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06_Superhero 「スーパーヒーロー」
変化は徐々にではあったが、劇的だった。かつて、スーパーマンは男らしさの代名詞だった。賢く、強く、そしてハンサム。だが、極悪非道なコル・リスとのいざこざがあってからは、彼は永遠に別の存在になってしまった。
コル・リスとはクリプトン星の科学者であり、数百人の死者と、その数を超える負傷者を生んだ非人道的な実験を行った罪で1000年近くファントム・ゾーンに幽閉されていた。コル・リスはようやく脱獄した後、彼の投獄の大元の原因となった男への復讐に取り掛かった。その男とは、クリプトン星の科学者、ジョル・エルである。
だが、ジョル・エルは、クリプトン星が爆発した時、そのほぼすべての住民たちと共に死んでしまっていた。コル・リスは、あれほど復讐心に煮えたぎっていたのではあるが、復讐をする機会を奪われてしまったのだった。決して復讐できないと分かり、彼は発狂しそうになった。だが、その時、ようやく彼はあることを見出したのだった。ジョル・エルには息子がいたことを。その子はクリプトン星が爆発する前に、遠く離れた地球と言う惑星に逃げ延びていたことを。ほんのわずかに残った生存者のうちのひとりが、狂ったクリプトン科学者の復讐対象になるとは、これは運命なのだろうか? だが、コル・リスはそれを疑わなかった。その見つかりにくい惑星を探し続けて何十年。年を追うごとに標的の惑星に近づき、とうとう、彼は地球を見つけた。
問題の若い男を見つけるのに、1日もかからなかった。(地球を照らす太陽がクリプトン人に超人的な力をあたえてたのだが)彼は空を飛びまわり、皆の注目を集め、彼が思う道徳に世界を従わせようとしていた。……まさに彼の父親そっくりだった。コル・リスは喜びに震えながら計画を実行し始めた。
彼はその若者を殺すつもりはなかった。それでは、あまりに慈悲がありすぎる。1000年近くファントム・ゾーンに閉じ込められていたのだ。……死などありえない。死はあの幽閉にはとても匹敵できない。苦しんでもらう必要がある。彼を特別な存在にしているモノを失う必要がある。もし計画が成功したら、この若者は、失ったモノを夢見ながら、彼の周りの世界が崩壊していく様を見つつも、それを救うことを何一つできず、死ぬまで無力感を抱き続けることになるだろう。それこそ、完璧な計画だ。
もしコル・リスがその計画を完遂できていたなら、そうなったかもしれない。だが、この若者は一歩先を読んでいた……実に抜け目がなかった。コル・リスの計画は最後の一歩のところで阻止され、彼は再びファントム・ゾーンへと送り返されたのである。
少なくとも、スーパーマンはそう思っていた。だが、それから2週間もしないうちに、彼の体は変化し始めたのだった。最初は、実に些細な変化だった……ちょっと服が合わなくなっただけ。だが、その後、顔の表情や体つきが少し変わってきたのに彼は気づいた。彼は何かの見間違いだろうと、最初は無視した。だが、それから2ヶ月もしないうちに、もはや否定できないほどになってきたのである。体はあまりに劇的に変化し、まったく別人になったようだった。身長195センチ、体重100キロの体は、165センチ54キロへと縮んでしまった。そして、どうしてそうなったかを彼は知ったのである。
彼は、コル・リスというクリプトン星の科学者がどれだけ邪悪な男か忘れていたのだった。彼の計画では、最初、なんら悪い効果はないように見えたのであるが、スーパーマンが友人であり同僚であるブルース・ウェインに助けを求めると、すぐに体の変化の理由が分かったのだった。コル・リスは(様々な種類のナノロボット、遺伝物質、微小なクリプトン星の粒子含んだ)混合物をスーパーマンに注入していたのだった。それは分子レベルで彼の体を変え始めたのである。ブルースが推論するには、もし、対処しなければ、これはスーパーマンから超人的な力を奪い、若い女性並みの力しかない弱い人間にしてしまうとのことだった。
だが、希望もあった。ウェインは地球という惑星で最も優れた知性の持ち主のひとりであり、世界で最も洗練された技術に通じている人間だった。何週間も寝ずに研究した結果、ふたりは変化を止めることができた。スーパーマンは超人的な力を保ったままでいることができる。ただ、他の変化だけは……後戻りさせることはできなかった。
すべての処置が済んだとき、彼は160センチ、50キロの体になっていた。そして、その体つきは……とても男らしいとは言えなくなっていた。知らない人が見たら(それに、彼の事情を知らない友人たちが見ても)彼は若く魅力的な娘にしか見えないだろう。そこで、彼はある決心をした。スーパーマンは消えたのだと。その代わりに新しい、まだ名前のないヒーローが生まれたのだ、と。
彼の従妹である(スーパーガールとして知られている)カーラが彼にコスチュームを与えた。もちろん、そのままでも小柄な彼にとっては大きすぎで、サイズを合わせなくてはならなかった。この入れ替わりは難しかった。スーパーマンが消え去らなければならないばかりか、もう一つの彼の人格であるクラーク・ケントも消える必要があったから。
しかし、最も大変な部分は何だったかと言うと……それは新しいコスチュームのスカートだった。いつもヒラヒラと捲れあがってしまい、しょっちゅう、股間が丸見えになってると感じてしまうこと。
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05 Feminized secretary 「女性化秘書」
ボクはバイクが大好き。子供の頃からずっと。これからもずっと。だけど、家が貧乏だったので、バイクを買うことができなかった。すごくイライラした。何が欲しいかはっきりしているのに、手に入れる手段がない。
そこでボクはあることを思いついた。ジミー叔父さんのところで働くのはどうだろうと。ジミー叔父さんは、正確には、ウチの家系とはつながりはない。お父さんのずっと前からの友人ってだけ。でも、子供の頃からあたしはジミーさんを叔父さんと呼んできた。ジミー叔父さんはお金持ちだった。この町の半分は、叔父さんが所有している。だから、ボクが仕事させてと頼んでも叔父さんには大したことじゃないだろうと思った。もし働けたら、それでバイクを買える。
18になったとき、叔父さんのオフィスに行った。必ず何か仕事をくれるだろうと自信満々だった。でも、実際は、ジミー叔父さんは、何も仕事がないなあと言った。「……まあ、あるにはあるが、お前はやりたがらないだろうし」と。ボクはその仕事について訊いた。……いや、是非、教えてくださいと懇願した。そして叔父さんは教えてくれたのだった。それは秘書の仕事。
ボクでも分かる。男が秘書になる? そんなの普通でないと。でも、ボクは本当に、本当に仕事が欲しかったので、その仕事をやらせてくださいと答えたのだった。そうしたら叔父さんはボクに条件を言った。……まずは服装規定があること。ある種の容姿をしてる必要があった。人は、叔父さんのような権力を持った人には、それなりの容姿の秘書がいるものだと思うものらしい。叔父さんはボクがしなくちゃいけないことを列挙した。ボクがその仕事をしたかったかって? いや、全然。でも、その仕事は目的のための手段だった。だからボクは同意した。
そして、これが今のボク。6ヶ月働いて、この新車のバイクを買った。ジミー叔父さんは写真を撮るとき、裸になるよう言い張った(叔父さんは時々そういう変態っぽいことを言う)。しかも叔父さんはバイクはピンク色にしろとも言った。確かに、ボクはやりたくないことをたくさんやらなくちゃいけなかったけど、今から思うと、そんなに悪い仕事でもないと思ってる。それにバイクも買えたし。だから、これでいいと思う。
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05 Feminization revenge 「女性化復讐」
ジャマルはぼんやりと窓の外を見ながら、以前の人生を思い出していた。その人生を取り戻したいと心から思っているけれど、それは実らぬ夢であることを知っている。それは過ぎ去り、決して戻ってこない。それでも、思い出すことは大事なことだ。特に、今は。
ジャマルが順調だったのは、そんな前のことではない。16歳にして、周りの誰もが彼に席を譲るような人間だった。たった12歳だった時に、初めて人を殺した。15歳になるまでに、街で最も凶悪なギャングを仕切る立場になっていた。彼は他の者たちより、体が大きいとか腕力が強いということではない。彼の強みは、その態度にあった。銃を持ち、それを平気で使える胆力があるなら、別に、腕力など必要ない。
すべてが順調だった。ジャマルの圧倒的な凶暴さに立ち向かえる者は誰もいなかった。ただひとりだけ、彼に立ち向かおうかと考えた者がいた。ジャマルの右腕、エリック・ドローバーである。だが、そのドローバーですら、それが難しいことは知っていた。一線を越えてしまったら、ジャマルは容赦なく仕返しをするだろうと。
だが、実際は、ジャマルにも弱点があったのである。いや、弱点がない人間などいるだろうか?
ジャマルは妹のデニスのためなら、文字通り、どんなことでもするのだった。ドローバーがそれを知った瞬間、ジャマルとドローバーの勝負はついたも同然だった。最初は、単なる命令への不服従。だが、すぐにそれは、あからさまな反抗へと姿を変えた。しかし、ジャマルも手をこまねいていたわけではなく、妹のデニスを他の場所に隠した。しかし、
ドローバーに見つかってしまう。ジャマルはドローバーと戦わないことにした。そうしたら、ドローバーが妹に何をするか知っていたからだ。
その後、ドローバーは、ジャマルの問題を永遠に排除する方法を考えた。デニスを誘拐し、知らない場所へと移動させ、その後、ジャマルに誘拐したことを伝えた。「俺の言うことを聞け、さもないと」と。
ジャマルに何ができただろう? 彼は抵抗できなかった。断れなかった。そして、ドローバーはジャマルが断らないだろうと知っていた。そうして、ジャマル・ウォレスの転落が始まったのだった。
どのステップも、ジャマルにとって嫌悪すべきものだったが、それに歯向かう危険は冒せなかった。ドローバーに化粧せよと命じられた時は、妹の顔を思い出し、従った。ホルモン摂取を命じられた時は、プライドを飲み込み、従った。ひとつひとつの女性化の段階を踏むたび、ジャマルはかつての自分を少しずつ捨てていった。それしかできなかった。自分の中のギャングとしての性格を表に出すことはできなかった。新しい人格の裏に隠れる他なかった。さもなければ、その結果をデニスが味わうことになってしまう。それゆえ、彼は、ドローバーに初めてのフェラチオを命じられた時も、ほとんどためらわなかった。初めて男に犯された時も、少しも抵抗しなかった。彼はすでに別の人間になっていた。
ホルモンが効果を現し始めた。そのすぐ後に手術が行われた。そして2年の期間のうちに、街で最も恐れられたギャングだった彼は、美しい囚われのシシーへと変わったのだった。それは街のギャングたちに周知された。
ドローバーはデニスのことについては誰にも話さなかった。それゆえ、彼の評判はうなぎ登りになった。あのジャマル・ウォレスを女に変えた男だ。そんな恐ろしい男に誰が歯向かうだろうか?
だが、それも過去の話しになっている。すでに終わったことだ。ジャマルはため息をつき、窓の外を見た。少なくともデニスは無事だからと思いつつ。
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05_Female domination 「女性による支配」
下品だとは思うけど、あたしと彼氏との関係はセックスだけ。体毛を剃って、髪を伸ばして、毎晩、お尻をストラップオンで犯されるのを喜ぶ男って何人もいるもんじゃないでしょ? それにもまして、これだけ可愛いルックスの男って、ほとんどいないでしょ? 滅多にいないよ。あたし本気で探したんだから。ええ、それって変と思う人がいるのは知ってるわ。
多分、「女の子を相手にしたらいいじゃないの?」って言う人もいると思う。
そう言う人には、こう言うの。「ほっといてよ。あたしはシシーが好きなの。あんたのセックス相手について、あたしがあんたに注文つけてほしい?」って。ええ、あたし、時々、ちょっと議論がましくなってしまうみたい。あたしは、元々、そういう性質なの。男性を支配することと関係があるのだと思っている。わんわんスタイルで彼を犯すのが大好きだけど、正常位で犯すのも好き。ズンズンと突くたびに彼の小さなおちんちんが揺れるのを見られるから。
彼も、その体位が好き。彼が時々妖しい目で男たちを見てるのを知ってるけど、彼は
ちゃんと不利有利の違いをわきまえている。それに、彼の両親が彼をゲイだと思ったら、彼、縁を切られてしまうでしょ。まあ、考えてみればおかしいんだけどね。彼の両親は、息子が男が好きな本物の男であるより、妻がいるシシーの男である方が安心するんだもの。
とにかく、そういうこと。あたしたちは、実際、感情的なレベルではつながっていない。でも、本当に、ベッドではふたりとも楽しんでいる。ベッドでも、床の上でも、キッチンでも、公共の場所でも、他のところでも……。