2ntブログ



無垢の人質 第6章 (8) 


* * *

その3日後のことだった。

イサベラは廊下を歩いていた。すると、突然、大きな手が伸びてきて腰をつかまれたのだった。悲鳴を上げたものの、強引に狭く暗い部屋へと連れ込まれた。

イサベラはレオンの身体の熱を感じ、びゃくだんとムッとする男臭さが混じった匂いをかぎ、官能をくすぐられるのを感じた。ドアが蹴られ、背後で音をたてて閉まった。すぐに硬い壁のような胸板に押され、身動きできなくされる。

ほとんど息をする間もなく、唇に荒々しく唇を押しつけられた。それに押され、頭の後ろがドアに当たった。その間もレオンは無情にイサベラの口の奥へと舌を伸ばし、荒らしまわった。イサベラは口をふさがれつつも、か弱いうめき声をあげ、レオンの金色の髪の毛に指を絡め、引き離そうとした。

「イサベラ・・・」 レオンはイサベラのスカートの裾に両手をかけ、手繰り上げた。冷たい空気がイサベラの膝の間を吹き渡る。「・・・お前に触れたい」

レオンの手がスカートの中にもぐりこんだ。あの熱を帯びた場所を求めて進む。だが絹のシュミーズに指が絡まって進めない。

「くそっ」 苛立ったレオンは毒づきながら、イサベラのシュミーズを引きちぎった。その間も体を押し付け、彼女の首筋に顔を擦りつけていた。

イサベラは、二人の身体の間でレオンがシュミーズの薄衣を不器用に手繰るのを感じた。そして、その後、太ももの付け根、彼女の秘密の部分に火の如く熱く、脈動する硬いものがぐいぐいと突くのを感じた。

「レオン・・・」

イサベラはつぶやき、必死に理性を取り戻そうとした。だがレオンの唇が彼女の唇を再び奪い、またも痺れるような感覚に頭が麻痺していく。

「ん!・・・いや・・・」

イサベラはレオンが彼女の臀部を両手でつかんだのを感じ、唇を振りほどき、弱々しい泣き声をあげた。レオンは、下腹部で彼女の背後を扉に押しつけながら、イサベラを抱えあげた。

「両脚を俺の腰に巻きつけるんだ」

イサベラは抵抗することなどまったく頭に浮かべなかった。命令されたとおりに両脚をレオンの体に巻きつけた。身体が密着し、彼女のうち震える胸が固い壁のようなレオンの胸板に押しつぶされていた。その間もレオンの舌はイサベラの舌を愛撫し続けた。

やがて、イサベラは、滴をたたえた肉の入口をレオンが突くのを感じ、ハッと体の動きを止めた。

「レオン・・・」 彼の唇を振りほどき、力なくつぶやく。

「俺を許してくれ」

レオンはそう言って、唸り声をあげ、同時に肉茎をイサベラの奥深くへと一気に根元まで突き刺した。

イサベラは極太の肉茎に串刺しにされ、狭い肉壁がめりめりと拡張されるのを感じた。レオンが素早く引きに入った時にかろうじて息継ぎができたが、再び強引に突き刺される。

「レオン・・・お願い・・や、やめて・・・」

脚を激しく前後する彼の腰にしっかりと絡め、彼の体にしがみつきながら、イサベラは喘いだ。

「イサベラ・・・」 レオンは汗ばんだ額を彼女の額に押しつけ、うめいた。

扉に体を押し付けられ、まるで身体を引き裂くように鋭い突きを何度も受け止めつつ、イサベラは絶え間なく、悩ましい泣き声を上げ続けた。だが、彼女の肉体は、この残虐な抜き差しを嬉しく受け止めてたのは明らかだった。イサベラは、二人の身体が結合している部分に淫らに湿った熱が集中してくるのを感じていた。

「いや・・・やめて・・・」

口ではそう懇願し、意識の上では高まってくる快感の波とあらがいつつも、イサベラの女の部分の筋肉はレオンの分身を包み絞り、収縮を繰り返すのだった。

だが、この行為は、始められた時も唐突であったが、それと同じほど唐突に中断されたのだった。

「ちくしょう!」 

レオンはかすれ声でうめいた。両手でイサベラの柔らかい尻肉をつかみ、指先を肉肌に食い込ませる。太い肉茎は彼女の熱く濡れた部分に完全に埋め込んだまま。

何秒か緊張間に満ちた時間が過ぎた。その間、レオンは自制心を求めて必死に内面で戦っていたのだった。一方、イサベラは、ただ彼にしがみついているだけだった。扉に体を押し付けられ、彼の脈動する肉茎で満たされている喜びだけを感じながら。

だが、恐ろしいことに、彼はゆっくりと彼女の中から抜け出ていった。無意識的に、イサベラの唇から惜しむような溜息が漏れた。

「行け」 レオンにはその言葉を言うのが精いっぱいだった。

床に下ろされ、イサベラは脚を震わせながら立った。レオンは、わざと彼女から顔をそむけた。

「俺の気が変って、お前をサカリのついたけだもののように犯す前に、出ていくんだ!」

イサベラは、振り返らず、部屋を飛び出た。

* * *


[2010/01/11] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

寝取られの輪 1 (12) 

そのとき、ブルースがシャンパングラスを二つ手に持ちながら近づいてきた。そのグラスを二人に渡す。

「ありがとう、あなた」 リンダは言葉をかけたが、ジェイムズは黙ったまま受け取った。

「ブルースです」 と夫でありウェイターにもなったブルースが自己紹介した。

「君は元の椅子に戻るべきだな」 ジェイムズは実に事務的な声の調子で言った。にもかかわらずブルースは無礼に怒る反応もせず、すごすごと元の椅子に戻っていった。

「冷たいのね」 とリンダ。

「まあ、俺は、誰にも、最初の応対から、正しい位置づけを認識させるのを好む主義だからな。特に旦那たちには、そうしている。それに、あいつは君の旦那だし。純粋に利己的な理由からだが」

「あなた、女を喜ばせるのがうまいのね」 リンダはシャンパンを啜りながら、おだてる言葉を言った。

ジェイムズは右腕をラブシートの背、リンダの後ろに回した。そして、その手を彼女の肩に乗せた。誰が見ても、「この女は俺のものだ」と示す態度だった。

リンダはジェイムズの手が触れたとたん、驚いてちょっと跳ね上がったものの、手をどかさせるようなことは何もしなかった。むしろ、脚を組んで彼の方に少し身体を傾ける姿勢になった。

「どうやら、俺たちは仲良くなれそうだな」 ジェイムズは薄ら笑いを浮かべて言い、リンダの肩を優しく撫でた。リンダは、また一口シャンパンを啜った。

「ブルースは俺たちから眼を離せなくなっているようだ。あいつにちょっとした悩みの種でも与えてやろうか?」

「どういうこと?」

「これさ」

ジェイムズはそう言って、実にゆっくりと顔をリンダの顔に近づけた。リンダは彼が自分にキスをしようとしてると分かった。

彼が唇を触れるまで、永遠とも思えるほど時間があった。その間、様々な思いがリンダの心の中をよぎった。ブルースはどんな反応をするだろう? 私はどう反応すればいいの? あれをすることになるのかしら? 私は、それを本当に求めているの? 最後の疑問に対して、リンダは、イエスの答えを出した。

そして、ジェイムズの唇がリンダの唇と接触した。部屋には人がたくさんいたものの、どういうわけか、リンダはそれが気にならなかった。彼のソフトなキスにより、ますますリンダは決心を固めていった。ジェイムズの舌が唇をなぞり、探るような動きをするのを感じると、リンダはすぐに唇を開き、彼を受け入れた。彼の舌が口の中に入ってくる。私の舌と絡み合っている。

「ううん・・・」

リンダは思わず小さなうめき声をあげ、それから本格的にキスに没頭した。口をさらに近づけ、彼のためにもっと大きく開き、自分の舌で彼の舌を舐め回す。

・・・もう後には引けないわ。

リンダは秘密の場所が湿り気を帯びてくるのを感じていた。私はこの男に身体を捧げることになるのね。

ブルースは、身じろぎもせず二人のキスを見つめていた。あの男は、こんなにあからさまに妻にキスをしている。しかも、みんなが見ている前で。リンダからもキスを返しているのがはっきりと分かる。

そのまま見ているべきなのか、二人のところに行くべきなのか、ブルースには分からなかった。ひとつだけ確かなことがある。それは、ここにいる他の客たちと視線を合わせたくないと思ったことだ。そんなのは、恥ずかしさの極地だ。

それに、もうひとつかなり確信したことがあった。それは、このクラブとでも言うのか、この集まりが自分には向かないということだ。あのジェームズという男が、あのように他人の妻を奪えることを当然とみなしている、その態度が気に食わない。

ブルースは自分自身に対しても腹を立てていた。あの黒人に呼び出されていそいそと二人のところに行こうとしたこと、手で合図を送られてそれに従ったこと、そして、特に、まるで召使のように二人に飲み物を持っていったこと。なぜ自分はそんなことをしたのか、いまだに信じられない。だが、何より信じられないことは、リンダがあの男の態度にあわせ、またそれを喜んでいるように見えることが信じられなかった。

ようやく、二人のキスが終わった。リンダは、体じゅうを駆け巡る熱いもので、ほとんど息が切れそうになっていた。彼がキスばかりでなく他のいろんなことをしたら、私、本当にどうなってしまうか分からないわ。リンダはそう思った。


[2010/01/07] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

ポルノ・クイーンの誕生 最終章 (11) 

ヘレンは、私がビルを見ているのに気がついたようだった。「ねえ、彼に話しかけるべきよ。あなた、いつまでも彼のことを思って恋やつれしてるわけにはいかないんだから」

私は皮肉っぽく笑って答えた。「ねえ、お願い。私、ぜんぜん彼のこと思っていないんだから。ビルがここにいようがいまいが、全然気にしてないのよ」

マリアとヘレンはくすくす笑っていた。ヘレンが答えた。「じゃあ、あなた、どうして彼を見るたびに迷子になった子犬のような顔をしているの?」

「そんな顔してないわ!」 

思わず甲高い声が出てしまい、そのために二人はいっそう大きな声で笑っていた。

「それにビルは私のことなんか求めていないの。彼が欲しいのは、こっそりとデートができる相手なの。私は、こそこそするのはできないから」

その間にビルが私たちが立っているところに近づいてきた。マリアは私の耳に囁きかけた。

「じゃあ、ビルがこの2ヶ月間ずっと毎週3回は電話をかけてきてるのは、どうして? それに、ビルは12人もいるTガールから好きに相手を選べるはずなのに、あなたにだけ誘いをかけているのは、どうして? 答えてみなさいよ」

私は答えようとしたけど、その前にビルが私の隣に立っていた。

「僕とダンスしてくれないか?」

「私たち、部屋に戻ろうとしていたところなの。もう遅いし、明日は早起きしなければいけないから」

ビルが悲しそうな顔をするのが見えた。

「一曲だけでいいから、踊ろうよ。その後は自由にしていいよ。それなら2分もかからないよ」

マリアがでしゃばって口を挟んだ。「さあさあ、一緒にダンスしてきなさい。私たちは部屋で待ってるわ」

「分かったわ。じゃ、一曲だけ。その後は私、部屋に帰るからね」 こう返事しないとマリアとヘレンがうるさそうなので、仕方なく答えた。

ヘレンとマリアは歩き出したが、ヘレンが言うのが聞こえた。

「彼女、今夜は帰ってこない方に10ドル」

マリアは賭けに応じなかった。あの二人ったら、と私は思った。

マリアとヘレンが帰っていくと、ビルは私の手を取ってダンスフロアに出た。最初、私たちは他人同士のように踊っていた。私は、左手を彼の右手に握られ、右手を彼の肩の上に乗せていた。彼の左手は私の腰。一分か二分ほどした後、彼の手が私の背中に来ていて私を引き寄せたので、私は手を彼の首に絡ませる他なかった。

そんな感じで曲の終わりまでダンスしていたけれど、すぐに二曲目が始まった。曲の入れ替わりがあまりに速かったので、ダンスをやめようと思うことすらできなくて、結局、続けて踊ることになってしまった。二曲目が真ん中にさしかかる頃には、私は両腕を彼の首に絡めていたし、彼も両手で私の腰を抱き寄せていた。

ダンスの間、二人とも何も話さなかった。ただ踊るだけ。曲はいつまでも続いているように思った。それほど曲の入れ替わりが速かったので。

何が起きたか分からないけれど、踊っている間に、私は頭を彼の胸板にくっつけていて、彼は私の頭の上に顔を乗せている格好になっていた。そうなるように考えたわけではないし、そんな形になるのは望んでいなかったのは事実。でも、私たちは、音楽が終わるまで、そういうふうに身体を密着させて踊り続けていた。

音楽が止まり、あたりを見回した。バーにいたのは、バーテンを除くと私たちだけになっていた。私はビルを見上げて言った。「一曲だけって言ったのに」

「うん。ごめん。でも、どうしてこうなったか分からない。ただ、君を抱いているととても気持ちよくて、離したくなかったんだ。それに、君だってやめようとしなかったし」

もちろん、ビルの言ったことは正しくて、私はダンスをやめようとしなかったし、やめたくもなかった。彼に抱かれて気持ちよかったのは本当だった。でも、もう部屋に戻らなければならないことも知っていた。

「もう戻らなくっちゃ」

ビルは私の腕に腕を絡めた。「僕が上まで送っていくよ。どうせ、僕たちは同じ階に泊まっているわけだし」」


[2010/01/07] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

報復 エピローグ (1) 

「報復」 エピローグ

スティーブ・カーティスは、裏手のテラスでゆったりと椅子に座り、西の地平線に太陽が沈むところを見ていた。彼は自分の人生に充分満足していた。新しい職場について、すでに18か月分の年功権(参考)を得ている。本社の会議室でも、最近、彼が発言することが多くなってきていた。夫婦関係は元通りに戻り、すべて考慮しても人生はきわめて順調だった。

季節は晩秋を迎えていた。天気予報では、週末にかけて山沿いで霜が降りるだろうと言っていた。今も冷え込んでいる。だが、凍えるほどの寒さではない。スティーブは、後ろのキッチンでバーバラが幸せそうにハミングしているのを聞いていた。どうやら彼女は、今日という一日を締めくくるには、カップに注いだホット・チョコレートがまさにうってつけと考えたらしい。

ここまでくるのに2年以上かかった。簡単なことではなかった。スティーブは長い間、必死になって戦い続けてきた。彼の会社は、事実上、無理強いする形でスティーブにバーバラと一緒にカウンセリングを受けるようにさせたわけであるが、今から考えるとそれがなかったら、二人はこの状態までたどり着けなかっただろうと思われる。

スティーブは、ふと思い出し笑いをした。

この前の独立記念日である7月4日に会社ぐるみで行われたピクニックでのことだった。スティーブとバーバラは、なぜかリディアもこのピクニックに来ていて、スティーブの会社のCEO(最高経営責任者)とCFO(最高財務責任者)と一緒のテーブルに座っているのを見かけたのだった。スティーブは驚き、リディアが彼らと知り合いだったなんて全然知らなかったと言った。テーブルにいた者たちはいっせいに笑い出した。そしてリディアは言ったのである。

「あたしゃ、この二人の男もその奥さんたちも、まだよちよち歩きで、砂場で同じおもちゃで遊んでいた頃から知っていたのさ」

それを聞いて突然スティーブは理解した。彼とバーバラの仲が険悪になった時、結婚している幹部に関する会社の方針が、なぜか急に変更されたのである。そのわけを理解したのだった。

スティーブは咎めるような目つきでリディアをにらみつけた。リディアは否定しようともしなかった。笑いながら、「あたしを訴えるなら、どうぞご自由に」と言った。

「リディア、いつか仕返しをさせていただきますからね」

「おやおや、そんな必要ないと願いたいけどねえ」

「分かりました。でも、ひとつだけ要求したい。今すぐその椅子から立ち上がって欲しい」

スティーブには、立ち上がったリディアを長い間抱きしめるという仕返ししかできなかったのだった。

確かに、スティーブとバーバラが互いに相手の世界のことを長い間考え続けることができたのは、カウンセリングのおかげだった。いま、彼はカウンセリングは良いものだと考えている。始めた当時は逆に考えていたのだが。

毎週行われるカウンセリングを通して、ゆっくりと、しかも困難を伴うものであったが、二人は、バーバラの不貞がスティーブにもたらした影響の大半になんとか取り組んできた。ヒューストン氏は、二人の間のコミュニケーションが再び滞ることがないようにするためのテクニックを教え、その後、不倫の前から存在し、今も存在する諸問題を解決する二人の仲介者の役割を果たしてきた。

身体的接触の欠如にまつわる問題は、ほとんどスティーブとバーバラの二人自身によって解決してきたと言える。バーバラは、まだ自分自身の中にスティーブのそれに見合うだけの情熱的な性的魅力や欲求があることを再発見し、二人はすぐに活発で興奮に満ちた性生活を再開するようになった。

他の問題の方がより難しかった。二人は、バーバラが告白した不安感に対処しなければならなかった。非常に自信に満ちた夫と生活する不安感。自分の人生の目標を常に知り、その目標を達成するにはどうしたらよいか、その目標に達したら次に何をすべきかを常に知っているように見える自信家の夫。そのような夫と一緒に人生を歩めるのだろうかという漠然とした不安感。

だが、バーバラは、自分自身の不倫がもたらした結果に対処することで、否応なく、大きく成長することになった。そして、その成長のおかげで、彼女自身の自信レベルも大きく上昇したのである。結果的に見れば、彼女の不安感も大半が自己解消する問題だったといえる。

もっと言えば、バーバラの不倫の件にまつわる大きな問題が解消した途端、他の小さな問題も解決可能な問題へと変わったのだった。ただ、それらの解決は時間がかかるものである。近頃は、二人とも夫婦関係に関わる事柄に真剣に向き合い努力している。二人ともお互いを当然とみなすことを拒否し、相手の存在を一から見直し、再検討する努力を続けている。


[2010/01/07] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

誰とやったか知ってるぜ 第4章 (19:終) 


ケイトは俺の手を握り、二人一緒にステージから降りた。二人とも素っ裸のままだ。ケイトに連れられて、螺旋階段に戻り、そこを上がって彼女のオフィスに戻った。

ケイトはドアを閉め、俺の方に振り返り、キスをした。実に優しいキスだった。それからデスクに戻り、腰を降ろして言った。

「あなた、合格よ」

それからデスクの一番下の引き出しを開けながら言った。「もう服を着ていいわ」

俺は服を着て、デスクの前に座った。ケイトは封筒をひとつと他のものを2、3、俺に渡した。

「これは、あなたのIDバッジ。クラブに入るときは、これをつけてくること。もし、このクラブに連れてきたいと思ったゲストがいるなら、その人には、このゲスト・カードを渡すこと」 ケイトはタバコに火をつけながら言った。

ケイトはまだ全裸のままだった。タバコをふかす彼女の肌、俺のスペルマが乾き始めてるのが見えた。

俺は膝に金色の封筒を乗せ、ケイトを見上げた。それにしても、俺はずいぶん多量に出したようだ。彼女の全身に降りかかっている。片方の乳首リングは完全に白濁で覆われていた。そこの滴がたらりと伸びて、今にも彼女の膝に落ちそうになっている。

ケイトは、タバコを深々と吸い、口の脇からふーっと吐き出した。そしてちょっと動きを止め、俺の目をじっと見つめた。

「入り口はレストランの裏手にあるわ。IDカードを使えば最初のドアが自動的に開いて中に入れる。2番目のドアの前には警備係の男がいるから、その人にIDを見せること。そうすれば中に入れる」

ケイトはまたタバコに手を伸ばし、もう一服した。「何か質問は?」

俺は頭を振って、ケイトに渡された封筒に眼を落とした。

「指示や規則の類はすべて封筒の中にあるわ」 ケイトはそう言って、最後の一服を吸い、灰皿に押し付けて消した。

「ありがとう、ケイト」  俺はそう言って立ち上がり、握手をするため手を差し出した。

ケイトも柔らかでセクシーな手を差し出し、二人、握手をした。握手のときの振動で、彼女の乳房がぶるぶると揺れ、乳首から落ちそうになっていたスペルマが彼女の下腹部に落ちた。

ケイトは自分の下腹部に目を落とし、その滴を指ですくい取った。それから誘惑的なまなざしで俺を見ながら、その指を口元に近づけ、舌を出した。クリーム色のねっとりしたスペルマを指からぺろりと舐めとった。

「それじゃあ、また」 

ケイトの別れの言葉に促されて、俺は彼女のオフィスから出た。レストランの中を歩き、外に出て、自転車のところに戻る。

ペダルをこぎ、家路に着いたが、自分がひどく疲労していることに気がついた。脚はがくがくしていたし、頭もぼんやりしている感じだった。

だが、家に向かって走りながら、またも素晴らしい計画を思いついた。この計画がうまく行けば、グラフ先生をクラブに誘い込み、一緒にステージに上がることができる。いまや俺はクラブの会員になったわけだし、必要な道具は全部そろっている。計画実現までは時間の問題だ。

それと同時に、あのレストランの向かいにあったコーヒーショップのウェイトレスのことが気になっていた。トリスタという名前だった。キュートな娘だった。明日の朝、またあのコーヒーショップに行ったら、彼女、俺のことを覚えていてくれるだろうか? デートに誘ったら、応じてくれるだろうか?

家に着き、音を立てないようにして中に入り、自分の部屋に戻った。俺は、崩れるようにしてベッドにもぐりこみ、あっという間に眠っていた。

つづく


[2010/01/06] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

デス・バイ・ファッキング 第5章 (5) 

「でも、あなたのような若い人が、そんな古くてよく分からない映画で何をしているの? あなたなら、もっと新しい映画が好きじゃないかと思うけど」 とドニーが訊いた。

僕は何と答えたらよいのだろう?

「僕はジョアン・ウッドワードはこの世で最も美しい女性だとずっと思ってきたんだ。それに、彼女は、僕のお気に入りの女優の一人だしね。彼女の映画は大半持っている。つい先日も、『イブの3つの顔』を見たばかりだ。それに2週間ほど前に、テレビでやってたドラマも観た。確か、『パッション』という題名のドラマだ。リチャード・クレンナが彼女の夫の役をしていた。その夫が死んだ後、ジョアンは夫が隠れて女と付き合っていて、息子までいたことを発見するというストーリーだった。浮気相手の女性はきれいな人だった。誰だか忘れちゃったが。多分、リンゼー・ワグナーだったと思う。だいたい35歳くらい。それで、ジョアンの方は多分60歳くらい。でも、歳なんか関係ない。何歳だろうが、僕ならジョアンの方を選んだだろう」

僕は、おどおどした顔つきになっていたと思う。

「ごめん。僕は話しが脱線してしまう傾向があるんだ。そうだよね? ジョアン・ウッドワードについて話し始めると、それがいっそうひどくなる。ジョアン狂みたいなものだから」

だが、ディ・ディもドニーも気にしていないようだった。

ドニーが言った。「アンドリュー、好きなだけジョアン・ウッドワードのことを愛してもいいのよ。私たちが彼女に似ていると思う限りは、いくらでも」

その頃には、3人ともデザートに何を食べようかと考えていた。彼女たちは何かフルーツ・タルトのようなものを注文した。僕は「デス・バイ・チョコレート」という名前の盛り合わせを注文した。

その名前を見て、あのホテルの部屋で情熱の嵐に揉まれた直後にドニーが似たようなことを言っていのを思い出した。あの時、彼女は「デス・バイ・ファッキング」と言った。それを聞いたとき、ドニーがどんな感じでいたか僕にもはっきり理解できた。というのも、僕も同じ気持でいたから。あの行為があまりにも強烈過ぎて、ほとんど死んでしまいそうな感じだったのだ。

そんなことを考えていたら、僕は、ほとんどこれ以上勃起できないほど固くなってしまった。もちろん、それをディ・ディが見逃すことなどなかった。案の定、これまでどおり、彼女の小さな手がズボンの上から僕の勃起を擦っていた。

この女性は、デザートを食べながら、会話を楽しみ、こんなに美人で、しかも同時に僕のペニスもなで続けることができる。彼女の才能には限界がないらしい。

そのディ・ディの瞳がきらりと輝いた。それに、あの可愛いえくぼも浮かんだ。

「アンドリュー? ここでも、また例の緊張状態を感じているんじゃない? あなたがもっと落ち着けるように、私たちにできることがあるかしら?」

「今、この場で、ということなら、今、僕が感じている以上に快適になれる方法はまったくないよ。別の時、別の場所と言うなら、確かに、もっと快適になれるようなことは考え付くとは思うけど。でも、ここではダメだ」

「その件については後で考えましょう。ともあれ、今は、私たち、あなたに話さなければならないことがいくつかあるの。ドニー? その件に入っていいわよね?」

「ええ。私も、アンドリューにすべてを話さなければならないって思っていたところ。今、この場で」

こんな素敵なレストランで、こんな素敵な料理を食べて、僕のお気に入りのシャンパンをすでに2本も空けて、しかもこの世で最も美しい女性が二人僕を挟んで座っていて(ジョアン・ウッドワードは別世界の人だからカウントしていない)、さらに、その美女のうちの一人が僕の勃起に手を添えていてくれている。人生はなんと素晴らしいんだろう。それなのに、彼女たちは真面目な話しをしたがっている。まあ、いいけど。

「僕に話さなければならないことって、何だろう? 君たちは、まだ僕に、何か深くて暗黒に満ちた秘密を隠しているということ、ディ・ディ? 君とドニーが双子だという事実だけだと思っていたけれど。それには、もっと他のことがあるのか?」

ドニーが頷いた。「単に双子以上のことがあるのよ、アンドリュー。私たちの家系には、双子の血が流れているの」


[2010/01/06] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

寝取られの輪 1 (11) 

ブルースたちはレイチェルに連れられ廊下のような場所を進んだ。腰掛ける場所もあって、そこも薄暗い照明になっていた。一組の男女が隅のソファに座って、何か囁きあっている。

その廊下のような場所を過ぎ、かなり大きな部屋へと入った。パーティ会場とも、あるいは巨大なリビング・ルームとも言えそうな部屋だった。腰掛けるような場所が5箇所、小さなコーナー・バー、ダンスフロア、ソファも複数あり、部屋中に鉢植えの植物が置かれていた。ろうそくとソフトな音楽が、部屋の雰囲気を盛り上げていた。

部屋の一面はフランス式ドア(参考)になっていて、外のパティオと照明が施されたプールに通じている。部屋には20名ほどの人がいた。大半が、小さなグループに分かれてまとまっていた。

「リンダ!」

声をかけたのはマリイだった。

「まあ、マリイ!」 リンダも気づき、二人は抱き合って挨拶した。

「とうとう、ここに来る気になったのね。すごく嬉しいわ。それにあなたも、ブルース」 マリイは意味深な笑みを浮かべてつけ加えた。

「ジムはどこに?」 ブルースは、誰か知り合いにすがりつければと期待して言った。

「あのね・・・」とマリイが答えた。「実のところ、ジムはパティオに出て、輪の中にいるのよ」

「それって、つまり・・・」 リンダが口を挟んだ。

「その通り! ちょっと待ってて。紹介するから。動かないでね」

マリイが離れていくのを見ながら、ブルースはリンダの肩に腕を回し、抱き寄せた。自分の妻であることを示すようなそぶりだった。

だが、リンダは、マリイが20代のハンサムな黒人男性を連れて戻ってくるのを見て、身体を振って、肩からブルースの腕を払いのけた。

「まあ・・・」 リンダは思わず小さな声を漏らした。

「リンダ? こちらがミッチェル。ミッチェル? こちらがリンダ。私の一番の親友なの」

「おや、おや、おや!」 男は、リンダの顔からつま先まで身体全体を、あからさまにじっくりと見ながら、嬉しそうに言った。「マリイの友人は、どの人も・・・」

「で、こちらがブルース」

ブルースは男と握手した。男はブルースの手を強く握った。その握る強さは、ブルースに苦痛で泣き声をあげさせるほどではなかったものの、どちらの男が強いかを分からせるには充分だった。

「リンダ?」 マリイは、いつもの彼女らしく、息を切らせて、興奮した口調で続けた。「私について来て! あなたにある人を紹介したいの」

マリイと男に連れられてリンダが歩き始めた。ブルースもその後ろをついて歩き始める。だが、それを見てマリイは立ち止まった。彼女の立ち止まっている時間は不自然に長く、ブルースをくじけさせるような雰囲気があった。

「ブルース? 悪いけど、ここで待っていて。いいわね? またリンダに会えると約束するから」

リンダは不思議そうにマリイを見たが、彼女が、事実上、ブルースに「待ってなさい!」の命令を与えたことに文句は言わなかった。

マリイはリンダを連れて部屋の隅へと向かった。そこでは、何人かが小さなグループをなして、立ちながらおしゃべりをしていた。マリイは、その仲間に加わることはせず、ある背の高い黒人男性の肩を軽く叩き、こちらを向くように合図を送った。

リンダは、振り向いた男を見た。30代半ばと思われる非常にハンサムな男で、スポーツマンの体格をしている。男は、リンダの姿を実に長々と眺め、そのことで、リンダは顔を赤らめた。

マリイが言った。

「ジェイムズ? こちらが私の友達のリンダ。彼女のことは前にあなたに話したわよね? リンダ? 彼はジェイムズ」

ジェイムズはリンダの手を取り、優しく握った。

「おい、おい、マリイ? 彼女、君の言っていた人とは違って、ずいぶん素敵な人じゃないか」

「初めまして、ジェイムズ」 リンダは挨拶しながら、急に体じゅうが熱を帯びてくるのを感じていた。顔が赤くなってないようにと心の中で願った。

「ねえ、リンダのお相手をちょっと頼んでもいい? 私、旦那を何分か輪から出してあげなきゃいけないの」

「もちろん!」 とジェイムズは言い、リンダにウインクをした。「充分にお相手させていただくよ」

マリイがパティオの方に去っていくと、ジェイムズは部屋の向こう側のラブシートにリンダを連れていき、そこに一緒に腰を降ろした。座ると、二人の脚が接触する状態になった。リンダは彼の脚から熱が伝わってくるのを感じ、ほてりを鎮めるため、シャンパンを一口すすった。

「で、旦那はどこにいるの、リンダ?」 

「ドアの近くに座ってこっちを見てる人がいるでしょ? あれが私の夫よ」 とリンダは笑った。

「なるほど。君の旦那は、このパーティのルールを知ってるんだよね?」

「ええ、全部、知ってるわ。うふふ・・・」

「そう・・・リンダ、君はここにものすごく馴染むようになると思うよ。それに、ここに来て本当に良かったと思うようになるとも思う」

「ほんとにそう思う?」 リンダはちょっと誘うような感じで聞き返した。男との会話の雰囲気に溶け込んできているようだった。

「ああ、もちろんさ。特に、旦那も一緒に連れてきた以上、大丈夫だよ。何なら、今すぐ、旦那も混ぜてみてもいいぜ」

「どういうこと?」

「まあ、見てなって」

ジェイムズはブルースの方に目をやり、人差し指を使って、呼び出す仕草をした。ブルースは、合図を送られているのが自分なのか分からないかのように、あたりを見回した。それから、顔に問いかけるような表情を浮かべ、自分の胸を指差して見せた。

ジェイムズは頷いた。

ブルースは立ち上がり、こちらに歩き始めた。だがジェイムズは手のひらを掲げて見せ、歩いてくるブルースを制止した。ブルースは迷ったような顔をした。ジェイムズは自分が持っていたシャンパン・グラスを掲げ、もう一方の手で円を描くような動きをし、ブルースにシャンパンのお代わりを持ってくるように伝えた。

ブルースは顔をしかめたが、ゆっくりと向きを変え、バーの方へ向かった。

「すごーい!」 リンダが言った。

「どうして? 俺はこれからあいつの奥さんを天国に登らせてやるんだぜ? あいつは、少なくともお代わりを持ってくるくらいするのが当然だろ?」

「うふふ・・・」

リンダは、彼の自信に満ちた態度に笑い出した。この男は、私が本当になったらいいのにと期待し始めたばかりのことを、すでに当然のこととみなしている。

「ずいぶん、自信を持っているのね?」 

「間違っちゃいないと思うよ。君は、今夜が終わるまでに、確実に、幸せに満たされた女性になっているはず。君には、確実にまたこのパーティに来る気持ちになった上で帰ってもらいたいからね」

「どうかしら? うふふ・・・」


[2010/01/05] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

ポルノ・クイーンの誕生 最終章 (10) 

レストランに入り、他の人に話しが聞かれないように、ひとつブースを開けて、席についた。早速、マークがトレーシーに訊いた。

「今日、写真撮影をしたって聞いたけど、どんな具合だった?」

「うまくいったわ。もっと言えば、最高だったわよ」

「ステフィにどんなことをするか話して欲しいと言ったときは、別に、写真撮影をしてみようとまでは意味していなかったんだけどなあ」

そうマークが言うと、トレーシーはくすくす笑った。

「でも、写真撮影をしちゃダメとも言わなかったでしょう? それに、彼女にこの仕事がどんな世界かを教えるのに、実際に体験させることより良い方法はないと思うし。もし、ステフィが怖がったり、身を引きたいと思ったなら、その場合は、ちゃんと止めるつもりでいたわ。撮影の間、ずっと現場で彼女を見守っていたの」

「オーケー、分かった。でも、ステフィに出版許可のサインはもらった? マイクが、ステフィに許可書にサインしてもらっていないって、大騒ぎしていたんだ」

トレーシーはマイクにちょっと腹を立てているように見えた。「マイクは、いつも、何かについて大騒ぎしているのよ。大丈夫、ステフィはちゃんと許可書にサインするから。たとえ、彼女がサインしないとしても、写真を削除すればすむことだし。たいした問題じゃないと思うわ」

今度はマークがくすくす笑った。「まあ、確かにそうだな。でも、マイクのおかげで僕たちが法的な問題を抱えずにすんでいるのも事実だよ」

マークは私に顔を向けた。「それで、ステフィ? どうだったかな?」

私はにっこり笑って答えた。「とても楽しかったわ。明日もできるかしら?」

「アハハ、明日は無理だよ。明日は、君には待機していて欲しいんだ。あさっては、カメラの前に出てもらうよ。6人、他の女の子たちがホテルに来てチェックインするから、その子たちと一緒に演じてもらいたいんだ。あさっての午後に、君にセックス・シーンを試してみるつもりだ。すべて順調に進んだらの話だけど」

食事の間、トレーシーは、マークばかりでなく、ヘレンやマリアにも、私の写真撮影の間にあったことを話していた。特に、クリスにわざと嫉妬で乱暴に振舞う演技をさせ、私を驚かせたところを話し、笑っていた。私が驚いた表情を顔に浮かべるようにさせたかったからと言っていた。トレーシーは、望んでいた私の表情を確かに撮ることができたと言っていた。

食事を終え、みんなでホテルに戻った。

マークは、その日に撮影したものを検討する仕事が残っていた。トレーシーもマークに付き合って、仕事場へと付いて行った。多分、マークは私が映った写真も見ることになるだろうと思った。私とマリア、そしてヘレンは、部屋に直行せずに、バーに寄ることにした。音楽が鳴っていて、ダンスができるかもしれないと思ったから。

カウンターで飲み物を受け取り、3人でテーブルに腰を降ろした。バーには30人くらい人がいた。クルーが何人かいて、残りは役者やエキストラの人たちだった。そのバーは、基本的にはピアノ・バーのようなところだったけど、ピアノは置いてなく、代わりにスピーカーから音楽が流れていた。スローでソフトな曲で、何人かダンスフロアで踊っている人もいた。

バーに入ってすぐに、クリスが私たちのところに来て、私をダンスに誘った。私は、最初、断ろうと思ったけれど、ちょっと考え直して、一緒にダンスすることにした。

クリスはダンスは上手だったけれど、踊りながら手で私の身体をまさぐり続けた。彼と踊るのは一曲だけにし、私はすぐに席に戻った。ベッドの中や撮影の間に、身体をまさぐられるのはアリだろうけど、ダンスフロアでそれをされる理由はない。

クリストのダンスはやめたけれど、ダンスをまったくしなかったわけではない。実際、電気関係のクルーの一人、それに音響関係の人ともダンスをした。だけれども、大半は、ヘレンかマリアと踊っていた。私たちは、ダンスをしたり、おしゃべりをしたりして10時あたりまで過ごし、そこでお開きにすることにした。マリアは、翌日、早くから仕事が入っていた。

バーを出ようと私たちが腰を上げたとき、ちょうど、ビルがバーに入ってきた。前にビルと私たちが遊びに出たときは、彼はバギーパンツを履いていたけれど、今は、別の服に着替えているのに気がついた。それに、今日、仕事中に着ていた服とも違う。

今日の仕事中には、彼は、ぴっちりとしたジーンズとポロシャツの格好だった。今は、ファッショナブルなスラックスと、ボタンダウンのシルク・シャツを着ていた。もはや、私はビルのことなんか気にしないつもりでいたけれど、とても似合っていて、素敵だと思わざるを得なかった。

[2010/01/05] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

誰とやったか知ってるぜ 第4章 (18) 

射精途中なのに、コックリングでがっちりと締め付けられる。だが、そいつのおかげで俺のちんぽはカチコチに勃起したままだった。

ケイトは俺の目を見つめたまま、俺の股間の上にまたがって、しゃがむ姿勢になった。色っぽい細目で俺を見てウインクする。その艶かしさに背筋に電流が走ったかと思った。いまや、ケイトは俺の肉棒の上、数センチあたりのところで陰部を漂わせていた。

「ジャスティン? 私のおまんこ、おちんちんで味わってみたい?」 そう言って、股間を少し降ろしてくる。

「ああ、もちろん!」

「私のおまんこにやってくれるの?」 綺麗なビラビラが亀頭のすぐ上まで来ていた。

「もちろんだよ、くそっ!」

「私のおまんこに突き刺してくれるのね?」 濡れた陰唇が亀頭に触れた。

「ああ、お願いだ!」

「じゃあ、突き刺して・・・」

ケイトはそう言って俺のちんぽを握り、ゆっくりと身体を沈めてきた。

「ああ、すごい・・・」 その肉筒のあまりの熱さに俺は思わず叫んだ。

それにしても、信じられないキツさだ。ぎゅうぎゅう締め付けてくる。

ケイトはゆっくりと上下に動き始めた。俺も腰を突き上げ、その動きにあわせようとしたが、腰を拘束しているストラップのためにそれができない。

ケイトは俺の上で動きながら、ずっと俺の瞳を見つめたままだった。まるで、本当に心から愛し合ってる男女のように、見つめあうことで互いの心を見ているような感じだった。ケイトは肉感的で淫猥に満ちた目つきをしていた。どうやら、俺のテストは、ここまでは合格らしい。

セックスの動きはケイトが完全にコントロールしていた。彼女が動きたいように動くばかりで、俺は完全になされるままになっていた。

だが、こんなふうにまったくのセックスの玩具として身体を使われることが、信じられないほど官能的なことだとは、今まで知らなかったことだった。今なら、グラフ先生が、どうしてあれほどまでに俺に支配されて感じまくっていたのか、俺にも理解できる。

こういうふうに支配されることには、何か別の領域へと連れられていくような感覚がある。この前の夜、グラフ先生が突然、自分から電話をかけてきた理由も、完全に理解できた感じだ。イクためには、どうしても俺に支配され、俺に指示される必要があったのだろう。何より、自分では抵抗できないという状況が必要だったのだろう。

俺はケイトに犯されながら、上下に身体を弾ませる彼女を見ていた。コックリングの威力は驚きで、これなら一晩中セックスを続けていられそうな感じだった。

ケイトは俺の目を見つめたまま、少し身体を浮かし、逆向きになって背中を俺に向けた。その姿勢になった後も、首を後ろにひねり、肩越しに俺を見つめたままだ。片手を後ろに出して俺の胸板に当て、姿勢を保ち、もう片手で髪の毛を払い、顔にかからないようにして俺を見ている。

するとケイトは、髪の毛から手を離し、自分で乳房を揉みだした。一瞬だけ目を閉じて、感じ入っている。

本当に綺麗な女だし、すごい女だ。俺はこの行為が永遠に続いて欲しいと思った。

ケイトは上下運動を続け、ゆっくりとそのテンポを上げていった。やがて、彼女は、いきそうになると、背中を反らせ、頭を後ろに倒して、喜びのよがり声を上げた。

さらに両方の手を後ろに突き出し、俺の胸板に当て、本格的に腰を上下に動かし始めた。下半身が淫らにうねるのが見える。

「ああ、感じるわよ、ジャスティン」 そう言って俺の胸板に爪を立てた。

「もっと強くやって! 私の中に出して!」 かすれた声で言いながら、肩越しに俺を振り返り、妖艶な目つきで見つめる。

彼女が結合部分に手を伸ばし、俺のちんぽの根元からコックリングを外すのを感じた。外し終えると、脇に放り投げ、さらに激しく動き始めた。ほとんど色狂いの女のように激しく上下に動く。

「ああ、いくぅぅっ!!」 再び叫び、二度目のオーガズムに達したことを告げる。

ケイトは少しだけ後ろに手を伸ばし、俺の乳首を強くつねった。

「出してよ、ちょうだい!」 めちゃくちゃに身体を動かしながら、ケイトは唸った。

きつく締め付けつつもぬるぬるになっている穴に擦られ、俺は、睾丸が痺れてくるのを感じた。

「出して、お願い!」 またも強烈なオーガズムに達しながら、叫ぶ。それでも、身体の動きは止めようとはしない。激しくうねらせ続ける。

「出して、私にちょうだい! たっぷり出して!」

俺も、もう限界だった。睾丸がキューっと収縮した。腰を突き上げたいが、できないのが辛い。全身の血液が沸騰しているような感じだ。

「ああ、ケイト! 出すよ!」 

その瞬間、ケイトは俺のペニスを引き抜いた。そして、手で激しくしごき始めた。

最初の噴射は、ロケットのように打ち上がった。ケイトの頭の上まで打ちあがり、彼女の髪の毛に降りかかるのが見えた。それでもケイトは俺の肉棒をしごき続ける。俺は次から次へと噴射を続けた。

「ああぁぁぁぁ・・・・」 こんな官能的な射精は生まれて初めてだ。俺は唸ることしかできない。

ようやく、射精が終わり、ペニスが萎え始めるのを感じた。

それまでケイトは俺に背中を向けて座っていたが、射精が終わったのを受けて、立ち上がり、俺の方に向き直った。

全身、俺が出したスペルマで濡れたケイトの姿が見えた。髪の毛や顔に白濁がついている。左右の乳房にもついていて、ポタポタと滴っている。肌を伝って流れているのもあって、腹から陰部へと滴っていた。

ケイトは俺の脇にひざまずき、腰のストラップを緩めた。それを外し、脇に放り投げた後、太もものストラップも外した。四つんばいで這い降り、両足の拘束具も外す。

それから上に戻って、俺の右手首の手錠を外した。それを外すとき、乳房からポタリとスペルマの滴が落ち、床に跳ねた。左手の手錠も外された。俺は、立ち上がって良いと指示されるまで、ステージに横たわったままでいた。

ケイトは、そんな俺を見て微笑み、片手を差し出しながら、「起き上がりなさい」と命じた。

立ち上がると、突然、大きな拍手の音がした。ステージの向こうへ目をやると、その時まで俺は全然気づかなかったのだが、部屋一杯にメンバーたちがいたのだった。その大半は、裸になっていて、何がしかの性行為をしている最中だった。ケイトに服を置いた場所に連れて行かれながら、俺は顔が赤くなるのを感じた。

ケイトは自分のソング・パンティを取り上げると、俺にひょいと投げてよこした。

「お土産よ!」 ケイトは、そう言いながら、残った自分の衣類を拾い上げた。


[2010/01/04] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

デス・バイ・ファッキング 第5章 (4) 


「だからこそ、私たち、こんなことをしたのよ」 とディ・ディが答えた。「だからこそ、同じ服装になったり、同じ料理を注文したの。まあ、私たち二人ともサーモンが好きなのは事実だから、いずれにしても同じものを注文しただろうとは思うけど。でも、あなたが私にラム肉を食べてみないかって差し出したとき、私の名前を呼んだでしょ? そのとき、私もドニーも、二人とも本当にびっくりしたの。ショックだったわ。・・・」

「・・・ドニーと二人でトイレに入って、そのことについて話し合ったわ。それから、戻ってきて、お互いに席を入れ替わった。アンドリュー? あなたをテストしてたのよ。あなたはそのテストに合格しないだろうと思っていた。これまで、誰もこのテストを通った人がいなかったもの。それでも、ちょっと、期待していたところはあったわ・・・」

まさに僕の理論の出番だった。

「それこそ、まさに、例の化学的なもの、電気的なもの、何かその類のものだよ。ドニー? 僕は前からこの理論を考えていたんだ。素晴らしい理論だよ。ますます信憑性が高い理論だと確信できてきている・・・」

「・・・つまり、僕たちは化学的誘引子になっているということなんだ。僕が初めてディ・ディの手に触れた瞬間に、それを感じた。少なくともディ・ディは僕にとって化学的誘引子になっているんだ。ディ・ディの身体の化学的構成か、彼女のフェロモンか、ともかく、彼女の何かが僕のレセプターにぴったりと嵌まるんだと思う・・・」

「・・・こんな素晴らしい理論を考え付くなんて、僕はいったい誰なんだ? ライナス・ポーリング(参考)に似ているかなあ? その化学的誘引子の正体は分からない。物理的親和性については聞いたことがある。でも、僕たちは、本当に、身体的にぴったり嵌まっているんだ。たとえディ・ディが70歳で、歯が1本もなくっても、僕は彼女に惹かれてどうしようもなくなっていると思う・・・」

「・・・でも、本当の彼女は70歳ではなく、こんなにしなやかで、セクシーで、美しい人だ。もし、ポール・ニューマンがディ・ディを一目見たら、ジョアン・ウッドワード(参考)を横に押しのけて、ディ・ディに『ただいま、今、家に帰ったよ』って言うと思う・・・」

「・・・そして、君も同じなんだよ、ドニー。同じ、でも違う点もある。君も僕にぴったりと嵌まる。なんと言うか、同じように感じるんだけど、感じ方がどこか違うんだ。君の身体の化学的構成もディ・ディとまったく同一であるのは明らかだ。だからこそ、ディ・ディと同じように、僕は君に惹かれてしまう。多分、これまでの人生経験とかで違いが出てきているんだろうな。よく分からないけど。君たち二人は同じなんだけど、やっぱり違うんだ」

二人とも目を輝かせていた。もっと言えば、目に少し涙を浮かべていたように思う。ディ・ディが尋ねた。

「どうして、そのポール・ニューマンの話が出てくるの?」

僕は笑い出した。

「どうしてって・・・君はお世辞を言ってもらいたがっているんだね? 君たち二人とも、ジョアン・ウッドワードの生き写しだって、ただ30歳若いだけだって、完全に分かっていると思うけど。誰でもそう言ってきたはずだよ」

ドニーが言った。「誰にも言われなかったわ。まあ、確かに、時々、彼女にちょっとだけ似ているかもとは思ったけれど、これまで、誰も似ていると気づいた人は、いなかったわよ」

「じゃあ、ぜひとも『熱く長い夜』や『新しい愛』を見てもらわないと。二つともDVDで持っているよ。それを見たら、君たち二人とも、どんなふうに見えているか映画スターの形で分かると思う」


[2010/01/04] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)