黒人たちの大学寮に通い始めて、2週間ほど経っていました。私は、リンダが、集団とプレーするのではなく、フィリックスと2人だけでベッドにいることが多くなっているのに気づいたのでした。ベッドに座り、フィリックスにキスをしたり、頬を撫でたりしながら、彼とおしゃべりをしていることが多いのです。実際、以前までは、妻がキスをするところは、ほとんど見たことがありませんでした。これまでは、すべて、動物的なセックスだけだったのですから。でも、私は、あまり気にしないことにしてました。
そんな、ある日、私は、思いがけなく早い時間に家に戻ったのでした。玄関を開けると、居間から変な声が聞こえてきました。半分、開いたままのドアから中を覗きました。
そこにはフィリックスと妻がいました。2人とも全裸で床にいました。フィリックスは仰向けで、妻は上にまたがっていました。彼の極太が根元まで妻に嵌っている。私はドアのところで聞き耳を立てました。
「ああ、フィリックス・・・すごく良いわ。あなたの大きなのが中に入ってるときの、この感じ。私、大好きなの。・・・他の男の子たちにされるのも楽しいけど、でも、あなたが一番。・・・一番大きいし、セックスも一番上手だし・・・この何週間か、私、あなたのことがどんどん好きになってきてるの・・・」
私は、その場を離れました。こういう言葉は、これ以上聞きたくなかったからです。静かに家を出て、バーに行き、何時間か時間を潰しました。
その後、家に戻りましたが、フィリックスは、まだいました。妻と、ソファに座って抱き合っていました。私を見てリンダが言いました。
「あら、あなた。・・・そこに座って!」
妻はおもむろに話しを始めました。
「フィリックスとお話をしてたのよ。・・・それで、2人で決めたことがあるの。それは、彼にこの家に引っ越してきてもらうこと。彼には、夫婦の寝室で寝てもらうわ。あなたは、これからは、フィリックスがこの家の主だと認めること。あなたは、予備の寝室で寝てちょうだい。いいわね?」
「え? な、何を言ってるのか分からないよ。私たちの関係はずっと良くなっていたじゃないか」
「ええ、確かに。簡単なことよ? あなたに替わって、フィリックスが、私の人生で特別な人になったと、それだけの話しなの。あなたは、もちろん私の夫のまま。でも、フィリックスが私のオトコになって、私は彼のオンナになったと、それだけのことよ」
妻が、すでに心を決めてしまっていることが分かりました。これからも妻と一緒にいたいと思うなら、この条件を飲まなくてはならないのでしょう。
「よろしい。これで決まりね!」 リンダは嬉しそうに言いました。「ねえ、フィリックス? すぐに、私たちの最初の夜のお祝いをしましょう? 私を2階に連れてって。そして、気を失うまで、私を抱きまくって!」
「ああ、分かった。じゃあ、先に2階に上がって、裸になって待ってろ。それから、避妊具も外しとけ」
「え? いいの? ああ、フィリックス! 嬉しい!」 リンダは、興奮した声を上げました。「私に赤ちゃんをくれるのね! ああん、嬉しい! すごく欲しいわ。このときを待っていたの! すぐ上がって来てね、お願い!」
妻は、嬉しそうに鼻歌を歌いながら、2階に駆け上がっていきました。私は、愕然として、座ったままでした。
「お前も、来いや。俺が、お前の奥さんの腹をぷっくり膨らます瞬間を、お前に見せてやるからよ!」
「ああ、やめてくれ! そんなの耐えられない」
「お前は拒否なんかできねえんだよ!」
フィリックスは、乱暴に私を椅子から引きずりあげ、強引に2階に引っ張っていきました。寝室に入ると、妻はすでに全裸になっていました。
「良い考えだわ、フィリックス。私があなたに子供を授けられるところを、そいつに見せてやるつもりなのね。・・・ねえ、早く~・・・もう待てない!」
妻は、むしりとるようにしてフィリックスの衣類を剥ぎ、裸にしました。一刻も早く、彼のペニスを受け入れ、無防備な子宮へ子種を仕込んでもらいたい、とその一心でしょう。裸になると、2人は、私たちの夫婦のベッドで、黒と白の体を絡め合いながら、熱のこもったキスを始めました。
やがてリンダが切羽詰った声で言いました。
「中に来て、フィリックス。あなたの赤ちゃんを私に授けて!」
こんなに興奮した妻の姿は見たことがありませんでした。挿入を受けた後も、もっと強く、もっと強くと、ねだり続けていました。やがて、妻は、フィリックスの射精が近いことを察したようです。ひときわ大きな声を出し、叫びました。
「出して! 思いっきり、出して! すべて私の中に出しきって! あなたの素敵な黒子種で私の子宮を溢れさせて! ああ、愛してる、フィリックス。大好き! 大好き! 私を妊娠させて!」
妻の発する妊娠の言葉が、私の心にナイフのように突き刺さりました。そして、2人ともオルガスムに達したのです。リンダは、この男を愛し、子を欲しがっている! こんなことになるなんて。
やがて2人は落ち着き、フィリックスはペニスを引き抜きました。リンダが私に言いました。
「ハリー? 見たでしょう? フィリックスが私のご主人様。 あなたもここにいたいなら、あなたも、フィリックスのことをご主人様と思うことね。分かった?」
「ああ」 みじめに力なく返事しました。
「よろしい。・・・じゃあ、こっちに来て、フィリックスに、ちゃんと従順の気持ちを示しなさい。フィリックスのおちんちんをきれいに舐めて、私のあそこから、彼の出したものを吸い取るの。そうすれば、フィリックスにもあなたの気持ちが伝わるわ。結局、あなたは、そういうことでしか、役に立たないんだから!」
こんな状態は、私が思っていたことではありませんでした。
おわり
「報復」 第4章 Chapter 4
7月下旬
かれこれ、6週間ほど、スティーブはバーバラに会っていなかった・・・あの土曜日にバーバラの実家に行って対決したときが最後だった。彼は、今からバーバラと面会することになっていたが、まったく気乗りがしていなかった。こんな場所にいたくないと感じていた。結婚カウンセラーのオフィスで妻に会うなど、まったく望んでいない。こんなことをしても無駄なのだから。
だが、3日前、スティーブは本社の会計責任者のオフィスに呼び出されたのである。その肩書きを持っている人物はウィリス・ジョンソン。彼は会計責任者ではあるが、自分が手をつけたいと思った案件なら、どんな案件でも最終決定を行える実力者でもあった。ジョンソンは、会社のオーナー兼CEOの幼馴染であった。2人の交友はすでに60年以上も続いている。したがって、ジョンソン氏が何かを言えば、それはすなわち会社のオーナーの声でもあると考えてよい。
ジョンソン氏の話しぶりは穏やかなものであったが、明瞭にメッセージを伝えるものでもあった。会社の重役陣は、近々、スティーブ・カーティスを地区責任者へと昇格させることを良い決定と感じているし、今でも、次の秋に現職の責任者が退職したら、すぐに君にその地位に上がって欲しいと感じている。
「・・・・ではあるが、ストレスが多い地位の人間を支えられる配偶者との関係を有する人物を選ぶ方が、会社にとってより良いと、首脳陣は考えている」
ともかく、それがジョンソン氏が言った言葉だった。
スティーブは、この会社側の言葉の背後にある理由について、素早く考えを巡らせた。黙って考えながら、返事を待たせてることに、済まなく感じたし、漠然とではあるが居心地の悪さを感じた。この会話の要点は次のことだろう。すなわち、新しい職位に昇進するには、自分がカウンセリングに行くという努力の姿を見せることが、ほぼ必要条件と化しているということ。そのような努力を行い、自分が、別居している妻と和解することである。それは、言葉には出されないが、強く求められているのは明らかだった。
スティーブは、上層部が、自分の離婚問題までも知っていることに気づいていなかった。ジョンソン氏との面会は、スティーブに悪い後味を残した。ジョンソン氏も快く思っていない様子だった。
その悪い後味を引きずったまま、彼は今、ここにいた。木曜の夜と言えば、スポーツ専門チャンネルのESPNで大学フットボールを見ながらのんびりと過ごせたはずである。だが、今、彼は、小さな待合室で、カウンセラーがオフィスに戻ってくるのを待ちながら、妻と向かい合って座っていた。バーバラは、何度か話しかけ、会話をしようとしたが、スティーブは、それに合わせるのを拒み、どの問いかけにも、肩をすくめて見せるか、「ああ」、「いや」という短い返事だけで答えた。
突然、ドアが開き、背が低く丸々と太った、ワイシャツ姿の男が忙しそうに入ってきた。中年の後半ほどの年齢で、酒飲みの赤ら顔をしており、頭は、白髪が頭部を巡り、頭頂部はピンク色の肌が露出していた。年の割りに元気がよく、恐らく自分のデスクがあるのだろう、奥のオフィスへと足早に向かっている。大きな声でスティーブたちに言った。
「いやあ、すまない、すまない・・・今夜は、環状線の渋滞が酷くてね。・・・さ、こっちに・・・こっちに来てください。始めましょう」
彼はオフィスのドアを開け、中に入った。スティーブは、面食らったように瞬きをし、肩をすぼめて見せ、億劫そうに立ち上がり、男に続いて中に入った。バーバラには目もくれなかった。
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ボブは答えた。
「僕はこれからジョンに電話して、君が、彼のホテルに7時に行くと伝える。それから、そっちに車で君を迎えに行くよ。必要書類とかも持っていく。それでいいかな?」
「いいわ」
「あっ、あと、それから! ジョンは、魅力的な女性が好きなタイプらしいんだ。だから、できれば、ちょっと派手目の服を着てくれるとありがたいんだが」
クリスティンは、少し困ったが、「ええ、分かったわ」 と答えた。
「じゃ、30分くらいで、書類を持っていくから」
ボブは電話を切った。
「派手目の服かあ・・・」
クリスティンは、依然として、少し困った調子で独り言を言った。彼女は、自分の夫以外の男性のために着飾ることが、あまり好感を持っていないのである。でも、1万2千ドルなら、しょうがないとは感じていた。
クリスティンは、早速、寝室に入った。服を脱ぎ、シャワーを浴びる。10分後、タオルで体を拭きながら、今度は、クローゼットに入った。「派手目の服」を探すためである。クリスティンでも、ボブは「派手目」と言ったが、実際は、「セクシーな服」のことを言ったのだと分かっていた。数分後、おそらくボブが念頭に置いていたと思われるタイプの衣類を見つけた。これは彼女の夫のお気に入りでもあった。
まずは、お揃いのブラジャーとパンティのセットを身につけた。色は純白。パンティは、非常に小さいソング(
参考)で、ブラの方は、薄地のレース・ブラ。その上に、体にぴったり密着する白いブラウスを羽織った。そして、ストッキング。これはガーターをつけなくとも、ずり落ちないタイプのもので、薄く日焼けしているように見える色がついている。その上に、赤いビジネス・スーツを着て、足には、ヒール高12センチの赤いハイヒールを履いた。スカートの丈は短く、太ももの中ごろまでで、ジャケットの方も、腰の辺りまでの丈。ジャケットのボタンを留めたが、大きく盛り上がっている彼女の胸のため、ボタンで留めたところが弾けそうに引っ張られている。
出来上がったイメージは、見た目はビジネス服ではあるが、非常にセクシーな印象を与える格好になっていた。クリスティンは、ちょっと鏡の前でチェックをし、これならボブも喜ぶだろうと満足した。化粧を施し、髪をボリューム感を持たせてセットし終えた時、ちょうど、玄関のベルが鳴った。
「うわーお!」
クリスティンが玄関ドアを開けると、ボブが叫んだ。
「すごい素敵だ。まさに完璧」
クリスティンは顔を赤らめた。 「ありがとう、ボブ。中に入って!」