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田園で拉致されて (1) 

「田園で拉致されて」 Kidnapped in the Country by Black Demon

「襲われた女教師」の続編

デスクに座り、テストを受けているクラスの生徒たちを見回しながらジルは思い出していた。たった半年前に起きた出来事を。

目を閉じ、恐ろしさに身震いする。あの日、集会をサボる生徒たちがいないか学校の裏手を巡回するよう求められた。

「ああ………人生って、たった一回の忌まわしい午後の出来事で、こんなにも急激に変わってしまうものなの?」 

身体じゅうを震わせながらジルは溜息をついた。

「たった半年前までは、私はただのジル・アンダーソン先生だった。愛情あふれるハンサムな夫と結婚し、ふたりの可愛い子供に恵まれ、幸せな生活を送っていた無垢な28歳の高校教師。それが今は………。ビルに知られたらどうなってしまうの? 自分の愛する貞淑な妻が、永遠に元に戻れなくなっっていると知ったら……。犯され……彼に妻としてふさわしい純粋無垢な女ではなくなってしまっていると知ったら。大切な妻が、邪悪な黒人の用務員に犯され、汚されてしまったと知ったら、ビルは何と言うかしら? 何をするかしら?」

物思いにふけりつつ、ジルはこう思った。

「ビルはとても理解がある人だし、寛大な人だわ。だから、黒人が私の身体を奪ったという、恐ろしい事実も受け入れて克服できるはず。とりわけ、あの男が私をレイプした事実を考えれば、そう考えてくれるはず!」

そしてジルは、また、あの運命の日の出来事を思い返していた。生徒たちが全員クラスに戻って行くのを見た後、学校敷地の奥を見回りに行くのを志願したところ、校長から、巡視した後、問題がなければ、そのまま自宅へ帰ってよいと言われたこと。そうして見回りをしていたら、谷間のようなところから子供が怪我をしたような声が聞こえたこと。その子供のことが心配で、すぐにその場所へ駆けたこと。その時、その声は邪悪な用務員がテープで流していた嘘の声だとは、知る由もなかったこと。

涙が溢れそうになり、ジルはまばたきをした。今でも鮮明に覚えている。白いハイヒールで谷間の底へと急な坂を降りて行くと、突然、両脚を払われ、坂を転げ落ちたこと。一瞬、気を失い、そして意識を取り戻すと、すでにあの邪悪な男の腕の中に抱きすくめられていた。

思い出すに恐怖にぶるぶると体が震えてくる。男に服を引きちぎるようにして剥ぎ取られた。そして、あの恐ろしい男のズボンのチャックを強引に降ろさせられ、さらには、アレを握りしごくように仕向けられた。

「ああ、何てこと…………。あの後、私がさせられたことを知ったら、ビルは死んでしまうわ………。あの腐ったような匂いのペニスを口に入れられた…………大きな黒いペニスを!」

さらに、その後に起きた卑しい行為の数々も思い出す。あの用務員に女陰を犯されたばかりでなく、アナルまで犯されたことを。

「ビルなら、あれが私の意志ではなかったことを理解できるはずだし、それでも私を愛してくれるはず! でも………、でも、あの後のことは、いくらビルでも決して許してくれないわ………。あの何週間か後に、あの男が家に来た時に起きた出来事は……………。絶対に許してもらえない!」

あの日、あの男が自宅の玄関先に立っていた。そして、もし帰ってほしいなら、帰ってやるぜと言ったのである。

「あの時、私は何をしたの? あの時、私は、玄関先で下着を降ろし、あの男を家に迎え入れ、あの大きな黒ペニスを握って、夫婦の寝室へと連れ込んでしまった!」

あの用務員は今はジルの学校を辞め、町を去った。その後、あの男が小切手を偽造した件で警察に逮捕されたらしい。その点で、ジルは安心していた。これで彼女の秘密が暴露される心配からも、あの男が持っていた磁力からも逃れることができたから。

その一方で、ジルは空虚感を否定できずにいた。あの悪魔のような用務員が彼女にもたらした名づけようのない何か。それへの渇望。

愛情豊かで心優しい夫との優しくいたわり合うような愛の行為では、もはやジルは満足できなくなっていた。毎晩、ベッドの中、ジルはねじ曲がった興奮を思い出していた。自分のカラダを性的に支配することだけを望む男に、強引に身体を奪われ、あらゆるやり方で男を喜ばすように無理強いされる。そんなふうに扱われたいと。

季節は夏になっていた。ジルがあの出来事を心の奥へとしまい込むのにつれて、彼女の生活も次第に元の普通の状態に戻りつつあった。夏の休暇に入ってからの最初の6週間は、子供たちと遠足や催し物へ出かけ、家庭生活を楽しんだ。そうすることにより、あの忌まわしい切望や性的妄想も薄れ始め、それにいつも伴う罪悪感も薄らいでいった。

いまジルは、家族と1週間ほどの旅行に出かけていた。田園地帯を通り抜け、海岸のリゾート地に行く旅行である。旅行初日は、田園地帯にあるビルの実家に泊まった。その後、子供たちは祖父母のところに預け、週の残りはビルとふたりっきりで豪華な海岸リゾート地に行くことになっていた。


[2014/01/20] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

ライジング・サン&モーニング・カーム 第10章 (1) 

「ライジング・サン & モーニング・カーム」 第10章 The Rising Sun & The Morning Calm Ch. 10 by vinkb


*****

これまでのあらすじ


16世紀釜山。地元娘ジウンは日本人ノボルと知り合い、ふたりは結ばれた。しかし翌朝、ジウンはノボルの弟サブローらに強姦され、自害する。それに反発したノボルは秀吉に不死の刑を科され、狐使いの美女に半人半獣の身にされてしまう。時代は変わり現代のシカゴ。女医アンジェラはノボルと知り合い、デートをし、セックスで強烈な快感を味わう。ノボルは自分が半人半獣であることを打ち明けた。二人はアンジェラの家に向かうが、ノボルは何か危険を察知し、彼女を連れて自宅に帰る。サブローがノボルを追っているらしい。ノボルは自分の身体の生化学的な研究を進めていることを説明した。ノボルはアンジェラのボディガードとしてゲンゾーをつけた。ノボルは過去を思い出す。狐使いを殺した時のこと。文禄慶長の役での朝鮮水軍の李舜臣との交流のことを。さらに戦時中の日本のことを思い出し、うなされる。


*****



寝返りを打ったノボルは、横にアンジェラがいて片肘をつきながら横寝になって、彼を見つめているのを見て、軽く驚いた。普通、ノボルは簡単には驚くことはない。だから、アンジェラを見てビックリしてちょっと息を止めたのは、彼にとっては大きな反応だったと言える。

「ずっと起きていたの?」

アンジェラは姿勢を変えずに頷いた。でも何も言わない。

「何か気になることでも?」 彼女がずっと起きていて、こんなに真剣に見つめるているのは、ノボルにとって奇妙と思われることだった。

アンジェラはゆっくりとまばたきし、じっとノボルの顔を見てから言葉を発した。「何が起きてるのか話してくれる?…」 そして乾いた口調で付け加えた。「…あまり困ることじゃなければだけど、ノボル殿」

「前にも言ったように、何でもないんだよ。仕事に行く準備をすべきじゃ?」

「話題を変えないで!」 と彼女は食ってかかった。「この二晩、あなたは寝ている間、うなされて、韓国語で何かつぶやいてるのよ。説明してほしいと言うのも当然だと思うけど」

ノボルは、アンジェラがこの話題を放置してくれるのを期待し、彼女を抱き寄せた。「そのことについて話すのは、まだ早すぎる」

アンジェラは不満そうに頭を左右に振った。「こういう手を使うのは避けたいと思ってたけど…」

「こういう手って?」

そう言いかけたところで、ノボルの唇から不意に喘ぎ声が漏れた。アンジェラが羽毛のような繊細な手つきで彼のペニスを愛撫し始めたからだ。指先で包皮を剥かれ、肉茎がみるみる長さを増していく。ノボルは催眠術をかけられているようにアンジェラの瞳を見つめた。

柔らかな手でしっかりと握り、しごき始める。やがて大粒の先走りの滴が溢れ始め、彼女の指を伝って流れ始めた。アンジェラは舌を伸ばし、その滴を数滴、美味しそうに舐めた後、残りの滴を使って、敏感な頭部をヌルヌルにし、ゆったりとしたペースで本格的にしごき始めた。彼女の手の甘美な動きで、ノボルのペニスはさらに先走りを出し、すぐに、彼女の指が彼の勃起を揉みしごくたびに、ぬちゃぬちゃと湿った音を立てるまでになった。

アンジェラは微笑みながら、しごき続け、さらに彼の顔にまたがった。ノボルは両手で彼女の腰を押さえた。彼の腹筋が緊張した。彼女の股間へ口をつけようと頭をもたげたからだ。

「ダメ!」 とアンジェラは鋭い声で言い、強く彼のペニスを握った。

「なぜ[Nazeh]?」 目の前、アンジェラの陰唇がシロップを湛えるのを見ながら、ノボルは喘いだ。その匂いで自然と口の中に唾液が溜まる。

「どうしても!」


[2014/01/20] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)