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シルクの囁き、ラベンダーの香り 第3章 (3) 


ジャネットは、押しのけようとしていない。それを察知し、クリスは得意になった。最も実現しそうにない夢が叶った以上の喜びだった。得意になった彼は、舌を突き出し、固く閉じたままのジャネットの唇に押し当てた。舌先が彼女の唇を割り、口の中に滑り込んで行くのにあわせ、今度は彼の唇から溜息が漏れた。クリスは、後先のことを考えず、ジャネットの上着の中に手を滑り込ませ、ブラウスの上から、胸に触れた。ブラウスとブラジャーの上からですら、クリスは中に包まれた乳房の熱と柔らかさを感じることができた。

突然、ジャネットは苦しそうな呻き声をあげ、力強くクリスを押しのけ、体を起こした。ハアハアと息を荒げていた。

「戻らなきゃいけないわ。患者さんが待っている」

ジャネットはそうつぶやき、芝生に覆われた坂を足早に降りていった。

クリスは、ショックを受け、同時に自分を恥ながら、その場に横たわっていた。本当に彼女にキスをしてしまったのが信じられなかった。いまだに、口の中にはジャネットの味が残っていたし、手には彼女の柔らかい胸の感触が残っていた。そして甘美な香水の香りが彼の全身を包んでいた。

クリスもオフィスに戻った時には、ジャネットは仕事に専念していた。彼女は感情的になってしまった自分を責め続けていた。だが、それと同時に、下着が湿っていることにも気がついていた。望んでもいない興奮が、依然として全身を駆け巡っている。いっそ、下着を脱いでしまおうか。そうすれば、この興奮も消えるかもしれない。そんなことすら思うジャネットだった。

最初、クリスは大喜びで、自分が成し遂げたことを自慢にすら思っていた。この年上の美しい女性にキスをし、受け止めさせることができた。さらには、彼女の胸にまで触れることができたのだ、と。だが、その日、時間が進むにつれ、クリスは、自分が大変な過ちを犯してしまったことを悟っていったのだった。彼がここで働き始めて、初めて、彼はジャネットに普通の従業員のように扱われたのである。もはや、彼を焦らすような振る舞いは一切見せず、むしろ彼女の物腰は冷たいものに急変していた。クリスは、あまりにことを急ぎすぎ、すべてを台無しにしてしまったと、自分を呪った。

翌日も事態は変わらなかった。ジャネットは、クリスに対しては、非常にぶっきらぼうに接し、仕事の要件しか言わなかった。脚も、固く閉じたまま。

クリスが知らないことがあった。それは、ジャネットが、あの出来事に関して、クリスではなく自分自身を責めていたという事実である。この若者を、自分へキスするよう仕向け、しかも胸まで触らせてしまった。そのことに関して、この上ない罪悪感を感じていたのだった。

その日の夕方、帰宅の時間になった。クリスはすっかり気力を失い、落胆していた。このまま、レドモンド先生のオフィスで働き続けるなど、できない。なんて俺はバカなんだ。クリスは仕事をやめることに決めた。直接、ジャネットに話す替わりに、辞職の手紙を書き、それをオフィスのドアの下に置く。

翌朝、ドアを開けオフィスに入ったジャネットは、手紙を踏みつけたことに気がついた。拾い上げ、クリスの手書きの文字を見る。大きな不安を抱きながら、デスクに座り、震える手で手紙を開けた。

「親愛なる、レドモンド先生

この手紙でもって、直ちに今の仕事から辞したく存じます。このような形を取ったことをお許しください。ではありますが、どうしても口頭では説明できないと感じたからなのです。先日、僕が行ったことについて、心から謝罪したく思います。あのようなことをして、一線をこえた行為をしてしまったことは、はっきり認識しています。このような手紙ですら、一線を越えたことだと思います。

先生のそばにいるといつも、僕はどうしても先生の姿を注視し続けてしまうことに気づきました。でも、自制しようと必死に努めてきたつもりなのです。こんなことを書くべきではないのは分かっているのですが、僕は、ほとんど毎晩、先生のことを思いながら自慰をしていました。夜、家に帰った後も、先生の香水の香りが忘れられず、先生が動くたびに聞こえた、シルクのストッキングの囁き声が忘れられないのです。

さらには手紙の中ですら恥ずかしさのあまり話せないようなことで、先生のことを思い、利用していたことも謝らなければなりません。このようなことを書いて、怒らせたとしたら、お許しください。このひと月、そばで働かせていただき、心から感謝しています。たくさんのことを学びました。それに先生には、僕にこの上なく親切にしていただきました。

僕がしてしまったことで、先生と父とのビジネス上の関係に悪影響が起きないことを願います。

感謝を込めて

クリス」

ジャネットは手紙を閉じ、目を拭いた。クリスはすっかり勘違いをしている、と思った。謝らなければならないのは、むしろ、あのような行動を彼に取らせてしまった私自身の方なのだ、と。


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ポルノ・クイーンの誕生 第3章 (6) 

夕食が終わりに差し掛かった頃、マークがマリアに言った。

「興味があればの話だが、実は来週、映画に出るTガールを探しているところなんだ。ブライアンと別れたばかりで、まだちょっと、と言うなら、別に気に留めなくて構わないんだが」

「いえ、とても興味ありますわ。誰が出ることになってるんですか?」 マリアは即答で応えた。

「そうか、そうか。アハハ。男優はマックスとリー。女優にはサミー・ウェイトとニューヨークから来る新しい女の子だ。もちろん、マリアにも女優陣に加わってもらうよ。Tガールが女王様の映画。もちろん君が女王様役だな」

マリアが急に気持ちを明るくさせていくのが見て取れた。

「美味しそう! サミーとはとても馬が合うの。それにマックスもリーも、素敵だし。ぜひ参加させてください。それと、ついでと言っては何ですが、撮影にステフィーを連れて行っても良いでしょうか? ちょっと、彼女に、私がポルノ映画に出ていると話したところだったんです。撮影現場でどういうことが起きてるか、彼女に見せてあげられたら、と思って」

マークは私に視線を向けた。

「もちろん良いとも。ただ、カメラが回っているときは静かにすることだけは、守ってくれよ」

夕食後、マークとトレーシーはダイニング・ルームから出て行き、残ったマリアと私で、後片付けをした。マリアは、今夜はメイク・ラブの夜だといった。メイク・ラブの夜には、マークとトレーシーは、他の者を交ぜずに、2人だけで愛し合うことになっているらしい。したがって、今夜は私は2人の寝室には呼ばれないということを意味していた。マークたちの埋め合わせを、マリアがしてくれた。

マリアと一緒に、ダイニング・ルームを掃除し、食器を洗った。キッチンもきれいにした後、私たちは、パンティとキャミソールとローブの姿に着替え、居間で、2人抱き合うようにして毛布に包まりテレビを見た。ずっと、愛撫したりキスしたりばかりしていたので、テレビで何をしていたか、ほとんど思い出せない。

とうとうベッドに入ることになり、マリアが私の寝室に来た。2人で愛しあった。単なるセックスではなく、優しく熱のこもった愛の行為だった。行為が終わった時には、それぞれ、互いの愛液を注ぎ込まれた状態で、2人ともすっかり疲れきっていた。私もマリアもシャワーを浴びるエネルギーさえ残っていなかった。私たちは、抱き合ったまま眠りに落ち、目覚まし時計がなるまで、目を覚まさなかった。

目を覚ました後、マリアと一緒にシャワーを浴び、2人でお尻を清めた。マリアは、その後、着替えをしに自分の寝室に行った。私もユニフォームに着替える。身支度を整えた後、私は、朝食をとりにキッチンへ行った。

マリアと2人、テーブル越しに手をつなぎながら一緒に食事を取った。マークとトレーシーに朝食を持っていく時間になると、マリアは私にキスをして送り出してくれた。



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カウンセリング(1) 

「カウンセリング」 Counselled Into Black (yw1560) By WimpHub

【親切にも本作のアイデアを提供くださったDarkLoveSin氏に、感謝の意を表します】

私の名前はハリーです。46歳。大手の法律事務所の副社長をしています。妻は44歳のリンダ。結婚して20年になったところです。リンダは実に魅力的で、洗練された美しさがある女性です。『グッド・モーニング・アメリカ』に出ていたジョーン・ランデン(参考)をセクシーにしたような感じ。妻は、高学歴の建築家でもあり、博士号を有しています。

妻との間には娘が2人います。ローラとジェイン。2人とも、今は別の町の大学で勉強をしています。子供たちが家を離れたことで、家の中はかなり落ち着いたものとなり、妻と2人で豊かで保守的な生活を楽しんでいるところです。私たち夫婦の唯一の問題は、性生活に関すること。この方面は、かなり深刻な下降線を辿ってきていたのでした。妻は、3年ほど前から、私とのセックスには飽きてしまったようですし、私の方も、最近では、バイアグラの助けを借りても、なかなか立たせることが難しくなってきているのでした。事態が酷くなってきたのを受け、私たちは夫婦生活に関してカウンセリングを受けることに決めました。先生は、あるパーティで私たちが知り合いになったローラ・ブランドバーグ先生です。心理学の博士号を持っている先生で、セックスの問題を専門にしてらっしゃいます。

リンダと2人で何度かローラの所に通いました。先生には、いくつか方法を提案していただきましたが、そのどれも、私たちの夫婦生活を向上させるのに役立ちませんでした。私もリンダも希望を失いかけていました。その時です。先生は、ある方法を提案なさったのでした。その提案により、私たち夫婦の人生は永遠に変わることになるのですが。

「私が提案できることは、一つしか残っていません。でも、これは、絶対に失敗に終わることはないと断言できます。実は、私自身、これによって夫婦生活が救われたし、私の患者たちにも、同じように救われたカップルが何組もいるんです。率直に言いましょう。リンダさん? 今後、ご主人のハリーとセックスするのはやめて、その代わり、できるだけ多くの黒人男性にセックスしてもらうんです」

私とリンダは、すっかり唖然として、互いに顔を見合わせました。私の方がショックが大きかったかもしれません。正直に言って、私は黒人に対して差別意識を持っているものですから。

「黒んぼどもに私の妻を性的に自由にさせるだと?!! 私は断じて認めません!!」

私は声を荒げました。ですが、リンダは、そんな私を制して、ローラに先を話すよう促したのでした。驚きました。妻はこの提案に興味を持ったようなのです。

ローラは説明を続けました。彼女がまだ大学院生だった頃、すでに結婚はしていたのですが、性的に夫婦関係がうまくいかなくなっていた頃だったそうです。その頃、彼女は、街の中心部のスラムでソーシャル・ワーカーのアルバイトをしていたとのこと。ある晩、スラム街から帰る途中、彼女は若い黒人の集団に襲われ、レイプされたそうです。そのレイプの間、ローラはセックスが非常に気持ちよいと知り、ことセックスに関しては、黒人男というのは、白人男よりはるかに優れていることを認識したそうです。その夜以来、彼女は、黒ペニスの虜になり、繰り返し刺激を求めて、その男たちの元に通い続けたそうです。やがて、彼女の夫にも、事実がばれましたが、彼は、自分の妻が黒に染められている事実を、むしろ喜んだそうです。以来、彼女は、数限りなく黒ペニスをむさぼり続け、秘密裏に、黒人の子を4人産んだと言うのです。その子供たちは、黒人の家族に預けられ、彼女の夫からの経済的支援のもと、養育されているとのこと。

私は、ひどく腹を立て、妻の腕を取り、診察室から出て行こうとしました。ですが、妻は抵抗し、座って、話しを聞くよう、言い張ったのでした。

「私たち、何かしなくちゃいけないのは分かってるでしょう? ともかくローラの話を聞きましょうよ!」



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いとこの唇 (5) 

アネットは、あっという間に服を脱ぎ捨て、駆け出し、冷たい水の中に入ってしまった。僕も、ものすごく恥ずかしかったけれど、仕方なく服を脱いだ。顔を上げると、彼女は水の中に入っていて、頭だけ水の上に出して、こっちを見ていた。僕が水の中へと歩いてくるのを見ている。僕が気まずそうな顔をしているのを見て笑っていた。もっとも、彼女の両目がどこに向けられていたかについては、絶対に間違いはない。僕のちんぽをまじまじと見ていた。

ようやく、股間が隠れるほど深い位置まで来た後、僕はアネットを追いかけ始めた。こんな風に僕を驚かせたことに対して、しこたま仕返しをしてやるつもりだった。彼女は、小さな湖の中央へと泳ぎ始め、僕も後に続いた。驚いたことに、アネットはなかなか泳ぎが上手くて、僕がいくら頑張っても、距離がなかなか縮まらない。追いつくまで1分はかかりそうな距離をキープして、先を進んでいる。僕は、距離を縮めているか確かめるため、ずっと顔を上げたまま泳いでいた。水を蹴る彼女の脚や、時々、水面から顔を出すお尻が見え、その意味では眼を楽しませることができた。

突然、アネットは泳ぎを止めた。僕は知らなかったのだが、この採石場の水溜りの中央には大きな岩があったのだ。水面下13センチほどところである。何分もかからぬうちに、僕にも、その岩は、たった一人しか座れない程度の大きさであることが分かった。アネットが先にその岩に着いていて、腰掛けていたのである。乳房がつんと突き出ていて、胴体全体も丸見えになっていたが、腰から下の部分は水の中。

この水溜り、川の1部とかといったものではなかった。ただ単に雨水が溜まっているだけで、流れがあるわけではない。ということはどういうことかと言うと、多少、汚れた淀みなのであって、手を沈めたとして、30センチかそこらなら見えるけれど、それ以上深くなると、どんよりとして見えないということ。

で、ということは、またまたどういうことかと言うと、水を通して、彼女のお尻とか、両脚の付け根に生えている若々しい陰毛はちゃんと僕にも見えるということ。残念ながら彼女は両脚をぴっちり閉じていた。

ようやくアネットに追いついたけれど、僕はちょっと息が切れていた。岩にすがりつきながら、彼女に話しかけた。

「ショックだよ」

「可愛い私に?」 おどけ気味な言い方。

「いや、ここのみんなに」

僕はヌードビーチは初めてだった。『プレイボーイ』で、フランスのヌードビーチの写真を何枚か見ただけ。でも、それまで、僕はその写真は偽物だとばかり思っていた。一体、ひと目があるビーチで誰が裸で歩き回るというんだろう、って。

「しかも、ここはノース・ダコタなわけだろ?」 どうやら、僕は、ノース・ダコタについて間違った典型例を覚えこんでいたらしい。

アネットは笑い出した。「アハハ! やめてよ! 水着なしで水につかるのは、ここでは、昔からの遊びなのよ。それに、この採石場は、まさにぴったりの場所でしょ? 人が通る道から、ずっと奥に入ったところにあるから」

アネットは僕の視線が気になり始めたに違いない。するりと体を滑らせ水の中に戻った。替わりに僕が岩に上がった。上がる時、ちょっと滑りそうになったが、何とか這い上がる。足を前で交差させ、あぐらをかいた。

「警察は、この場所を摘発したりしないの?・・・怪しいパーティをやってるとか、そんな理由で?」

「あら、そういうのは全然ないわよ。一種の、文章になっていない決まりのようなもの。ただ、裸で水につかること、それだけ。ここでキスする人すら見たことないわ。みんなとっても思いやりがあるの。じろじろ見たりすることもないわ。まあ、時々、誰か新人が来たら、すぐに分かるわね。そういう人はやっぱりじろじろ見たりするから。でも、それも、最初の1、2分だけよ」

僕は岸の方に目をやった。でも、100メートルくらい離れていたので、小さな人影がまばらに見えるだけだった。


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報復 第3章 (9) 

例のEメールを発信した後は、ロイド、ダイアン、そしてバーバラからの電話は、怒りがこもったものに変わった。バーバラは、勤めているレイノルズ・アンド・サンズ社に長期休暇を願い出た。職場でのハラスメントや不快感を感じたのが理由である。これまで溜まっている年次休暇と正規の病欠可能日数が尽きた段階で、職場に戻るか、あるいは、無給の欠勤に移行するかするつもりだった。もちろん、バーバラは、この状況について不満を持っているわけで、その感情を、ここ数日間、電話を通じてスティーブに知らせ続けた。激しく感情をぶつける時もあれば、穏やかな時もあり、悪意がこもっている時もあれは、そうでない時もあり、何度も掛けてくる時もあれば、比較的少ない時もあった。

ロイドとダイアンは、「人として、どうしてこんなことができるのか」の類のメッセージで、スティーブを爆撃し続けた。結局、スティーブは、この類の質問にうんざりし、バーバラや彼女の家族からの電話は一切、受け付けないことにしたのだった。例外は、バーバラの祖母からの電話であった。

電話の向こう、リディアは陽気な声で話しかけていた。

「もしもし? お若いの、そっちの調子はどうかね?」

「こんにちは、リディア・・・僕は大丈夫ですよ。そちらは?」 スティーブは、電話を受ける前に、発信者のIDを注意深くチェックしていた。この電話は、彼にとって、是非とも受けたい電話であった。

「クソババアにとっちゃ、ゴキゲンだぜ」

この返事は、リディアのお気に入りの決まり文句だった。これを聞くと、スティーブはいつも思わず笑ってしまう。リディアが言うたび、いつも心底笑ってしまうのだ。多分、彼女は、使うたびに、微妙に言い方や、熱の込め方を変えるからかも知れない。毎回、違うように聞こえるのだ。

「その言葉を聞いて嬉しいです」 スティーブは温かみを込めて言った。

2人はしばらく、他愛無いことを話し合ったが、その後、リディアは突然、核心に触れた。

「ところで、お前さんは、我がモンゴメリー家に、ひと騒動、巻き起こしちまったようだね」 

スティーブは肩をすくめた。「ええ、分かっています。僕が巻き起こした部分もあれば、離婚訴訟の仕事の一部といえる部分もありますけど」

「ふむふむ・・・お前さんは、どうしても、ああしなければならなかったんだろうよ・・・お前さんが、みんなにあのメールを送ったことだけどね」

リディアの言葉にスティーブは驚いた。

「・・・そう言ってくれたのは、あなたが初めてですよ。でも、そういう感想は、ロイドとダイアンの間では、あまり、人気がある感想ではないんではないですか?」

「まあ・・・あたしゃ、あんなの全然、気にならないからね。ともかく、あたしには、外からの何らかの圧力がないと、家のバービーちゃんは、ずっと続けていただろうって思えるのさ。いつまでも正気に戻らずに、あの馬鹿と話したりメールしたりし続けてただろうってね・・・・

「まあ、何と言って良いか・・・あたしゃ、バーバラがあいつに会っているとか、そういうことを言おうとしてるんじゃないんだよ。ただ、バーバラの話し振りからすると、あのバカ野郎が彼女に、お前さんがいかに下劣なのかとか、あんな風にバーバラを突っぱねて、酷い目にあわせられるのは、下劣漢だけだろうとか、そんなことを吹き込んでるのは確かだと感じたんだよ。まあ、言ってみれば、あたしゃ、家のバービーちゃんに、前もってきっちり言っておきたいって思ってるわけさ。あたしゃ、そのうち、爆発しちゃうよってね」

スティーブは笑いを堪えることができなかった、スティーブが知る限り、リディアという人間は、どんなことも、はっきりとあからさまに言う人間だった。彼が知る誰に関しても、リディアは、歯に衣着せぬ言い方をする。

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