ケイトはミセス・グラフの手を取り、自分の方を向かせた。女ふたりが向き合ってる姿勢だ。それからケイトはゆっくりと顔をミセス・グラフに近づけ、唇を重ねた。ちょっと抱き合った後、いったん身体を離す。ケイトは俺の元女教師に何か伝えた。何と言ったかは、想像しかできない。 俺は手を震わせながら二人を見ていた。ミセス・グラフがケイトの両肩に手を乗せ、実にゆっくりと焦らすようにして、細いストラップをケイトの肩から押したのだった。するすると滑るようにしてドレスが床に落ちて行く。 俺は先走りを絶えず垂れ流していたし、ミセス・グラフの履いていたソング・パンティの香りでどんどん興奮が高まっていた。 ケイトとミセス・グラフは再び抱き合い、キスをしていた。ふたりの女の左右の乳首が触れ合っている。その光景に背筋がゾクゾクとした。 ミセス・グラフは、舌でケイトの口の中を探ったり、顔面をぺろぺろ舐めまわった。自分自身が分泌した愛液を舐め取ってるのだろう。二人とも両手で相手の尻頬を触り、揉んでいた。 その後、ケイトは抱擁を解き、ミセス・グラフの手を取って、向こうの方へ歩き始めた。小さな祭壇のようなものがある場所へである。ケイトはミセス・グラフに白いテーブルの上に座るよう指示し、ミセス・グラフは軽く飛ぶようにして、その上にちょこんと座った。その姿、信じられないほどセクシーだった。ストッキングとハイヒールだけの姿で座っている。脚の間も垣間見えた。ケイトから奉仕された結果だろう、女陰の部分がすっかり膨れ、唇が花開いている。 ケイトはゆっくりとミセス・グラフの身体を引き、祭壇の上に寝かせた。頭が祭壇の中央に、両脚が端からぶら下がる格好になる。 次にケイトは祭壇の反対側にまわり、ミセス・グラフの腕を優しく持ち上げた。そして、彼女の手首を天井からつり下がっている冷たい鉄製の拘束具に通し、カチャリと音を立ててロックした。その瞬間、ミセス・グラフがぶるっと身体を震わせたのが見えた。 ケイトはミセス・グラフのもう一方の腕にも同じように拘束具を装着し、それから祭壇の正面に戻った。 今度は足だった。ケイトはいったん屈みこみ、ミセス・グラフの足首を掴み、持ち上げた。やはり、同じ冷たい鉄製の拘束具に足首を通し、ロックする。そして、自由になっている最後の部分であるもう一方の足に手を伸ばした。 足を持ち上げられるミセス・グラフの顔に、一種、不安そうな表情が浮かんでいた。拘束具を装着される自分の足首から目が離せない様子だった。拘束具の革をギュッと引き、緩みを絞る。これで拘束は完了し、ミセス・グラフは完全に自由を失った。 ケイトは肩越しに振りかえり、ミラーの向こうにいる俺に目を向けた。目がギラギラと輝いている。そして邪悪そうな笑み。それを見て俺は危うく射精しそうになってしまった。ケイトはこれから俺の元女教師を犯すつもりなのだと分かる。俺もすぐに仲間に入れてくれるとよいが。俺には期待しかできない。 ケイトはミセス・グラフを見下ろしながら、祭壇を丸々一周した。それから天井を見上げ、天井から吊り下がっているスイッチ・ボックスを握った。 そこのボタンを押すと、突然、ミセス・グラフの腕が左右に広がり始めた。俺も天井を見上げてみた。ミセス・グラフの手錠と鎖にはひと組の棒がつながっているのが見えた。その棒がスイッチによって左右に動き、それによってミセス・グラフの腕も広げられているのである。 どんどん左右の腕を広げられている。これ以上、広げられないとなった時、ケイトがストップ・ボタンを押した。 次にケイトは足の方に移動し、別のスイッチボックスを手にした。それを見て、ミセス・グラフが叫んだ。 「ああ、いやあぁぁぁ……」 ケイトはにやりと笑い、ボタンを押した。それに伴って俺の元女教師の脚がじわじわと広げられていった。ミセス・グラフは多少はもがいたが、まったく無駄だった。どんどん広げられていく。そして限界まで広げられた時、ケイトは停止ボタンを押し、そのすぐ後に、今度は上昇ボタンを押した。 ケイトはまるで操り人形のようにミセス・グラフを扱っている。これには驚いた。彼女はミセス・グラフの両脚を、尻の部分がテーブルの端に来るまで持ち上げた。両脚が空中に直角に持ちあがっている姿勢だった。
少し間をおいてから答えた。 「分かったわよ。濡れてるわ。それで満足?」 顔が真っ赤になってるのを感じる。 「それでよし。じゃあ、今度は、そこを円を描くように擦ってみろ。オナニーする時のようにな」 この男、何をさせようとしているの。信じられない! 「いやよ! 私を犯して満足したかもしれないけど、それ以上はあり得ないわ!」 自分の置かれた状況にイライラして、電話に叫びかかるような声になっていた。 でも、気がついてビックリしたのは、まだわたしがパンティの中に手を入れたままにしていたこと。この不作法な男への嫌悪感が一方にあるのに、この男の要求が引き起こしている邪悪な喜びがわたしの心の中に忍び込んでくる。頭が混乱してくる…。 「ケイト、ケイト、ケイト……。やろうと思えば、簡単にあんたの写真をインターネットに載せられるんだぜ。いや、それより、あんたの旦那にメールする方がいいかもな…どうした方がいい? アハハ……」 「そ、そんなこと……」 パニックになって声が出なかった。「お、お願い、やめて……もう分かったわよ。するから……ほら、今から……」 あの写真が表に出たら…恐怖感に襲われ、私は素早くあそこを擦り始めた。そして、また驚いてしまった。すぐに気持ち良くなってきて、どんどん湿り気が出てきたこと。 「いやー、いいねえ。おばさんの乱れた息づかいが聞こえるぜ……。いい子だ。今度はそこに指を入れてみろ」 わたしはフランクの変態じみた要求に観念することにし、指を滑り込ませた。喘ぎ声が出る。でも、他に何ができると言うの? あの写真が夫に送られるなんて、絶対にダメ。そんなことになったら、確実にわたしと離婚すると言うわ。そして子供たちとも離ればなれにされてしまう。 決して感じまい、感じまいと意思を固くしているのに、でも、この指が…ああ、わたしの指が勝手に動いて、とまろうとしないの! 「今度は、いったん、その指を抜いて、舐めてみろ。自分の味を!」 言われたとおりにした。したくなかったけど、した。指をお口に入れて、あそこのお汁を啜って、そして小さな声で喘いだ。電話の向こうで誰がわたしの声を聞いてるかなんて忘れていた。 だって、仕方ないわよね…。今朝、娘とあんなことをして、快感や興奮が高まっていたし、夫とも中途半端で、欲求の解消ができなかったんですもの…… 「ケイト、あんた、淫乱おばさんだな。いいぜ! 今は家にはあんただけか?」 「いえ……娘がいるわ。二階に」 「ふーむ、クリスティか……あいつもそそられるなあ。あのおっぱいにあの尻……あの尻、ヤリてえな。あんたもそう思うだろ?」 その質問に不意を突かれた。 「えっ? そ…そんなわけないわよ。も、もちろん…。自分の娘なのよ」 と囁いた。 「あれぇ? なんだかちょっとためらったような言い方だな? あんた、自分の娘とエロいことするのを考えたことあるんじゃねえのか? いいから、正直に言ってみろよ、ケイト」 え、どうして? フランクが知ってるはずがないのに! 「いいえ、ないわ。そんなこと」 もちろん否定したけど、思い浮かべないように頑張れば頑張るほど、娘の完璧なお尻が頭に浮かんでくる。 「本当にないのか? クリスティの若々しい大きなおっぱい…そのてっぺんにちょっと色がついた乳首がツンと立ってて…。あんたなら、舐めたり噛んだりしたくなるような乳首じゃねえのか?」 「いや、やめて…お願いだから」 「おばさん、興奮してきてるだろ? 俺には分かるぜ…。やっぱり、自分の娘のことエロい目で見てるんだな。…だとすると、やっぱり、クリスティのおまんこも舐めたいと思ってるんじゃねえのか? ええ? ケイト? 自分の娘のおまんこを…?」 大嫌いな男の声を聞いてるのに、わたしの手が本能的に濡れて熱くなってるあそこに行ってしまってる… 「ああん…いや、もう止めて」
イサベラは小さなうめき声を上げながら、意識を取り戻した。頭がずきずきし、手をそこに当てようとするが、頭全体に電光のように苦痛が走り、思わず手を引っ込めた。額にビーズ玉のような汗を浮かばせながら、彼女は横たわったまま、動かずにいた。痛みと目眩が回復するのを待ちながら。 横たわりながら記憶をたどった。レオンは眠っていた。召使たちが目を覚ます前に、彼の暖かいベッドから滑り抜けた。そして父が現れた。短剣も。雷に撃たれたようにイサベラは身体を起こした。苦痛が襲い、一瞬、顔をしかめ、目をつむる。その後、ゆっくりと再び目を開いた。レオンに危険が迫っていることを知らせなければいけない。 ハッとなって、胸元を握り、視線を落とした。青いシフォン( 参考)のガウンを着ている。深い青で紫に近く見える。袖も左右そろって肘から下がってる。小さな膨らみの胸も胴着に包まれたまま。指先を震えさせながら髪に触り、解いた髪にちゃんと花飾りがついているのを見つけた。ようやく安心し、イサベラは固唾を飲んだ。これなら、あいつはしなかったはず…… 物音がし、ハッと驚き、イサベラは顔をその方向へ向けた。急に動いたため、くらくらと目眩がしたが、やがてそれも収まる。だが、みすぼらしい小部屋の扉にもたれかかるがっちりした巨体の男を見て、彼女の心臓は高鳴り始めた。男はけだるそうに腕組みしてこちらを見ていた。 イサベラは震えながら一度、深く息を吸い、そして言った。「この国には、父親と娘の結婚を許すような神父はおりません」 男は唇を歪ませた。だが、イサベラの身体にねっとりとした視線を這わせる、冷酷な茶色の目には、彼女のユーモアは伝わらない。 「おらんかな?」 男はイサベラの方に大股で歩んだ。イサベラはあわてて後ずさりした。背中に冷たい石壁を感じるまで。 「おりません」 小さな声だった。彼女は、ここが神父の控えの間であることを知っていた。シャボニューの地に建つ教会の主室につながる控えの間である。この地ならレオンはそんなに離れたところにいるわけではない。そのことにわずかな安堵を感じつつ、イサベラは父親の目を睨み返した。何とかしてここから逃げてレオンの元に行く方法を考えなければ。自分が焦っているのを感じる。 「だが、新郎になるのがわしではないのは幸いのようだな」 一瞬、理解できなかった。ああ何と、父は私を知らぬ男と結婚させようとしている。愛してもいない人と結び付けようと。おそらく、父の邪悪な欲望から私を守ることなどしない男… 父親が目の前に腰を降ろすのを見て、イサベラは固唾をのんだ。 「お前が自分の義務をちゃんと果たしておれば、こんなことは全部、いらぬことだったのだがな」 とイサベラの父アランは彼女のシルクのような赤毛を掴んで言った。「だがお前の頑固さのため、他には手だてがなくなってしまったのだよ」
ノボルの中の野獣としての部分は、アンジェラが、好き勝手に犯してと許してくれたことに歓喜した。ノボルは彼女の衣服を破り脱がすなどもどかしかったのか、着たままの衣服を鋭い爪で引き裂き、散り散りにさせた。そのため、爪が触れた彼女の肌に赤い傷跡が幾筋も残った。 ノボルは、そんなことも意に介さず、かぎ爪のはえた片手でアンジェラの頭を鷲づかみにした。いまの状態のノボルなら軽々と彼女の頭蓋骨を砕くことができるだろう。もう一方の手ですでに先走りを垂れ流しているペニスを握りながら、彼はアンジェラの唇にそれを押しつけた。 「口を開くんだ」 アンジェラが言われたとおりにすると、ノボルは分身を滑り込ませ、彼女の顎を外れんばかりに広げた。そして、まるで道具を扱うようにアンジェラの頭を動かし、自分の欲望を満たし始めた。 しばらくそうしていたが、アンジェラのお尻の下に湿り気が溜まっているのを見たノボルは、彼女を突き離し、股間へと移動し、カウチについた液体をぺろぺろ舐めはじめ、その後、誘うように待っている陰唇の中へと舌を忍び込ませた。 アンジェラは、両手でノボルの頭の白い従毛を握りしめ、しきりに腰を動かし、股間を彼の顔に擦りつけた。狼のように尖ったノボルの鼻先をさらに奥へと引き入れようとしてである。 快感が募り、アンジェラは頭を後ろに倒して喘いだ。それにより、透き通るように美しい肌の首筋が露わになる。それを見たノボルは牙を剥いて、その柔肌に噛みついた。アンジェラの肌から出た血が彼の舌にも流れてくる。 アンジェラの血液の甘い、鉄のような味。それを味わった瞬間、ノボルの理性的な部分は完全に後退してしまった。原始的な野生の欲望だけが精神を支配する。貪り、犯し、そして完全に我がものにしたいという欲望だった。 それまでがっちりとアンジェラの身体を押さえつけていたノボルだったが、いったん手を離し、彼女の身体を投げるようにして半転させ、うつ伏せにさせた。あまりに乱暴に身体を投げられ、アンジェラは叫び声を上げ、抗議した。しかしノボルはそんな声は意に介しない。 今までにないノボルの切迫した様子に、アンジェラは少し恐怖を感じた。そのアンジェラの恐怖心をノボルは匂いで察知した。アンジェラが自分から求めたことに不安を感じている。だが、それはノボルの中の捕食者としての部分をさらに燃えあがらせ、いっそう彼女を支配し所有したいという気持ちを高めさせることにしかならなかった。 ノボルは、アンジェラの脚を強引に開き、残酷ともいえるような一突きで一気に分身を埋め込んだ。あまりに乱暴に入れられた痛みにアンジェラは悲痛な泣き声を上げたが、それすらノボルにとっては嬉しい声だ。 片手で彼女の乳房を握りしめ、その握りをてこにアンジェラの身体を固定しながら、ノボルは背後から野獣のように出し入れを繰り返した。アンジェラの泣き声、ノボルの唸り声、そして身体がぶつかり合う音が部屋に響く。 「ノブ、お願い…」 痛みが募ってきた。あまりに激しすぎる。だが、その訴えに、ノボルは脅かすような唸り声を上げることで返事した。まるで獣が獲物を咥えるように、彼女の後ろ首に噛みついて離さない。アンジェラは、噛みつかれるのを感じ、そこから出た血が革ソファにぽたぽたと滴るのを見て、純粋な恐怖心から泣き叫んだ。だが、巨体化したノボルに覆いかぶされ、まったく身動きできない。 一方のノボルは情け容赦なく出し入れを繰り返していた。アンジェラの血の味と恐怖心によるアドレナリンの匂い。それが相まって、彼をめまいがするほどの速さで絶頂へと引き上げていく。 「俺のために逝け!」 ノボルはざらついた声でそう彼女の耳元に命令した。 その命令の所有的で支配的な性質。それはむしろ、アンジェラの中で爆発的なオーガズムを引き起こすきっかけとなるものだった。強烈な快感に襲われ、狂ったように悶え、カウチに爪を立てて絶頂を迎えた。その彼女の欲情の発散は、ノボル自身の爆発のきっかけともなった。頭を後ろにつっぱね、咆哮の声を上げ、アンジェラの中に幾発もの白濁を撃ち出し、そこを充満させた。
その後は拷問が始まった。甘美な拷問だと思うけど。こんな拷問は私は予想していなかった。つまり予想それ自体が拷問になったということ。彼は、いったいいつ次のチケットを使うつもりなのか? それが分からなくて拷問されてるみたいになった。 ずーっと使わないで取っておくつもりかも。…彼はそういうところがある人だから。でも、その一方で、彼はそんなに長く誘惑に負けないでいられるとも思えない。 どこか変な場所で求められるだろうとは思っていた。彼と一緒に、人がいないところに行ったときとか、ときどき私はアレのことを思うことがあった。それに、そういうのは私も興奮する。 チケットを渡してから、夕方とか私が少しはしゃぎ気味になることが多くなった。なぜそうなったか、彼に分かっているかしら? 一緒に出かけても、気がつくといつの間にか私はアレのことを考えている… 原理的には、彼は、誰か他の人の目の前で私にあのチケットを渡すこともできる。でも、彼ならそんなことはしない。私には分かる。だからこそ、こんな危険な賭けもできたのだから。でも、それでも、あのチケットのことで私はいつもハラハラどきどきするようになっていた。 ええ、確かに認めるわ。これは予想していなかった。家で彼とビデオを見ていた時だった。『トゥルーライズ』 ホテルの一室にジェイミー・リー・カーティスがいるところのシーンで、突然、私の手にチケットが握らされてた。ビルは何食わぬ顔でビデオを見てる。 いいえ、ジェイミー・リーについてはどうでもいいの。実際、もっと言えば、リビングでビルと私の二人っきりの時でなくて、ちょっと安心もしていた。彼はカウチにゆったりと座っていて、私は前屈みになって直立した彼の勃起に顔を被せていた。彼はビデオを見ながら、ゆったりと私の髪を撫でていた。 ええ、その夜、二人は愛し合ったわ。そして、私はこう思ったの。彼がとても変なことを要求するかもなんて、最初から心配していなかったけど、それでも私は、こんなふうに安堵感を感じている。ということは、私は、ひょっとして心の奥底では最悪のことを予想していたのじゃないのかと。 そう思うようになってから、私は少しリラックスしたと思う。前よりちょっと運命論者的な気持ちに変わったと。いつどこで求められても、それは運命。どうしようもないと。あたかも、私の側でどんな心配をしても、そんなこと何の意味もないと、無意識的に悟った感じ。 でも、その後、ショックが私を待ち受けているとは。 私の姉夫婦の家でだった。姪と甥が走り回っている家の中。彼は、辺りに誰もいなかったけど、バスルームのドアのところに私を連れて行き、そこで手に持っていたものを私の手に押し付けたのだった。危うく私は何か言いそうになってしまった。どうしてよいか分からず、もちろん、直ちにパニック状態になってしまった。だけど、私が決めかねているのを見たからか、ビルは私をバスルームの中に連れ込んで、ドアを閉めてくれた。 速さが大事。できるだけ速く済ませた方が良い。それは分かっていた。でないと、誰かが私たちがいないことに気づいて探し出すだろうから。 そうなったらもう、私の方にはためらいはなかった。できるだけ速く彼をいかせること。そのために最善を尽くせばよいのだから。私が何をしようとしているか、彼にも分かっていたのを私は知っている。彼は何も言わなかった。ひどい人! でも、彼はこういう危険状態を楽しんでいたに違いない。 私は何とか目的を達成し、ほとんどあっという間に二人ともバスルームから出た。そこから出る時、私は彼のお尻をぴしゃりと叩いてやった。私が彼をあんなに強く叩けるなんて自分でも知らなかったけど、彼は全然、怖気づいた様子はなかった。私の方を振り向いて、訳知り顔でニヤリと笑って見せる。ええ、その夜もやっぱり、私たち愛し合ったわ。私はほとんど狂ってしまったかのように燃えあがった。
まるで何時間も続いたか、ほとんど永遠に思える時間がすぎ、ようやく男はアンジーの口からペニスを抜いた。 すると、すぐさまアンジーはベッドに上がり、四つん這いになった。お尻を男に向けて高く掲げている。アンジーが誘うようにお尻を振るのが見えた。何か男に言ってるのも見える。その言葉はやはり聞こえなかったけれど。 男はベッドに上がり、アンジーの後ろにつき、そのペニスを叩きこむようにして僕の妻に突き刺した。その行為にまったく優しさなどなかった。相手を気づかってゆっくり挿入するなど、気配も見せなかった。最初の接触で、アンジーの愛しい陰唇を亀頭で押し広げ、次の瞬間、男の両太ももが彼女の尻頬に叩きつけられていた。 アンジーは、こんなにも急に突き入れられ、ハッと息をのんだように見えた。それと同時に、彼女の顔には、すでにオーガズムに達していることを告げる表情が浮かんでいた。口を大きく開け、声にならない悲鳴を上げている。悲鳴を上げたくても声が出せないほどの衝撃を受けている顔だった。身体全体がぶるぶる震えている。僕とするときは自分でクリトリスをいじるアンジーだったが、この時の彼女はまったくその助けを得ていない。 その後、男は出し入れを開始した。強く、深々とした出し入れだった。突き刺すごとに、アンジーの肺から空気を押し出しているように見えた。 アンジーが男の方を振り返り、肩越しに何かを言うのが見えた。だが、僕には言葉は聞こえない。ただ、激しくやってとせがんでるのだろうとは、想像できた。 時折、男は彼女の後ろ髪を握り、出し入れするのに合わせて、ぐいぐい引っ張った。また、彼女の尻頬を乱暴に平手打ちすることもあった。遠慮のない強い叩き方で、叩かれた衝撃で彼女の尻肉がぶるぶる揺れるのが見えた。当然、間もなく、彼女の尻頬は薄い赤色になっていた。 この男が妻を犯すのを見ているうちに、僕自身が勃起をしているのに気がついた。僕にはこれは全然理解できなかった。自分の妻が他の男に乱暴に犯されている。それを見て勃起するなんてあり得ないはず。この事実は、僕に何を教えているのだろうか? このセックスを通して、アンジーは少なくとも3回はオーガズムに達したと思う。それは、彼女の脚の下に流れている液体の量からの推測にすぎないが、それでも、以前、僕に、セックスではオーガズムに達せないと言っていた女性から、こんな量が出てるのである。 ちゃんと時計を見たわけではないが、男は少なくとも20分は打ち込みを続けていた。男はペニスを引き抜くと、アンジーの髪を鷲づかみにして、自分の方を向かせ、前に正座させた。その次の瞬間、男は僕の妻の顔面に射精を始めた。 真珠のような白色の濃い精液がロープのように男のペニスから噴出し、アンジーの顔面に振りかかった。目にも鼻にも白いロープが降りかかり、そこを覆っていく。髪にかかったのもあった。 射精が終わると、男は依然として固いままのペニスを使って、アンジーの顔面にスペルマを塗りたくった。まるで、スライム状の絵の具で絵を描くような感じで。 ちょうどその時、僕は自分自身がオーガズムに達しているのに気づき、衝撃を受けた。履いていたパンティがみるみる濡れてくるのを感じたのだった。触れてもいないのに射精していると、驚いた。 僕自身のオーガズムの波が引いて行くのを感じながら、二人ともいったん休憩に入るのだろうなと思った。まだ夜は長い。これで終わるはずはないだろうと。いつもアンジーは9時過ぎでないと帰ってこない。いまはまだ7時だ。だが、すぐに僕の予想は間違っていたと知らされたのだった。 男は休憩など取らなかった。妻の顔にスペルマを塗りつけた後、またも口に突き入れ、再び腰を使って突き始めたのである。この男のペニスは決して柔らかくならないのだ。ちょっと固さが落ちた程度にしかならないのだ。たった今、多量の精液を顔面に撃ち出したにもかかわらず、あたかも、そんなことがなかったかのように、アンジーの口を犯し始めている。しかも前と変わらぬ強引な激しさで。 僕はそれ以上、見続けることができなかった。窓から目を背け、レンタルしたバンに戻った。アンジーが戻ってくる前に、バンをレンタカー会社に返さなければならないし、自分の車で家に戻っていなければならない。アンジーには僕が外出していたのを知られたくなかった。
僕は、Eガールである僕の娘たちに他の妹や弟たちのことを話した。ディアドラによると、娘たちは、頑張れば、他の妹や弟たち全員の声を「聞く」ことができるらしい。それを聞いて僕は安心したし、ちょっとショックも受けた。 何百人もの心の声を「聞く」というのは大変なことだろうなと思うのだが、娘たちに聞くと、苦痛ではないし、頭の中ではそんなに「雑音」じゃないと言うのだ。相手が一人でも何十人でも、その声を自由にオフにしたりオンにしたりできると言う。それに、その能力を試せば試すほど、だんだん簡単になっていくらしい。 それにしても、娘たちのこの特定の能力について僕は知らなかったわけで、だとすると、ひょっとして娘たちが都合よく僕たちに知らせないでいる他の能力も持っているのではないか。いったいどんな能力を持っているのだろう。 というわけで、僕たちは、いわば、猫を袋の中から出しつつあった( 参考)。つまり秘密をバラしつつあったと。建設業者に頼んで、IAMの組織自体にメジャー・リーグ並みのフェンスと警備システムを作らせた。IAMの組織と言っても、もちろん、我が家のことだが。公的なものであれ、民間のものであれ、何か攻撃があるとしたら、僕たち一家が主要な標的になるのは間違いない。番犬としてジャーマン・シェパードを2匹入手した。その犬の訓練はエミーに任せようと思う。訓練が済む頃には、誰もこっそりと僕たちの敷地に入ることはできなくなるだろう。 とは言え、これはおカネがかかることである。幸い、僕は、数年前からエレに株式市場と商品取引市場を観察させていた。ディ・ディとドニーは、エレが3歳の時に、エレに1万ドル与え、遊ばせた。それを聞いた時、僕はおかしなことをするもんだなと思ったが、エレはコツを掴むと、その資金を倍に増やしたのである。結婚する前に多額のおカネを稼いでいた女性ふたりと結婚できて、ありがたいと、その時思った。 というわけで、エレはこの2年ほどデイ・トレードをしていて、かなり好成績をあげている。エレの軍資金は今は150万ドルになっている。この市場では悪くない資金額だ。エレは、いくつかの企業の株式総会に出席させてくれたらもっと稼げると言っている。 エレは、総会に出て、そこに座っているだけでいいと言う。実際は、出席するであろう企業の重役たちの脳をピックアップしたいと思っているのだ。「脳をピックアップする」というのは、もちろん、こっそりとすることを意味しているし、文字通りの意味でピックアップすることを意味してもいる。エレが言うには、株価の操作が行われているのは明白で、その操作に僕たちも割り込んでもよいのじゃないかと言うのである。エレは良心のとがめというものを妹のエマに習っているのだろう。エマには良心のとがめなどない。僕はそれを確信している。
ケイトはゆっくりと両手をミセス・グラフの胸から腹部へと滑らせ、それから今度は両腕に沿って這い上がらせた。ふたりの手が重なり合う。 ケイトは優しくミセス・グラフの手を握り、持ち上げ、正面のマジックミラーに当てさせた。その姿勢にさせた後、今度はミセス・グラフの腰に両手を当て、一歩ほど後ろに下がるようにさせた。ミセス・グラフは少し前屈みで両手でミラーを突く姿勢になっている。この姿勢のおかげで、ミラーの反対側にいる俺には、ミセス・グラフの豊満な乳房が目の前に垂れ下がって見える。 ケイトは脚をミセス・グラフの脚の間に割り入れ、60センチほど脚を開かせた。 そして、その後に展開したことを見て、俺は思わず射精しそうになってしまったのである。 ケイトが、ミセス・グラフの後ろにひざまずいた。俺の方を向いて、床に正座する姿勢だ。その姿勢で顔を下に向け、俺の元女教師の脚の間に顔を近づけた。頭がミセス・グラフの股間の真下に来る位置だ。俺の目の前、セクシーな赤いドレスを着たケイトが正座し、俺の方に微笑みかけながら、ミセス・グラフの左右の太ももに両手を添える。 それを受けてミセス・グラフは両手をケイトの両手に重ねた。一方、ケイトは彼女の太ももの内側に色っぽくキスをし始めた。 俺の心臓は高鳴り、顔に被されているパンティからの匂いで、俺はオーガズムの淵へと追い立てられていた。 ケイトは相変わらずミラーの向こうから俺に目を向けたまま、ミセス・グラフのセクシーな脚に舌を這わせていた。 ケイトはしばらくそれを続けていたが、やがて、俺に最後のウインクをして見せた後、頭を後ろに傾けた。顎を突き出す形だ。 「すごい!」 俺は思わず声を上げてしまった。ケイトが舌を長く伸ばし、ミセス・グラフのラビアを舌で左右に開かせるのを見たからだ。 すぐにミセス・グラフも反応を示した。身体をぶるぶる震わせ始める。ミセス・グラフにとって、他の女に陰部を舐められるのは生れて初めてだったに違いない。 クラブ内では照明が激しく点滅を繰り返していた。ケイトはミセス・グラフの女陰に舌を突き入れたり、出したりを始めている。俺は驚きながら、それを見続けた。 俺の分身は先走りを流し続けていた。あまりに多量なため、尻の下に水たまりができているような気がした。観客も大騒ぎになっている。 やがてケイトはゆっくりと顔を引いて、ミセス・グラフの股間から離れた。再び、俺に微笑みかける。顔がミセス・グラフが分泌した愛液でテカテカに光っていた。それを拭うこともせず、ケイトはゆっくりと立ち上がった。
息子は、やあと言いながらキッチンに来て、コーヒーを取った。 今朝は娘にお尻を叩かれたりしたし、夫との行為も中途半端にされてしまってて、最後まで逝けなくて、ちょっと性的に欲求不満状態になっていた。でも、これはどうしようもできないわ。 3人で軽い雑談をした後、夫は仕事の準備があると、キッチンから出て行った。 午前中のある時、息子に、今日の計画のことについて訊いてみた。すると息子はジーナとぶらぶら過ごすつもりだと言った。二人が「ぶらぶら過ごす」というのを聞いて、途端に、頭の中にジーナのあそこの光景がビビッドに浮かんできた。ちょっと焼きもちも感じた。わたしの中には息子と一緒にしたいという部分もあれば、ジーナと一緒にしたいという部分もあったから。これって、とても混乱する! 夫と息子が出かけた後すぐに、電話が鳴った。ひょっとして息子からかもと思いながら電話に出た。 「もしもし?」 「ケイト?」 「はい。でも、どなた?」 「フランクだよ…」 心臓が凍りついた! 恐れていた電話がとうとう現実に来てしまった! 言葉が出せない。 「ケイト、まだそこにいるのか?」 「え、ええ。で、何の用、フランク?」 「俺が欲しいのは分かってるだろ? 俺はおばさん、お前の身体が欲しいんだ。それに、お前も写真を返して欲しいんだろ?」 「分かったわ、フランク。どうすれば返してもらえるの?」 震える声で訊いた。 「ふーむ……。乗り気じゃねえか、気に入ったぜ。おばさん、興奮してるのか?」 「フランク、お願いだからやめて。私は写真を返してもらいたいだけよ」 娘はまだ家にいるけど、わたしの声は聞こえないはず。それでも、わたしは声をひそめた。 「ちゃんと返してやるよ…俺の言うとおりにするならな」 「どうしてほしいのよ?」 冷たい声で言った。 「おばさんが興奮しているか、俺の代わりにチェックして欲しいな。……自分でおまんこに触ってみてくれ」 「何ですって! そんなことしません!」 どういうわけか、身体が緊張して、大きな息づかいをしていた。それにしても、よくもそんなことを頼める! 「いや、やるはずだぜ。それしか写真を返してもらう方法がないんだからな」 罠にかけられた気分だった。こんなにフランクを軽蔑しているのだけど、わたしには選択肢がない。さしあたりはフランクの要求に合わせることにするしかないみたい…。 ちょっと無言のままでいた。フランクの方も黙っていた。娘が二階から降りてきた場合に備えて、階段から離れた方向を向いて、こっそりとパンティの中に手を入れた。あそこがすでに濡れていて、わたしは驚いてしまった。 「オーケー、言われたとおりにしたわ。その後は?」 「よろしい。で、濡れてるか?」 「いいえ」 「嘘はいけないな。そんなんじゃ写真は取り返せねえぜ」 フランクが電話の向こうで笑ってるのが見えるような言い方だった。
突然、レオンの目に怒りの表情が浮かんだ。彼は手を伸ばし、マリイの手首を握り、ぐいっと捻り上げた。マリイは悲鳴を上げ、同時に石床に剣が落ちる金属音が鳴り響いた。そして、レオンは、今度はマリイの腕を背中へと捻り上げ、彼女の身体をぐいっと引き寄せた。 レオンの手が、マリイの首を不気味に優しく撫でる。彼の熱い呼気が、マリイのこめかみにかかる茶色のほつれ毛をざわめかす。 「マリイ、お前を痛い目に会わせたいものだ」 レオンは、そうマリイの耳元に呟き、指を首から徐々に下に這わせ、彼女が着る革のチュニック( 参考)、胸の谷間あたりに引っかけた。 「マリイ、俺が今、どんなことを空想しているか分かるか? 俺の部下たちにお前を抑えつけさせ、お前がイサベラにしたように、お前の背中に鞭を振るうのを思い浮かべているのだ。それに、部下たちがお前にのしかかるところ見るのも思い浮かべている。俺の部下たちがお前の飢えた女陰に何度となく肉棒を繰り返し突き入れるところをな」 「レオン…」 マリイは弱々しい声で喘いだ。 「俺もお前も、知ってることだろう。お前はそうされて燃えあがる女だといういことを。そうじゃないか、マリイ?」 レオンはそう呟きながら手をマリイのチュニックの中に滑り込ませ、固く勃起した乳首を見つけた。 「お前は喜んで脚を広げ、手荒に扱ってと懇願し、恥辱を歓迎するのだ」 「いやっ……」 マリイは呟いた。 「いやだと?」 レオンはけだるそうに指で乳首に輪を描きながら、訊き返した。マリイは背を反らせ、自ら胸をレオンの手に押し付けた。 「あなたを怨むわ」 「本当にそうなのか?」 レオンはマリイの乳首を邪険にもてあそびながら、マリイの瞳が欲望から深みを帯びてくるのを見て、微笑んだ。「だったら、お前も、お前の運命を決めるのが俺ではなく、イサベラだと知ったら、満足するだろう」 マリイは身を強張らせた。そして小さく笑った。「私は、イサベラが近い将来、何かを決めるなんてあり得ないと思うわよ。彼女の父親がかかわるとしたら、あり得ないわ」 レオンはそれを聞いて、動きを止めた。そして、背中に捻り上げているマリイの腕をさらに高く捻り上げ、落ち着いた声で言った。「祈るんだ、マリイ。お前の運命を決めるのはイサベラだ。…彼女は今どこにいる?」 マリイは腕を捻り上げられ、悲鳴を上げ、目に涙を溜めた。「き、教会よ!」 それを聞くなり、レオンは放り投げるようにマリイの腕を離し、小部屋から急ぎ足で出て行った。 警備兵を呼び出しながら、レオンは思った。今度こそ、あの父親が絶対にイサベラを傷つけることができないように決着をつけてやると。それまでの間、マリイにはせいぜい居心地の良い地下牢生活を楽しませてやればよい。 ~*~
ノボルはすまなそうにアンジェラを抱きしめた。 「あなたを強引に家から出させてしまって申し訳ない。あいつが今アメリカにいるとは気づかなかった」 「もし、その人がアメリカにいるのを知ってたら、私と関係するのをやめていた?」 ノボルは口を歪ませて微笑み、頭を左右に振った。「いいえ、たぶん、あなたから離れることはできなかったでしょう」 ノボルはアンジェラを抱き寄せ、ゆったりとキスをした。「私は諦めていたのです。あなたが私にしてくれたような気持ちにさせてくれる人を見つけられるのではないかという希望を諦めていたのです。どういう形になるにせよ、あなたを私のものにするだろうと。そうするだろうと思っていました」 アンジェラは、自分にとっては、ノボルの声が催眠術のような効果を持っているような気がした。そして、うっとりと目を閉じ、彼にもっと口腔内を探ってもらおうと唇を開いた。 「ノブ…」 アンジェラはノボルの名前を唇に出す感じが好きだった。それは、ノボルが自分の名前を耳に聞く感じが好きなのとほとんど同じくらい。 アンジェラが溜息まじりに名前を言うのを聞き、ノボルの目の瞳孔が広がった。深い黒眼の周りに青の細い縁取りだけになるまでに広がる。アンジェラが欲望を高めていることによる匂いが彼の精神を圧倒し始める。そしてアンジェラも彼の変化を察知していた。太もものあたりに固くなったものが当たるのを感じたからである。 「あなたは私に危険な力をもたらす人だ」 とノボルは、いっそう強く彼女を抱きしめながら囁いた。 アンジェラは、ノボルのTシャツをたくし上げ、脱がせた。そして彼の胸や腹部の滑らかな肌に舌を這わせた。舐めたり、甘く噛んだりを交互に繰り返しながら、徐々に腰の方へと降りて行く。ズボンの中、解放されたいと強張る部分にたどり着くと、彼女は頬を使ってその部分を優しく擦った。 チャックを降ろし、ズボンをゆっくりと下げて行く。するとノボルの勃起が跳ねるようして前に飛び出て来た。アンジェラに触れてもらいたがっているのだろう。 アンジェラはわざとそれを無視し、仰向けに横たわった。そして脚を広げ、指で股間をいじり始めた。自慰をする彼女を見て、欲望で目をギラギラさせるノボルを尻目に、彼女はオーガズムの瀬戸際まで自らを高め、そして切なそうに訴えた。 「獣のように私を犯して。遠慮をかなぐり捨ててほしいの。好きなだけ荒々しく犯して欲しいの」 不協和音のように何か折れたり割れたりする音がするなか、すぐさまノボルはアンジェラの上にのしかかっていた。牙が生えた姿で大きな唸り声を上げ、彼女をベッドに押しつける。 しかし、野獣状態になったノボルを見つめるアンジェラの様子には、恐怖心はまったく見えなかった。犯され奪われるのを待ち望んで、逞しく変身した彼の身体を好色そうに見つめている。
「Freebie タダ券」 Freebie by deirdre 私は、彼の瞳に浮かぶ困惑した表情を見た。そして、紙をもう一度読み直し、理解し、瞳が輝きだすのも。彼は、こんなこと信じられないと思っているはず。 そう言う私も、我がことながら、こんなこと信じられない。 その日は夫のビルの誕生日だった。私は何かワイルドなことをしようと決めていた。本当にワイルドなことを。そして、私は実行したのだ。 それは5枚の小さなチケット。パソコンで格好よくこしらえた。どのチケットにも、文章を一つ書いて、その下に私のサインを書いた。その文章とは、これ。 「このチケットをジーニイ・グリーンに渡せば、彼女は、どんな時でも、どんな場所でも、一切質問もせず、何も言わずにすぐにひざまずき、オーラルセックスの行為を行います」 彼の様子を観察した。彼は私のことをどう思うだろう? 彼はこれが好きなのは知っている。でも、こんなことを考えついた私のことを彼はどう思うだろう? でも、今回、彼を驚かせたのは確かーー最も並はずれた妄想でも、こんなことを思ったことないはず。 「これには、かなり驚いた」 と彼は言った。 ビルはちょっと独特の言い方をする。何かについてどう思っているか、人に知られないよう注意深く話す言い方をするのだ。だけど、私は知っている。たとえ彼が少しショックを受けたとしても、これを気に入っていたことを。それに、私自身が、まるっきり笑顔になっていたことも、私は知っていた。 どう思う? と聞こうと思った。彼に寄りかかり、私にキスさせようと思った。その時、私は自分の手元を見た。そして、彼がそれをしたのに気づいた。紙切れの一枚が私の手の中にある。私は何も考えずに、それを受け取っていたのだ。まして、その後どうなるかなど考慮することなどなく。 私は顔を上げ、もう一度、彼の顔を見直した。思慮深かそうな顔をしている。そして、待っているーー明らかに、私が何をするか確かめようとして…。どうする、するの? とてもイケナイ女になった気がした。その気持ちが顔に出てないか不安になった。彼はどう思うだろう? 今まさに、この瞬間、彼の品行方正で貞淑な妻のことを、彼はどう思っているんだろう? 彼の脚の前にひざまずき、チャックを開いた。いいわ、彼のおちんちん、ちょっと固くなっている。何も言葉は言わない。口を開いて、それを包んだ。でも、勘違いしないで、私たち、これは、しょっちゅうしているわけじゃないの。思うに、彼には、私はこれをあまり好きじゃないという印象を与えてきていたし、彼の方も、こういうことにはいつも思いやりを持ってくれていた。でも、私が幾分これに慣れてきた後でも、実際に彼が、このことを話題にすることはなかったし。それが、今は違う。彼がそれを求めている。それとも、彼は、この贈り物は、実際よりも、私にとって辛いことだと思っているのかも。 ええ、彼はどんどん固くなってきた。目をあげて、彼の瞳を見上げたーーこれをしながら彼の顔を見たいと思ったから。ええ、彼も私を見ていた。とても喜んでるーー私には分かる。いいえ、違うわ、これをするのは、私にとって、辛いことじゃないのよ。特に彼がこんなに喜んでくれている場合は。 終わった後、彼は私にキスをした。彼が喜んでくれたことを、はっきりと自覚できた。それに、耳元で「愛してるよ」と囁いてくれたときに、いっそうはっきりと。いいえ、私たち、愛のことはほとんど口にしないのよ。でも、彼は百万回に1回だけど、言ってくれたし、その夜、私たち、アレをしたし。彼は、本当に私に優しくしてくれた。
1月の中旬になる頃には、僕はもはやこれ以上我慢ができなくなっていた。アンジーが再びイライラし始めたのを見て、まもなく彼女は僕に残業になると言うだろうと思った。今回は、アンジーを尾行することにした。何が起きてるのか、それを知るためだけに。 それは次の金曜日に起きた。昼過ぎ、アンジーは電話をよこし、残業をするので夜の9時か10時まで帰らないと言った。これは、僕にとっては、計画を実行に移せという相図でもある。 最初にしたことは、ジャッキーからジャックへの着替えである。ほとんどの部分は簡単に着替えができる。というのも偽乳房はブラジャーに収めてあるだけで、胸に接着剤でしっかりと固定はしていなかったから。とはいえ、指の爪からマニキュアを落とさなければならない。これにはちょっと時間がかかってしまった。 ジャックの姿になった後、僕は車に乗り、レンタカー会社に行き、そこでレンタカーを借りた。アンジーには僕のレクサスが後をつけるのを見られたくなかったからである。僕が借りた車は、ごく普通のシボレーの黒いミニバンで、窓が暗い遮光ガラスになっているものだった。バンに乗り換えた後、僕は会社のビルの向かい側に行き、そこに駐車し、待機した。 車の中、4時からずっとオフィスの前で待っていた。アンジーの車が駐車場にあったので、彼女はまだオフィスを出ていない。ちょうど5時になった時、アンジーが玄関から出てきた。まっすぐ車へと歩いて行く。 アンジーは車に乗り込み、僕の乗る車のすぐ横を運転していった。彼女は僕に気がつかなかった。まったくその様子はなかった。僕は、可能な時はいつも他の車が数台、間に挟まるようにしつつ、できるだけ彼女の車の近くにつけて尾行した。 やがてアンジーは、古い家々が並ぶ小さな地区へと進んで行った。どの家も70年代に建築されたような家々だった。古い地域ではあるものの、荒れているわけではなく、管理もできている。ともあれ、各家の玄関先に停まってる車はすべてピックアップ・トラックだった。それから察するに、この地域は労働者階級の人々が住む地域だと分かる。 そのまま尾行を続けていると、アンジーの車がとある家の玄関前へと入っていった。僕はそのまま走り続け、2軒ほど先の家の前に止め、素早くライトを消した。この季節、この時間では辺りは暗くなっており、この暗闇なら僕のバンも見えないだろう。 アンジーは見知らぬ家に入っていくところを人に見られるのを気にしていたかどうか。それは分からないが、いずれにせよ、彼女はそんなことを気にしている様子は見せなかった。まったく辺りを見回したりすることなく、まっすぐに家の玄関へと歩いて行った。中から玄関に出迎えがくるまで、ほんの数秒だった。玄関ドアが開くと、すぐに中から腕が出てきて、アンジーを掴み、家の中に引っぱりこまれたのである。 ここで、僕の話しの最初に戻る。 あの男の家の外、寝室の窓の外に僕は立ち、結婚して半年しか経っていない僕の妻が、汚い床に正座し、他の男のペニスを舐めしゃぶるのを見たのだった。僕は凍りついたように立ちつくし、23センチはあるペニスが彼女の口に出入りする光景から目を離すことができなかった。 アンジーがどういう気持ちをしているか、僕には理解できていた。大変な太さだから、まずは唇が慣れるのを待たなければならない。そして、あの太い肉棒を口に入れるには、あごも充分にリラックスさせなければならない。僕も、同じ経験があるので分かるのだ。フレンチメイドの制服を着て、アンジーの前に正座し、ストラップ・オンのディルドで何度も口を犯された。あの時の僕と、今の彼女はまったく同じ気持ちを経験している。 ただ、この男は、アンジーが僕にするときほど、アンジーに対して優しくはなかった。アンジーは両腕を脇に降ろしたまま、正座していた。一方、男は両手で彼女の頭を押さえ、まるでおもちゃを扱うように前後に動かし、彼女の口を犯していた。間もなく、男はペニスの根元まで彼女の口の中に押し込むまでになっていた。アンジーの表情を見れば、男のペニスで窒息しそうになっているのが分かる。目には涙が溢れ始めていた。 男はペニスを出し入れしながら、アンジーに何か言っているようだった。窓が閉まっているせいで、男が実際に何を言っているのかは聞こえなかったが、それでも言っている言葉は想像できた。多分、乱暴な言葉で、「お前はチンポしゃぶりが巧い女だ」とか、「俺のチンポで喉奥を突かれてるお前の顔、最高だぜ」とか、そういう言葉だろう。もちろん、実際には聞こえていないのだから、そんな言葉は僕自身の頭の中から作りだされた言葉なのは事実なのだが…。 アンジーがどれくらいの時間、男に口を犯されていたのか、僕には分からない。時間がまったく止まってしまったように感じられていたから。 ともかく、アンジーが男のペニスのあらゆる場所を舐め、そのすべてを口に入れたのは確かだ。何度となく、男は強引にアンジーの頭を股間に引き寄せた。ごわごわの陰毛に彼女の顔が押し付けられているのを、僕は何度となく見た。男はアンジーが来る前にシャワーを浴びていたらよいと願うが…。アンジーのためにも、是非そうであってほしい。
ヨギ・ベラ( 参考)が言うように、まるでデジャブの繰り返しのようだった。前にダイアナとモートンズ( 参考)に行ったのだが、この日もアンジーの提案で、僕たちはワッカー・ドライブ( 参考)に新しくできたモートンズに行ったのである。内輪でウケていたことがあって、それはMORTON’SのネオンのTが切れていたということ(訳注:「精神薄弱者」の意味のMORONになる)。夜になると、環状線を走る誰もが、ネオンを見て大笑いしていた。 それはともかく、店に入り、コブ・サラダ( 参考)を注文したアンジーに、僕も同じものを注文したところ、彼女は不審そうに片眉を吊り上げた。 「いや、ちゃんと僕は食事をしているよ。ただ、正しい食事をしてきてなかったから。もっと食物繊維を取らなくちゃいけないんだ」 「ふーん、食物繊維?」 とアンジーは苦笑いした。「覚えておくことにするわ」 愛らしいラテン系美女からの「説得」はわずかなものだったけど、僕は有名シャンパンを1本注文した。特にこれ見よがしのシャンパンではない。ちょっと良いモエ・ブリュット( 参考)だ。アンジーは、僕が食べるサラダの量が彼女の食べる量より少ないことに気づいていたかどうか。たとえ気づいていたにしても、彼女はそれに触れることはなかった。もちろん僕たちはシャンパンを無駄に残したりはしなかったわけで、当然、少なからず酔いが回ってしまった。僕は、職場に戻ってデスクについても、ぐったりしてしまうだろうと言った。 「心配いらないわよ」 とアンジーは請け合ってくれた。「実はね、上の階のシーラに伝言してきたの。今日の午後はあなたは『体調不良』になる予定だからって。私の仕事はデビーが担当してくれるわ。今日の午前の大活躍の後なんだから、誰も私たちを非難しないはず。これは私たちへのご褒美。ふたりで勝ち取ったようなもの」 「私たちって、どういう意味?」 「つまり、あなたは取引で活躍し、私は、勤労意欲とレクリエーション担当として、この1週間、あなたがその頭脳を仕事に向けさせ、心も集中するようにとしっかり管理してきたということ」 「ええ? そうなの?」 と僕は大きな声をあげた。「それはそれは、ご献身、大変ありがとうございました。で? どうやって君は、僕がいつもの僕であるように助けてくれたの?」 アンジーはただはにかんだ笑みを浮かべた。それから深呼吸した。大きな深呼吸。息を吸うのに合わせて、彼女の胸が驚くほど膨らんだ。二つの丸い大きな風船のよう。それが揺れつつどんどん膨らむ。今にも爆発しそうにすら見える。僕は、失礼とは思ったが、黙ったまま、うっとりとして彼女の胸を見つめた。 「例えば、これとか…」 と彼女は小さな声で答えた。 テーブルの下、アンジーが僕の太ももに手を乗せてきた。僕のあそこはすでに勃起していて、サテンのパンティから顔を出してしまっていた。そこをズボンの上から擦ってくる。パンティを履いているのがばれてしまってる…。ひょっとして、コルセットやガーターやストッキングがバレるのでは? その三つとも身につけているのがバレるのでは? 死ぬほど恐ろしい。 「こ、これは…か、可愛かったから…」 と僕は、いつの間にか、うわの空で呟いていた。「だから着てるんだ…君の衣服も全部…とても…いいよ…」 「本当にそう思うの?」 と彼女は呟いた。「ありがとう! 可愛い人! ここではあなたのことそう呼んでも気にしないわよね。私たち二人だけだもの。何と言うか、あなたってとても魅力的な男の人……。いや、それは正しくないわ。あなたはとても若々しくて、ほっそりとしてて、つるつるのお肌で、繊細な感じで… 何と言うか可愛い男の子みたいな…」 彼女の手が蛇のように僕の股間から腹部へと進んできていた。僕は彼女を止めようにも、何もできなかった。アンジーがパッと明るい笑顔になった。部屋全体が明るくなったように感じた。 「…可愛い女の子のように着飾るのが大好きな可愛い男の子みたいな…。『ドラッグ』( 参考)のことについて、ちょっと昔は何て言てたかしら? あなたのような可愛い女の子は、必ず可愛い名前を持っているものよね。あなたの名前は?」 いきなり地面が割れて、そこに吸い込まれてしまいたいと思った。僕は目を閉じ、囁いた。 「リサ…」 「リサ!」 アンジーは大きな声で叫んだ。「あなたにすごくピッタリ! リサ、わたしあなたに会えてとても嬉しいわ。私も職場の他の女の子たちと仲良くやってるけど、でも、彼女たちみんなとっても…ありきたりなの。私の言っている意味、分かるでしょう? でも、あなたは違うわ。あなたこそ私が求めてるタイプの女友だち。いつも、あなたのこと、粋で、チャーミングで、自分が持っているものを怖がらずに自慢できて、適切な時期が来たら何をすべきかちゃんと知っている人だと思っていたの。職場にこんな服装をして来なくちゃいけないのって、死ぬほどいやなんじゃない? あなたが本当に求めていることは、自由に解き放たれて、本当に自分が感じているままの服装をしてくることじゃない? そうでしょう? その青い瞳に、透き通った白い肌。あなた、変身すると極上のブロンド美人なんじゃない? そう思うんだけど」 僕は無言のまま頷いた。どうしてアンジーはここまですべて知っているんだろう? どうしてそれが可能なんだろう。ありがたいことに、ランチ時の混雑はだいぶひいていた。こんな話しをしている時、テーブルの周りに人がいたらと思うと… 「アンジー、実は僕は付き合っている人がいるんだ」 と僕は呟いた。 アンジーの瞳が黒いダイヤのように輝いた。 「その通り! あなたは私と付き合ってるわ。そして、私、いま、ものすごくワクワクしてる。これ以上ワクワクすることなんか考えられない。ものすごくクールなことだわ。もう待てない。どうしてもこの効果を最後まで確かめなくちゃ気が済まなくなってきちゃった。ねえ、お勘定、お願い!」 つづく
地元のテレビ局の報道員たちが突然、モニター画面をチェックし始めた。連中は、僕が来るようにと言ったことを感謝してるに違いない。 ジェイクが質問を続けた。「どうして女の子を誘拐するように命ぜられたと思いますか?」 モリスは、お馴染みのナチ残党の言い訳に頼った。「俺は命令に従っただけだ」 そう言うと、モリスはがっくりとうなだれた。まるで身体からすべての骨が溶け流れたようにへなへなとなってしまった。その時、頭の中にエマの優しい声が聞こえてきた。 「パパ、これで十分? この人、疲れ切っちゃってるよ」 僕はエマの小さな手を握って、顔を寄せ、頬に軽くキスをした。 「グッド・ジョブだ! もう休んでいいよ」 僕はほとんど確信していた。IAMが顔を見せず、一般大衆に知られていない存在である限り、僕たちは、僕たちに害をなそうとする者たちにとって格好の餌食のままでいるだろうということだ。そろそろ、大衆の注意をIAMに向けさせる時が来たのだ。多分、次世代の子供たちにも注意を向けさせる時なのかもしれない。 いま続けているテレパシー関係のことは公表しないことにするが、高知能のことは構わないだろう。高い知能だけでも大ニュースになるはずだ。僕たちはこの組織で超天才児たちを育てているのだと。僕が楽しんできた双子女性から生まれたすべての子供たち…あっ、楽しんできたというのは、まずいな…、ともかく僕の子供たちは全員、超天才児なのだと。 IAMの子供たちの本当の親を明らかにするのは、そんなに良くないかもしれない。とは言え、もし僕が子供たちすべての父親だと知れたら、圧倒的な数で「今年のベスト・ファーザー」にノミネートされるだろう。 ともかく、子供たちにとっては、存在を知られた方がより安全だと思われる。政府が僕たちの小さなデーターベースに侵入しようとしたとき、まさに子供たちの存在のことこそ、政府が欲しがった情報だったのではないか。僕はそう思っている。結局、エディとエッダのファイヤーウォールのおかげで、連中はデータを得られなかったわけだが。 だが、政府の連中は、IAMに出入りするものを観察するだけでも、やがて独力で事実を知ることになるだろう。それには時間がかかるだろうが、最終的には、連中は僕の子供たちの誰かを誘拐しようとしてくるに違いない。その悪事が一般大衆にあからさまになるなら話しは別だが。
「あなたのメス奴隷があなたの味を分かるか確かめてみるわね」 ケイトはそう言って、俺のペニスに触れた。 指を1本、俺の肉棒に軽く添え、先走りをできるだけすくい取り、指に塗りつける。 「彼女の目や表情をよく見ていて」 とケイトは俺に熱っぽくキスをした。 俺の顔はミセス・グラフのパンティで覆われている。だからキスもパンティ越しのキスだ。これが驚くほど強烈な興奮を産んでいた。互いに舌を相手の口に入れようとするが、それが俺の口を覆う黒い薄布に遮られる。 何秒かキスをした後、ケイトは身体を起こし、小部屋の向こうへと出て行った。 目の前のマジックミラーの向こうに再びケイトが現れた。ミセス・グラフの背後へと回る。ケイトはミラー越しに俺の方を見ながら微笑み、そして顔を俺の元教師の首筋へと傾けた。ミセス・グラフは反射的に首を傾け、口を半開きにして、喘ぎ始める。まるで、自動的にそういう反応をするように心も身体も調教されてしまっているようだ。 その時、ケイトがミセス・グラフの顔へ手を近づけ、唇に俺の先走りを塗りたくった。 ケイトがミセス・グラフの耳元に何か囁きかけた。するとミセス・グラフは口を開き、ケイトの指をしゃにむに吸い始めた。ミセス・グラフの顔に淫欲の極みともいえる表情が浮かんだ。瞳が失神寸前のように上がり、頭の中へ回ってしまってる。それでも何度も何度もケイトの指を舐め続けてる。見ている俺もますます勃起の固さを増していた。 ケイトはゆっくりとミセス・グラフの口から指を抜いた。 ケイトの両手は、ミセス・グラフの左右の体側を撫で上げ、その後、すーっと滑るようにお腹へ向かい、そこを押さえた。そして、そこからじわじわと這い上がり始める。目的地はミセス・グラフの乳房だ。それを感じてか、ミセス・グラフは、ハアハアと短い息遣いになっていく。 ケイトがミラー越しに俺の方を見ているのは知っていたが、その時の俺の目は、ケイトの顔は見ていなかった。見ていたのはケイトの両手だ。それから目を離せない。 いま、彼女のセクシーな両手はじわじわと、本当にじれったい遅さで、俺の元教師の豊満で成熟しきった乳房へと向かっていた。そして、とうとうそこに触れる。 ミセス・グラフは口を開いたままになっていた。ああん、ああんと喘ぎ続けている。愛撫を歓迎しているのを示そうとしているのか、胸を突き出すようにしているのも分かる。 ケイトが指先で乳輪に輪を描くようになぞり始めた。乳首がさらに大きく、さらに固くなっているのが見えた。そして、本当に長い時間が経ったように思ったが、ようやくケイトの指先がミセス・グラフの乳首に触れた。指先の赤く長い爪で乳首をカリカリ掻き始める。 「ああっ…!」 ミセス・グラフが大きく叫ぶのが聞こえた。大音響の音楽の中でも、聞こえる大きな叫び。 ケイトはミセス・グラフの後ろに立ったまま、ミラー越しに俺を見ている。明るい赤の爪は、いまだ俺の元教師の乳房の頂きを飾る膨らんだつぼみを引っ掻き続けていた。カリカリと軽いタッチで。 だが、ケイトも我慢できなくなったのか、舌舐めずりした後、いきなり両手でミセス・グラフの左右の乳房を握り、力強く揉み始めた。 「ああ……ッ!」 その時のミセス・グラフの表情は、まさに驚きだった。それまで想像したことがないほどの官能の高みに登ったような顔だった。
わたしは心を充分落ち着けてから答えた。 「あら、わたしトミーを車に乗せて、家に連れ帰ったわよ。多分、まだ寝てるんじゃないかしら」 「そうか…。実はトミーのことがちょっと気になっているんだよ。最近、家にいることの方が多くて、外に女の子とデートに行ったりすることがなくなっているような気がしてね。昨日の夜は別だけど。昨日のパーティには女の子がいたのかい?」 「ええ、ちょっと教えておくと、トミーは良い娘さんとデートしているわ。ジーナという娘さん。ジャニイの娘さんよ」 そう言った途端、ジーナの可愛いあそこの味を思い出してしまった。ジーナが脚を大きく広げた姿や、あそこに息子のおちんちんが出たり入ったりしているところが頭に浮かぶ。私は頭を振って、その光景を頭から振りはらおうとした。 「ああ、ジーナか…。思い出したよ…、ちょっとセクシーな感じの娘さん…」 いやあねえ、変態っとわたしは思った。夫はもう40歳、なのにまだあんな若い娘のことを考えているなんて。わたしは夫の言葉を無視して向きを変え、コーヒーを啜った。 「ところで、あなたの今日の計画は?」 「ああ、そうだ! 言っていなかったっけ? シカゴに新しい口座を作ったので、会社に行って、提案された財政計画を検討しなくちゃいけないんだ」 夫は私に顔も向けずにそう言った。おカネ、いつもおカネ。彼には、おカネが第一。全然わたしに注意を払ってくれない! 「いつ頃帰ってくるの?」 わたしは心配している気持ちが伝わるような声で訊いた。 「今夜遅くには戻ってくるよ。ごめんね、教えていなくて」 ふーむ、丸一日ということね! ひょっとすると、この機会に子供たちと話しあって、いろんな事を整理することができるかもしれないわ。 夫がわたしに近寄ってきて、優しく抱きしめた。わたしも気を使ってくれたお返しに、彼を抱きしめてあげた。そうしたら、すぐに夫は両手でわたしのお尻を揉みもみ…。 ちょっと尻ごみしてしまった。というのも、さっきクリスティにお尻を叩かれた後で、まだ肌がヒリヒリしていたから。 でも、さらに夫がナイトシャツを捲り上げ始めるのも感じた。 「ジョン、何しているの?」 と彼の首に両腕を絡ませたまま訊いた。 夫は言葉で返事する代わりに、わたしの唇に唇を押しつけてきた。夫の態度にまだ怒ってはいたけど、わたしもキスを返し、それから間もなく、二人とも熱のこもったキスをして、舌を絡ませ合っていた。 わたし、興奮していたのかしら? でも、どうして? ちょっと触れあっただけなのに、どうしてわたしはこんなに興奮しているのかしら? ずいぶん長い間、夫とはご無沙汰だったから? それとも……、わたしが変わったということ? 淫乱に振舞うことを思うととても興奮するようになってしまって、誰とでも喜んでそういう女になるように変わってしまったから? 早くも、夫はわたしのシャツの裾を腰のところまで捲り上げてしまっていた。いまは両手でお尻の頬を揉んでいる。呼吸が乱れてきて、ハアハアとした息づかい。キスをしてるから? それともお尻を触られてるから? 「ジョン? …ねえ、……わたしを叩いて……お尻を…!」 自分で言って、自分で驚いてしまった。わたし、娘にされたスパンキングをそんなに気に入ったのかしら? 「……うーむ。いいよ…」 夫はそれしか言わなかった。 ピシャリ! 「ああ、いい……」 夫の前では素直に悶えられる。 ピシャリ! ピシャリ! ピシャリ! ああ、ほんとに気持ちいい! 背中を反らせて、さらにお尻を突き出した。 「ああん……。お尻、感じる……」 叩く力がどんどん強くなっていた。わたしは興奮でぶるぶる震えはじめていた。 夫の首根っこに両腕を絡めてすがりつきながら、お仕置きをしてもらってるわたし…。頭の中では、イケナイことをしたわたしを、夫にお仕置きしてもらっていると想像していた。…息子としてしまったこと、フランクとしてしまったこと、スージーやジーナ、それにエレーンとしてしまったこと…。ああ…、わたしイケナイ女なの! もっと懲らしめて! …何と言っても、実の息子とあんなことを! ああ、もう我慢できない! もっと欲しい!!! その時、誰かがキッチンに歩いてくる音が聞こえた。夫は素早くわたしのナイトシャツを降ろした。彼も興奮していて、呼吸を整えるのが難しいみたい。 入ってきたのはトミーだった。
「ライジング・サン&モーニング・カーム」 第7章 The Rising Sun & The Morning Calm Ch. 07 by vinkb *****
これまでのあらすじ
16世紀釜山。地元の娘ジウンは日本人のノボルと知り合い、ふたりは結ばれた。しかし翌朝、ジウンはノボルの弟三郎らに強姦され、自害する。怒りに兵を殺したノボルは拘束され、秀吉に不死の刑を科され、狐使いの美女と交わり、半人半獣の身にされてしまう。時代は変わり現代のシカゴ。女医のアンジェラはたまたま入ったレストランで不思議な魅力があるノブ(ノボル)と知り合い、デートに誘われた。そしてそのデートで、アンジェラはノブとのセックスで失神するほどの快感を味わう。翌朝、ノブはアンジェラに自分が半人半獣であることを打ち明け、目の前で変身して見せた。その後、二人はアンジェラの家に行こうとするが、ノブは何か危険を察知し、彼女を連れて自宅に帰るのであった。
*****
ノボルの家に戻る車中、二人は黙ったままだった。アンジェラは、横眼でちらりとノボルを見ては、どうして彼がこんなに緊張しているのだろうと不思議に思いつつも、今この場で訊くのはやめておこうと思った。 ノボルのマンションにつくと、彼は目に見えて緊張から解放されたように見えたし、笑顔も戻っていた。アンジェラは持ち帰った箱を開けた。箱の中から子猫たちが顔を出し、新しい環境の匂いを嗅ぎ、その後、一匹ずつ箱から飛び出てきた。当然、先頭を切って飛び出したのはインである。それを見てアンジェラはちょっと心配になった。 「ノブ? この子たち引っ掻いて、あなたの素敵な持ち物に傷をつけてしまうかもしれないわ」 ノボルは新しい住民たちを面白そうに見ながら、アンジェラの言葉に何のこともないよと言わんばかりに肩をすくめてみせた。 「私の持ち物の中で、修復が効かないほどダメージを受けたとして、私が怒るとしたら、それは二つしかありません」 「その二つって?」 「ひとつは私の刀。もうひとつは…」と彼はアンジェラの方に近づいた。「あなたです」 愛情たっぷりに彼女の頬に唇を寄せ、腕を彼女の腰に回した。そして、足元に毛玉のようになって絡みつく猫たちに目を落とした。 アンジェラは、インとヤンが彼の脚に丸くなって絡みつき、仰向けになるのを見て驚いた。お腹を擦ってもらいたがってる。スノッティだけが尊大な面持ちでそっぽを向き、ノボルのベッドに上がって、そこから偉そうに見下ろす方を選んだようだ。 「この子たちが他の人にこんなになつくのを見たことないわ」 ノボルはしゃがみ込んで猫たちのお腹を擦りながら笑った。「アハハ。多分、ここの主が誰か分かってるからじゃないのかな。もっとも、スノッティ君の方は、私を主の地位から追い落とそうと企んでいるようだけど…」 ノボルはそう冗談を言い、シーツの上で偉そうにくつろいでる猫に視線を向けた。 アンジェラは、今が最適な時だと考え、朝から引っかかっていた疑問を訊いてみることにした。 「ノブ? 何があったのか教えてくれる?」 ノボルは突然アンジェラを抱き寄せ、彼女の首筋に顔を埋めた。アンジェラはそのノボルの反応に不意をつかれた。「ノブ? 何なの?」 ノボルはソファに腰を降ろし、アンジェラを膝の上に抱き寄せた。 「もしかして、あなたを危険なことに巻きこんでしまったかもしれないと恐れているんです」 「ええ?」 「今朝、何か、ずっと長い間、経験してこなかったことを感じたんです」 とノボルは言い、彼女の手のひらにキスをして、先を続けた。「27歳の時、私は弟に同行して、当時の李氏朝鮮の海岸線を偵察する作戦についていました。嵐で船が難破し、私は高熱で瀕死の状態で波打ち際に打ち上げられたんです。そして…」 と彼はアンジェラの顔に触れ、「あなたが私を見つけて、私の命を助けてくれた」 「何と?」 アンジェラは頭を振った。……だから、初めて会ったとき、私のことを知っているような顔をしたのね? 「私の遠い親戚か、私に似た人のことを言っているんでしょう?」 「いいえ。あなたです」 ノボルの表情が悲しそうな表情に変わり、その後、怒りの表情に変わった。激しい怒りだと、アンジェラにも感じ取れた。 「私の弟があなたを見つけ、私は弟の部下たちからあなたを守ることができなかった。あいつらは私が見ている前であなたに辱めを与えた。そして、あなたは恥辱のあまり、自分で命を絶ってしまった」 「ひどい…」 アンジェラを抱くノボルの腕に力が入った。 「将軍の前に引きだされたが、将軍は私の裏切りに激怒した。あなたを殺そうとした部下を私が殺したから。将軍は罰として狐使いに私へ呪いをかけるよう命じた。その狐使いのせいで今の私になったのです。私の身体に素早く傷を癒す能力を与えた。そうすることにより、私を死に至らしめることに気兼ねなく、永遠に拷問を与えることができるから、とそういう目的です」 それを聞いてアンジェラは気持ちが悪くなるのを感じた。「その拷問はどのくらい続いたの?」 「自分の身体状態をコントロールできるようになるまで半年かかりました。その後は、拷問を受けた後でも弱っているフリをし続けました。私を痛めつけても安全だと彼らを油断させるためです。そして、ある夜、もう我慢できなくなった私は、私に拷問を加えていた者たちを殺したのです。少なくとも、殺したと思っていました」 「どういう意味?」 アンジェラは顔をあげ、ノボルの瞳を覗きこんだ。その瞳はいつもより青の色合いが濃くなっているように見えた。 「私に拷問を加えるのを最も楽しんでいたのは、弟の三郎です。弟は、よく、私が拷問を受けているところに狐使いを連れてきては見ていましたし、時には拷問に参加しました。私に屈辱感を味わわせるつもりだったのでしょう、私自身の刀を使って私の身体を切ったりもした。あいつがあなたにしたこと、それに私をそのような形で裏切ったことから、私は弟を殺してようやく復讐心が満たされると心に誓いました。そして、あの夜、私は弟を殺したのです。少なくとも、そう思った」 「まだ分からないわ」 とアンジェラは納得いかない顔をしてノボルを見た。 ノボルは溜息をついた。 「三郎は私から感染していたのです。その最初の例なのです。私は弟を殺したつもりでいたが、弟は生き延びていたのですよ。私と同じ症状を発症していた。だが、あいつがまだ生きていたとは。60年前まで、私はそれを知らなかった」 アンジェラの顔に、ようやく理解できた表情が浮かんだ。 「あなたが心配していたのは、その人のことだったのね。その人が私の後をつけてきたかもしれないと不安になった。そうなの?」 「ええ」
平均して月に一日は、僕はメイド服を着るように求められた。普通は土曜日だった。その前日の夜に、アンジーはダイニング・テーブルに、僕があげたベルを置くのである。それは、翌日の朝にはメイドになっているようにということを示す合図なのだ。 メイドになってすることは、たいてい、僕が初めてメイドになった時とあまり変わらない。アンジーは一日中、僕をおもちゃのように扱った。ストラップオンで犯されたり、それを吸わされたり。それ以外の時は、仕事好きの可愛いメイドのように、家の掃除をした。初めての夜はベッドに手錠で拘束されたが、それはなくなった。ではあるものの、最初の夜と同じく眠る部屋は予備の寝室とされ、また、眠る時も、その日一日中身につけていたコルセット、ストッキング、パンティを脱ぐことは許されなかった。もちろん、興奮しきった股間を自分の手で慰めることも禁止。そこがようやく解放されるのは翌朝で、アンジーが僕の分身を口に入れて解放してくれるのである。 ふたりでダンスに出かけることも続けていた。女装した姿でである。もっとも結婚後は、ダンスする相手に僕たちが結婚していることを伝えることにしている。ただ、結婚していると伝えても、僕たちのダンス相手は全然ひるまないようだ。前と同じく、僕もアンジーもデートに誘われる。店の外のどこか、あるいは自分たちの家に行かないかと誘われるのである。 アンジーは僕に、誘ってくる男を裏の駐車場に連れて行ったら、とまで言っていた。連れて行っておしゃぶりしてあげたらと言うのである。もちろん、僕はそんなことはしないし、アンジーも僕に無理強いすることもない。これはただのお遊びで言ってることだと了解しあってるから。 夏が過ぎ、秋になり、10月になってようやく、僕は何か問題が起きていることに気がついた。10月の初めの頃、アンジーがとてもイライラするようになったのだった。ほんの些細なことでも、辛辣な言葉を言う。これはアンジーらしくなかった。彼女は普段は温厚な性格で、たいていのことでは苛立ったりしない。そんなある日、アンジーが遅くまで残業したことがあった。すると、その翌日には彼女は元の普段の彼女に戻っていたのである。 10月末あたりに、また同じようなことが起きた。その時も、残業をした翌朝は普通に戻ったのである。もっと言えば、その残業の翌日は、普段のアンジーよりも愛情豊かな振舞いをしていた。そして、それに似たことがさらにもう2回あった。その頃から僕は何かが起きてるのじゃないかと思うようになったのである。 こういうことが起きる時、アンジーは、決まって、残業から帰宅するとすぐに寝室に行き、シャワーに直行する。彼女が帰ってくる時間は僕はたいてい書斎にいて仕事をしている。アンジーは、僕が仕事を終え、寝室に上がっていくときまでずっとシャワーを浴びているのが普通だった。 11月末にも同じことが起きた。この時は僕はリビングルームで彼女の帰宅を待っていた。アンジーは帰宅するなり僕の前を通り過ぎてシャワーへ直行するだろうと分かっていたからである。 帰宅したアンジーを見た時、僕の知っているいつものアンジーとは別人のように見えた。髪はバサバサになっていて、お化粧も目の周りを除いてすっかり剥げていた。目のあたりの化粧は、泣き続けていたのではないかと思わせる乱れ具合だった。 何か悲しいことがあったのかと訊くと、アンジーは野良犬が車にはねられたのを見てしまい、泣いてしまったと答えた。それは可哀想にと僕はアンジーを抱きしめた。アンジーはしばらく泣いたが、その後、二階の寝室に上がり、シャワーを浴びに行った。 アンジーを抱きしめた時、ちょっと変な匂いがしたのに気がついた。何の匂いなのか分からなかったが、いつもの彼女の匂いとはまったく異なる匂いだった。 僕はアンジーの後に続いて寝室に行き、彼女がシャワーを浴びている間に、彼女の衣類を取り上げ、洗濯物入れのかごに入れた。その時だった。アンジーのパンティがくしゃくしゃになっていて、ところどころ破れているのに気づいたのである。こんなことは普通なかった。アンジーのランジェリー類はいつも完璧だったから。ちょっとでもほつれたところができたら、アンジーはすぐに捨てて新しいのを買うのが普通だったから。 その夜、僕たちはいつもどおりに愛しあった。素晴らしいセックスだった。だけど、ひょっとしてアンジーは僕に隠れて浮気をしているのではないかという悩ましい疑念が、どうしても頭から離れなかった。あらゆる状況証拠が、それを指し示している。だけど、僕は彼女を愛するあまり、それを認めることができなかったのだった。 最初は、なるがままにさせて、忘れてしまおうと思った。アンジーと別れたくなかったし、たとえ彼女が本当に浮気をしているとしても、ただの遊びだろうと期待し、やがてアンジーが元の自分を取り戻した後は、元の状態に戻れるだろうと。
その日、午前中はあっという間に終わった。午前中、僕はCNNを熱心に追っていたのである。OPEC各国の大臣がウィーンでの会合に集まっており、彼らが原油生産に関して何か措置をとるだろうと期待していたのだった。僕自身は、OPECが増産と減産のどちらに行くか分からなかったので、僕の指揮で、どっちに転んでも会社がしのげるような投資をさせていたのである。これはある意味、危険なやり方ではあった。 先週の火曜日からある噂が流れていた。スンニ・トライアングル( 参考)でアメリカ軍による大規模な攻撃があるという噂だった。それを聞いた時、僕の直感が高速回転状態になった。シカゴ・マーカンタイル取引所( 参考)にいるウチの社員に電話をし、ナンバー2の位置にあるアラビア原油契約に関して、手につけられるものすべてに買い注文をするよう指示した。僕の仕事も評判も、僕の直感の正確さにかかっている。 午前11時、巡回中のアメリカ空軍がナジャフでイマム・アリ神殿の一部を破壊したとの情報が入った。この神殿はイラクのシーア派にとって最も神聖とされている宗教施設である。それから1時間もせぬうちに、ウィーンから情報が入った。OPECが原油生産を一日あたり総計300万バレル減産するだろうという情報である。アラビア原油の先物取引の価格が一気に跳ね上がった。ロケットの打ち上げ並みの上昇で、しかも僕たちがその操縦席についている! 午後1時までに、僕の直感のおかげで我が社と顧客に総額125万ドルの利益がもたらされ、しかもそれは依然として増加していた。これらすべてがたった1日での仕事の結果である。 この利益の一部を今度はハイブリッド・カーに投資するのが良いかもしれないと思った。そして、じきにシカゴ交通局とかから対応を求められると思われる、あの排ガスを垂れ流すSUV車のオーナーたちのことを思い、こっそり笑った。 その時、アンジーがドアから顔を出した。 「もう準備いい?」 「何の…?」 僕は何のことか分からず当惑顔をした。 「ランチよ! 今日はずっとあなたの搾取仕事のことを追ってきていたんだから。というか、フロアのみんなも同じだけどね…。…あのね、情報があるの。ロブ・ネルソンとジム・グラントがあなたを聖人候補に指名する予定なんだって。だから、私は、彼らが私の優先権を奪う前にあなたをランチに連れ出そうとしているわけ。あなたが自分で会社を立ち上げてここを去ってしまったら、もう一緒にランチをするチャンスがなくなるかもしれないし」 これは大ニュースだった。今回の取引での僕の成果をもってすれば、シカゴ・マーカンタイル取引所に僕自身の個人取引席を確保したいという目的を十分達成できるだろう。取引所に個人席を確保するのは、カントリークラブに入会するのと大変よく似ている。現に所属しているメンバーに「推薦」してもらわなければならないのだ。もし、ロブとジムが僕の推薦人になってくれるとしたら…。ロバート・ネルソンはうちの会社の会長兼CEOだし、ジェームズ・グラントは社長兼COO(最高業務執行者)だ。ふたりとも今の僕の地位とほぼ同じところから出世を始めた。つまり、最初は他の人のために働き、その後、自分自身の取引席を獲得したということ。もっとも、そういう帝国を建設するために長時間働いたわけで、二人とも私生活を犠牲にしてしまった。ジムは離婚したし、ロブは結婚すらしていない。ふたりにとっては会社こそが妻であり、女王様であり、労働監督者だったのである。ふたりは成功の頂点に到達したものの、根のところでは単なるサラリーマンのままと言ってよい。 「その心配はいらないよ」 と僕は明るく答えた。「もし会社を出るとしたら、その時は、僕と一緒に君もドアから引きずっていくから。必要とあらば、蹴飛ばしたり、大声をあげたりしながらね」 美しいラテン娘は、媚びた笑顔になり僕のところに近寄った。僕の前に立ち、前のめりになって僕の顔の前に顔を突き出した。そして片手で優しく僕の頬を撫でながら、僕の瞳を覗きこんだ。 「蹴飛ばしたり叫んだりするの、私、好きよ。でも、私を引きずっていく必要はないと思うわ。あなたがそういう種類のことに興奮するなら話しは別だけど…」 アンジーは僕を椅子から立たせ、僕の腕に腕を絡めた。ハイヒールを履いているので、実際、彼女の方が僕より背が高い。 「本当にここを辞めてもやっていけるの?」 「もちろん!」 とアンジーは軽やかな声で言った。「いくらでもお金はあるわ…。あなたの支出予算が許す限り、いくらでも使える」 「ああ、なるほどね」 と僕はわざと無愛想に言った。 「お黙り! タクシーを呼んで!」 とアンジーはわざと恐い顔をして唸った。
アンドリューの話政府の誰かが僕たちに興味を持っている。僕たちのことを探るために法を犯しても構わないと思っているほど興味を持っている。このアメリカの政府は、何か作戦を行う時は秘密裏に行うのが大好きだ。そういうわけで、僕はまず最初にすべきことは、この件について多少なりとも明るみに出すことだろうと考えた。 このウィリアムズという男はヒアリングを受けることになっていた。少なくとも警察は、この男はウィリアムズという名前だとみなしていた。だが、うちのEガールたちによれば、彼の本名はモリスだという。そこで僕たちは、確実に真実が露見するようにとヒアリングに出席することにした。 僕たちは勝手に、地元のニュース関係の機関にいる知り合い何人かに、今回の誘拐未遂犯に対するヒアリングはかなり興味深いものになるかもしれないと伝えていた。この田舎では、あえてそんなことをしなくても、この事件は大事件である。なので、新聞社の人間に加えて、ラジオやテレビ局の人間に出席するよう促すのにも、たいして苦労はいらなかった。 裁判所や警察、それに地元の権力者たちにも知り合いがいたので、ひょっとしたらエミーは証人になれるかもしれないという口実で、彼女を裁判所に同伴することもできた。本当の理由はそれではない。被告人から真実を絞り出すのにエミーの力が必要だったからというのが、本当の理由だ。あの哀れな男は自分の身に何が降りかかったのか分からないだろう。 僕は、検事のジェイク・ランドルフに前もってヒントを与えておいた。つまり、ウィリアムズの正体は、自分で言っている人物とは違うかもしれないと伝えておいたのである。彼の身分証明書は偽物だと確信しているとも伝えておいた。ジェイクと僕はテニス仲間である。ジェイクは、月に数回は家に立ち寄り、バカ話をしていく。彼は、僕がこの件に関して何が起きてるか、何か考えがあるに違いないと思っている。 そんな背景があったので、ウィリアムズがヒアリングに立った時、ジェイクは真っ先に次の質問をした。 「あなたの名前を正確に述べてください」 「ラルフ・ウィリアム・モリス」 そうウィリアムズは答えたが、すぐ驚いた顔をし、「いや、ジョセフ・ウィリアムズだ」と言い直した。 検事も驚いた顔をした。「警察にはジョセフ・ウィリアムズという名前だと言ったではないですか? 本当にジョセフ・ウィリアムズなのですか?」 「ああ、ええ、ジョー・ウィリアムズだよ。あ、いや、ラルフ・モリス…」 あの醜悪な男は非常に居心地悪そうな顔をした。 僕の友人のジェイクも困った顔をした。「どっちなんです? ジョー・ウィリアムズ? それともラルフ・モリス?」 醜悪男はさらに困った顔になった。「ラルフ・モリスだ」 顎を歪ませ、吐き捨てるように、その名前が出された。「ジョー・ウィリアムズは別名だ」 別名だと言い訳してもまったく説得力がなかった。まるで、誰かがあの男の喉奥に手を入れて、本名を引っぱりだしたような感じだった。いや実際、それをやった人がいるに違いない。 「そうなると警察に偽の陳述をした罪にも問われることになるでしょうな。警察の報告書ではあなたのことをジョー・ウィリアムズと呼んでいたのは確実ですから。あなたは誰の元で働いているのですか? えーっと、モリスさん?」 モリスは真っ赤な顔をして、息づかいも荒くなっていた、まるでマラソンをしている最中のように。あいつは心の中で戦っているのだろう。決して勝つことのない戦いを。 「俺は…が、合衆国の……司法…長官のもとで…働いている…」 ジェイクは顎が外れたみたいに口をあんぐり開けていた。裁判所の最後部席からも大きな反応があった。突然、全員が証言台に立つ醜い男に聞き耳をたてた。 ジェイクは心を落ち着け、問い直した。「あなたは、上司から、アドキンズ一家の私邸に侵入せよと命じられたのですか?」 モリスはすっかり気力を失っているように見えた。意思と気力を総動員して何かと戦っていたのだろうが、充分でなかったのだろう。 「ああ、あの家から女の子を連れだすように命じられた」 法廷全体から爆発的に大きな声が湧きあがった。
ケイトはミセス・グラフの前にひざまずき、向こうから俺の顔を見ながら、笑顔のまま、俺の元教師のパンティの腰ゴムに両手の指を引っかけた。舌舐めずりしている。上唇をゆっくり舐める舌先がエロい。 ケイトはじわじわとゆっくりミセス・グラフのパンティを降ろし始めた。細い黒紐のパンティがヒップを降り、太ももへと向かう。俺は驚きながら、そして期待しながらそれを見つめた。だが、尻頬の途中まで来たところで、下降が止まった。 ケイトは頭を横にし、ミセス・グラフの太ももに舌を這わせた。俺はもう我慢ができなくなっていた。強烈な焦らしを受けて、今にも射精しそうになっていた。 ケイトはパンティのゴムバンドを軽く引っぱった。それを受けてミセス・グラフの尻の上のところがぷるんと飛び出た。それを見て観客は大騒ぎになっていた。さらにじわじわと紐パンティが下っていき、尻の割れ目が徐々に露わになっていく。 ケイトはその間もミセス・グラフの太ももを舐め続けていた。そうしながらマジックミラー越しに俺の目を見つめ、同時にソング・パンティも降ろしていく。いつしか、尻の割れ目が完全に露出していた。 ケイトはミセス・グラフの尻を完全に露出させた後は、素早くパンティを足首まで引き下ろし、片足ずつ上げさせて、脱がせた。そして、脱がせた黒いソング・パンティを片手に掲げ、ミラー越しに俺に微笑みかけた。 ケイトはゆっくり立ち上がり、ミセス・グラフの身体を半転させた。観客には後ろを、俺には前を見せる形だ。いま、マジックミラーを挟んで俺の前にミセス・グラフが顔を向けている。ミセス・グラフの艶っぽい瞳が信じられないほど俺の近くに見える。だが、ミセス・グラフは俺がここにいることすら知らないのだ。 ちょうどその時、ケイトが俺のいる閉じたスペースへと歩き出すのが見えた。 顔を左に向け、ケイトが脇の鏡の角から現れるのを見た。とてもセクシーで美しい。ケイトはちょっと俺の股間に目をやり、先走りで濡れた亀頭を見た後、俺の目を覗きこんで言った。 「まあ、ジャスティン。これまでのところ、私のメインイベントを楽しんでいるようね」 そう言い、俺の顔の前にミセス・グラフのソング・パンティを掲げた。 「舐めてみなさい、ジャスティン。あなたの奴隷の味よ」 そう言いながら、俺の唇に濡れたパンティを擦りつける。 「匂いも嗅ぐの。あなたの奴隷のあそこの匂いよ」 そう言って、俺の口や鼻にパンティの濡れた股間部分を押しつける。 音楽が鳴っていたし、ケイトの声もそんなに大きくないのでミセス・グラフには聞こえないだろう。 俺は飢えたように濡れた黒い布地を舐めた。ミセス・グラフの匂いも嗅ぎとれた。俺の知ってる他の女たちとは違う、特別な香りがするから、俺には分かる。布地を舐め、匂いを嗅ぎつつ、ますます先走りが出てくるのを感じていた。肉棒を伝って流れているのが分かる。 ケイトはゆっくりとパンティを俺の顔から離した。そして、今度は腰ゴムを広げ俺の頭にかぶせ始めた。俺は腕を自由にしようともがいたが、それもできない。なされるがまま、顔を覆う形でパンティを被されてしまった。まるでマスクのように顔にパンティを被され、しかも、ミラー越しとはいえ、目の前に素裸のミセス・グラフが立っているのだ。パンティの股間の布地の部分がちょうど俺の口と鼻を覆う形になっている。俺の元教師の女の匂いを嗅ぐこと以外、何もできない。 呼吸も、この濡れたパンティ越しにしなければならず、俺は興奮のため次第に頭が朦朧としてくるのを感じた。ケイトはそんな俺を見下ろしながら横に立っている。妖しげに微笑みながら、俺の頭に手を乗せ、髪の毛を掻いている。
あそこが濡れているのは確か。自分の娘にお尻を撫でられながら、エッチな気持ちが全身を駆け巡ってる…。 ピシャリ! また強く叩かれた! 「ああん……」 また、喘ぎ声を出してしまう。どうしても漏れてしまう。 クリスティは、わたしの左右の尻頬をくっつけたり、広げたりした…。ちょっと軽い力で……。遊んでるの? ピシャリ! またお尻の頬を閉じたり、広げたりしてる。今度はちょっと大きく広げられた。まるで、限界点を探っているみたいに…。 ピシャリ! そしてまたお尻を閉じたり、広げたり。だんだん、大きく広げられている。わたしはじっとしたままだった。お尻の頬を広げられたとき、濡れた割れ目にひんやりとした空気が入ってきて、いっそう興奮が増していく。 クリスティにわたしのお尻の穴が見えてるのは間違いないわ。この小さなパンティじゃ、こんなに大きく広げられたら、どうしてもあそこを隠しきれないはず。 ピシャリ! 自分の娘にお仕置きされている。こんなこと、これまでない。お尻がヒリヒリしてきて、目に涙が溢れてきている。それでも両手をカウンターにしがみつき、身体を支えていた。自然と背中を反らす姿勢になっている。 ピシャリ! 今度は、クリスティはわたしのお尻の頬を広げたままにした。ぎゅっと広げたまま…。娘がわたしのおしりに覆いかぶさるような格好になってるのを感じた…。わたしのあそこを見ている……私のお尻の頬の間のところをじっと見ている…。 もうこれまで。これ以上はダメ。できないわ! こんなこと、止めさせなければと心の中で戦った。そして、とても辛かったけど、身体をよじって向きを変え、カウンターに背中をもたれさせた。 息づかいが荒くなっていて、胸が波打っていた。ナイトシャツはまだ腰の周りに引っかかったまま。わたしは弱々しく微笑みながら、どんなふうになっていたのかを知ろうと、クリスティを見た。自分が汗をかいているのに気づいた。それに娘も汗をかいてる… 「ふう……もう、クリスティったら、ママがあなたにしたことすべてに対して、その仕返しをしたというわけね」 とクリスティの瞳を覗きこみながら囁いた。 クリスティも弱々しく微笑んで、うなだれてしまった。多分、悪いことをしてしまったと感じているのかな? それとも、自分がしたことが分からなくなってしまっているのか、何のためにしたのか、どこまでしてしまったのか、自分でも分からなくなってしまったのかも…。 「まあ、そんなにしょげないで。ママも楽しかったわよ」 そう言って、娘を抱き寄せようと両腕を出した。 わたしの言葉で、この場の雰囲気が和らいだみたい。何もかも、ただの無邪気な遊びだったような感じに変わっていた。クリスティは顔を上げ、わたしの腕の中に入ってきた。わたしは暖かく娘を抱きしめた。 「ありがとう、ママ。ママをスパンキングしてて気持ちよくなったの。それに楽しかったし…。ママ? またスパンキングしてもらいたくなったら、言ってね。喜んでしてあげるから」 クリスティはそう言ってわたしを見上げた。あのクリクリして可愛らしい青い瞳でわたしを見た。 「ええ、そうするわ。本当に悪い娘ね! うふふ」 と笑い、「あなたのこと大好きよ」 と心をこめて囁いた。 クリスティは知らぬ間にこんなに大きく育ってる。そんな娘をいまもこうして抱きしめられて、わたしはこのひと時をいつくしんだ。 「私もママのこと、大好き…」 とクリスティも囁いた。 ふたり抱き合ったまま、互いの顔を見つめあっていた……とっても顔が近づいている。クリスティがちょっと顔を近づけてくるような感じがした。まるでキスをしようとしているみたいに…。クリスティとは小さな時から何度もキスをしてきたから、これ自体は全然気にしていない。わたしも顔を近づけ、クリスティの唇に軽く唇をあてた。 でも、その後、急にクリスティは顔をさらに近づけ、唇を押しつけてきた。普段よりずっと気持ちのこもったキス。舌の先でわたしの唇を擦ってくる。 これはちょっとヤリすぎよ! そう思ったけど、娘にぎゅっと抱きしめられていて身動きできなかった。そのまま心臓が何回か鼓動する間、その姿勢のままでいたけど、ようやく身体を離した。 「オーケー、今日はお遊びはここまで。ママが本気であなたにお仕置きをしたくなる前に、姿を消した方がいいわよ!」 クリスティはわたしを押しのけるようにして身体を離し、小さな頃によくしてたように明るく笑った。 「分かったわ、ママ。何でも言う通りにします。でも、これだけは覚えてて。今日したこと、私、気に入ったわ」 そう言って娘は駆けるようにしてキッチンから出て行った。わたしは、走って出ていく娘の後姿と揺れる素敵な形のお尻を見ながら、ホッと溜息をついた。 わたしはコーヒーを入れ、テーブルにつきながら、ちょっと困惑していた。 ああ、ほんとに、うちの子供たちはわたしに何てことをしてるの? 最初は息子で、今度は娘まで。自分の娘にはわたしに対して性的な感情は一切持ってほしくないのに。なのに、いま起きたことは、かなりボーダーライン上というか、きわどいレベルに来てたこと。 「やあ…」 顔をあげると夫がキッチンに入ってくるのに気づいた。わたしの頬に軽くキスをしてくれた。 「昨日の夜のトミーのことだが、あの後、どうなった?」 わたしはビクッとなって、椅子に座ったまま身を強張らせた。 「な、何のこと?」 ちょっと声が震えてる。 「何のことって、わかってるだろう? トミーが酔っぱらったので、パーティから連れ戻しに行ったじゃないか」 夫は何か不思議そうな表情でわたしを見た。
「ジャッキー」 第13章 by Scribler 出所 **********
これまでのあらすじ
ジャックは妻アンジーの浮気現場を見てショックを受け、彼女と知り合った頃を回想する。彼は法律事務所のバイト、アンジーはそこの上司。仕事を通じ親密になった二人は交際を始め、その過程でジャックは女装の手ほどきを受け、ジャッキーという呼び名をもらう。ジャッキーは、女性としてアンジーとデートし、初めてアナルセックスをされ、オーガズムに狂う。やがて二人は同棲を始めた。ジャッキーはバレンタインデーの贈り物としてアンジーのためにメイドとなるが、期待に反してまるで性奴隷のように扱われる。しかし翌日、今度はジャッキーのためのバレンタインデーだと、アンジーはデートに誘い、ジャッキーに結婚を申し込み、ジャッキーもそれを承諾したのだった。
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二月の末、僕は初めてアンジーの両親と会った。二人とも、一人娘が結婚すると知って、大変な喜びようだった。ご両親はアンジーがレズビアンかもしれないと思っていたのだろうと思う。アンジーが父親に僕のことをフィアンセだと紹介した時、彼が安堵の表情を見せたように僕には見えた。 結婚式の日取りは6月末に決まった。アンジーと初めて出会った日のちょうどひと月前にあたる日だ。あの日、法律事務所の書庫に寝ころんでいたアンジーに僕がつまづいたのが出会いだった。 式までの4カ月は死ぬほど慌ただしかったが、何とか二人で頑張り、6月の最後の土曜日、アンジーの父親のカントリー倶楽部で僕たちは結婚した。 僕たちの結婚式は、普通の結婚式と何の変わりもないものだった。僕はタキシードを着て、アンジーは白いウェディングドレスにベールをかぶった姿だった。だた一つ違いがあるとすれば、僕たち二人とも服の下にはまったく同じ下着を着けていたことだけだった。二人とも白のレースのコルセットを締め、それにマッチしたブラジャーをつけ、同じくマッチしたパンティとシルクのストッキングを履いていた。アンジーはヒール高5センチのハイヒールであったが、僕はヒール高8センチの紳士靴を履き、二人の身長が同じになるよう調節した。 結婚式は素敵に進行したし、新婚旅行も最高だった。マウイ島のひと目につかないバンガローで2週間過ごした。もちろん、僕は、夜はジャッキーとして過ごし、昼はジャックとして過ごした。もっとも、誰にも見られない時は、ビキニ姿でビーチに出て、日光浴をした日も、二日、三日ほどある。 ハネムーンから戻るとすぐに、僕の世界が崩壊し始めた。まず、事務所から、二人が結婚した以上、僕とアンジーは同じ職場で働くことはできないと伝えられた。僕は別のパートナーのところに配置換えになり、アンジーは新しい調査員をあてがわれることになるだろうと。 僕は、事務所の方針に従うつもりではいたが、もちろん嬉しくは思っていなかった。一方、アンジーの方はかんかんに怒って、対抗し始めた。まず最初に、彼女は事務所を退職すると脅かしをかけ、僕に代わる誰かを自分で見つけるまでは、僕を手放すつもりはないと、勝手にストライキを始めた。もちろん、事務所の方では、アンジー、彼女自身が望む場合は別だが、そうでない場合は、僕に代わる人を見つけることは決してないだろうと知っていた。 とういわけで、最終的に妥結案が出された。それは、僕が事務所を退職し、フリーランスの調査分析員となるという案である。以前と変わらず僕は事務所に給与をもらうし、僕の調査が必要な人なら誰でも僕に仕事を指示することができる。その代償として、アンジーは常勤の秘書として主任調査分析員を使うことを諦めるということだった。 この妥結案に対してアンジーは喜んだわけではなかったが、これが最善の案だということも分かっていた。加えて、僕は他の人にはほとんど仕事を頼まれなかったので、事実上、大半の時間、僕を手元に置いておくことが可能だったのである。 僕は依然と同じく事務所の資料室を使うことができたし、ネットも持っていた。ネットはときどき仕事の邪魔にもなるが、役に立つ道具であるのは間違いない。実際、在宅の仕事になって、アンジーのそばにいられないのは寂しかったものの、それなりに楽しんでいたと思う。それに、これも依然と同じく、アンジーに付き添って裁判所に行き、彼女の後ろに座って、法廷作業をする彼女の姿を見ることもできていた。もっとも、それができる回数は、期待したほど多くはなかったが。 在宅になって、家で仕事をするとき、最初はジャックの姿に着替えていたが、間もなく、ジャッキーの姿のままでいることが多くなった。ワイシャツとスラックスの姿より、ブラウスとスカート姿の方がずっと居心地がよくなってきたからである。一日の大半を女の子の服装でいようと思うと話したら、アンジーは嬉しそうな顔をしていた。 それからの半年間は、素晴らしい生活だったと思う。セックス相手として、アンジーはとても積極的だったし、その点では僕も負けてはいなかった。ウィークデイでも週に平均して3日か4日は愛し合ったし、週末はずっと愛し合う日々だった。もちろんアンジーが生理になった時は別で、その時は一切、その手の行為は中止になった。
地獄の第7段階が、最も気を重くさせ、悩ましい問題だ。ダイアナがあからさまに乱交的なライフスタイルを送っていることと、彼女が僕に愛情を表現してくれること、この二つの折り合いを僕の中でつけることが、僕にとっての地獄の第7段階だ。 ダイアナには複数のセックス・フレンドがいる。それを知りつつ、僕は彼女を信じるようになれるだろうか? 僕は、信頼していたスーザンに裏切られたのであるから、いっそう、そうなれる自信がない。 これは、結局のところ、誠実さと選択という二つの問題に帰着する。ダイアナは僕に対して本当に誠実だ。真正面から、ほとんど暴力的にと言ってもいいほど僕のことを誠実に愛してくれている。だが、その一方で、ダイアナは僕に選択肢を出してきてる。ありのままのダイアナをそのまま受け入れるか、さもなくば一切、縁を切るかのどちらかを選べと。だけど、ダイアナの方は僕を受け入れているのだろうか? 突然、チャンタルの言葉が脳裏に浮かんだ。 ……ダイアナはセックスが好きなの…。でもそれは、単なるセックス。ことが愛のことになったら、ダイアナは、まさにハードコアのレスビアンと言えるわ。あの子はあなたにぞっこんなのよ!…… あのダニエルという男性とセックスした経験。あの時、女性の立場からの思考様式を経験し、その後、ダイアナが僕に辛辣な反応を見せるのをじかに経験したおかげで、チャンタルが正確に何を言っていたかを理解することができた。「ランス」という男性の立場だけだったら理解できなかっただろう。僕がダニエルにとって、あるいはおそらく他の男性にとっても魅力的な存在になっていたのは確かだ。 だが、そうだとすると、問題は誠実さと選択の問題ではなく、「信頼」の問題になるのかもしれない。自分自身が信頼できるかどうかの問題。ダイアナが他の誰かとセックスしても、結局は僕を、僕だけを愛することができるように、自分を魅力的な存在であると信ずることができるかどうかという問題だ。ダイアナとの関係がおざなりになることがあったとしても、それは、僕自身のちっぽけな不安感、自信のなさに原因があるのであって、ダイアナの不特定多数のセックス・パートナーのせいではないということになる。 そこまで考えたとき、突然、みぞおちあたりに冷たいものを感じた。自分はスーザンに対してもアンフェアなダブルスタンダードで捉えているのではないか? 思考がめぐりめぐって、再び、誠実さと選択の問題に戻ってきた。スーザンは、まさにダイアナと同じように、自分自身の性的欲望に関して誠実に振舞っていたのではないだろうか? だからこそ、浮気をしたのではないか? いや、これは全然違う。 スーザンは、つい1時間ほど前に、僕に選択肢を出した。だが、あれは単に言葉だけの選択肢であって、僕が無理やり言わせたからにすぎない。実際、ダイアナは、この事態を、こんなふうな言葉で予測していたではないか。 ……それで、もし彼女が明日あなたのところにやってきて、私たちが今夜言ったことと同じことを言ったとしたら、どうするの? 話すのが遅れただけだとしたら?…… だけど、スーザンが言ったことは、僕とダイアナの会話での言葉とは同じでなかった。僕の前に表面だけは魅力的な姿で現れて、餌を垂らしてみせる。それに飛びつけば、彼女にとっては、「自由に出獄できるカード」となるだろう。離婚して悔恨するのは、僕の方で彼女の方ではないという方向に持っていこうとしてるのは明らかだった。スーザンは、ジェフ・スペンサーと会うのを止めることすら、一言もほのめかさなかった。一度だまされたなら、だました方が悪いが、二度だまされたら、だまされた方が悪い。ランスとしてであれ、リサとしてであれ、ちょっとでも、スーザンに改善する方法を示してやったら、スーザンはくるりと背を向け、僕と離婚し、僕をお払い箱に放り込む可能性が高いだろう。 ダイアナのように複数のセックス・パートナーが絡んでいる場合、エイズの問題が出てくるのは当然だが、それは適切に注意を払えば、対処できる問題だ。だが、不誠実さは対処しできない問題だ。あらゆる家庭で、信頼の欠如が厄病になっている。もう一度、スーザンを信頼できるだろうか? あり得ない、絶対に。ダイアナは信頼できるだろうか? 信頼というものは、時間をかけて獲得されなければならないものだ。でも、少なくとも、ダイアナは僕に対して誠実に振舞っているという実感はある。誠実さがあれば、時間さえかければ、やがて信頼を確立することができるはずだ。
「デス・バイ・ファッキング」 第15章 あまりにホモサピエンスな Death By Fucking Ch. 15: So Sapien by thebullet
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これまでのあらすじ
アンドリューはディアドラ(ディ・ディ)とドニーの双子姉妹と衝撃的な出会いをし、身体を重ねた。彼女たちには秘密があった。彼女たちの家系は双子の娘しか生まれず、自分体が新人類かもしれないということ。アンドリューも同類という。二人から人類向上機構IAMと呼ばれるIQの高い人間の選択を目的とした組織について話しを聞いたアンドリューは、会社を辞めディ・ディたちと結婚しIAM事業を引き継ぐ。彼らにはふた組の双子娘と息子が一人ずつできた。みな天才であった。アンドリューはなぜか子供たちの心が読めていたし、子供たちも人の心が読める。彼はIAMに属する子に恵まれない双子たちとセックスを始める。繁殖が進みつつある頃、家に政府関係の男が侵入し、子供たちを奪おうとしたが、機転を利かせて男を撃退する。
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ディアドラの話し誰かが私たちの子供たちを狙っているとしたら、次世代に属する他の子供たちも狙われていると考えるべき。アンドリューはとても繁殖力がある。彼が繁殖できなくなる前に、世界記録の本に掲載されるかもしれないほど。 私たちは次世代の子供たちの親に、このことを知らせたいと思った。アンドリューは電話やEメールを使うことは嫌がった。通話やメールは監視されているかもしれないから。そんな頃、私たちは、子供たちがまた別の才能を持っていることに気づいたのだった。 私はエレと一緒にいて、お話を読み聞かせていた。私たちの子供たちが6ヶ国語を話せ、コンピュータ・プログラムを書け、悪漢を身動きできなくさせられると言うのに、いまだに子供のままでいるというのはちょっと不思議な感じでなのは確かだけど。 でも、子供たちは、ひょっとすると二十代になるまで大人にならないかもしれないと思わせるところがたくさんあった。それは私たちの、つまりドニーと私の理論であって、アンドリューの理論ではない。この新種の人類は学ぶ必要のあることがたくさんあるので、子供時代は長くなるのではないか、と私とドニーはそう思っていた。 エレは物静かな子だ。エレが何か言う時は、エミーが何か間違ったことをしでかしたことを指摘するためなのが普通。エレが知ってて指摘しないことがあったらどうしよう。何だか気になって、心配になってしまう。 この時のエレは、あの恐ろしい乱入者のことに関係したことを話したがっていたらしい。エレは物静かで引っ込み思案な子だけど、IQは並はずれて高い。 「ディ・ディママ? 私たちの他の妹たちはどうなってるの?」 とエレが訊いた。 私はちょっと驚いた。「何のこと? 他の妹たちって?」 「その子たちも困っていない? あの悪い人が私たちの一人をさらいに来たでしょ? ひょっとすると、あの人、他の妹たちもさらおうとするかもしれないんじゃない?」 娘たちが、他の子供たちの存在に気づいていたことすら、私は知らなかった。私たちの会話を立ち聞きしたのかもしれないし、あるいは、私たちの心を読んだだけかもしれない。アンドリューは、子供たちは何でも知っていると、いつも言っていた。 「エレ? ママたちも他のパパやママたちに子供たちに気をつけてと伝えようとしているの。危険があるかもって何とかして伝えようと、その方法を探っているところ。でもね、電話やメールは怖くて使えないのよ。盗み聞きや盗み見されるかもしれないから」 娘たちに隠し事をする理由はなかったから、そのまま話した。子供たちは手に入れられるものなら、どんな情報でも必要としている。そう私たちは納得していた。私たちは、子供たちが何か知りたいことがあるなら、知ってる限りの真実を伝えることにしていた。ああ、私は自分がホモ・サピエンス的な枠の中で物事を考えているのだなあと、改めて自覚させられる。子供たちは、何か質問する時、私たちが言葉に出そうが出すまいが、私たちの頭の中で真実と思っていることを耳にすることになるのだろう。 「もし、ママがそうしてほしいなら、私がその人たちに伝えることができるわよ」 一瞬、私はちょっとめまいを感じた。それにちょっと嫌な感じも。エレは何を言っているのだろう? 「エレ? どういうこと? あなたが伝えることができるって?」 「ママ、私たち、その気になったら、いつでも話しあうことができるの。分かるでしょ、頭の中で。ここでママとお話しているのと同じようにして…」 エレがどうしてこんなに者静かなのか、そのわけが分かった気がした。エレは、心の中では、アンドリューと同じくらいおしゃべりなのかもしれない。多分、エレは必要な時は除いて、言葉に出すより心で話すことの方が好きなのかもしれない。人類の未来にとって、そのことはどんな意味を持つのだろう? ラジオのトークショーがなくなるということ? ラッシュ・リンボー( 参考)みたいな人がいなくなるということ? それだったら大きな改善になるとは言えるけど。 「エレ? あなた、全部の妹や弟たちにお話しできるの? パパの子供たち全員に?」 エレは、5歳児が嬉しい時に見せるような笑顔になった。「分からないわ、ママ。でも、たくさんの人に話せるよ。いままで数を数えたことなかったんだもん。数を数えてほしい? 大半はまだ赤ちゃんなのは知ってるよね。まだ、言葉も使えない」 この論理には誰も反論できないだろう。私はエレにできるだけ多くの子に話しかけるように言った。自分のママやパパに危険があるかも知れないって警告するようにと。エレにはメールでアンドリューの子供たち全員の名前が載ってるスプレッドシートを送って、話しかけた子はチェックして名前を消すように言った。そうすれば、私たちが直接連絡を取らなければならない人のリストを少なくすることができるはず。 でも、エレはどうやって一人一人の子供に連絡を取るのだろう? テレパシー・メールのアドレス帳でも持ってるの? 受け手によって自分の考えてることにフィルターをかけることができるのかしら? こんなのって、私みたいな単純ホモ・サピエンスには難しすぎるわ。
ケイトはミセス・グラフの真後ろに立った。両手をミセス・グラフの方に乗せながら、その首筋に唇を這わせる。ドレス越しでもミセス・グラフの乳首が勃起しているのが分かる。中からツンと突き出ているからだ。向こうは気づいていないが、俺としては真ん前に立っていられているのだ。その誘惑的な胸の谷間にどうしても目が行く。 ケイトは、ミセス・グラフの首筋と肩に何度もねっとりしたキスを繰り返した。キスをするたびに、ドレスの肩紐を少しずつ降ろしていく。 ミセス・グラフは、頭を横に傾け目を閉じ、キスされるがまま、俺の前に立っている。観客は大騒ぎでケイトに応援を続けている。照明は点滅を繰り返し、音楽のベース音でステージの床がビンビン振動していた。最後に長いキスがあり、それにあわせて、肩紐が軽く最後にひと押しされた。ミセス・グラフのドレスがするすると滑り降り、腰まで落ちた。 「すげえ!」 思わず声を出してしまった。ミセス・グラフはトップレスになっていたからだ。明るい照明の中、俺の目の前に立っている。 この良くできたマジックミラーのおかげで、ミセス・グラフは俺がここにいることに気づいてない。ミセス・グラフは、純粋に今の状態を喜んでいる顔をしている。ということは、ミセス・グラフは旦那に隠れてこのクラブに来たことをまったく後悔していないということだ。俺は、自分がただ見ているだけじゃなく、一緒に参加できたらいいのにと思った。 ケイトがゆっくりとミセス・グラフの腕を持ち上げ、両手をマジック・ミラーにあてさせた。そして、その両手にもたれかかるようにして、若干、前のめりにさせた。俺の目の前、ミセス・グラフのたわわな乳房が垂れ下がってる。ぶるぶる揺れる乳房の先、乳首はすっかり固くなっていた。 ケイトはミセス・グラフの後ろに身体を密着させ、両手を腹に這わせた。その手が腹から徐々に乳房へと這い上がっていく。それを受けてミセス・グラフの息づかいが荒くなっていく。 突然、ミセス・グラフがハッと息をのんだ。ケイトの両手が乳房を覆ったからだ。ケイトは乳房を揉みながら、マジック・ミラー越しに俺に微笑みかけていた。一方、ミセス・グラフは目を閉じたまま、喘いでいる。 「ああっ、ああん……」 ミセス・グラフはケイトに乳首を強くつままれ、悩ましい声を上げた。 俺は前のめりになって鏡に顔を近づけた。俺の顔のすぐ前に、ミセス・グラフの乳首がきている。ケイトが親指と人差し指で左右の乳首をつまみ、キュッキュッとつねっている。それをされているミセス・グラフの顔は、まさに100万ドルの価値があるだろう。艶っぽく口を半開きにし、ああんっ、ああんっ、と喘いでいる。 顔をあげてケイトの目を見ると、嬉しそうに笑ってた。両手をゆっくりとミセス・グラフの乳首から離した。ミセス・グラフの乳首がこんなに大きく勃起した姿は見たことがない。圧倒的な光景だった。 じわじわ焦らされて俺は気が狂いそうになっていた。そんな俺の心の状態をケイトは読みとったらしい。ケイトはいきなりミセス・グラフのドレスを引き下げ、足元へと降ろしにかかった。ケイトが俺の元教師を裸にしていく。俺の目の前の光景が信じられない。 今や、ミセス・グラフはストッキングとガーター、そしてそれにマッチしたパンティだけの姿で俺の前に立っている。セクシーなハイヒールのおかげで、ゴージャスな足が際立って美しく見え、極度に薄いナイロンのストッキングのおかげで、セクシーな足指まで見える。 ケイトは俺の目を見つめたまま、ゆっくりとミセス・グラフを後ろ向きにさせた。今度はミセス・グラフのお尻が俺の顔の前に来た。黒いソング・パンティだけを履いたつるんつるんの丸い尻。
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