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寝取られサークル 1 (2) 


この話しを聞きながら、ブルースは焦ってしまった。あまりに興奮してしまい、妻の目から勃起してきていることを隠すため、座りなおさなければいけなかったからだ。

しかし、彼の反応は、リンダに気づかれずにいたわけではなかった。リンダは脚を組んで、美しい太ももをブルースに見せた。こうすると、いつも決まって夫が興奮するのを知っていた。グラスを傾け、一口すすりながら、グラスの向こう端ごしに彼の様子を観察し、再び話しを続けた。

「ちょっと想像してみてよ。あの可愛らしい若妻のサラが、23センチはある太くて黒いアレを持った男と一緒にベッドにいて、身悶えしながら、入れてもらうのを待っている姿。そして、ビルが部屋の隅に座って、その様子を見ているの・・・」

ブルースには容易に想像できた。実際、サラとはこの1年、何度か一緒にベッドに入ったことがある。その度に、自分は何て運が良いのだろうと感じたものだった。ただ、サラと一緒になったとき、一つだけ問題があって、サラのセックスは極度にエネルギッシュで、速くて激しいピストン運動を要求することだった。そのため、サラがようやく感じ始めた頃には、ブルースが終わってしまうのが普通だった。

ともかく、ブルースは、頭に浮かんだ黒人と寝ているサラのイメージに没頭し、気がつくと呼吸が荒くなっていたのだった。

「・・・それで、サラが、今度はマリイにその時のことを話したの。そうしたら、あなたに信じられるかどうか分からないけど、マリイはすごく興奮して、乗り気になった様子なの。どうやらマリイも、前から黒人男とするのを夢想していたみたい。そして、ご主人のジムを説得して付き合わせたの。・・・彼女も同じ黒人と!」

「うわあ!」 ブルースは、この禁断の光景のイメージに圧倒されていた。「どうりで、最近、マリイとジムも来なくなったわけだ」

「まさに、その通りね。とにかく、サラとビル、それにマリイとジムの夫婦と、あと何人かは、今は別のパーティに通っているわ。サラたちが知り合いになった別の夫婦が主催している特別パーティに。みんな黒に染まってしまったのよ、ブルース!」

「完全に?」 ブルースは呆然としていた。

「完全に! でも、驚きなのは、男の人がこれを黙従していることだわ。信じられないと思わない、あなた?」

「うむ、確かに」

「ブルース? 私に飲み物のお代わり、くれる?」 リンダは甘えた声で頼んだ。

おっと、まずいとブルースは思った。今は立ち上がりたくなかったのである。立ち上がったら、自分が興奮していることがはっきりしてしまいそうな不安があった。だが、リンダは空になったグラスを突き出しているので、彼には断ることができなかった。まあ、多分、これだけ暗くなっているから、リンダは気づかないだろう。そう、ブルースは思った。

リンダは、ちゃんと気づいていた。ただ、気づかないふりを続けた。まさにサラが予想した通りだった。自分の夫も、何年も連れ添った妻が黒人男に抱かれることを思って興奮している。リンダは、ブルースがグラスを取り、お代わりを作るために素早く背中を見せたのを見ながら、彼に気づかれないように笑みを浮かべた。

ブルースがお代わりを作って戻ってくると、リンダは受け取り、一口すすり、脚を組み直した。そして、小さく溜息をついた。

「ん? どうした?」

「あ、いえ、何も・・・ちょっと飲みすぎたのね。それに、ずいぶん長くあの集まりがなかったからかもしれないけど・・・ただ、ちょっとサラの代わりに自分がなったところを想像しようとしていたの。でも、どういうわけか、想像できないのよ。私が裸になってベッドに横になっていて、足を大きく広げている。そして誰か知らないけど黒人男が大きなアレを私のあそこに押し込もうとしている。それをあなたが座って見ている・・・なんて無理だわ。あなたは想像できる?」

「あ、いや、僕も・・・」

「つまり、多分、そんなに大きいのは受け入れられないと思うの・・・たとえ、興奮していて、入れて、お願いって思っているにしてもね」

いまや、ブルースは興奮で狂いそうな状態だった。

「・・・それにたとえ受け入れられたとしても、私、不安になると思うの。自分を抑えきれなくなって、狂ったような状態になるんじゃないかって。しかも、それをあなたが見ているわけでしょう・・・」

「ああ、ぼ、僕は・・・」 ブルースにはそれしか言えなかった。

「ん、もう・・・その時、ビルやジムは、どんな気持ちだったんだろう。どんな反応をしたのかしら?」

「ああ、二人に訊いてみると良いかも・・・」 ブルースは思い切って言ってみた。

「そうね・・・一度、お酒でも飲みましょうって、マリイとジムを家に誘って、じかに話しを聞くと面白いかもしれないわ。二人の観点からの意見を教えてもらうの。だって、私たち、ビルとサラよりは、マリイとジムの方をずっと知っているでしょう? スウィングを始める前からの知り合いなんだもの。どう思う?」

「ああ、そうだな。そうしよう」 ブルースは、できるだけ何気ない返事に聞こえるように演技した。

リンダは、途端に目を輝かせた。想像したよりも、ことが簡単に進んでる。

「良かったわ。きっととても興味深いはずよ」


[2009/09/30] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

バースデイ・プレゼント 最終章 (15) 


「ああん、ああん、・・・」

ドナは引き続き僕に出し入れを続けた。僕は、あまりの興奮に思わず声を漏らしていた。かすれたセクシーな女の声になっているのが不思議だった。

「あっ、あっ、あっ・・・」 ドナの方も声を出しているのが聞こえた。双頭ディルドの一方を僕に、もう一方を自分のバギナに入れているのだろう。その快感に声を上げている。

突然、下腹部が痺れるような感覚になり、僕は射精してしまった。持ちこたえることなどできなかった。

多量の白濁が噴出し、僕の愛液でタオルがびしょ濡れになった。それに、腰に巻いていた美しいガーターも汚してしまった。

ドナは、僕が達してしまったことにはお構いなく、狂ったように激しく出し入れを続け、下腹部を僕に叩き続けていた。すでに僕の乳首からは手を離し、両手で僕の腰をしっかり押さえ込み、ずんずんと打ち込み続けている。

射精の絶頂から落ち着き始めると、今度は、先の快感に反比例するように、苦痛が増して来るのを感じた。強引に出し入れを続けられる苦痛しか感じられなくなってきたのだった。

僕は腰を少し動かし、痛みを和らげようとした。すると、ドナは、僕の腰から片手を離し、いきなり僕の尻頬に平手打ちをした。本気でぴしゃりと叩いたようだ。

「ああ! 痛いんだよ! もう、いってしまったから、痛みしかないんだ」

「私はまだいっていないの。だから、じっとしてるんだよ」 ドナは息を荒げながら言った。ずっと打ち込みを続けたままだった。

「でも、ドナ、痛いよ」

「私に愛してもらいたいんだったら、この痛みを受け止められるようにならなければいけないんだよ。どうやら、苦情を言うお前を黙らせなければいけないようだね!」

そう言ってドナは僕から抜けた。一時的にせよ、ほっとした気持ちだった。ドナは僕から離れると尻栓を拾い上げ、それを持ってバスルームに行った。水道の水が流れる音が聞こえた。

1分ほどしてドナが尻栓を持って戻ってきた。別のロープを取り上げて、それを尻栓の後ろ側にある穴に通している。

ドナは尻栓を持って僕の前に来た。「口をあけるんだ」

それがどこに入っていたか知っているので、僕は口を閉じたままにしていた。

バチン!

ドナがいきなり僕を平手打ちした。思わず声を出し、その際に口を開いてしまった。ぐいぐい尻栓を口に押し込まれた。両手が縛られているし、舌で押し返そうにも力が足りない。

尻栓を咥えさせた後、ドナは僕の頭の後ろに通したロープを回し、結びつけ、その上から僕のかつらの髪を垂らした。

ドナは、ちょっと止まって僕の姿を眺めた。両手両脚を拘束され、尻栓の猿轡をされ、椅子に覆いかぶさる格好になった僕の姿。それを自分の作品に満足しているような表情をして見ていた。

さらに何か思いついたらしい。再びバスルームに行き、今度は黒パンティと黒サテンのスカーフを持って戻ってきた。予想したとおりだった。ドナは僕の顔にパンティをかぶせ、さらにスカーフで目隠しをしたのだった。スカーフも頭の後ろで結び付けている。

実際、この時点で僕は興奮ではなく恐怖を感じていた。あまりにも無力な状態にされていたし、ドナもあまりにも威圧的になっていたからだ。

突然、ドナは再び僕に挿入を始めた。僕は肛門に最大の力を込め、侵入に抵抗しようとしたが、それも敵わなかった。ぐいぐいと押し込められ、再び出し入れが始まった。双頭ディルドで僕を犯しながら、ドナ自身も喘ぎ声を上げるのが聞こえた。

突然、ドナが話し始めた。まるで、誰かに向かって話しているような口調だった。

「私は、淫らな気分になるといつも決まって、こんなふうに私の可愛い淫乱女を犯してやるの。身体を縛り付けて、アヌスを開かせ、ずんずん突きまくる。私がアクメに達して、愛液でびしょびしょにするときまで、がんがんやりまくるのよ。もし、身体をよけようとしたら、思いっきりひっぱたいてやる。苦情を言おうもんなら、猿轡を嵌めてやる。パンティを顔にかぶせて目も見えなくさせてやる。私のパンティの中に興味があるみたいだから、顔にかぶせてやるのがお似合いなのよ。もし、私がいく前に絶頂に達するなんて、レディにあるまじきことをしたら、当然、懲らしめてやる・・・」

「・・・そこで見ているレディの皆さん? あなたたちも、奥様やガールフレンドからこういうことしてもらえるのよ。ただ、あなたの小さな秘密を奥様に話すだけでいいの。奥様が家にいない時に、どんな服装をしているか話せばいいのよ。奥様の下着を着て、そのちっちゃなウインナーをどんなふうにいじってるか教えてあげればいいの。どうして、ドレッサーの引き出しから、いつの間にか下着がなくなったり、いつの間にか元に戻っていたりするのか、それを教えてあげればいいのよ・・・」

突然、ドナは演説をやめ、声を上げた。部屋に轟くような大きな声で絶頂を叫び、同時に強く僕に押し込んだ。そのあまりの強さに、僕は気絶しそうになった。

しばらく身体を強張らせていた後、ぐったりと力をなくして僕に覆いかぶさった。

どのくらい時間がたったか、ドナはゆっくりと意識を戻し始めた。そして、優しく僕から抜け出て、僕の両脚のロープを解いた。

さらに目隠しを取り、顔からパンティを外し、尻栓の結びを解いて、口から出してくれた。両手首のロープも解いた後、僕の手を取って、立たせた。

ドレスを捲りあげたままにするように僕に指示し、その間にタオルを畳んで、僕の腹からスペルマを拭い取った。見るとガーターに掛かったのは一滴ほどで、大半はタオルに掛かっていたようだった。

その後、ドナは僕の手を引っ張って書斎に行き、パソコンの前に連れて行った。パソコンの画面には、先の小部屋の椅子が映っていた。そして、その画像の下にメッセージが出ていた。

「ライブ・カム ビューアー数:33、458」

僕は画面を見てショックを受けていた。ドナは微笑みながら僕に顔を寄せ、情熱的にキスをした。


[2009/09/29] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

ポルノ・クイーンの誕生 最終章 (1) 

「ポルノ・クイーンの誕生」 第8章 Making of a Porn Queen Ch. 08 by Scribler

3月の間、マークはかなり頻繁に家を空けた。普通は、月に2、3日ほどしか出張に出ないのだけど、3月は、むしろ家にいた日が2、3日ほどしかなかった。多分、マークは新人タレントを探しに、国じゅう回っているのだろうと思った。シカゴ、ニューヨークばかりか、マイアミやタンパにも行っていた。それにサンフランシスコには何度か往復していた。彼が私たちに何が起きてるのか話してくれたのは、3月末になってからだった。

マークは、ヘレンとマリアと私を椅子に座らせ、話し始めた。

「実は、今、大きな企画を考えていて、君たち全員にその手伝いを頼みたいと思っているんだ。多分、気づいているとは思うが、この1ヶ月、何度も出張をしてきた。これから撮ろうと思っている何本かの映画のために、女の子を揃えに行っていたんだよ。そこで、頼みだが、君たち3人に、2週間ほどアリゾナで過ごして欲しいと思っている。君たちをあてにしても良いかな?」

私は、どこであろうと、あてにしてくれて構わないと言った。マークなら絶対に信頼できるし、私にできることならどんなことでも彼のためにするつもりでいた。マリアもほとんど私と同じようなことを言った。多分、それに参加することで、かなりの額の小切手も手に入りそうだというのも理由としてあったかもしれない。ヘレンは、マリアと私が行くなら、自分も行くと言った。自分だけここに独りでいるのはイヤだと。

私たちの返事に、マークはたいそう満足したようだった。

「3人ともありがとう。じゃあ、どういうことを考えているか、話すことにするよ。今度は、春休みを話題にシリーズ物で4本か5本、映画を撮ろうと思っているんだ。これと似た企画はすでにやったことがあるんだが、今回は、Tガールしか登場しないのを撮ろうと思っているんだ。名づけて『スプリング・ブレイク:Tガール流』シリーズだ」

私たち3人とも、これは良い企画だと思った。マークは企画についてすべて話してくれた。集まったTガールの中でマリアが一番年上なので、彼女がホテル支配人の役になるという。実際、これは大役で、マリアはかなり多くのセックス・シーンを演ずることになりそうだった。マリアは、この役を気に入ったようだった。

もちろん、ヘレンと私は、必要なときにフラッファーとして手助けをすることになった。マークは、集団が出るシーンではエキストラとしても私たちに参加して欲しいと言った。単なる代役なので、性的な演技は必要ないだろうということだった。何回か、トップレスになるシーンがあるかもしれないとのこと。ヘレンも私も、それでOKだった。

マークは映画についての説明を話した後、「マリアとヘレン、ちょっと席を外してくれないかな。ステフィに話しがあるんだ」と言った。

これには、とてもナーバスになってしまった。これまで、こういうふうに一人だけ別にされたことがなかったから。

マリアたちが出て行くと、マークは私のところに近寄ってきて、ソファの上、私の隣に座り、私の手を握った。

「ステフィ、ちょっと訊いておきたいことがあるんだ。この前、ヘレンやビリーと出かけた夜、ビリーが何かしたのかな? つまりビリーが君を傷つけるようなことをしたのだろうか?」

ビルは、身体的にではないが、確かに私を傷つけた。だから、ビルは私を傷つけなかったと言うことはできなかった。そう言ったら嘘になるし、マークには嘘はつかないことにしていたから。だから私は、こう言うことしかできなかった。

「彼は、私を身体的には傷つけなかったわ」

「・・・ということは、精神的には傷つけたということだね。そうだとしたら、残念だ。実際のところ、この件を君たち二人ですでに解決してくれていたらと思っていたんだが、まだだったようだね。今回の企画に、君が必要なのは変わりないんだが、ビリーの方がもっと重要なんだ。だから、君とビリーが一緒に働くことができないとなると、ステフィ、君には家にいてもらうことになると思う」

私はマークから視線を外した。

「ビルとは何も関係がないと思うわ。あの夜から、もう8本も映画関係で働いてきたけど、何も問題が起きていないわ」

「ああ、確かにそうだが、ステフィがセットにいる間、ビルはずっとオフィスにいたからね。でも今度の企画では、全員がホテルに一緒にいることになるんだ。だから、ビルとは何度か顔を合わせることになるのは確実だ。君たち二人は礼儀正しく振舞えるはずと、頼りにしても大丈夫だろうか?」

「ええ、私はビルにちゃんと礼儀正しく振舞います。保障します」 そう言いながら、なぜか涙が溢れてきてしまった。「彼も、同じように私に接してくれるといいんだけど」

これまでは、ビルの示した拒絶に対して、自己防衛を働かせてきていたのだけど、この時ばかりは、前の気持ちが戻ってきて、私は泣き出してしまった。


[2009/09/29] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

報復 第10章 (2) 


「よろしい」 ヒューストン氏はそう言って、二人を嬉しそうに眺めた。

「さて、それでは、今夜は何について話し合いましょうかね?・・・お二人の気持ちの上で、まだ答えが出されていないと感じられる疑問は残っていませんか?」

スティーブは、居心地が悪そうな様子で口を濁した。「僕は・・・いや別に、何も・・・」

「ダメよ!」 バーバラが力を込めて言った。

「どんなことでもオープンにしましょう。全部、今ここで話して、スティーブ! 今、ボートを揺らしてしまうのはイヤだとためらったばかりに、10年後にいきなり何か問題が私たちの間に持ち上がるなんて、いやだもの」

そこまで言ってバーバラは顔の表情を和らげた。「あなたが知りたいこと、どんなことでもいいの・・・」

「ああ、分かったよ・・・」 スティーブはゆっくりと語り始めた。

「・・・たいていのことについては、僕も、もう対処できるようになっている。君が、これまでの人生で何度か情緒不安定になっていたこととか、すべて、理解しているつもりだ。それに、君の感じていた迷いなどについて僕に相談できなかったと感じていることも・・・これには未だに傷ついているし、完全には理解していないんだが・・・それでも、そのことを受け入れたと思っている。その件については、みんなの同意が得られたら、これからもっと話し合う必要があるとは思っているけどね・・・」

バーバラは頷いた。

「・・・でも、今も、一番、僕を悩ませていることと言うと・・・あの・・・僕たちが結婚した後も君があの二人の男たちと関係を持ったというショックの後でも・・・今だに一番悩みとなっていることは、君がそういうことをしても構わないと思うようになったのは、いつのことだったのかなんだよ、バーバラ。以前は完全に悪いことと分かっていたようなことが、いつの時点で、しても構わないことに変わってしまったのか? その変化が、どうして生じたのか? その点だけ、理解できないでいるんだ、バーバラ」

「サッド・ブラウンのことを忘れたの・・・結婚する前の・・・?」 とバーバラは訊いた。

この質問にスティーブは驚かされた。何かを考えているのだろう、彼は眼を泳がせた。

「あ、いや・・・忘れちゃいない・・・」 しばらく間をおいた後、ようやくスティーブは返事をした。

「・・・あれは、僕たちが結婚する前のことだった。君は言ったよね・・・何週間か前、君は、彼に別れを告げるところだったと言ったはず。君は僕とのデートの約束を破って、何をするつもりか、どこに行くつもりかについて嘘をついた。でも、その時は、僕たちはまだ誓いを交し合った間柄にはなっていなかったんだ。ともかく、あの時、僕は君を捨ててた。半年間、会わなかった。でも、それで充分だったはず。あれは終わったことになっていた。僕は、サッド・ブラウンを、ジミー・ロバーツやラファエル・ポーターとは同じグループには含めない。あの時の話し合いで、サッド・ブラウンの名前を出したのは、当時の僕の・・・僕の不満とでも君なら言うのかな?・・・その僕の不満を述べあげるために出しただけだ」

バーバラは、その通りと頷いた。「ありがとう」 そう言って、大きく息を吐き、ためらいがちにスティーブに微笑みかけた。

「私も、サッドはこの件には含まれていないはずと思っていたわ。あなたの悩みとなっているのは、ジミーとレイフということははっきり分かっている」

バーバラは、そこで、考えをまとめるために、ちょっと間を置いた。


[2009/09/29] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

誰とやったか知ってるぜ 第4章 (9) 

俺が入った店はホット・トピック(参考)だ。店の奥に直行し、黒革の首輪を手に取った。よく見ると背中側に輪がついてない。これはダメだ。別のを見たら、短いゴールドのスパイクが周りについていて、しかも後ろ側にリングがついていた。これだ、と思った。

首輪の次は手綱だ。犬用の黒革の手綱を選んだ。そのまま、レジに行き代金を払い、店を出た。高校教師のグラフ先生が、この首輪をつける。それを思うと興奮で気が狂いそうになった。

ずいぶん買い物をしたので、これを持って自転車に乗るのは大変そうだ。一瞬、ブラッドに電話して車で送ってもらおうかと思ったが、あいつのことだ、何を買ったんだと詮索されそうな予感がし、やめることにした。

荷物を持ちながらモールを出ようとしたとき、宝石店の前を通りかかった。ちょっと目を惹かれ商品を見ていたら、店員が俺に近づいてきた。

「何かお買い求めでしょうか?」

「ここにあるアンクレットを見せてもらえるかな?」

店員は銀色のアンクレットに手を伸ばした。それを取り上げる前に、俺は彼を止めた。

「いや、ゴールドのを見せてくれ」

商品を手渡されて、それを見ていたが、雰囲気として、どうしても買わなければいけない感じになってしまった。かなり高かったが仕方がない。このゴールドの鎖は、ゴールドのスパイクがついた首輪とマッチするのは確かだ。

モールを出て、自転車のところに行き、ぎこちない動きでペダルを踏みながら家に向かった。ブラッドの母親からカネをせしめたものの、クラブ入会で使った残りのカネをほとんど使い切ってしまった。ちょっとがっかりだったが、まあ、良いだろう。その代りとして、この衣装を身につけたグラフ先生をクラブ・カフスで見ることができるはずだから。

なんとか家にたどり着き、買い物を抱えて自分の部屋に入った。買ってきた物をベッドの上に並べて見る。この服を着たグラフ先生を思い浮かべ、俺は一気に勃起していた。

このストッキングを履いた先生の美脚を両肩に担いで、ズンズンと突きを送ったら、ハイヒールを履いたままの先生のセクシーな足が俺の肩の左右で揺れ動くことだろう。

俺はドレスを丁寧に畳んで、ギフトボックスに入れた。その上に綺麗なデザインの紙を敷き、その上にトップを置いた。それから、急いで下に行き母親の部屋からラッピング用の紙を取ってきて、自分の部屋に駆け上がった。机からテープと鋏を出し、ラッピングを始める。この作業は、実に楽しい。

満足がいくように包み終えた後、パッケージにラベルを貼り、そこに数字の4を書いた。この数字は、先生がパッケージを開く順番を意味している。

次に、可愛い黒のソング・パンティを包み始めた。これも小さなギフトボックスに入れ、ラップした。ラベルの数字は1だ。その箱をドレスを入れた箱の横に並べ、今度はセクシーなブラジャー、そしてストッキングとガーターを手にし、ラッピングを始めた。

ブラを入れた箱には数字の2を、ストッキングとガーターを入れた箱には3を書いた。

できあがった4つの箱をうっとり眺めながら、今度は超セクシーなハイヒールを取り上げた。こいつを先生に履かせたらどんなだろう。ハイヒールを丁寧にティッシュで包み、靴用のボックスに入れ、ラッピングした。数字は5だ。

次はゴールドのアンクレットだ。もう一度、改めて眺めた後、箱詰めし、6の番号を書いた。最後が黒革の首輪だ。これも箱に入れ、包装紙で包み、7の番号を書いた。

飛び上るようにして廊下に出て、廊下についているクローゼットからリボンを入れてある紙袋を持ってきた。リボンの山から赤いリボンだけを選び出す。いろんなサイズがあったが、それを小さい順に並べ、一番小さい箱からリボンを糊付けした。全部の箱に明るい赤のリボンをつけた。

それが終わった後、今度は地下室に直行した。大きな段ボール箱を見つけ、急いで自分の部屋に戻った。その段ボールにリボンがつぶれないように注意してギフトボックスを入れていく。何分かかかった後、ようやく、全部を詰め終えた。それからまた地下室に駆けおり、ガムテープを持ってきて、段ボールを密閉した。

最後にパソコンに向かい、グラフ先生の名前と住所をプリントアウトし、段ボールに貼りつけた。親に見つかるとヤバイので、密閉した段ボールは部屋のクローゼットの奥にしまいこんだ。

ようやくひと仕事を終え、時計を見た。かなり時間がたっていた。クラブ・カフスにテストを受けに行くまで、あと1時間ちょっとしかない。モールに行ったり、荷造りをしたりで汗をかいていたので、一度シャワーを浴びておくことにした。

シャワーの後、部屋に戻り、服を決めた。今夜はカジュアルな服で行こう。カーキのパンツとポロシャツにした。着替えた後、キッチンに降り、残りものを食べた後、バスルームに行って歯を磨いた。キッチンに戻り、親に今夜の夕食はいらないと伝言を書いた。

外に出て自転車に乗り、出かけた。まだ、かなり暑かったので、ゆっくりとペダルを踏んで走ることにした。クラブに着いたときに汗だらけになっているのだけは避けたかったからだ。

シーサイド・ダイナーの近くまで行き、電柱に自転車を立てかけ、施錠した。それから、何気なさを装って、レストランの中に入った。


[2009/09/29] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

ネットにおけるセックス小説 (2) 


発進

グーグル・グループには、1989年6月という早い日付のalt.sex.bondageへの投稿記事が含まれている。そして、異常性愛を描く小説の投稿の道を切り開いてきたのは、まさに、このalt.sex.bondageというニューズ・グループであった。例えば、alt.sex.bondageは「変態と変人の要約作品集(Perverts and Weirdos Digest)」を擁する場所となっていた。古くからネットに住み着いている者たちは、この「変態と変人の要約作品集」こそが、異常性愛の議論や主張に関しての主要な、そして最初期のネット上の情報源であったと言う。そして、これは、早くも1989年の中ごろから末にかけて機能停止になってしまったと。

私自身がalt.sexやalt.sex.bondageで見つけた実際のセックス小説で、最も早い時期のものは、1989年9月に投稿されたものであるが、セックス小説がそれよりもずっと前に投稿が行われていたのは確実である。そのような小説は、その後、どうなったのだろうか? グーグルは非常に多くの情報を保管していると自慢しているが、実際には、少なくともalt階層の情報では、多くの情報が保管されていないのである。あるいは、精力的に削除が行われたのだろう。

ともあれ、理由が何であれ、1990年代末より前の時代については、グーグル・グループによるalt投稿のアーカイブは、はなはだしく欠損が多い状態である。例えば、「古い」作家のうちでも、私のお気に入りの作家であるdeirdre(参考)の場合、作家活動の最後の1年については丸々1年分、オリジナルの投稿がグーグル・グループから消えている。その消えている量は、彼女の書いた全小説の半分ほどにもなる。

グーグル・グループでは、「変態と変人の要約作品集」へのオリジナルな投稿は見つからなかった。だが、Temple of the Screaming Eagleというウェブ・サイトにおいてV1N13のスレッドを見つけてある(1988年9月9日~13日のスレッド)。このスレッドはボンデージと支配についての議論が主となっていて、小説はない。ではあるが、このスレッドが(このささやかな歴史記述にとって)興味深いのは、グーグル・グループを経由して直接手に入る記録よりも前の時代に、異常性愛に焦点をあてたネット議論がなされていたことを記録している点である。もっとも、「変態と変人の要約作品集」は大規模名称変更の前の時代から存在していたと信じている人がいるが、それは間違いであろう。その設立者であるデイブ・マック(Dave Mack)は、1991年の投稿(2002年に再投稿)の記事で、最初の記事は1988年8月7日ごろ現れ、最後の記事は1989年3月4日ごろだったと述べている。

現存している最初期の小説は、ちょっとした性的な出来事についてのストーリーが多い。(大半が)大学生が主人公の、同意の上での性的な出会いを語った話である。これは、初期のインターネットが、いくつかの政府機関とわずかな企業は別として、主に主要な大学のキャンパスにあったことを考えると、当然と言える。初期のインターネットへの投稿は、コンピュータ・オタクたちが支配していたのである。それゆえ、当然、コンピュータ・オタクが幸運に恵まれるストーリーが多かった。


[2009/09/28] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

デス・バイ・ファッキング 第4章 (16) 

ディ・ディが泣いている。これはいけない。私たち二人は、二人で一つなの。それが壊れてしまったに違いない。

「どうしたの、ディ・ディ?」 

「ドニー、ごめんなさい。どうしても、我慢できなかったの。彼に拷問に掛けられて、無理やり言わされてしまったの」

「拷問? 彼、拷問に掛けたの? 彼って何者? 何か病気の人なの? 何を言わされたの?」

でも、今度はディ・ディの方が腹を立て始めた。

「アンドリューのことを病気だなんて、よくも言えるわね! 彼のことを二度とそんな風に言わないで!」

「ディ・ディ、落ち着いてよ! ディ・ディこそ、たった今、彼に拷問されたって言ったのよ。他にどう考えれば良いか分からないわ」

「理解できないかも。彼、舌で私を拷問したの」

私は何のことか、分からなかった。「舌で拷問? いったい、何のこと?」

ディ・ディは私がしらばっくれていると思ったに違いない。

「舌で私に拷問を掛けたのよ! 分からないの? あそこ! 私にアレをしたの。そして、私が言うまで、やめようとしなかったのよ!」

それを聞いた最初の反応はというと、

「そもそも、どうしてやめて欲しかったのよ?」

「もう、あなたって本当におバカなんだから! 私にいかせてくれなかったのよ。エッチな気持ちで気が狂いそうにさせて、そのままずっと続けられたの。いつまでも、いかせてくれなかったの。もう、耐えられなくなってしまって。彼が求めることをどんなことでもしていたと思うわ」

私は口の中がカラカラになっていた。それも当然だと思った。だって、身体の中の液体が、全部、脚の間へと集まっていたように感じていたから。どうしても次の質問をしなければならない。

「それで、彼、何を求めたの?」

「私が彼のことをどう思っているか、言わせたがったわ。もちろん、私は黙っていようとした。実際、言わなかったのよ。少なくとも、何分かは我慢していたわ。でも、その何分かが永遠のようだったのよ。ダメな女だったら、あっという間に白状させられていたはず。賭けてもいいけど、あなただったら一瞬にして口に出していたはずよ」

アンドリュー・アドキンズに舌を使って拷問を受けたとして、自分がどのくらい白状せずにいられるか。この問題を議論する心構えができていなかったのは事実だった。電話を切ったら、早速、この問題について考えてみなければと思った。

「で、彼に何て言ったの?」

ディ・ディは、ようやく諦めて、自分のヘマを認める段階にきてくれたようだ。

「愛しているって言ったの。ごめんなさい。どうしても堪えることができなくって。拷問されたから・・・」

「でも、愛していないって言うこともできたはずじゃない? そのことは考えなかったの?」

私は少しイラついていた。ディ・ディが言ってることは本末転倒じゃないの。

「でも、彼に愛していないって言えなかったのよ。そういうことについては、どうしても嘘は言えなかったの。私、心から彼のことを愛しているの。そういうことで嘘をついて彼を傷つけるなんてできなかったわ。ドニー、是非、明日こっちに来て、お願い。来るべきよ。あなたの助けが必要なの」

私自身、たとえどんなことがあっても行くつもりでいた。それでも、ディ・ディに対しては、嫌々行くようなフリを続けたかった。

「分かったわ。明日の午後はオフにしてもらうよう頼むことにするわよ。ま、即席料理みたいなもので、簡単に認めてくれるとは思うけど。ともかく、行けたら行くわ。それでいいわね?」

「いいわ。私の部屋はハイアット・リージェンシーの713号室。フロントに行ってキーを求めれば、出してくれるはず」

「ディ・ディ? 私はもう35年間もあなたと姉妹をやっているのよ。その手口は承知しているわ」


[2009/09/28] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

無垢の人質 第6章 (2) 

「お前のことを思っただけで固くなるというのに。どうしてお前を手放せよう?」

レオンは、そう言いながら、固くこぶしを握ったイサベラの小さな手を取り、手のひらで包んだ。力ずくで彼女の指を曲げ、手を開かせ、はちきれそうに盛り上がった股間に強く押し付けた。無理やり手を開かされたイサベラは反射的に手を握った。だが、その動きはレオンの膨らんだ肉棒を優しく手に包み込むことにしかならない。

レオンの指が、胸の谷間を下り、ゆったりとした動きでへその周りに円を描き、さらに下方へ降りて、太ももの間の狭い隙間にもぐりこんだ。イサベラは身体を震わせた。

レオンは指先に湿り気を感じ、うめき声をあげた。

「おう・・・こんな時でも、お前の身体は貫かれたいと訴えているではないか」

「い、いえ、違います!」 

かすれ声で喘ぎながら、イサベラはレオンの手に押さえられていた手を離した。手のひらに焼けるような熱を感じる。「もう、やめて・・・」

「やめて欲しいのか?」

レオンはそう問いかけつつも、その指はイサベラの太ももの間にひっそりと潜む宝石のような突起を探り当てていた。そこを優しく擦り始めると、イサベラは思わず目を閉じ、こらえようとした。レオンの手に力が入り、ぴったりと合わせていたはずの両太腿がかすかに広がり、なお一層、奥へと侵入を許してしまう。

指が1本、中に滑り込んだ。イサベラは呼吸を乱し、弱々しく囁くことしかできない。

「あっ、ああっ、・・・いやっ!」 

何もかも熟知しているかのように体の中を指がかき回している。裏切り者の肉体がとろけ始める。それを感じ、イサベラは固く目を閉じ、苦しそうに呼吸を続けた。

「・・・あっ、あうっ!」

さらにもう1本、指が入ってきたのを感じ、イサベラは溜息をもらした。腰が勝手に突き出す動きを始めていた。快感が沸きあがってくる。

だが、その快感は長くは続かなかった。突然指が引き抜かれるのを感じた。せっかくの快感をお預けにされ、イサベラは無意識的に眉間に皺を寄せ、美しい顔をゆがませた。

何が起きたのか、気づいた時には、すでに床に敷いた柔らかな毛皮の毛布の上に身体を倒されていた。体を倒す動きに合わせて、彼女の肺から呼気が押し出され、甘い溜息となって口から吐き出された。さらに両膝を広げた姿勢になっていた。

「ああ、レオン・・・」 イサベラはかすれた声で彼の名を呼んだ。

レオンは素早く床に膝をつき、彼女の両膝をさらに大きく広げ、脚の間に割り入って来ていた。

「お前のこの身体は、俺を拒むことなどできないのだ。それは俺もお前も知っていることではないか」

熱を帯びたレオンの手が、ゆっくりと彼女の腹から上へと這い上がる。その動きにイサベラの胴体は、なまめかしく、よじれ、くねった。這い上がったレオンの手は、彼女の敏感な乳房を包み込んだ。

「お前の身体は、本当に、良い反応をする」

レオンは、そう囁きながら、身体を前に倒し、イサベラの乳房の頂きを飾るバラ色の突起を口に含んだ。舌で円を描き、ねぶりながら口の中へと含んでいく。イサベラは、乳首を優しく噛まれるのを感じ、思わず背中を反らし、胸を突き上げた。

「いや、いや・・・」 そう叫びながら、両手に小さなこぶしを握り、レオンの逞しい両肩を押し返そうとする。

「ああぁぁ・・・」 だが、彼女の両手は簡単にレオンの手に捕らわれ、頭の上へと持ち上げられた。

万歳をする形で両腕を引き上げられたまま、乳房をむさぼるレオンの身体の下、ただ、喘ぎながら横たわるほか何もできない。

「あう・・・」

優しく乳首を吸われ続けるうちに、身体が融けだし、甘い蜜を分泌し始めるのを感じ、イサベラは溜息を漏らした。

「ああ、もう、私・・・やめて!」

レオンが何をしようとしているのかイサベラには分かっていた。裏切り者である自分の肉体を味方にして使って、私を屈服させようとしているのだ。そんなことをさせてはいけない。何とか戦わなければならない。

[2009/09/28] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

寝取られサークル 1 (1) 

「寝取られサークル」 パート1 by CuckHubby http://www.darkwanderer.net/stories/2422/The-Cuckolds-Circle-part-1.html

閑静な郊外の住宅地にある大きな家。その家のパティオで、ブルースと彼の妻のリンダはくつろいでお酒を飲んでいた。

ブルースは42歳の会計士。仕事も順調で、近々、会社の重役に昇進することになっている。この素晴らしい邸宅を見ても、彼が経済的に成功を収めていることが分かる。

リンダは36歳。ブルネットの髪の魅力的な女性で、とても30半ばとは見えない。毎日きちんとエクササイズをし、ダイエットを心がけてきたおかげで、10歳は若く見える。何といっても目を惹かれるのは、大きな胸と長い美脚だ。リンダは小学校の教師をしている。

二人は、子供をもうけようとはしてきたのだが、あいにく子供がいなかった。ブルースの担当医によると、問題は、ブルースの精子数が普通に比べて少ないことにあるらしい。二人に子供が授かるためには、適切なタイミングがすべてらしい。

二人の性生活は、ブルースにとっては非常に充実したものであった。だが、リンダは、それほどには思っていなかった。もっとも、リンダはブルースの傷つきやすい男性としての誇りに気を使って、そのことを口にしたことは一度もなかったが。

そんなリンダの心境が少し変わり始めたのは、昨年のこと。昨年、二人は思い切って地域のスウィング・サークルの世界に飛び込んだのである。

確かに、リンダの感想では、そのサークルに入っている男たちは取り立てて述べるほどの人はいないのは事実だが、セックス面に関しては、少なくともブルースよりはましではあった。しかし、その集まりも、最近、徐々に頻度が落ちてきていたのだった。この日の二人の話題は、このことについてであった。

「どうしてなんだろうなあ。最初にサラとビルが抜けちゃって、その次にマリーとジムだろ? 今は集まりもほとんど開かれなくなってきている」

「そうね。あなたの気持ちも分かるわ。何だか、欲求不満がたまってくる感じ。でも、私、その理由を知ってると思うの」

「え? 知ってるのか?」

「ええ、なんとなく」

「それは?」

「うーん、何と言うか・・・」 リンダは見るからに言うのをためらっているようだった。「・・・この前、コーヒーを飲みながらマリーとおしゃべりしたのね。そのときの感触だけど、どうやら、活動はまだ続いているようなのよ。ただ、みんなは別のところに移ったみたいなの」

「どういうこと? 別のところって?」

「そうね・・・どう言っていいか分からないんだけど、でも、基本的には、女性の参加者の中に、ああいう集まりがワクワクしないと感じ始めた人が出てきたということらしいのよ」

「冗談だろう!」

「いいえ、ホントよ。あなたたち男性は、本当に楽しんでいるのは分かるわ。だって、そうでしょ? 実際、あなた自身も、一緒にプレーできて嬉しいと思っている素敵な奥様たちがいるはずよ。私の言ってること間違いじゃないわよね?」

「ああ、確かに。その通りだよ。・・・でも、じゃあ、問題は?」

「そうねえ、たとえば、サラよ。彼女の脚の間に割り入りたいって思わない男なんていないはずよね? つまり、サラなら、欲しいと思ったらどんな男でも自由になるはず。そうでしょ?」

「ああ、まったくその通り!」 そう返事したものの、ブルースは、ちょっと不適切に熱を込めて同意してしまったと感じた。「いや、それは君にも、もちろん当てはまることだけどね」

「ありがとう。ともかく、この新しいことを始めたのは、ほかならぬサラなの」

「新しいことって?」

「何と言うか・・・サラは黒に染まったの」

リンダの発言にブルースは唖然とした。彼は「黒に染まる」という表現は聞いたことがなかったが、それでも、その意味は明瞭に理解できた。もっと言えば、あの美しい若妻のサラの上に逞しい黒人男がのしかかっているイメージが頭に浮かび、自分でもわけが分からずゾクゾクとした興奮を感じたのだった。

「・・・黒に?」 彼には、それしか言う言葉が思いつかなかった。

「ええ、黒に。・・・どうやら、これって、サラにとってはずいぶん前からの夢だったらしいの。彼女、異人種間のセックスを扱ってるウェブサイトに載っていた黒人からの投稿を見たらしく、ビルを説得して、それに返事を書いたらしいのよ」

「信じられない」

「でも、そうなの。サラとビルはその男と会ったそうよ。そして、その男は、ビルの目の前で、しかも自分たちの夫婦のベッドで、サラにセックスをしたらしいの。それからよ、サラが私たちの集まりに興味がなくなったのは。ビルすら、二人の行為を見て圧倒されてしまったらしいの。その夜以来、ビルは信者になってしまったらしいわ」


[2009/09/28] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

バースデイ・プレゼント 最終章 (14) 

そんなことを考えていたとき、ゲイルがドアから顔を出し、僕のオフィスを覗き込んだ。また別の女性のクライアントが来たと言って、その人をオフィスに案内して来たのである。

僕は、先の顧客に行った時と同じように振る舞い、仕事を片付け、その客に、アルア氏は不在だが、仕事に関しては万事ご安心くださいと請合った。客が帰るときには、握手をしながら、感謝を述べ、いつでもお寄りくださいと伝えた。

その日も終わりに近づいた頃、ドナから電話が来た。

「ビッキー? ちょっとわくわくする知らせがあるの。でも、あなたが帰ってくるまでは、どんなことかは話さないわ。だから仕事が終わったら遅れずにすぐ帰ってきてね」

「こんな服を着ているのに、寄り道して帰れると思うのかい? 心配は要らないよ。まっすぐ帰るから」

僕とゲイルは、いつも通りの手順でオフィスを閉める作業を始めた。ただ、今日はハイヒールを履いて、ドレスを着ているという点が異なった。

オフィスを閉めた後、ちょっと外をチェックしてからオフィスを出て、車に乗り込んだ。こんな格好でアルア氏の車に乗り込むところを、隣でビジネスをしてる人たちに見られたらたまらないからだ。

車を走らせたが、やはりハイヒールだとペダルを踏む感覚が変だ。ともあれ何とか家にたどり着いた。車のドアを開け、両脚をそろえて振るようにして外に出し、車から降りた。何とか、何事もなく家にたどり着けたようだ。

ドナはこの日も部屋で僕が帰るのを待っていた。そして、この日も女王様の身なりをしていた。しかも、あの美しい両脚の間にはストラップオン(参考)が隆々とそびえ立っている。途端にペニスが勃起し始めるのを感じた。

ドナは木製の椅子を部屋の真ん中に移動していた。よく見ると、AV機器を置いてあるところのビデオカメラが、その椅子にレンズを向けているのに気がついた。椅子の4本の足全部にロープが結び付けられていて、背もたれには大きなタオルが掛けられている。

ドナは僕に歩み寄り、熱のこもったキスをした。二人とも口紅をつけているので、互いの唇が滑らかに滑りあい、実になまめかしい。

ドナはキスを終えると、僕の手を取り、椅子の後ろへ連れて行き、背もたれを腹にあてて前かがみになるよう命令した。

命令に従うと、ドナは僕の両手首にロープを縛りつけた。さらに後ろに回って、両足首にもロープを縛り付けた。事実上、手足の自由を奪われた格好になった。

「緩むかどうか、ちょっと試してみて」

両腕を強く動かしてみたが、ドナはしっかりと結んだらしく、全然ほどけなかった。さらに身体をうねらせてみたが、足首を拘束されているので、椅子から離れることもできない。

ヒールを履いたままなので、あまり踏ん張ると足が痛くなる。結局、腹部を椅子の背もたれに乗せて力を緩めざるを得なかった。そうなると、お尻を高々と突き上げて椅子に覆いかぶさる格好になっていた。

ドナが僕のドレスの中に手をいれ、乳首挟みを外した。

その途端、左右の乳首が燃えるように痛み出した。それまでは挟みに捕らえれ、いわば麻痺していたのだが、突然、血流が戻ったのだろう。そこの神経に火をつけられたように感じる。

ドナは乳首はさみを椅子の上に置き、僕の後ろに回った。ドレスのスカートを捲り上げ、僕の背中に掛け、それからパンティを膝まで降ろした。そしてテーブルに行き、潤滑クリームを取り、ストラップオンに塗り始めた。

手についたクリームをタオルで拭きながら、僕の後ろに戻ってくる。優しく尻栓を引き抜き、タオルに放り投げると、空洞になった僕の裏門にゆっくりとディルドを入れ始めた。

挿入される間、僕はあえぎ声をあげることしかできなかった。ドナは優しくディルドの根元まで挿入した。彼女の恥丘が僕の尻頬に触れるのを感じた。その部分がいっぱいに埋められた感じがし、今にもはちきれてしまいそうに思った。

ドナは、そのまま僕に覆いかぶさり、両手を前に伸ばして、敏感になっている僕の乳首をつねった。甘美な痛みが全身に走り、僕はうめき声を上げながら身体を捩らせた。

すると今度は乳首を離し、胸全体を優しく撫でながら、ディルドを引き抜き始める。先端だけが中に入っているだけになった。

そしてまたゆっくりと挿入を始め、同時に乳首をつねる。僕は全身を震わせて、それを受け止めた。それが繰り返される。

頭を振って悶えると、長い髪の毛が顔にかぶさった。甘美な苦痛と快感が交互に僕を襲い、僕は口を大きく開けて耐え続けた。何か心を落ち着かせるものを必死に求めて、無意識的に舌を出し、唇を舐め回っていた。ストラップオンのディルドが前立腺を擦り、ペニスがよだれのようにプレカムを出し、それがタオルにポタポタと落ちるのを感じた。


[2009/09/16] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

報復 第10章 (1) 

「報復」 第10章 

2月下旬

「本当に驚いているところですよ。お二人とも、先月のたった一ヶ月の間に、ずいぶん進展を見せたようで。しかも、その多くは私を介在させずにお二人だけで達成なされた。ということは、意思伝達の道がお二人の間に再び開かれて、それが、かなりうまく機能しているということですな。これは本当に喜ばしいことですぞ」

カウンセラーは二人の姿を長い間見つめた。

「・・・そこでですが、これからしばらくは2週間に一回・・・あ、いや、3週間に一回私と面談し、その後どうなったか話し合うようにしてはどうかと思うのですが、いかがでしょうか?」

スティーブとバーバラは互いに顔を見合わせた。スティーブは片眉をちょっとだけ上げ、妻の瞳に浮かぶ表情を読んだ。バーバラには異論がなかった。ヒューストン氏はくすくすと笑った。二人の間に言葉を解さない微妙なコミュニケーションができつつある。同居を再開したことで二人の関係が良好になってきているのが分かる。

「それで構わないと思います」 スティーブはバーバラとヒューストン氏の両方に向かって返事した。「必要になったら、いつでも元通りのようにもっと頻繁な回数に戻っても良いのですよね?」

ヒューストン氏は頷いた。

「分かりました。それじゃあ、これからは3週間に1回ということにしましょう。これまでどおり木曜の夕方ということで、お二人とも良いですよね? よろしい、では、ちょっと・・・」

ヒューストン氏は電話のボタンを押して、待った。だが返事がなく、彼は顔を曇らせた。もう一度ボタンを押した。だが、また、返事がない。

「ちょっとすみません」 と言ってヒューストン氏は立ち上がった。「・・・このインターフォン、ちゃんと動いたことがないんですよ・・・ちょっと待っててくれますか?」 そう言ってオフィスから急いで出て行った。

二人だけになるとスティーブはバーバラに問いかけた。

「もう彼の前で重要なことを話し合う必要はないよね。そうだろ?」

バーバラは、きっぱりとした様子で頭を縦に振った。

「私たち二人とも大人ですもの。もし、相手に腹を立てたりするときがあっても、冷静に考えたり、冷却時間をおいたりと、賢く振舞えるはず」

スティーブは頷いた。「そう僕も思っていたところだ」

二人はしばらく黙った。

沈黙時間の続いた後、バーバラが意を決して切り出した。

「キムがあなたによろしくと言ってたわ」

スティーブは驚いた。

「え、本当? いつ、言ったの?」

「今朝、ダラスから電話をよこしたの・・・私が仕事に出る前に・・・」

スティーブは頷いた。彼は、しばらくの間、何を言ってよいか考えていた。そして、心に浮かんだことをそのまま言おうと決めた。

「キムはまだ僕を怒っているだろうか?」

バーバラは笑い出した。

「うふふ、大丈夫・・・キムは、もうずいぶん前に、その段階は超えてるわ。・・・確かに、しばらくは、キムはダラスであなたの心臓をえぐりたいほど憎んでいたみたいだったけど、今は大丈夫になってるわ・・・」

「・・・彼女、かなり集中的にたくさんカウンセリングを受けてきているの。そして、今は、自分が恐ろしい暗黒の道を駆け下りているところだったとの自覚ができているわ。もうそろそろ、キムはあなたに感謝する心づもりができる段階に差し掛かるはず。あなたが彼女のことを気にかけて、あの道を進むのをきっぱり遮ってくれたことを感謝するようになるはずよ・・・」

「実際、キムがたった6歳の頃からどれだけの重荷を背負って生きてきたか信じられないでしょうね」 バーバラは当惑して頭を振った。「パパとママの可愛い娘たちは、二人とも、ダメダメの子犬だったから・・・分かる?」

「まあ・・・でも、僕が君の両親にあのことをバラした理由は、その『暗黒の道』だけじゃなかったんだよ・・・今でも僕は彼女に対して行ったことを後悔しているんだ」

「その件はもう話し合う必要はないって確認しあったはずよ」

「ああ、でもね・・・」 スティーブは溜息をついた。「今でも時々、キムに対してあんな下劣な振る舞いをしたことや、あんなやり方で君の両親にバラしたことでひどい罪悪感に囚われるんだよ」

バーバラは、慰めるように彼の手を軽く叩いた。

「父も母も、そしてキムもあなたのことを許しているのよ・・・分かっているはずじゃない?」

「ああ、分かっている・・・」 スティーブの声は穏やかだった。「時々、君の両親が僕のことを怒って、つばを吐き掛けてくれたほうが気が楽になると思うことがあるよ。クリスマスに君と二人で君の実家に行ったとき、君の両親はあんなふうに僕を歓待してくれた・・・そんなことを思い出すと、君のお父さんに顔を殴られても、文句は言えないと思っている。なのに、お父さんは握手してくれた」

「ノニーが時間をかけて両親に話してくれたのよ。キムは薬物の過剰服用で死んでしまうか、致命的な病気にかかってしまうかの一歩手前まで来ていたって。ノニーが話してくれた後は、お父さんもお母さんも、話してくれなかった場合よりは、少しはあなたの心情を理解する気に変わったわ・・・」

「・・・知ってると思うけど、ノニーはお父さんを説得して、調査員を雇い、キムが出ていたアマチュアのポルノ・ビデオの全部について、その消息を確かめさせたわ。あなたが最初に見たビデオに出ていた男がいたでしょう? あいつが観念して持ってたコピーを提出した後は、1本も出てきていないそうよ。・・・インターネットにも出ていないらしいわ・・・だから、ビデオはすべてなくなった模様だって・・・」

スティーブはちょっと間をおいてから、口を開いた。実のところ、彼はキムのビデオの話を続けるのは気が進まなかった。

「ああ、そう・・・この件では、何から何までノニーはずいぶん頑張ってくれたようだね・・・ところで、先週あたりから、君はずいぶんノニーに会いに行っているみたいだね?」

「え、ええ・・・」 バーバラの声にはちょっとぎこちないところがあった。

「私、ノニーに優しくしてもらっているわ。そう思うでしょ?」

スティーブは頷いた。

「ノニーはあなたのことをものすごく気に入っているのよ」

スティーブは微笑んだ。彼もバーバラの祖母が好きだ。

「オーケー!」 ドアを勢い良く開けながらヒューストン氏が戻ってきた。

「シーラが設定してくれました。これから2ヶ月ほど、第3木曜日にお二人に来てもらいます・・・その後は、後で考え直すと。それでよろしいですね?」

「はい、お願いします」 スティーブはそう返事し、バーバラを見た。バーバラは頷いた。


[2009/09/16] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

誰とやったか知ってるぜ 第4章 (8) 

俺は、電話を切った後、バスルームに行って身体を洗い、ベッドに戻った。横になりながら、グラフ先生から電話をかけてきたことを考えた。俺に、イク許可を求めてきたとは。どうやら、俺は先生の心を支配しかかっているようだ。俺のことをご主人様と認めた以上、次のレベルへと先生を引き上げることにしよう。

そんなことを思いながら、俺は眠りに落ちた。

翌朝、目が覚めたときは、かなり遅くなっていた。仰向けに寝返りながら、クラブ・カフスのことを考えていた。

「今日は、どんなテストをされるんだ?」

窓から明るい日差しが差し込んでいる。

俺は、グラフ先生のことも考えた。先生が自分から、2回目を求めて、俺に電話をかけてよこしたなんて、いまだに信じられない。しかも、単にイキたかったら、俺に許可を求めず自分でやればいいのに、そこを、わざわざ許可を求めて電話してきた。多分、先生は、調教の本質を理解し始めてきたのだろう。

はっきりしていることは一つ。昨夜の先生の素晴らしい行動には、充分に褒美をあげる必要があるということだ。

ベッドから跳ね起き、シャワーを浴び、着替えた。すでに昼になっていた。クラブに行くまで、5時間しかない。

ブラッドの母親から脅し取った金から、少しだけ取り、ポケットに突っ込み、下に降りた。遅い朝食を食べながら、グラフ先生をクラブ・カフスに引きずりこむための計画について考えた。そして、何とかなりそうなアイデアを思いついた。

食事を終え、後片付けを済ます。それから自転車に乗ってモールに向かった。

交通量の多い道を進み、30分ほどかけて、モールに着く。こういう蒸しむしして暑い日には、エアコンの効いたモールの店内は気持ち良い。

いろんな店が並ぶモール内を歩き、目指す店についた。フレデリックス・オブ・ハリウッド(参考)だ。

セクシーなドレスが山ほどハンガーに掛かっている。それを次々にチェックしていき、ようやく良さそうなのを見つけた。黒のサンドレス(参考)だ。肩紐のストラップはスパゲティほどの太さで、丈は太ももの真ん中あたりまで。サイズをチェックし、大丈夫だと確認。その後、ストッキング類の部門に移動した。

俺の頭の中では、すでにグラフ先生に着せる服装は確定している。

目当てのものはすぐに見つかった。黒ストッキングとガーターのセットだ。俺の選んだストッキングは、葉のパターン(参考)のデザインの黒ストッキングで、後ろにはシーム付だ。このストッキングを這い上がると先生のムチムチの白肌が出てくる。それを想像するだけで、股間がぴくぴく反応した。

次にブラジャー売り場に行った。お目当てはストッキングと同じ模様のやつだ。運良く先生のサイズに合うのを見つけた。このブラから、あの胸の谷間が顔を出す。気が狂いそうになるぜ。

ブラ売り場の反対側はパンティ売り場になっていた。ソング・パンティ(参考)を探す。これもストッキングやブラと同じデザインのを見つけた。色も黒だ。生地の感触もいい。これを履かせて、先生の尻を撫で回す。熱く燃えた先生の体温が伝わってくるようだ。

靴売り場に行き、良さそうと思われるセクシーなハイヒールを2組見つけた。高さを考慮に入れて、どちらにするか考えた。そして結局、ヒール高17センチの靴底がプラットフォーム(参考)になっているのに決めた。こいつには細いストラップが着いていて、それをふくらはぎから膝まで巻きつけるようになっている。足を覆うタイプじゃないので、足が露出することになる。これを履かせたまま、足の指を舐めてやることにしよう。

すべてを持ってレジに行った。レジは若い女で、商品のバーコードをスキャンしながら、俺のことをちらちら見ていた。

「レディの着飾り方を、よくご存知のようですね」 と微笑みながら言う。

俺も笑顔を返した。「ああ、彼女も気に入ると思ってね」

支払いを済ませ、店を出た。まだ、もう2つほど買わなければならないものがある。俺はモールの奥へと急いだ。


[2009/09/15] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

ネットにおけるセックス小説 (1) 

「ネットにおけるセックス小説:最初の20年」 Sex Stories on the Internet: The First Twenty or so Years  H. Jekyll http://www.literotica.com/stories/showstory.php?id=326224 

2008年2月2日

セックス小説がインターネットで非常に急速に拡大したいきさつはどうだったのか。それに関心を持つ人がいるかもしれない。目を見張る行為を写したセックス画像でもなければ動画でもない。小説である。執筆し、編集するのに膨大な時間がかかり、読むにしても時間を取られる小説。しかも、書いたとしても儲けは極めて少ない。いや、儲けなどないのが大半だ。無料のセックス小説は、インターネットが考案された時とほとんど時を同じくして登場してきたし、少なくともウェブの登場に先んじること数年前の1990年以来、ネット外の世界の評論家によって「問題」とみなされてきたのである。そんなセックス小説が広まった経緯はどんなだったのだろうか。

セックスは、何世代、いやたぶん何世紀にもわたって、見事に検閲されていた。古代ローマの邸宅を飾った露骨な壁画や、インドの洞窟内にある男女の逢引を描いた彫刻など、どの時代でも、人の身体を表現すること、特に、性的エクスタシーを求める行為を行っている人の身体を描くことは、長い間、違法とされる時期があった。作家が書いた本が「ボストンで発禁」となると、それがその作家にとって名誉の勲章とされる時もあった。

性が隠されてきた理由や経緯について深入りする必要はないだろう。性的なことには対立した概念が含まれていることを理解しない者などいないのだから。夫婦の間で行う愛に満ちた普通のセックスは一般に好ましいと考えられている一方で、相手の選択に関しても、欲望の種類に関しても、様々な性的活動があるのが事実なのだ。アレをする? 誰とする? どんなことをやってみたいと妄想する? たとえ夫婦の間であっても、セックスに関して「極端な」関心をもつことには、世間の人は眉をひそめるものだ。これはかなり深刻な事柄であるので、人は、普通、欲望や自分が行っていることを隠すのである。この前、愛する人と試してみたちょっとした実験について、最近ご近所の人とおしゃべりした人がいるだろうか?

それでも、セックス小説は拡大してきたし、ますます盛んになっている。どうしてなのか? そこで、インターネットにおける「大規模名称変更(Great Renaming)」から始めて、その歴史をたどることにしよう。

遥か遠い昔、まだ毛むくじゃらのマンモスたちが平原を支配していた時代、インターネット上のメッセージは、大部分、現在の Usenet の直接の祖先である掲示板システム(bulletin board system "BBS")を経由してやり取りされていた。掲示板に投稿されたメッセージは、Eメールと異なり、個人ではなくグループへ送られる。そのメッセージは、サーバ上の外部からアクセス可能な領域に蓄えられ、そのサーバのネットでのアドレスを知っている者なら誰でも読めるようになっていた。

だが問題がおきた。当時、存在していた様々なシステムに多数の掲示板が増殖し、システム全体が混沌状態となり、使いづらくなってしまったのである。そこで、コミュニケーションの統括を改善するため、1986年ー1987年に、主なシステム管理者たちが「大規模名称変更」を行ったのだった。ディスカッション・グループ(別名ニューズグループ)は、それが扱う話題の種類に応じて、一連の階層構造に従って分類されることになったのである。

「alt.*」で始まる階層は、分類規制が大部分できないニューズグループを収めるために作られた。altという用語は「alternative(代わりになるもの)」の意味だったが、当時の常識的なジョークでは、altとは、「アナーキスト、キチガイ、テロリスト(anarchists, lunatics, and terrorists)」の頭文字を表しているとされていた。それと言うのも、「alt.*」の階層は当初から常軌を逸した話題や反社会的な話題に集中するグループでいっぱいで、そこでの「議論」とやらは、かなりの量の罵りあいが特徴的だったからである。そして、インターネットでのセックス関係の大半が、初期の住処としたのも、このalt階層だった。

実際には、「alt.sex.*」の階層が確立したのは、大規模名称変更から丸1年後のことである。1988年4月、さんざん反対があった後、そして明らかに、ほとんど秘密のうちに、alt.sexが立ち上げられた。そう、当時は今とは事情が違っていたのである。年季の入ったネット人たちはalt.sexの設置以前にもセックス小説がインターネットに出ていたと言うが、私はいまだにそれを発見していない。ともかく、alt.sexの設置に伴って、インターネットでの露骨なセックス小説は離陸したのだった。(正確な日付は確認できていないが)alt.sex設置の直後に、すでにalt.sex.bondageのニューズグループが設立されている。


[2009/09/15] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

デス・バイ・ファッキング 第4章 (15) 

受話器を取ると、こちらからもしもしと言う間もなく、ディ・ディがしゃべりだした。

「ドニー! 彼、最高なの! 彼に殺されるかと思ったわ。デス・バイ・ファッキングよ、まさに! 終わった後に、ぐったりして、気を失いかけながら考えたんだけど、それしか考えられなかったわ」

私はショックを受けていた。同時に、興奮も感じた。ディ・ディが、この種の言葉を使うは初めてだった。この男、よっぽどすごいに違いない。どうしても詳しいことが知りたくなった。

「ドニー、私たち、2回愛し合ったわ。この4年間、一度もなかったのよ。それが、一夜に2回も! それにね、ドニー、そればかりじゃないの。彼ったら・・・その・・・アレもしたの・・・分かるでしょ・・・?」

ううっ、分からないわよ。私が性的にウブなのは、姉と同じなんだから。

「ディ・ディ、その人、何をしたの? 何のことかさっぱり見当が付かないわ」

「彼、口をつけたの・・・分かるでしょ、あそこに!」

「ええっ! すごい! 良かった? 感じた? それとも、ひどかった?」

「最高だったわ。彼がそれをしている間、私たち、ずっと互いに見つめあっていたわ。それに、彼、もう永遠と言っていいほど、ものすごく長い時間してくれたの。彼は、まるで、この世で一番好きなことをしているような感じだったわ。私がやめさせて、ようやくやめてくれたんだもの。私がとめなければ、今でも、彼の舌を中に入れたまま横になっていると思うわ」

私は、想像してゾクゾクとしてきた。

「うわ、それって気持ち悪い!」 

そう返事したけれど、もちろん、気持ち悪いことなんかじゃないのは分かっていた。想像しただけで、あそこが濡れてきていた。

「試してみないうちから、拒絶するのはよくないわ。私は、中毒になるんじゃないかと思っているんだから。・・・ドニー、私、彼と恋に落ちてしまったと思うの。だから、助けて欲しいの!」

「彼と恋に落ちるのを、私に止めて欲しいということ?」 私は冗談っぽく聞いた。

でも姉は冗談として聞いてくれなかったようだ。

「ドニーもこっちに来てみて。今すぐにでも来て欲しいの・・・彼、私たちのこと知らないの。私には妹がいるとは言ったけど、それしか言っていないの。彼は私たちのこと知らないのよ。私たちがどう生きているか、どういうふうにしか生きられないか、まだ言っていないの」

「彼に真実を言うまでは、真剣になってはいけないのは知ってるはずよ、ディ・ディ。でも、そちらに行けるか分からないわ。私がついている今のプロジェクトのこと知っているでしょ? 大事なプロジェクトだから。明日の夜、もう一度、電話して。その時も切実な状態が続いていたら、私も金曜の午後オフにしてクリーブランドに飛んで行けるかチェックするから。でも、行けるかどうか分からないわ。私には、ここインディアナポリスに是非いてくれなきゃ困ると言われそうだし・・・」

「ドニー、是非、来て欲しいの。そして彼に会って欲しいの。彼、すごいんだから」

ええ、ええ。私の目で確かめたら、信じることにするわよ。私自身は、ロマンティックな将来については、ほとんど、希望を失ってる状態だった。

「あ、ドニー? もう、話したっけ? 彼、25歳なの!」

何ですって?

「25歳? ディ・ディ、気でも狂ったの? 20何歳の素敵な男が、あなたのような老婆と何をしたいって言うのよ?」

「分かってる、分かってるわ。彼が私のどこを見てるのか、私も全然分からないわ。でもね、彼、私のことを抵抗できないほど魅力的だって思っているのよ。彼は、化学反応とか何とかって言っていたわ。そのために、惹かれあう気持ちに抗うことができないんだって。彼、変なのよ。彼は、人生の物事を説明するために、いつも、こういう変なちょっとした理論を立てるの。ともかく、『私と彼』のことを説明するために、彼は、この『化学反応』の話を言ってたわ。あっ、『化学反応』じゃなかったかも。『化学的誘引』だったかも。忘れちゃったわ・・・」

「・・・でも、ドニー? もし、彼の言うことが正しかったとしたら、どうなると思う? そんなことを考えたこと、ある?」

「え? 何を考えたこと、って言ったの、ディ・ディ? ディ・ディとその人が惹かれあったと。そして、そのことについて、彼がちょっとした理論を愛玩していると。でも、その理論が正しいかどうかが、いったい、この話と何の関係があるの?」

ディ・ディは興奮して言った。

「まず、ドニーと私は化学的には同じよね? 私たち、クローンみたいなものでしょ? そうすると、もし、彼が私に化学的に惹かれたと言うのなら、彼はドニーにも化学的に惹かれるはずだし、ドニーも彼に化学的に惹かれるはず。そういうことにならない?」

背筋をゾクゾクと興奮が走るのを感じた。私はすでに、ディ・ディが口唇愛撫のことを話したときから、あそこが濡れきっていたのだ。この電話が終わったらすぐに、自分で自分のお世話をしなければいけないと思った。

私も、早くその男性に会ってみたいと、待ちきれない気持ちになっていた。でも、ディ・ディに返事をするときには、わざと、気のなさそうな口調になるよう努めた。

「分からないわ、ディ・ディ。金曜にそっちに行けるとは思うけど。ダメかも・・・」

ディ・ディは、私の反応は信じなかった。「私をだまそうとしてもダメ。私はお姉さんなんですからね! あなたが、ほとんど私と同じくらい彼のことで興奮しているのは、分かってるの。まだ、彼に会っていないうちから、そうなっている。そうでしょ? すっかりお見通しよ」

ディ・ディがお姉さんづらをするのは、大嫌いだった。ディ・ディは、自分が正しくて、私は間違っていると示そうとするときは、いつもお姉さんづらをする。確かに、ディ・ディは姉だけど、たった45分の差なのよ。45分で年配者づらをされるのは、納得できない。

ディ・ディは木曜日の夜にも電話をかけてきた。ディ・ディは泣いていた。声から。それが分かった。


[2009/09/14] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

無垢の人質 第6章 (1) 

「無垢の人質」 第6章 Innocent Pawn Ch. 06 by wishfulthinking http://www.literotica.com/stories/showstory.php?id=133229

「私、ここに閉じ込められているのは、もうイヤです」

イサベラは、レオンが身を固くしたのを感じた。じっと動かずに自分を見ている。イサベラは、伏せ目になった。両腿の上、手には固くこぶしを握っていた。裸のままの腹部が、不安感に波打っている。

「お前を閉じ込めたままにしたら、どうするつもりだ?」 ようやくレオンが返事をした。

イサベラはさっと顔を上げ、レオンの目を見た。金色の瞳の奥に光る表情を読み取り、イサベラは息を呑んだ。

レオンは、イサベラの前に移動し、立ちはだかった。そして、穏やかな口調で繰り返した。

「お前を閉じ込めたままにしたら、どうするつもりだ?」 

全裸のまま正座しているイサベラ。レオンの視点から、髪の毛の間から胸の小さな突起が二つ顔を出しているのが見える。ウェーブが掛かった赤毛の髪は滝のようにイサベラの身体の前に垂れている。イサベラには、レオンの灼熱の視線から裸身を守るものは、髪の毛しかなかった。

イサベラはレオンから目を背けた。心臓が狂ったように高鳴っている。イサベラは呟いた。

「あなたは・・・あなたは私を解放すべきなの・・・」

「すべきだと?」 レオンはイサベラのあごに指を1本、優しく添え、顔を上げさせた。イサベラは、否応なくレオンと視線を合わせなければならない。彼の金色の瞳に、イサベラは、身体の芯まで焼かれそうな感覚を覚えた。

「私をここに閉じ込めておくことはできないはずです・・・こんな形で・・・いつまでも」 イサベラはかすれ声で呟いた。

「お前のこういうところが俺は好きだ」

レオンの声は穏やかだった。手先で、イサベラの絹のような髪を肩の後ろへとさっと払った。クリーム色の肌の乳房と肩が露わにされ、イサベラは背筋に電流のようなものが走るのを感じた。

「・・・この、甘く、柔らかで、無防備な姿・・・生まれたての子猫のような・・・」

イサベラは、レオンの視線が身体を這うのを感じ、身を捩じらせた。程よい肉付きの柔らかな太もも、穏やかにぷっくり膨れた女性的な腹部、そして、ばら色の頂きを持つ小ぶりの胸。その乳房は、レオンの視線を浴びて、いっそう膨らみ、張りが出てきているようだ。ツンと前にせり出ている。

「ああ、イサベラ・・・解放してくれなどと言わないでくれ。お前の甘美な身体を楽しむ極上の喜びを手放すなど、俺には考えられないことなのだよ・・・お前の美味な女の場所は俺の分身を埋め込むときゅうっと収縮するではないか。濡れつつも締め付けを忘れないその場所は、まるで俺に征服されるために作られたようなものなではないか」

イサベラは下唇を噛んだ。思わず、よがり声が出てしまうのを防ぐためだった。レオンが前にしゃがみこみ、長い指で肩先をたどりつつ下方へ降り、つんと尖る乳首に触れたのである。親指の腹で優しく擦られ、イサベラは身体を震わせた。


[2009/09/11] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

バースデイ・プレゼント 最終章 (13) 

ビクトリアの側から

どうしてよいか分からない。ドナは何もかも変えてしまい、僕たちの性生活を完全に支配してしまった。もっと言えば、気がついたら、ドナは僕の生活のすべてを支配してしまっていたと言える。僕の生活は、以前と比べ、まったく逆転してしまったのだ。しかも、たった1週間足らずで。

オフィスの中、椅子での座る位置をちょっと変えただけでも、アヌスの中、プラグが位置を変えるのを感じる。しかし、こんなことをされた今ですら、ペニスが勃起し、ひくひくと脈動してしまうのだ。乳首挟みにつままれた乳首はいくぶん麻痺しているが、それでも、ちょっと身体を動かすたびに、途端に両乳首は存在していることを主張し、意識を向けよと訴えてくる。

僕は立ち上がり、鏡に向かった。これが自分の姿なのかと唖然となる。いまだに納得し切れていない。

形の良い両脚を、ガーターのストラップにつるされたナイロン・ストッキングが優しく擦り、ぞくぞくと興奮が全身を駆け巡る。スカートを履いた脚の間は、妙に頼りなく、わずかな空気の流れだけで、パンティに包まれたペニスが愛撫され、絶えず刺激を感じる。

口紅を取ろうと身体を曲げただけで、またプラグが位置を変え、アヌスが刺激された。

口紅を手に鏡に向かい、塗り直しを始めた。口を半開きにし、上唇から始めた。リップを中央の右側にちょっとだけ塗り、輪郭を描き、唇の端へと伸ばしていく。左側も同じ手順で塗った。それから、下唇に移り、ちょっとだけ塗った後、上下の唇を擦り合わせるようにしてリップをまぶし、リップ塗りが完成する。唇が滑らかになった感触を味わった。

ドナとは、結婚前のデートの時に車の中でしたことがあった。だが、それ以外では、結婚前も後も、家の中か、あるいは旅行のときに利用したモーテルという二人だけになる場所でしか、性的な行為をしたことはなかった。

それが、突然、いまは職場にいると言うのに、そこで妻とセックスをし、秘書ともセックスをし、さらに妻も秘書とセックスをしている。しかも、僕は女性の服を着飾り、見事に女性に変身しているのだ。自分のことながら、自分はどうすべきなのか、さっぱり分からなくなっている。

内心では、こんな経験は、すでにかなり行き過ぎているとは感じていた。だが、同時に、自分がこの経験の持つ極度の性的興奮に魅了され、麻薬中毒者のように、いくらやっても飽きが来ない状態になっているのも自覚していた。

新しいことを経験するたびに、次の新しい経験を待ち焦がれる心境になる。そして、そのたびに抵抗感が薄まり、ビクトリアの役割を演じている自分を他人に見せてしまい、その結果、身の安全を大きく危険にさらすようになってきているのだ。

もう一つ、僕を悩ませていることがあった。それは、ドナが僕に見せてくれたネットでの体験談や投稿の内容だった。その内容を読むと、女性の格好をする男性の大半は、ホモセクシュアルかバイセクシュアルのいずれかであって、たいてい、男性に惹かれる者たちであるという事実である。だが、これは、断じて、僕自身の感覚とは異なる。どんな形であれ、他の男との出会いを求めるような欲求は自分の中にはない。

しかし、一方、ドナやゲイル、それにジェニーといると、自分は女性になっていて、ドナたちとレスビアン的行為に加わっているような感覚があった。しかし、僕が男であるのは事実である。だから、その行為は実際にはレスビアンではない。たとえ、女同士の行為であるにしても、少なくとも僕の側からすれば、レスビアンとは異なっている。

ともかく、この状況のすべてに僕は困惑していた。僕は一度もドナ以外の女性と浮気をしたことがなかったし、ドナも僕以外の人と浮気をしたことがなかった。なのに、今は、二人とも性的な行動を、他の女性二人と共同している。

さらにもう一つあった。前までは、僕たちの性生活には、支配・被支配の力関係はまったく関与していなかった。それが今は重要な一部になっている。もっと言えば、支配・被支配の力関係こそ、僕を興奮させている部分となっているということである。

これは、こういうことなのだろうか? つまり、ドナが支配的に命令を下してくるのであるから、それを受ける僕は、ノーマルなセックスから逸脱することへの責任を受けなくても済むことになり、様々な行為や状況も、自分自身で考えたことではないものとして、それに安心して身を任すことができる、と。まさにこれこそ、気になっていることなのかもしれない。

僕は、これまでずっと、自分の人生のほとんどすべてを自分でコントロールしてきたと感じていたし、夫婦の関係でもリードする役を担っていると感じてきた。だが、今は、自分の役割について適切と思われる言葉はというと、インターネットで知った、あの言葉だけである。つまり、パンティ・スレイブ(参考)という言葉。

パンティを履くことと、それを着たままセックスをすること。この二つが組み合わさった場合の何か分からぬものが、僕の心理に何かをもたらしたようで、非常に心の奥深い基本的な部分を変えてしまったようなのだった。ドナは、この性的ゲームが非常に深く僕に影響を与えていることに気がついているのだろうか? 今の僕は、女性の衣類を見ても、すぐに、自分が着たらどう見えるだろうかとか、どんな着心地なのだろうかとか、そういうことばかり考えるようになっているのである。


[2009/09/11] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

ポルノ・クイーンの誕生 第7章 (8:終) 

ちょうど私とビルがオーガズムに達したとき、ヘレンが部屋に戻ってきた。

「そこにいる色狂いのお二人さん、満足したなら、もうすぐ朝食ができるから、起きて来たら?」

「どこに行ってたの?」 私はビルの首に両手でしがみついたまま、訊いた。

「お店に行ってたのよ。ビルのような素敵な男性は、男らしい朝食を食べなければいけないの。ステフィや私が食べるような、鳥のえさみたいな食べ物じゃなくってね」 ヘレンは、そう言いながら、手でビルの頬を撫でた。

「ヘレン? できれば、あまり重くないのがいいわ。明日の朝は、マークが朝食を作ってくれる日でしょう? あまり重いのを二日連続で食べるなんてできないもの」

「大丈夫、あなたと私は、普通の朝食だから。でもビルには男サイズの朝食よ。さあ、そのエッチなお尻を上げて、シャワーを浴びてらっしゃい。ビルもよ」

バスルームには私が先に入り、アヌスを洗浄する間、ビルを待たせた。洗浄の後、ビルを中に入れて、二人で一緒にシャワーを浴びた。

シャワーの間、何度もキスを繰り返したし、お互いの秘密の場所を洗いあったけれど、私も彼も、ほとんど勃起できなかった。シャワーの後、ビルは寝室に戻って着替えをし、私はバスルームに留まって、お化粧をし、着替えをした。

ヘレンは、ビルに、彼女が言う男性サイズの食事を作るかたわら、私たちには新鮮なフルーツ類を用意していた。

朝食を食べ始めると、ビルが言った。

「二人ともいつもマークと顔をあわせてるようなので言うんだけど、ちょっと頼みたいことがあるんだ」

「何でも言ってみて、気にせずに」

「できれば、マークには、僕たちがしたことを言わないで欲しいんだ。マークに、僕のことを変に思って欲しくないだけなんだけどね」

私は、こういう言葉を言って欲しくなかった。多分、ビルは、私たちとしたことについてちょっと不思議な感覚を持っているのだろう。それは分かる。ビルは何かゲイがすることをしてしまったと感じているのは確か。興奮の真っ最中にしたことは、熱が醒めると、別の角度から見えたりするものだから。

私はビルの気持ちを落ち着かせようと思った。

「ビル? あなたがしてくれたことは、全部、マークも前にしてくれたことと同じなのよ。私たちが撮影したビデオを見ているでしょう。それにはマークも出ていたことも知ってるはず。信じて欲しいわ。マークは、単にビデオのためにああいうことをしていたわけじゃないのよ。マークと私は何度もしているの。私がしたいと思ってるほどは頻繁じゃないけど、それでも、何度もしているのは変わらないわ。だから、マークがあなたのことを違った風に見るなんて、私には思えない」

「多分、その通りだとは思うよ。でも、それでも、マークが知ってると思うと、何だか、居心地が悪いんだ」

「私にできることと言ったら、マークに話さないことだけね。それが精一杯。マークには嘘はつかないわ。嘘はつけないし、つくつもりもないの。マークが訊いてきたら、多分、本当のことを言うと思う。マークなら分かってくれるわ。でも、仮に私が話さなかったとしても、当然、マークたちは私たちが一緒に寝たと考えるはずよ。どっちにしても同じだと思うの。ともかく、私には、話さないとこくらいしかできないわ」

ビルは私の説明が不満そうだった。でも、他に選択肢がないのも分かったようだった。

その後、みんな黙ったまま食事をすることになった。この会話でみんなの気持ちが重苦しくなってしまったからだった。食事の後、私は、食器を洗うのを手伝いながら、ヘレンに話した。

「私、ビルをオフィスに送った後、家に戻るわ。今夜、ヘレンも家に来る?」

ヘレンは笑い出した。

「この5ヶ月、私が週末にあなたのところに行かなかったことって、ある? もちろん、行くわよ。もっと言うと、あなたがビルをオフィスに送っていくのを見たら、やきもちを焼いて、今夜、あなたをぶん殴っちゃうかもしれないわよ」

私は荷物をまとめ、ビルと一緒にヘレンの家を出た。オフィスに着き、ビルの車の隣に車を寄せた。ビルは私にキスをしようとした。私も本当はキスを受けたかったけれど、そして、ほとんど唇を近づけそうになったけれど、そんな自分を制止した。

ビルが困ったような顔をしたので、説明した。

「ビル? 私、あなたのこと好きよ。大好き。でも、もし、あなたが今の、あるがままの私と一緒にいて居心地が悪いと思うなら、私、あなたと一緒にはいられないわ。あなたが、私と一緒にいるところを誰かに見られないかと気にして、私もこそこそあなたと会う。そんなのはイヤなの。私は、自分の人生にとても満足しているし、どこも間違ったことはしていないと思っているの。だから、私にキスしようなんてしないで。電話をかけてくるのもやめて」

ビルは、このとき、不機嫌になったようだった。車から出て、ドアをバタンと音を立てて閉めた。

家へ向かう車の中、私は泣きたい気持ちでいっぱいだった。本当にビルのことが好きだし、また会いたいと思っていた。私を愛してくれるやり方が好きだったし、できれば、もう一度、彼と愛し合いたいと思っていた。でも、私と付き合うことに後ろめたさを感じている人と一緒にいることはできない。

家に戻った後、誰もが、私に何かが起きたと分かったようだった。ありがたいことに、ヘレンは何も言わなかったし、誰も、昨夜の出来事について訊いたりしなかった。それから2週間ほど、ビルは何度か電話をかけてきたけれど、私は電話に出るのを断り続けた。

行為中に、マークはカメラを持ち出したけれど、その最初の2回ほど、私は身を縮こまらせたい気持ちになった。撮影されたとして、その編集にはビルが当たるだろう。最初、そういう私の姿をビルに見られたくないと思っていた。でも、2本目のビデオを撮った後は、むしろ、ビルに見せ付けてやりたいと思うようになった。そして、その後は、むしろ進んでカメラの前で淫らに燃えるようになった。

どうしてビルに腹を立てていたのか? それはビルが自分自身の性的嗜好を受け入れることができなかったからではなかった。 ビルのせいで、私が変人であるような気持ちにさせられたからだった。その時まで、誰も私をそういう、何か私が間違った存在であるような気持ちにさせた人はいなかった。ビルの反応を見て初めて、私はあるがままの私でいることを拒否されたのだった。

つづく


[2009/09/10] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

誰とやったか知ってるぜ 第4章 (7) 

俺は素早くリモコンを電話に接続し、ヘッドセットをつけた。両手を自由にするためだ。それから仰向けになり、下着を脱いだ。電話から聞こえてくる喘ぎ声に、ちんぽがびんびんになっている。

「ああ、ご主人様ぁ・・・私、すごく濡れてるの。お願いです。いってもいいでしょう?いかせて・・・許可をください・・・」

まだ、卵型バイブをいれたままにしているようだ。俺はゆっくりとリモコンのダイヤルを回した。

「あぁ。いぃぃぃ・・・」

先生がベッドで悶え始めるのが見て取れるようだ。隣には旦那が寝ているというのに。

さらにもう少し強度をあげた。

「あぁ、ご主人様あぁぁぁぁ・・・」

俺は空いてる手でちんぽを握り、ゆっくりと擦り始めた。触るとすぐにもいきそうだった。

それにしても、俺はグラフ先生が自分から電話をかけてくるとは思ってもいなかった。だが、電話をしてきたのだ。

いきなり、強度を中間レベルまで上げた。

「あっ、あっ、あっ、・・・」

先生の息遣いが短くなってくる。俺はダイアルのレベルを、ゼロから100%の範囲で、強めたり弱めたりを繰り返した。

「自分で乳首をつねるんだ」

「あぁ、いかせて、お願い・・・ご主人様ぁぁ・・・もう、許して・・・」

「まだ、ダメだ・・・俺がいいと言うまで、いってはならない」

「お願い、ご主人様・・・もう一度、いきたいの・・・私、いい奴隷だったでしょう? いく前に、ご主人様にお許しをもらおうと電話したのよ・・・」

こんな甘い声で言ってくる先生は初めてだった。だが、俺は、いきなりバイブのレベルをゼロにした。

「ああ、いやっ・・・」

「まだ、いくなと言ったはずだ!」

「ああん・・・お願い、ご主人様・・・」 

ほとんど泣き声に近くなっている。だが、息遣いは荒いままだ。自分で触っているのが分かった。

「今すぐ、股の間から手を離せ。これは命令だ」

「ああん、お願い、ご主人様・・・気が狂っちゃう・・・いかせて、お願いだから・・・」

「俺がそこに置いていったボールが数珠つなぎになったのがあるだろう? そいつを持ってきて、その最初の玉をお前の柔くてすぼまった尻の穴に入れるんだ・・・」

「・・・俺の言ったことが分かったか?」 俺はかすれた声になっていた。

「・・・うっ!」 電話の向こう、グラフ先生が喘ぐのが聞こえた。ベッドの上でのたうっているようだ。

何秒か無音状態が続いたが、その後、腹の奥から搾り出すような唸り声が聞こえた。

「うぅぅぅぅ・・・・・」

どうやら、最初の玉をアヌスに入れたのだろう。

「よし・・・今度は二番目の玉だ」 優しく囁きかけた。

またも、無音状態が続き、そして、その後、低い唸り声がした。

「ああ、ここじゃダメ・・・お願い、下のリビングに行ってもいいでしょう? 下に行かせて・・・このままじゃ、夫を起こしてしまう・・・」

「ダメだ!」 俺は強い調子で言った。「次に、三つ目だ。お前のスケベな尻に入れろ」

電話の向こう、必死になって声を上げまいとしているのが分かる。

「よし、今度は4つ目・・・」 指示を与えながら、俺は右手で分身をしごき続けた。

「あっ! あっ! うぅぅぅぅ・・・・ご主人様ぁぁぁ!」 ガサゴソと音がし、グラフ先生がベッドで激しく悶えているのが分かる。

「よし・・・次に5つ目を入れろ」 

俺は睾丸に手を当て、弱く搾り始めた。

「うっ! ああ! お願い、もうダメ。ご主人様、お願いです・・・もう、いきそうなの」

「ダメだ、堪えろ! 今いったら、後で厳しくお仕置きするからな! 6番目も入れるんだ!」

「ああぁぁぁぁぁん・・・!」

またも叫び声が聞こえた。6番目の銀玉が先生のアヌスに入ったのだろう。

「もう、ダメ・・・いや、いや、いや、いや・・・・もう、ああっ、もう!!!」

激しい息遣い。それに泣き声。それが途切れなくなってきている。オーガズムの崖っぷちに来ているのだろう。

「よし、最後の一個だ! お前の淫らなアヌスに突っ込め!」 

俺のほうも、プレカムが溢れてきて、手がぬるぬるし、ジンジン感じてくる。

「ああぁぁぁぁ・・・い、いきそうぅぅぅぅぅ!!!」 本当に大きく声に出して叫びそうになっている。

「ご、ご主人様! もう、ダメ。いかせて! お願い! 後でお仕置きしてもいいから、もう、いかせて!」

「まだ、ダメだ!」 

俺はリモコンに手をかけながら言った。ダイアルをゆっくりと回す。途端に、電話の向こうから、低い唸り声が聞こえた。ガサゴソと音がし、声がくぐもった。多分、枕を顔の上に乗せて、顔を塞いだのだろう。ハアハアと、まるでマラソンをしているような息遣いが聞こえる。

「もうダメなの、いきそうなの。お願い、許して!!」 

「うつ伏せになれ」 そう言って、もう少しレベルを上げた。

「ううううぅぅぅっぅ・・・!!!」 先生が体勢を変えた音が聞こえた。

旦那のいびきがかすかに聞こえる。その他は、電話口に先生の口が当たっているのか、先生の吐く息がじかに吹きかけられ、ザアザアとした音が大半になった。

「腹の下に枕を入れるんだ」

リモコンを巧妙に操りながら、優しく命令した。先生が命令に従う音がする。

「ハア、ハア・・・もう、いきそう・・・いきそうなの・・・」

「まだだ! いくなよ! ・・・脚を広げろ!」

「うぅぅぅっ!」

「その姿勢で、手を胸に当てて、乳首をつねるんだ」

俺はリモコンのダイヤルを一気にゼロにした。まだ、いかせるわけにはいかない。

「・・・・うっ! はあぁぁぁ・・・感じるぅぅぅ!」

命令に従って、乳首をつねっているようだ。

俺はまたリモコンを操作し、最低レベルと中間レベルの間を、ゆっくりと行ったり来たりさせた。そうしながら、徐々に強度を上げていく。

「ああっ、うっ、ご主人様・・・また、いきそうに・・・」

「まだだぞ!」 今や、リモコンの強度は、中間から高速の間を行き来させている。

「あっ、あっ、あっ・・・いやっ! ああっ!」

今度は、リモコンのダイヤルをゼロから最大の間を狂ったように行き来させた。

「ああ、いく、いく、いく・・・・もう、ダメっ!・・・・」

「よし、俺の言う通りにしてアヌスに入れた玉を抜くんだ。最初のが抜けたら、いってもいいぞ!」

「ああ、いっくぅぅぅ・・・・!」

「もう一個、抜け!」 俺も先生に合わせて、右手を激しく動かし始めた。

「うう・・・いいぃぃぃ・・・」 狂ったように息を電話に吐きかけている。

「もう一個、いいぞ!」

「ああうううっ・・・むむむ・・・」 

声が気になったのか、マットレスに顔を押し付けたようだ。叫び声がくぐもった。

「もう一個! 抜け!」

「ぐううううう!」 もう、自分でも抑えきれない様子で叫んでいた。

「ああ、すごい! 止まらないの! こんなのって! ああぁぁぁ、いいぃぃぃ!!」

俺の方も限界に近づいていた。

「よし! 残りの3つ、一気に引っこ抜け!」

甲高い悲鳴が聞こえた。

「あっ、あっ、あっ・・・ああぁぁぁぁぁぁ!!!」

俺は背中を反らせた。右手を狂ったように動かした。身体の全神経がビリビリと反応するのを感じた。緊張が高まり、両足の指が内側に曲がる。先生の悲鳴を聞き、俺の睾丸は一気に反応し、沸騰した。次の瞬間、精液が肉茎の中を駆け上り、噴出し、宙を飛んだ。

強い興奮に呆然としていたのだろう。気がついたら、顔や、胸、それに腹にとろりと白濁が流れていた。

電話の向こうは静かになっていた。物音一つ聞こえない。先生は失神したらしい。よく耳をそばだてて聞くと、旦那のいびき声が聞こえた。他は何も聞こえなかった。俺は電話を切った。


[2009/09/09] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

Fashion ファッション (16:終) 

「これからどうするつもり?」 マーサは困惑しきった顔で訊いた。

僕はうなだれた。 「フェイスはすごく怒っていた。もう、彼女は僕のところに戻ってこないと思う」

マーサは返事をしなかった。僕は顔を上げて彼女を見た。

マーサの目には、何か決意したような不思議な表情が浮かんでいた。僕をじっと見つめていた。しばらくそうした後、彼女は低い声で言った。

「出て行って」

「え?」

「今すぐ、出て行って」

マーサが怒りをこみ上げてきてるのが見て取れた。僕は、事態が理解できなかった。

「出て行って! 今すぐに!」 マーサは僕に怒鳴りつけるようにして言った。

僕は立ち上がり、出て行くことにした。マーサは、ずっと僕を怒鳴り続け、僕が家を出ると、バタンと音を立ててドアを閉めた。

僕は車に戻り、運転席に座った。いったい何が起きたのか、まったく理解できなかった。いとも簡単に、そして急速に、僕の人生が崩れていくのを感じた。

しばらく呆然としていた後、車のエンジンを掛け、運転を始めた。しばらく、ただあてどなく車を走らせていた。これからどうするかを考えながら。

結局、とりあえず生きていかなければと本能が働き、モーテルにチェックインした。それから、衣類を取りに家へ車を走らせた。フェイスは家にはいなかった。僕は、衣類をかき集め、フェイスに会わずに家を出た。

スーツケース一つだけの持ち物で、月曜の朝を迎えた。職場では、一日中、マーサはほぼ完璧に僕を避け続けた。

夕方、モーテルに戻り、それから夕食のことを考えた。通りの反対側に、よく食事をするレストランのチェーン店があったので、そこに歩いて行った。

食事を終えようとした時だった。顔を上げると、僕の前に、彼女が立っていた。フェイスだった。フェイスは一言も言わず、僕の前に腰を降ろした。

「マーサと話しをしたわ」

フェイスは怒っている様子はなかったが、気持ちはよくつかめなかった。

「あなたが、あんなことをしたなんて信じられないわ」

「君を傷つけるつもりはなかったんだ」

そうは言ったものの、かえって罪悪感が増した。マーサのためにフェイスを裏切ることを始めたのは、部分的であったにせよ、僕自身だったではないか? だが、心のどこかで、僕はこんなことをしたいとは思ってなかったと感じていた。

フェイスは僕を見つめたまま、ただ座っていた。食事が終わり、支払いを済ませた。フェイスは僕についてモーテルに来た。ドアを開けると、フェイスが言った。

「マーサが言ったわ」

「何て?」

「あなたは、私に追い出された後、彼女のところに行かなかったと。ねえ、私、あなたがこんなところにいるのを見たくないわ。我慢できない。なんなら帰ってきてもいいのよ・・・」

ああ、これで問題から抜け出せる。僕はフェイスを見つめた。フェイスが、ばれてしまった日から、こんなにも早く僕を、ある程度、許す気持ちになってくれたなんて、ほとんど信じられなかった。これで、元通り、すべてが良くなるはず。

でも、僕は返事をしなかった。フェイスは困惑した顔をした。

「戻ってきて」 前より小さな声で、フェイスは繰り返した。

だが、僕はまだ返事ができなかった。

突然、フェイスの表情が変わった。いきなり僕をベッドへ引っ張った。

「私に会いたかったんじゃないの?」 

低い声で言い、ベッドに仰向けになった。そして、自分でブラウスのボタンを外し始めた。

僕は横たわるフェイスを見ていた。彼女は、本当に、僕が知っている中で一番ゴージャスな女性だ。ハワイのことを思い出した。ブラウスのボタンを全部外し終えたフェイスは、いたずらっぽく微笑んだ。

僕は部屋を出た。ドアを出て、閉めた。それから1分ほどドアの隣の壁に背を預け、寄りかかっていた。その後、考え直して、歩き始めた。ハイウェイをただ歩き続けた。1時間ほど歩いた後、モーテルに戻った。フェイスはいなくなっていた。

その夜、かなり遅くなって、ドアをノックする音で目を覚ました。強く叩く音ではなかったが、執拗にノックしていた。5回ノックして、静寂、5回ノックして、静寂と。ドアを少しだけ開けた。そこにはマーサがいた。僕はドア・チェーンを外し、マーサを中に入れた。マーサは、怖がっているような顔で僕を見た。

「さっき、フェイスから電話があったの・・・大丈夫?」

僕はマーサを見下ろした。彼女は何を考えているのだろう。そして僕は急に不安を感じた。説明できない感覚だった。

「ああ、大丈夫だ」

マーサは急に笑顔になった。両腕を広げ僕の首に抱きつき、そして唇を重ねてきた。

おわり


[2009/09/04] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

デス・バイ・ファッキング 第4章 (14) 

ドニーの話

月曜日の夜、ディ・ディから電話があった。姉はクリーブランドで新しい職務についている。アクロンに本社がある何とかという企業の支社だ。

私と姉は同じ会社に勤めている。仕事の内容も同じだし、サラリーも同じ。二人で家を共有して暮らしている。姉とはこれまでずっと一緒だったし、それはこれからもずっと同じだろう。永遠に。

私たちはただの姉妹ではない。私たちは双子だ。一卵性双生児。あらゆる点で二人は同じだ。成長した後も、誰も私と姉との区別ができない。ママは、よく、私たちに同じ服を着せていた。なので誰も私たちの区別ができなかった。少し分別がつくようになってからは、姉と私は別々の服を着せてくれるよう言い張った。おかげでようやく他の人も私たちの区別ができるようになってくれた。

まあ、でも、言い換えれば、他の人が私たちを区別できるのは、服装の点でだけとも言える。私と姉はしょっちゅうお互いの服を交換して、互いに相手に成り代わった。これは、一度もバレたことがない。私たちは本当に同一だから。でも今は、他の人は服装で私たちを区別するのが普通。私はパンツとドレスの姿が普通で、ディ・ディはスカートとブラウスが普通。

ただ、一日ほど、ディ・ディが私になりたくなったり、私がディ・ディになりたくなったときは別。そういう時は、互いに服を入れ替えて、お互いの教室に行ったり、お互いのボーイフレンドとデートしたりした。誰も気づいたことがない。誰一人、一度も。

ママも私たちを区別できなかった。姉と服を交換して着ていても、一度もママに指摘されたことがなかった。ちょっとは疑っていたかもしれないけれど、口に出して言われたことはなかった。他の人は、疑いすらしなかった。パパは絶望的で、私たちのことをDと呼んでいた。「やあ、D! こっちに来てパパを抱きしめておくれ!」 パパはよくそう言っていた。パパは、どっちのDが抱きついていたのかさっぱり分からなかったと思う。

私の名前はドナ。でも家族は私をドニーと呼んでいる。うちの家系にはこの奇妙な性質が付きまとっている。遺伝じゃないかと私は思っている。遺伝子の中の何かに違いない。遺伝子のせいでないとしたら、トワイライト・ゾーンの中のなにかのせいだわ。と言うのは、うちの家系では女の子しか生まれないから。しかも、双子の女の子だけ。

ママも双子だった。ママの双子の妹は、たった5歳の時に死んでしまった。三輪車に乗っているときに車にはねられたのだ。ママは、いつも、毎日と言ってよいほど、自分には何かが欠けているような気がすると言っている。ママは、それが何か知っているはず。それはママの妹だ。

ママのママも双子だった。それに、そのママのママのママも、やっぱり双子だった。うちの家系を古くまでさかのぼるのは難しい。というのも、みんな、時々、うちの家系に何が起きたかを隠すような雰囲気になることがあるから。それに加えて、さかのぼろうにも、苗字が次々に変わるのでたどりきれないこともある。この血統は母方の血統だけど、社会は父系社会なのだ。

うちの家系の伝統として、双子の姉妹は一緒にいることになるという伝統がある。結婚した後でも一緒に暮らす。どうしても、そうなってしまう。私たちは、姉妹と一緒にいないといつも不完全な状態にいる気持ちになってしまうからだと思う。それ以外に、私には、この伝統を説明できない。

月曜日、ディ・ディは、とてもハンサムな若い男性と一緒に仕事をしていると言った。彼ほどセクシーな人は見たことがないとも言っていた。電話だけだったけれど、ディ・ディがその人にのぼせ上がっているのが分かった。

火曜日の夜の電話では、ディ・ディは、その人のことが頭から離れなくなってきていると言っていた。彼があまりにセクシーで、もう我慢ができなくなってきていると。その人は、いつも、「雄々しい反応」を見せ続けているとも言っていた。これは、私たちが高校生の頃、クラスの男子が勃起をしたときに私たちが使っていた言葉。

私も姉も、今はあまり性生活がかんばしくない。今の会社に入り、今の職務につくことを受け入れたとき、私も姉も、男女交際関係の人生は終わりに近づいたと思った。

というか、そもそも、最初から私たちの男女交際に関してのカレンダーは、予定びっしりというわけではなかった。私たちは、もう35歳で、公式的に「婚期を逃した女性」と自認してもよいと思っている。将来的な展望に関しては、私も姉も現実的だ。生物としての時計では、私たちはもうピークを過ぎていることを示している。ひょっとすると、うちの奇妙な双子の血統は、私たちで終わりを迎えることになるのかも。そうなりかかっているのは事実だった。

ディ・ディは、彼をベッドに誘ったら気にするかと訊いた。私たちは、こういう話し合いをする。セックスの相手になりそうな男性について二人で話し合うのだ。そうしなければいけないから。これまでも、すべてのものを共有してきたし、今も共有している。もし、事態がどんどん進行するとしたら、最終的には、その件についても共有しなければいけないことになるかもしれないのだ。

この年齢で、二人とも適切な夫を見つける可能性があるのでは? と思うかもしれない。でも、それはない。私たちは、もし片方が素敵な男性を見つけたら、その男性は私たち二人の面倒を見なければいけないだろうと、ほぼ心に決めていた。そんなの変だ、というか変態じみていると思われるのは知っている。でも、それは違う。変態ではないという点でだ。ディ・ディと私は互いに愛し合っている。けれども、それは、世にいるとても仲の良い姉妹の関係と同じ。現実の男性であれ、想像上の未来の花婿となる男性であれ、その人を姉と共有するといっても、男女一対一の関係に限られる。私が言っていることの意味を分かってもらえると思うけれど。

ディ・ディは、その若い男を誘惑したいと思っている。まあ、私としては、それは問題ないわ。姉の幸運にちょっとやきもちを感じたのは事実。でも、よく考えれば、姉にとっての幸運は、最終的には私自身の幸運にもつながるのだから、嫉妬をするのも理不尽だった。

水曜日の夜中、ディ・ディから電話がきた。姉は、そんな夜遅くに電話をすることは滅多にない。私も眠たくなっていた。でも、ディ・ディがきっと電話をしてくると分かっていたので、レターマンの番組(参考)を見ながら、ずっと起きて待っていたのだった。


[2009/09/04] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)