 05_Dad 「お父さん」 「お父さん!」レイチェルが叫んだ。「もう、何やってるのよ!?」 「ああ……ううっ……お父さんが……いいっ!……説明するわ。あたし……」 「お父さん、変態よ! 新しい彼氏を家に連れてくるたびに、1週間もしないうちに誘惑しちゃうんだから!」 でも、それは彼が悪いわけではない。レイチェルの母がこの哀れな男性を女性化して以来、というか、彼は自分を男性と思ってるとしての話しだが、それ以来、彼は男性に対して欲求を堪えることができなくなっているのである。これまでオトコなしで生きてきた人生の埋め合わせをしているようなものだった。だがどうして彼はレイチェルのボーイフレンドばかりを相手に選ばなくてはならないのか? 自分と同じ年齢の男を選べばいいじゃないか? だが、その疑問をレイチェルはあえて訊こうとしない。恐ろしいからである。そもそも、父親はどうやってるのだろうか? どうして、女性化してるとは言え、こんな中年の男がストレートな若い男を誘惑できるのか? その答えを知りたくなかったのだった。
 05_Coming in nicely 「いい感じに育ってる」 「あらいいわ」とフランクが言った。「すごく、すごくいい形になってきてるわよ。あたしのと同じくらい大きくなるのももうすぐね」 「ありがとう、フランク」とクレイグが答えた。「ホルモンを始めてまだ半年だって、信じられる?」 「ほんと? あたしなんか半年してもAカップだったのよ! あなたって、運がいいわよ。ヤバすぎ!」 「ええ、分かってる。それにジャネットがあたしの胸が大好きで、ずっとサポートしてくれてるの。分かる? つまり……」 「ええ、分かるわよ。テストの結果をもらった時、彼女がいなかったのを喜んでるところもあるのよ、あたし」 ***************** 犯罪は減った。学力は向上している。落第率は過去最低。端的に言って、アメリカ合衆国はかつてのような最強国に戻りつつある。 どのようにしてか? 実際、簡単なことだ。すべての人に、その人のあるがままの人以外になるよう強制することをやめただけである。何年もの間、何千もの若者たちが、男らしさがないことを過剰な行動によって補ってきた。その結果、ある者は犯罪をして生きる者になり、またある者は無知で醜い性差別主義者になった。だが、そんな中でも、ごくごく少数であるが、生産的な社会の構成員になった者もいた。 そんな時、革命が起きたのだった。当初、その考え方は嘲りの対象となった。すべての男性が男性にならなくてもよいのだという考え方(そして、すべての女性が女性にならなくてもよいという考え方)は、それほど新しい考え方だった。だが、時を経るにつれ、私たちのテスト方法も改善し、「ベータ・ボーイ」と「アルファ・ウーマン」という言葉が日常的な語彙に加わるまでになった。 今は18歳の誕生日を迎えると、合衆国(および、多くの先進国)に住むすべての人間はテストを受け、ベータとアルファのふたつのカテゴリーに分類されることになった。生物的な性別はほぼ関係ない。精神的な性別こそが重要な点となった。 その後はすべての人が選択肢を与えられるようになった。生物的に自分の肉体を精神に合わせるよう変えるか、そのまま偽りの人生を続けるかの選択肢。言うまでもなく、大多数が、自分が本来あるべき人間として生きる方を選んだのである。
 05_College sissy revenge 「大学生のシシー復讐」 トーマスは送られてきたメールを開き、クククッと笑った。計画通り……期待したよりうまくいってる。しかも、たった1年半で。予定よりずっと早く。 これは復讐だった。平凡で単純な復讐。とても気持ちいい。昔のライバルであるアンソニー。今はトニーと呼ばれたがっているようだけど、そのアンソニーが今は誰が見てもはっきり分かるシシーになっている。それを見ると、とても満足感が溢れてきて、どうしてもっと早くこれに気がつかなかったのだろうとトーマスは思うのだった。 トーマスとアンソニーは、ふたりの記憶がはっきりしてる頃から、勉強の点でのライバルだった。そのライバル関係は、どんどん激しさを増し、最終的にどちらが高校の卒業生総代になるかという対決で頂点を迎えた。だが、勝ったのはアンソニーだった。トーマスはアンソニーがカンニングをしたと踏んだ。その確信があった彼は、勝敗が決まるとすぐに復讐の計画を練り始めた。 ライバルにツケを払わせる方法はいくつも考えた。そんなとき、彼は偶然、催眠術の本を見つけたのだった。即座に彼は女性化に飛びついた。どうしてか? どうしてって、これだろ? 誰も女性化なんて真面目に考えないじゃないか。だからこそ、なんだよ。 そこで彼は計画に肉付けし始めた。アンソニーのコンピュータをハッキングするのに2時間もかからなかった。彼の音楽ファイルをすべて修正を加えたファイルに置き換えた。その後は、ただじっと待つだけだった。半年もしないうちにアンソニーの体は変化し始めていた……体ばかりでなく心も。以前と変わらず彼は賢い。いくら催眠術を掛けても知能は変えられない……だが、アンソニーは気が散るようになっていた。他の男たちに。 1年半後、トニー(元アンソニー)は淫乱な男の娘として評判を得ていた。成績も落ちていた(平均してほぼBレベル)。そしてトーマスはとうとうライバルを蹴落とせたと知り、安心したのだった。だが、トニーの方がより良い結果を得ているかもしれないとは、トーマスには決して分からないだろう。なんだかんだ言っても、トニーの方が、人気があり、可愛らしく、そして、望むセックスを自由にできる身分になっているのである。まさに復讐の結果である。
 05_04 Carried away 「羽目を外しすぎ」 春休みの時に羽目を外してしまうのは、何も女の子ばかりではない。この写真のデビッドがそう。下になって腰を曲げてるのが彼である。彼は後ろにいるガールフレンドにお尻をぐりぐり擦りつけている。 彼は世界中に体を見てもらうために素っ裸になってるのか? もちろん違う。だが、誰しも心当たりがあるように、アルコールは抑制心を取り除いてしまう傾向があるのである。そして、デビッドにとっては、抑制心がなくなるということは、普通、自分のシシーとしての旗を高々と誇らしく掲げることを意味する。 確かに彼は、困った状況にいるのを知り、逃れようとしたんだけどダメだったと、後悔してると言うだろう。例えば、ラクロスの男子チーム全員と乱交状態(と言うか、輪姦と言った方が正しい状態)になってしまった時とか。あるいは、知らないアパートで目が覚めたら誰もいなくて、アヌスがヒリヒリしてて、体中が乾いた精液でゴワゴワしていたときとか。あるいは……リストはいくつも連ねることができる。 少し、アルコールは休んだ方がいいのじゃないかな
 05_03 男の子もカワイクなれるんだから トミー・ヒルフィガー 紳士服の革命
 05_02 誰にでも、友達仲間の中にひとりだけどこか完全にはフィットしてない友達がいるという経験があると思う。その友達は、いつの間にか友達仲間に加わっていて、どういうわけか、みんな、彼だけを外すことを考えなくなっていたとか。それは自然なことである。人間は変化するものだから。 僕たちの場合は、トビーがそういう友達だった。彼以外の僕たちはみんな普通の男子だったが、トビーだけは……トビーは、「普通の男子」という言い方が決して当てはまらない。彼は普通の男子のように振る舞おうとしていたけれど、僕たちみんな知っていた。毎年、ハロウィンになると、トビーは必ず女の格好になった。……しかも、彼は女として充分通るのである。可愛い顔をしていて、彼自身、それを自覚していた。だけど、ハロウィン以外の時は、彼は普通の男子のように振る舞おうとしていた。それは見せかけだったのか? それとも彼は本当の自分を知らなかったのか? 誰もここまでやるつもりはなかった。僕たちは、最後はこんなふうになるようにと計画したわけではなかった。たいていの男子がそうであるように、僕たちはフットボールに夢中で、スーパーボールは、僕たちにとって最大のイベントだった。みんなで出かけ、ビールを飲んだり、好き放題に食べたり、大騒ぎしていろんなことをする。そして、もちろん、僕たちはいろいろ賭けをした。おカネを賭けるわけではない(僕たちみんな、おカネを賭けるほど金持ちじゃなかったから)。僕たちは、相手チームのジャージを着たりとか、バカなことをすることを賭けにした……そういうバカなことはみんなも分かると思う。 でも、トビーは違った。彼は、自分がフットボールについてたくさん知識を持ってると思っていた。彼は自分のチームが勝つと自信があった。もっと言うと、彼は自信があるあまり、自分が賭けに負けたら、1ヶ月間、僕たちが望むことを何でもすると言ったのだった。そして、もちろん、彼は賭けに負けてしまった。 試合が終わるころには、みんな少し酔っていた。そして誰かがトビーに化粧しろと言ったのだった。自己弁護させてもらえれば、トビーは化粧したら、ほとんど女の子と区別できなかった。サラサラの髪の毛、タイトなタンクトップ、それに優しい顔つき……それもあって、何と言うか、期待しない人がいるだろうか? 彼がアレをしたのはお酒のせいだったのか? 僕たちが彼にアレをさせたのはお酒のせいだったのか? 僕には分からないが、彼は最後には床にひざまずいて、僕たちひとりひとりにフェラをしたのだった。 しかも、最高のフェラチオだった。 これからの1ヶ月、とても楽しくなる予感がする。
 05_01 最近、学生社交クラブの新入りイジメが問題として現実化している。学生が傷害を受けたり、侮辱されたり、さらにもっと悪い事態になったりすることが珍しくない。しかし、最も広くいきわたってる新入りイジメの形態は、性的な性質を帯びたものである。伝統的に、男子学生社交クラブでは、入会希望者に女性の服を着せるなどして侮辱しようとしてきた。しかし、女性的役割をかなり極端に求める驚くべき新しい流行が生じてきている。入会希望者が女性のように踊ることを強制されることもあれば、現会員たちに強制的にフェラチオをさせられる場合もある。さらには、女性として強制的にセックスを求められることもある。通例、そのようなやり方で標的とされる入会希望者はわずかである(最も女性的な容姿の者が狙われるのが一般的だ)。しかし、そのように標的にされた者は、大学在籍期間中ずっと学生社交クラブのセックス玩具同然になるのが典型的である。これは正しいことだろうか? もちろん正しくはない。だが、このことは、ひとつ疑問を提起する。このようなことをさせられる男子たちは、実は、喜んでしているのではないかという疑問である。あるいは、少数のトップクラスの学生を除くと、たいていの男子は、一度このような味を味わった後は、このタイプのセックスを拒めなくなるものであるということの証明になっているのではないか?
 04_09 誕生日おめでとう! しばらくぶりだね、ジョナサン。君の旧友のクレイグだよ。このカード、気に入ったかな? 多分、気に入ってないだろうな。アハハ。お前も、これを見たとき、自分の息子たちだと気づいたと思う。ふたりとも、お前が最後に見たときからちょっと変わってしまったけれどもな。 何が起きたんだと思ってるんじゃないか? 訊いてくれて嬉しいよ。これは、お前が俺を罠にかけたせいで起きたことだ。ああ、俺を警察に売ったのがお前だというのは知ってるよ。俺は国外に逃げなくちゃいけなかった。何もかも、お前が例の計画を黙っていられなかったせいだ。自白する他なかったってか? 5年はそんなに長いくないと思っただろ?だが、今となっては、ずっと長く感じてるだろうな。ムショで夜な夜なレ〇プされて楽しんでるか? ああ、あれは俺からの贈り物だ。連中がお前に何をしてるか、俺には想像しかできないが。ケダモノ連中だし。 俺は急いで国外に行く必要があったが、お前の息子たちを連れ去る時間は設けたぜ。お前の息子たち、俺とお前は友達だと思っていたからな。どうやって、彼らをこんな格好に変えたかって?……まあ、それは教えるつもりはねえよ。 だが、こいつら、なかなかえげつないエロ娘になってるぜ。お前、もう少し躾けて育てるべきだったな。だが、心配するな。俺がふたりの面倒をちゃんと見てやってるから。それと、お前もムショから出たら、姿を消すことだな。お前も同じことをされたいなら別だが。もっとも、お前だと、これほど可愛いメス犬にはならないとは思うが。だが、最近は豊胸手術も進化してしな。まあ、うまくいくと期待してるぜ。 お前の親友より ジョナサンへ
 04_09 「ああ、ジェイムズ先生」 ピートは息を切らせて喘いだ。上下に跳ね動いている。「あたし……うぐっ……分からないの……ああっ!……いいっ!……これって!」 そして、その時、ジェイムズはこの男子の中に射精を開始した。ピートのどん欲なアヌスの中に何ガロンとも思える多量の精液を注ぎ込んだ。ジェイムズのペニスが柔らかくなっても、ピートは動き続けた。彼がもう一回望んでいることは明白だった。 「分からないって、何がだ?」とジェームズが尋ねた。「私がお前に強要したわけじゃないぞ。それにお前もずいぶん楽しんでるだろ?」 「い、いえ、そうじゃないの。え、ええ。楽しんでるわ。でも、これってなんか……」ピートの声は次第に小さくなり、彼はジェイムズから顔をそむけた。「こういうことしたの初めてだったから。それに、あたし、他の人に、シシーとかそんなふうに思われたくないし……」 始まりは突然だった。ピートは成績についてジェイムズ教授と面談していたのだが、次の瞬間、彼は床にひざまずき、教授にフェラチオをしていたのだ。とは言え、どうしてそんなことをしたのか、彼は知っている。落第するなんて選択肢はありえなかったから。だが、こんなことをするとは自分でもほとんど信じられなかった。こういうことをする人間ではない。別に男が好きなわけではないのだ。 だが、ピートがどう言おうが、どう思おうが、それよりはるかに大きな声で彼の行動が物を言っている。何かエクストラな課題を出してほしいとか言えたかもしれない。だが、彼は、女性的な格好をし、女性的な言葉を使いつつ、強くほのめかしたのだった。成績のためなら何でもすると。どんなことでもすると。ピートは自分が何をほのめかしてるか、充分に自覚していた。 「誰もそんなことは思わないだろう。もっと言えば、誰にも知られないはずだ」とジェイムズは言った。 「ああ、ありがとう!」 ピートはほとんど叫び声になっていた。そして、再び、お尻のところで何かがヒクヒク動くのを感じたのだった。「2回戦の準備ができたみたいね!」
 04_08 モデル業はずっと女性が支配する職業であった。確かに、過去には男性モデルもいたが、常に、どこか2番目の地位にあるものとして見られていた。真のスターモデルは女性なのだった。デザイナーたちは自分たちの服のモデルには女性モデルを求めたし、実際、そうなっていた。 だが、不思議なことが起きた。何年かにわたって、女性モデルが少しずつ女性的でなくなってきたのである。始まりは、胸が平らな女性モデルを好む傾向から始まった。そして、その流れは、腰のほっそりした女性を好む傾向へと拡大した。その後、肩幅の広い女性を求めるようになるなど、非女性化が続いたのだった。 男性モデルは、それとは異なる道をたどったように思われる。デザイナーは中性的な男性モデルを求めた。その後、可愛いルックスの若者を求め、その後、とうとう、2020年に、ファッション業界は取り繕うのをやめ、乳房があり、髪が長く、腰も大きく、女性的な表情を備えた男性モデルを使い始めたのだった。 多少時間がかかったが、これまでも常にそうであるように、男性、女性にかかわらず、美を構成する概念は、どのようなルックスのモデルが好まれるかに応じて変化していった。若い男性は、雑誌で見るモデルのようなルックスになりたいと思いながら、成長した。そして、現実に、彼らはそういうルックスになっていった。 どのようにしてそれが可能になったかについては立ち入らない。それを論じるのは科学者の仕事だ。だが、どれだけ私たちが変わったかを知るために、『プレイガール』誌(現在、年間売り上げでは『プレイボーイ』誌をはるかに上回っている)の2034年のプレイメイトである、ケニー・ハリソンの姿を見るとよいだろう。 10年、20年の時間で多くのことが変わることがあるのである。
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