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無垢の人質 第6章 (11) 

馬は小さな白い花がちりばめられた緑の草原を駆け進み、風がイサベラの房毛をはためかせた。イサベラは目を閉じ、頭を後ろに傾け、レオンの肩にもたれかけた。彼の両腕に包まれている感覚が嬉しい。太陽の光が愛撫するかのように彼女の顔を照らしていた。

確かにイサベラは城内を自由に歩き回ることを許されていたが、ちょっとでも部屋の外に足を踏み出すと、いつでも誰かが自分を見張っているのに気づいていた。何も気兼ねすることがないように、雄馬に乗り疾走する爽快感に、イサベラは目を輝かせた。そのように明るい表情になることは、ずいぶん長い間なかったことだった。

イサベラは、レオンが指を広げて自分の腹を押さえているのを感じた。しっかりと圧力をかけて、彼女のお尻を自分の腰の領域に引きつけていた。その彼の指が軽く彼女の腹部をさするのを感じ、イサベラは心臓の鼓動が高まるのを感じた。太ももの間に、あの、自分をとろかす快感が生まれてくる。

彼女はお尻に当たる彼の股間が、馬が駆けるたびに擦られ、熱く、長く、そして固くなってくるのを感じ、驚いて目を開けた。

イサベラは息を呑んだ。彼の手が下方へ滑り、スカートを握り、ゆっくりと絹布を手繰り上げたからだ。その手は焦らすように徐々に、しかし確実に布地をめくり上げていく……

下腹部の筋肉がキュッとひきつった。レオンの温かい手のひらが太ももの生肌にひたりと置かれたのだった。

「ゆったりとくつろげばよい」

レオンの吐息がイサベラのこめかみの赤毛を優しく撫でた。イサベラは小さく体を震わせた。

彼の手のひらで太ももを触られ、イサベラにとって切なく辛い時間が過ぎた。彼の親指がまるで拷問をするようにイサベラの柔らかい内腿を擦り、円を描いている。その場所は、彼女の秘密の部分から3センチ足らずも離れていない。

我が身を守ろうと、イサベラは鞍の上、前へずれた。少しでもレオンの身体との間に隙間を作ろうとしてのことだった。だが、彼女がそれは間違いだったと気づくのに何秒もかからなかった。その姿勢になることで、恥丘を鞍の握り手に強く押し付けることになってしまったのである。

馬が歩むたびに、彼女の下半身はその皮製の突起に擦りつけられ、邪悪な接触を続けることになっていた。スカートの滑らかな生地が間に挟まっているとは言え、むしろその滑らかさゆえに切ない疼きが高められることにしかならなかった。



[2010/01/17] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)