「…あなたのは?」 リンダはかすれ声で訊いた。
「俺の何?」
「何か遊んだり、お話ししたりできるもの、持ってないの?」
「ああ、それのことなら、君も俺にはあるのを知ってるはずだぜ。特に、君が遊ぶためのモノをちゃんと用意してある! 俺のプレゼントを見せてやるから、そこにひざまずいてくれるか?」
リンダは、同じことを二回頼まれる必要はなかった。嬉しそうにいそいそとジェイムズの前に移動し、床に正座した。ずっと彼の股間を見つめたままだった。
パーティのホールにいたときは、さり気ない態度を取っていたリンダだったが、今はもはや、そんな振る舞いを取り繕うこともできなくなっていた。
「それで、話してくれないか? 旦那にあの首輪を初めてつけたとき、どんな感じがしたのかな?」
そんな何気ない質問ですら、リンダの心の奥の何かを刺激する。
「最初は、ちょっと難しい感じだったわ… 夫は、最初のパーティなのだから、そこまでするとはないだろうって思っていたはず。今日は様子を見るだけにして、後で私と相談しようと、そう期待していたんじゃないかしら」
「それは、ありえないな」 とジェイムズは口を挟んだ。
「そうよねえ… ありえない。私も、あそこであなたと一緒にソファに座ったときに、すぐにそれを悟ったわ。でも、それでも、夫に首輪をつけるのは私も思っていなかったの。ちょっと夫に悪いなあって気がして… 」
ジェイムズは微笑んだ。そしてズボンのチャックをジリジリと降ろした。
「まあ、それだけのことをする価値があったなって分かるはずだぜ」 とジェイムズは意味深な笑みを浮かべた。
リンダはおしゃべりはどうでも良くなっていた。早く、この男に触れられたい。奪われたい。この男の女にして欲しい。新しいレベルの喜びを味わわせて欲しい。いや、そうしてくれないと困る、と思っていた。
「でもね… 夫の首につけてカギをかけたとき、支配力を得たような感じがして、とても気持ちよかったの。私たち、支配、被支配の関係でプレーしたことはなかったけど、あのとき感じた支配感はすごく気に入ったわ」
「そいつは、まだ始まりに過ぎない。今夜が終わった後は、旦那は、もっとずっ君の支配に下ることになる。君は家の中にいて、旦那は外で中を覗くだけだ。君がこれから入ろうとしているこの特別な世界とつながるためには、旦那はどうしても君に頼ることになるのさ。それによって君はもっと支配力を得るようになる」
リンダは、期待感から荒い息遣いになっていた。あやうく舌なめずりをしそうになっていた。
この人、おしゃべりを止めるつもりがないのかしら? でも、彼の言葉を聞いてると、いろんなイメージや状況が浮かんできて、ますますエッチな気持ちになっちゃう…
ジェイムズは優しい声で言った。「出してもいいぜ? 君への俺からの贈り物を出しごらん」
リンダはゆっくりとジェイムズのズボンの開口に手を差し入れた。それに触った瞬間、彼女は、あっと小さく叫んだ。
「なんて…!」
それは大きいし硬くなっているので、そのままでは取り出せなかった。リンダはベルトのバックルを外し、ズボンの前を広げた。それから急いでトランクスの腰ゴム部分を引き下げた。彼女の目の前に、想像すらしたことがない巨大で固い黒勃起が飛び出した。
リンダは、うやうやしく両手でそれを握った。あまりに太いためどちらの手でも握りきれない。ごつごつと血管が浮き出ていて、彼の興奮の度合いを物語っている。
リンダはゆっくりと擦りながら、顔を近づけ、大きなマッシュルームをまじまじと見つめた。先端にプレカムが一滴、見える。
「やれ! 俺を待たせるな!」
リンダには、「やれ!」の言葉だけで充分だった。前のめりになり、電球のように膨らんだ、むしろ恐ろしさすら感じさせる頭部を舐めた、それから口を大きく開け、唇の間へと導いた。リンダの唇に触れた瞬間、ジェイムズの鋼鉄のような男根は、ビクンと跳ねた。その脈動はあまりにも力強く、リンダは思わず悲鳴を上げた。だが口が塞がっているのでくぐもった声にしかならない。
こんなに大きいものを口に入れられるかしら… リンダは、そう心配になったものの、何回か頭を小さく上下させつつ、顔を押し付け、ようやく巨大な頭部を口の中に押し込んだ。唇の皮膚がピンと張りつめていたし、あごも限界まで広がっていた。口の中、舌をせわしなく動かし亀頭を愛撫した。その大きさ、力強さに、リンダは頭がぼうっとしてくるのを感じた。
「サオをしゃぶれ」
リンダは名残惜しそうに口から亀頭を出し、顔を肉棒の根元へ降ろした。ごわごわした陰毛に鼻を擦りつけ、深く鼻から息を吸った。ジェイムズの男の匂いを吸い込む。それから顔を横に傾け、舌を思い切り伸ばした。舌の平らな面を使って、ペニスの下側面を根元から先端まで舐め上げ、また根元へと戻る。
唾液を吐きながら、これを何回か続けた。やがてジェイムズの男根は、彼女の出した唾液でテカテカと黒光りしていた。
リンダは口唇愛撫を一時やめ、改めて両手で捧げ持ち、その猛々しい姿を拝み、堪能した。
…今この瞬間、悟ったわ。私の人生はもう決して元には戻れなくなる。それは確かだわ。でも、それこそ私が求めていること…
リンダは、一瞬、これが自分自身や夫との夫婦関係にどんな影響をもたらすか想像しようとした。だが、この切迫した感情はあまりにも強烈で、彼女には、細かなことを心配する余裕がなかった。
「やめるんじゃねえぞ」
リンダはやめる気などなかった。ただ、自分の人生を変えるこの瞬間をもっと味わいたい、できるだけ引き伸ばしたいと思っていたのだった。