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無垢の人質 第6章 (13:終) 

「お願い… 」

完全に勃起したレオンの一物に下腹部を擦られ、イサベラは懇願した。レオンの逞しい男性自身を意識させられ、それゆえに一層、否応なしに自分の太ももの間にある、埋められていない空洞のことを意識させられる。その、疼く空洞を埋め尽くしてほしいとイサベラの女体が切なく、喘ぐ。

「…もう、こんなふうに私を苦しめるのはやめてください。…あなたが欲しいの。 …私の中に入ってきて欲しいの…」

自分を見下ろすレオンの目のギラギラした表情に、イサベラはただ畏れを抱き、祈るだけだった。

レオンは雄馬の尻を叩き、草を喰わせに草原の遠くへ送った。

「ありがとう」

レオンは低い声で唸り、イサベラを地面へ引き降ろし、柔らかな大地に寝かせた。そして彼女の身体に覆いかぶさった。

二人の唇が重なり合い、すぐに、二人の舌が絡み合いを始める。イサベラは、レオンの手が性急そうに彼の尻の後ろに服をを押し出す動きをし、その後、重なり合った二人の身体の間に滑りこむのを感じた。彼女のスカートを手繰り上げている。

イサベラは、レオンの肉茎の頭部が太ももの間に滑り込み、彼女の濡れた入口を探すのを感じ、ああ…と声を上げた。

「もう待てない… 」

レオンは力強い突きで一気に押し込んだ。イサベラの狭い肉壁が彼の分身によりめりめりと広げられていく。レオンはひと突きでイサベラの中、行き止まりになるまで突き入れた。蕩けた瞳で大きく見開いたイサベラの瞳を見つめながら、彼はゆっくりと引きさがり、そしてまた、彼女の中に突き入れた。レオンは、もともと表情豊かなイサベラの顔に浮かんでは消える様々な表情を、ひとつ漏らさず、見ては堪能していた。

イサベラの両脚がレオンの腰を包みこんだ。レオンが、身体を彼女のクリーム色の肌にリズミカルに打ちつけ、彼女に動きのペースを教え込む。イサベラは従順にそのペースに合わせて腰を突きあげた。

長いストロークでレオンが彼女の狭い肉筒をえぐるたびに、彼もイサベラも、それぞれに、叫び声をあげた。

レオンがペースを上げ、雄馬に乗るように激しくイサベラに打ち込みを始め、自分の意思に強引に彼女を従わせていく。それは、むしろイサベラには嬉しいことで、彼女はレオンに従順に従い、その動きに合わせるうちに、幾度となく大きな喜びの波に全身を洗われるのだった。

繰り返し繰り返し、レオンはイサベラを貫き続け、イサベラは、彼にしがみつきつつ、それを受けとめ、さざ波のごとく身体を打ち震わせ続けた。肉体的快感が全身で渦巻き、彼女の中心部分に収束し、のっぴきならない疼きを蓄積していく。

「くっっ…!」

強く打ち込みレオンが唸った。突き入れるたびに、イサベラのその部分は収縮を繰り返し、彼の分身を絞り、締め付け、極上の摩擦感を生みだしてくる。むしろ自分が攻められているように感じられる。

レオンはイサベラの脚をつかみ、肩に乗せた。そして、彼女の溶けきった局部に一層激しく突き入れた。

「ああ、レオン… 」

彼の身体の下、身を悶えさせながらイサベラは悩ましい声で喘ぎ続けた。快感の大波に何度となく全身を洗われ、ただ頭を左右に振り続けた。その間も、レオンは激しい抜き差しを続け、切迫した欲情を彼女に伝え続けた。その切迫感こそ、イサベラの興奮を高めさせていたものだった。

やがて、イサベラは、ひときわ高く叫び声を上げ、ぎゅうーっと体を反らせた。

レオンも頭を後ろに倒した。イサベラの絶頂のあまりもの強さに、巨体の彼すら身体を揺さぶられた。レオンはそれに対抗しようと力み、首にはいくつも筋が浮き上がった。だが、その努力もまったく意味がなかった。間もなくレオンは敗北し、熱い種液を彼女の中に注ぎこんでいた。長いストロークで強くひと突きするのが精いっぱいだった。

どのくらい時が経っただろうか。いまイサベラは、あおむけに横たわるレオンの身体の上、全身をゆだねるようにして覆いかぶさっていた。互いに身体を絡み合わせたまま。レオンは、汗でぬれた胸板に広がる、彼女の美しい髪を指に絡ませ、いじっていた。

イサベラは分からなかった。レオンが熱い精を身体の中に放った時、確かにあの言葉を叫んだのだろうか? あれは自分の想像だったのだろうか? 心地よい疲労感にうとうととしつつも、いまだに頭の中で木霊し続けている、あの言葉…。

「お前を愛している」

レオンは確かにそう叫んでいた。

* * *

何かが彼女を揺さぶり、心地よい眠りから覚ました。イサベラは、うっすらと目を開き、まばたきをした。視覚の焦点が合い始める。

そこには冷たく光る剣が踊っていた。イサベラは危険を察し、大きく眼を見開いたが、すぐに鋭い痛みが頭に走り、すべてが暗く、黒く変わってしまった。

つづく


[2010/01/24] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)