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無垢の人質 第7章 (7) 

イサベラは、昨夜のことはただの夢にすぎなかったのだと自分を納得させていた。それゆえ、翌朝、メイドから、未明に男たちが城内に忍び込み、厩舎から馬を逃がしたと聞かされ、ショックを受けていた。彼女の父は、厩舎から消えた唯一の馬が彼が大切にしていた黒の雄馬であると知り、大変な剣幕であった。

城の防御が破られたと判明するとすぐに、イサベラは小部屋から出るのを禁じられた。イサベラは、これをむしろありがたいと思った。これなら、他の女たちの意地悪な蔭口やひそひそ声のおしゃべりを聞かぬふりしながら一日をすごす必要がなくなる。

その日、イサベラは、レオンのことや、父が万が一レオンを捕らえた場合、どのような危険が彼の身に降りかかるかを思いながら過ごした。さまざまな疑問が頭をよぎり、心が乱された。

衛兵が扉をノックし、夕食を載せたトレーを持って入り、テーブルの上に置いたが、彼女はそれすらほとんど気づかぬほどだった。

「ありがとう…」 窓の外、人々が下でそれぞれの仕事で忙しそうに歩きまわっているのをぼんやりと眺めながら、振り向きもせず、彼女は呟いた。

突然、その男に手首をつかまれ、イサベラは悲鳴を上げた。男は、彼女を立たせ、背の高い体に抱き寄せた。

イサベラは逃れようと必死にもがくものの、男の口で口を塞がれ、悲鳴も出せない。逞しい体で石壁に体を押し付けられた。

「暴れないでくれ…」 と男はイサベラの首筋へと唇を這わせながらつぶやいた。両手で彼女のスカートの幾重ものレース生地を手繰りあげる。「…俺は何日もこうすることを夢に見てきたのだ」

「レオン!」 イサベラは驚いて息をのんだ。それまで両手にこぶしを握って彼の胸板を叩き続けていた。だが、その動きがぴたりと止まる。

レオンの手が内腿を這いあがり、恥丘を覆うのを感じ、イサベラは息を詰まらせた。

「ああ…」 

レオンはイサベラの熱く湿った部分を見つけ出し、呟いた。イサベラは、彼の指が中に忍び込み、そしてゆっくりと引きさがるのを受け、レオンに体を預けるように、背を反らした。

「許せ…」

レオンはそう呟き、イサベラの腰をつかみ、彼女の体を持ち上げた。イサベラは本能的に両脚を彼の腰に巻きつけた。湿った先端部分が彼女を突き、濡れた入口を探し求めて、割れ目を上下に滑るのを感じ、イサベラは息をのんだ。

やがて、それが入口を見つけ、中に滑り込み、いったん引きさがり、再び入ってくる。今度は根元まで。イサベラは甘い溜息をついた。

「ああっ…」

イサベラは、レオンの太い肉竿に串刺しされたようなものだった。レオンの燃えるような金色の瞳が、彼女の緑色の瞳を見つめて離さない。引き抜いては下腹部を叩きつけるようにして打ち返す。その攻撃は情け容赦がなかった。

繰り返し行われる激しい打ち込みに、イサベラの肉筒はすでに完全に屈服して、絶えず涙を流し、荒々しい侵入者を優しく受け止めるだけになっていた。壁に押し付けられたまま、下半身を打ちすえられるたびに、ずんずんと突き上げられ、背中が壁をずり上がっていく。イサベラはレオンにしがみついたままだった。強烈な打ち込みに自らの体を明け渡し、委ね続ける。

「許してくれ…」

切羽詰まった欲求に駆られ、強烈なクライマックスに登りつつ、レオンはかすれ声でつぶやいた。イサベラは、苦悶とも究極の快楽ともつかぬ表情で彼にしがみついたまま、レオンの熱い激情が自分の体内にも伝わるのを感じた。



[2010/03/06] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)