然、トリスタの母親のワインセラーで自慰をしてる姿が浮かんだ。

俺はそそくさとバルの首にオイルを塗り終え、彼女から離れ、仰向けになった。

「よしてくれよ」

「いいえ、本当よ」 バルは小さな声でそう言い、乳首を覆っている小さな三角布の位置を調節した。気づかぬうちに乳輪の端がはみ出ていたからだった。

「じゃあ、話せよ」 と期待してるのを伝えるような声で言った。

「どこまで知りたいの?」 とバルはニヤリとしながら、俺の手に手を重ねて言った。

「全部、教えてくれよ」 と彼女の手を握りながら頼んだ。

「あの人、確かに隠すのが巧いけど、でも私は見たの。ワインセラーでオナニーするところをしょっちゅう見てるわ。それに教会の秘書官と時々、外で会ってる」 とバルは顔を上げ俺を見た。

「ほんとによしてくれよ」 と俺は話しを聞いてビックリしているように演じた。

「真面目に言ってるのよ。あの人、マルチナと一緒にどこかのクラブに行って、一晩中、無茶苦茶にやりまくってるのよ」 と小さな声でくすくす笑った。

「でも、あの石頭の旦那に見つからずに、そんなことできるのかなあ?」

「旦那さんがぐっすり眠るまで待ってるのよ。それから教会の地下室に行って、そこから外に出るの」 とバルは俺の手に指を絡めながら言った。

「信じられないよ」 と半ば驚いてるふうに俺は返事した。

「じゃあ、信じなくてもいいわよ……でも、私には証明できるわ」と自信を持ってるふうにバルは言った。

「どうやって?」 と俺は身体を起こし、バルと対面した。

「今夜、遅くだけど、何か用事ある?」 とバルはビーチにいる他の人をちらっと見やった。

「寝てるよ」 と俺もあたりを見回した。

「真夜中の12時に、教会の地下室のところにいるから、会いに来て」

「どうやったら見つからずにそこに行けるんだ?」 と俺はまた仰向けになった。

「教会の裏に階段があるの。そこを降りて。私がカギを開けて、あなたのこと待ってるから。そうしたら証拠を見せてあげるわ。私が言ったことを信じるはず」 と彼女も仰向けになった。

ちょっと考えた。今日は何をしなければいけなかったのか。まず、ブラッドの家に行って、ステファニからカネを巻き上げなくてはならない。その後、6時半にはミセス・グラフに会う。

「ああ、分かった。行くよ」と返事した。トリスタの母親が本当に淫乱なのか確かめたい。


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淫乱ママ 第9章 (10) 

「ケイト! 早く来いよ!」

嫌悪してる人の声がして、一気に嫌な現実に戻された。フランクはあたしの手を引っぱって、メインステージの真ん前のテーブルへと連れて行った。

何だか、クラブにいる全員があたしのことを見ていた。テーブルに近づき椅子に座ったけど、ステージ上のストリッパーまでもあたしを見てる。あたしはすぐに脚を閉じた。みんなの飢えるような眼でパンティの奥を見てるような気がしたから。

クラブの中を見回すと、全体がひとつの大きな部屋になってて、そこにテーブルやら椅子やらがちりばめられている感じだった。カウンターバーは奥の壁際にあって、ほとんど裸同然の女の人たちが、お金を払うお客さんに飲み物を注いだり、出したりしていた。ウェイトレスはどの人も、小さなパンティと露出気味のブラジャーの姿。中にはセクシーなシースルーのランジェリ姿の人もいた。飲み物を運び歩くときに、お客さんたちにじっとり身体を見られるようになっている。

そのウェイトレスのひとりがあたしたちのところに来た。変態どもひとりひとりに注文を聞いている。若くて、ショートにした黒髪が可愛く、身体も素敵なプロポーションをしている娘さん。

この子、あたしに注文を聞く時、あたしの顔を見るより前に、あたしの胸に目を向けて、舌舐めずりをした。ほんの一瞬のことだったけど、その時の彼女の表情を見て、ちょっとドキッとしてしまった。注文を言うと、彼女はにっこり笑って、またあたしの身体に視線を向け、それからウインクをしてカウンターへと戻って行った。

フランクの方をチラリと見たら、この人、今の出来事をずっと見ていたみたい。ああ、もう! この変態男はそんなところ見てる必要ないのに! でももう遅い。

歩いていくあの子をちょっと盗み見したら、お尻が丸出しになっている。素敵な丸いお尻。それをみんなに見えるようにしていた。分かってる、分かってるわよ。あたしはそんなことしなくてもいいのは分かってるの。ちゃんと自分を抑えて、あの若い娘のお尻を眺めちゃいけないの。

「おお! 次はレイブンだぞ。もっと近くから見ようぜ!」 とフランクがあたしに手を差し出した。

いやいやながら彼の手を取って、一緒にステージに近寄った。フランクはステージの真ん前の椅子に座り、ここに座れよと言わんばかりの顔で隣の椅子を見た。ちゃんと椅子を引いて招くことすらしない。

仕方なく自分で椅子を引いて座った。その間、フランクはポケットから1ドル札の束を出していた。すぐにあたしたちの横に、他の変態仲間も集まってきて、レイブンという女性が出てくるのを待ち遠しそうにし始めた。

音楽がセクシーな電子音楽にかわり、ステージの後ろのカーテンが左右に開き始めた。

ひとりの女性が前に進んできた。そしてみんなの目がいっせいにステージに向けられた。あたしもそのひとり。彼女の美しさから目を逸らしたいとどんなに思っても、どうしても見ないわけにいかなかった。信じられないほど魅力的な身体をしてて、じっと見つめてしまっていた。

黒っぽい長い髪。それが肩から背中にかけて流れるように伸びている。セクシーなウェーブがかかっていて、ちょっとエキゾチックな印象を与えてる。と同時に、その身体。まるで磁石のようにみんなの視線を惹きつけていた。胸はすごく大きくて、すでに固くなってる乳首が薄地のレース・ブラを通して突き出てるのが見える。小さなパンティはバギナのところだけを覆っているようなもの。どこにも陰毛が見えないから、あそこはつるつるに剃ってるのは明らか。


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ライジング・サン&モーニング・カーム 第9章 (9) 

ノボルは怒りを堪えることができなくなり、ゲンゾーを見た。「イクゾ[Ikkuzo]」

ゲンゾーは頷き、刀を抜いて隣の部屋の窓から音も立てずに忍び込んだ。彼の忍術の能力は、ノボルと出会ったときと少しも変わらず、鋭い。肉を切り裂く音、そして驚きの声と苦しそうな小さな悲鳴、そしてその後に床にどさりと倒れる身体の音がした。ノボルが部屋に入ると、ゲンゾーは刀から血を拭っているところだった。床には兵士たちの頭が転がっており、それぞれ首を失った自分の身体を見ていた。娘たちは部屋の奥の隅にたがいに寄り添い固まっていた。震えながらノボルが近づくのを見ている。

「コエン・チャン・ター[Koen chan ttah](大丈夫だよ)」 とノボルは優しく声をかけた。娘たちは驚いて彼を見つめた。

「私たちの言葉を知ってるの?」 娘たちの中の年上と思われる娘が訊いた。

「ああ。私たちと来た方がいいね。安全な場所に連れて行ってあげるから」 とノボルは、危害を加える意図はまったくないと示すように、両手を上げてみせた。「約束する。絶対に君たちには害を加えないから」

娘たちは黙って頷き、ノボルたちの後をついて、薄汚れた部屋を出た。

ゲンゾーは落ち着かなそうに振り返り、ただひとり部屋に残っている女の子を見た。強姦され、その跡も残ったままぐったりと横たわっている。その娘のところに行き、見降ろすと、娘は頭を振って、抵抗するような気配を見せた。ゲンゾーは、馬鹿なことをしないようにと顔の表情でメッセージを送り、両腕で娘を抱え上げ、ノボルたちがいるところへと彼女を運んだ。そして、ノボルが他の部下たちに出来事を説明している間、彼女を畳みの上にぶっきらぼうではあるが、優しく、寝かせた。その娘の妹が彼女にしがみついた。まだ震えが止まらないらしい。

「クニオ、誰か信頼できる人を探してくれ。この娘たちを韓国に送り返してもらうのだ。必要とあらば、日本人の娘のような服を着せてもいい。金が必要だったら私がいくらでも出す」

「はっ!」 クニオは早速、手配をしに去った。

振り向くと、ゲンゾーが姉妹たちを心配そうに見まもっていた。それを見てノボルは腕を組み、あのジウンが喉を掻き切って自害した時を思い出した。「少なくとも、この娘は生きている…。この子たちは明日の夜に連れて行こう」

その日の真夜中、ノボルたちは悲鳴を聞いて目を覚ました。悲鳴に続いて、絶望した泣き声が聞こえた。部屋へと駆けると、あの強姦された娘が首を吊っていた。寝台の掛け布を使ったのだった。幼い妹が彼女の脚を抱きながら啜り泣いていた。「ウニエ! [Unnie](お姉さん)」

「なんてことを!」 ノボルは叫んだ。

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