僕はチャンタルに言った。 「多分、そのことを打ち明けてしまった方が、心の中に閉じ込めておくより僕自身のために良いと思う。ダイアナとは前にも話しあっていたんだ。彼女はそういう人であって、それを変えるつもりもないことは知ってる。僕もそれを受け入れたし。だから、これは彼女が悪いのではなくて、僕自身の問題。僕は、彼女に対して『嫉妬深い夫』を演じる立場にはないって…」 「ちょっと言わせてもらえる?」 と褐色の肌の彼女が鼻息荒く口を挟んだ。「あなた、最近自分の姿を鏡で見た? その男みたいな言葉使い…」 僕はくすくす笑った。 「うふふ……。分かったわ。もちろんさっきまであの着替え室で自分の姿を見てたから。…自分でもまだ信じられない。自分は気乗りがしなかったというわけではなかった。少なくとも、今夜以降は、気乗りがしないということはないと思う。まして、あなたたちがわざわざ時間をかけて私の変身を手伝ってくれたわけだし」 チャンタルは僕の手を握った。「ありがとう。そう言ってくれて。あなた優しいのね」 「ただ、あんまり短時間にいろんなことが起きちゃって…。外見の変化に頭がついて行くようになるまで、時間が必要だと思うの」 チャンタルは僕の両手を両手で握って、真面目な目で僕を見つめた。 「うーん……。そうねえ……、あなたが必要なのは時間じゃないと思うわ。あなたに必要なのは、一度みっちりセックスされること。それもできるだけ大きなペニスに。ダイアナじゃダメよ。ちゃんとした男にヤラレルことが必要。痛みに苦しむだろうけど、あなたが求めていることすべてを理解できるだろうし、自己分析できるようになるはずよ。誰か逞しい男にヤッテもらうまでは ―まあ、簡単に見つけられると分かるでしょうけど― それまでは、あなたの頭は今いる場所から決して離れることはないと思うわ…」 「…あなたが言った通り、ダイアナはああいう人で、それを変えようとはしないわ。私もダイアナのことは知っているし、彼女の考え方も知っている。ほとんど誰でも知ってると思うわ。ダイアナはセックスが大好きなの。激しくて、荒々しくて、イヤラシイほど、彼女にとってはいいセックスなの。『私を壁に押し付けて、今すぐヤッテ』ってタイプのセックスが好みなのよ。でもね、それは単なるセックス。愛し合うことについて言えば、ミス・ダイアナは正真正銘のレズビアンだわ。ダイアナは、やりたくてたまらなくなったら男を家に連れてくるでしょう。ただし、いつでもその男を追い出せると分かってる場合だけね。彼女は、誰か男に週末じゅうずっとうろちょろされるのは好まないわ。汚れた臭い服を床に脱ぎ散らかしたり、一日中ビールを飲んでテレビでスポーツを見ていたりとか、そういうことをされるのが大嫌いな人よ…」 「…一応言わせてもらえれば、ダイアナは、この1週間ずっと、素敵で、気が利いて、優しい男に出会ったって、私たちがうんざりするほど喋りまくってきたのよ。それに、その男にどれだけイカされまくったかについても。あの子、あなたにぞっこんなの。私たちみんなこう答えていたわ。『はい、はい、分かってる。そんなのみんなそれぞれ経験してることよ。最初は誰でも甘くて素敵な男。気が利いて、優しい。でも、次の満月が出る頃には、その変態男は毛むくじゃらで牙を剥きだして、あなたを泣かせることになるものよ』ってね…」 「…でも、今夜、あなたに会って、あなたとダイアナが時々アイコンタクトをしてるところとか、あなたが彼女を贅沢をさせるところとか、初めて試みたにもかかわらず、あなたが極上の美女に変身するところとかを見て、みんなすぐに理解したわ。あなたこそ、まさしくダイアナが大好きになるタイプの人だって。私は普通、女性化する男性にはそそられないんだけど、でも、あなただったら、私も喜んで手を出したくなるもの…」 「…前に私にこう言ったマネジャーがいたの。『チャンタル? もし事実を変えることができないのだったら、自分の態度の方を変えてはどうかな』って。だから、あなたも、人間関係についてと、あなた自身が何者であるかについて、その見方を変える必要があると思うわ。あなたの自由意思にせよ、ダイアナのセイレーンの歌声( 参考)のせいにせよ、あなたはこの道を歩き始めた。ダイアナがものすごく説得力があるのは私も知っているわ。本当に…」 「…いま、あなたは選択をしなければいけないのよ。このことを最後まで突き詰めるとどうなるか、そこまで見届けるべきか、それとも、とっとと引き下がるべきか。ダイアナには訊くまでもなく、彼女は前者の道を進んで欲しいと思ってるはず。いや、そうなって欲しいと祈る気持ちでいるはず。私たち他の者も同じ気持ち。もうすでに私たちあなたが大好きになっている者。あなたに離れて行って欲しくないの。信じてほしいけど、この場所では、みんながそういうふうになるのは珍しいことなのよ」 チャンタルはバーの時計をちらりと見た。 「もう次のショーの準備をしに行かなくっちゃ。私の話し、助けになったかしら?」 僕はできる限りの気持ちを込めて彼女を抱きしめた。 「あなたが思っているよりもずっと」 チャンタルは、粒ぞろいの歯を全部見せて、にっこりとまぶしい笑顔になった。 「よかった! でも、全部、本当に思ってることを言ったのよ。みんな、これからも、あなたに会いたいと思ってるわ。みんな、ダイアナとあなたに幸せになってもらいたいとも思っている。いいえ、ちょっと嘘をついちゃったわね。私は、ダイアナがあなたをみじめにさせて、あなたをどん底に突き落としてしまうと良いと思ってるわ。そうしたら、私が現れて、突き落とされたあなたを受けとめるつもりでいるから。うふふ。じゃあね!」 僕には心を打ち明けて話せる新しい親友ができた。彼女は、そう言って着替え室に戻って行った。僕は彼女が言った言葉について考えた。 しばらくするとダイアナがデートから戻ってきた。僕は自分のスツールに戻り、彼女の席を開けた。ダイアナは心から嬉しそうな笑顔を見せていたが、瞳には、少し警戒しているような色が浮かんでいた。 「私のために椅子を温めていてくれたの?」 「それもあるけど」 「このことについて話し合いたい?」 僕は首を左右に振って、彼女の手を握った。 「それは後で。…今夜、家に戻ったら。…ベッドの中で、君と一緒に寝ながら。その時が、それを話し合うのにいちばん適切な時間だと思うから」 ダイアナは僕に身体を傾け、片頬に手を添え、唇に温かく優しいキスをしてくれた。みんなが見ている前で。そして、僕の耳元に囁いた。 「あなたは本当に、私の心をとりこにするにはどのボタンを押したらよいか知ってるのね。あなたのことが本当に大好き。愛してるわ。もう、爆発しそうなほど!」
トリスタの瞳を覗きこんだ、その美しさにうっとりとなる。綺麗な緑色の瞳に催眠術にかけられたようになっていると、彼女はふらつきながらもつま先立ちになり、唇を重ねてきた。 一言も言葉を交わさず、キスを続けた。互いに顔を傾けながら、重ねた唇をくっつけたまま、互いに舌を相手に出し入れした。ふたりとも呼吸が荒くなる。彼女の熱が僕の顔にも移ってくるのを感じた。 数分して、ようやくキスを解いた。その後も抱き合ったままだった。トリスタは頭を俺の胸に預けるように横に倒した。 「あなたに会えて、本当に良かった」と、トリスタは優しく言いながら俺の首元を撫でた。 「僕も」 と俺も彼女の背中を優しく撫でた。 背中を撫でつつ、時々、何気なさを装って、手を下に滑らせ、彼女のお尻を触った。トリスタの口から甘い溜息が漏れた。 彼女はゆっくりと顔を上げ、俺の瞳を覗きこみ、にっこり微笑んだ。そのまま優しく尻頬を揉んでいると、彼女は再びつま先立ちになって俺の唇にキスをしてきた。 トリスタが片手を俺の尻に降ろして、強く引き寄せるのを感じた。その時、俺は激しく勃起していたから、それが彼女にも押し付けられているのを感じていたのは間違いない。俺もトリスタの尻頬を強く揉み、さらに自分に引き寄せた。 「ううぅぅぅ…」 唇を重ねたまま、トリスタが俺の口の中に喘ぎ声を出すのが聞こえた。 彼女の胸も俺の胸につぶれんばかりに押し付けられているし、ふたりともどんどん息遣いが荒くなっていた。トリスタの髪の香り。その温かい身体。俺はゾクゾクする興奮を味わっていた。 しかし、しばらくそうしてると、またもトリスタは身体を離した。俺の手は握ったままだったが。 「本当に家にいるのはイヤなの…」 うつむきながら小さな声で言った。「…お母さんは死ぬほど好きよ。でも、お父さんは本当に大嫌い」 「前にも聞いたよ」 と俺は手を握った。 「いいえ、ジャスティン。あなたはまだ分かっていないわ」 と再び俺にすり寄ってきて、俺の胸に顔を当てた。 「お父さんは、本当に、人を操るのが好きなの。そのマニアみたいなもの…」 と目に涙を溢れさせて言った。「…あんな人間には、絶対になりたくないわ」 ぐすぐすと鼻をすすっている。 「僕なら君が望むような人間になってあげるよ」 と背中を撫でながら優しく言った。 「神様に誓ってもいいわ。絶対、お父さんみたいな人間にはならないって」 トリスタはそう言い、また俺に強くしがみついた。 そういうふうにしながら、しばらくふたりで抱き合ったまま立っていた。トリスタの温かい身体を抱きながら、涼しいそよ風が気持ちよかった。俺も、トリスタが、あんなダメ親父のもとで育ってこなければならなかったことを思い、可哀想に感じた。 トリスタはゆっくりと顔を上げ、俺の目を覗きこんだ。 「とても優しくしてくれて、ありがとう」 と言い、また背伸びして、俺の唇にキスをした。 「俺ならいいんだよ」 と彼女の頬に頬を擦りつけながら、抱きしめた。 俺とトリスタは、抱擁を解いた後、辺りを見回し、いろんな果樹があるのを見た。俺の真後ろにある樹には小さなリンゴがなっていた。トリスタとは向かい合っているので、互いに違った風景を見ていることになる。 「もうそろそろ戻った方がいいわね」 とトリスタは俺の手を引いた。 彼女の後について、大きな茂みの周りを迂回するようにして歩いた。家が視界に入ってくるとすぐに、トリスタは俺の手を離した。俺は彼女の真後ろを歩いた。彼女のセクシーな尻が左右に揺れるのを見ながら。
「ライジング・サン&モーニング・カーム」 第3章 The Rising Sun & The Morning Calm Ch. 03 出所 by vinkb *****
これまでのあらすじ
1587年、李氏朝鮮時代の釜山。地元の娘ジウンは浜に倒れていた男を見つけ、家に連れ帰り介抱した。男はノボルと言い、日本から来た偵察だった。ふたりは言葉が通じないものの文字を通じ心を通わす。そして二人は結ばれた。翌朝、ノボルの弟三郎が率いる兵隊が現れジウンを強姦する。それを受けジウンは自害した。ノボルは怒りに兵を殺すが拘束され、秀吉の元に連れられた。秀吉はノボルの処罰として不死の刑を科す。山奥に連れられたノボルはそこで狐使いの美女と交わり、その結果、自分が人間ではなくなるのを見つつ意識を失った。
*****
目覚まし時計のけたたましい音に、アンジェラはまばたきしながら目を覚ました。うるさそうに目ざまし時計を叩き、再びベッドの中にもぐりこみ、心地よさを求めて身体を丸くした。―どうしていつも、ぬくぬくして気持ちいい温かさの時になると起きなくちゃいけないのかしら―
溜息をつきつつ、しぶしぶシーツをのけて、眠たそうにバスルームへ歩いて行く。蛇口をひねり、冷たい水で顔を洗った。そうすれば目が覚めるだろうと。
「ミャーオ?」
その声の持ち主が洗面台の端に飛び乗り、彼女のあごの下に頭を擦りつけてくるのをアンジェラは微笑んで受けとめた。
「どうしたの? おはよう、イン」 飼ってる子猫が嬉しそうに喉を鳴らすのを見て、彼女も可愛い声で話しかけた。
あたかもインが可愛がられているのに気づいたかのように、インの妹と弟もバスルームに入ってきた。アンジェラは、この子たちを見つけた時の状況を思い出しては、いまの元気な3匹を見るととても嬉しくなる。
職場から帰宅するとき、箱に入ったこの3匹を見つけたのだった。少しでもぬくもりを得ようと、3匹かたまって丸くなっていた。アンジェラは、インの明るく青い瞳と白い毛並みに抗しきれず、箱ごと拾い上げ、家に持ち帰ったのである。そして、これはアンジェラが行った中でも最も良い行為となった。
2週間もしないうちに、子猫たちはすくすくと成長し、それぞれの個性もとても愛らしく花開いたのだった。インは3匹の中で一番上のようで、同時に最も愛情豊かだった。その妹のヤンは、インの次の大きさの銀色の毛並みの猫。最後はスノッティで、唯一のオス猫。見つけた時、鼻から血を流してるのでそう名付けたのだが、これは全身灰色の猫だった。
それぞれ異なった眼の色を持つこの3匹の聡明な猫は、期待した目でアンジェラを見上げ、アンジェラはそれを見て、にんまりした。
「まあ、お腹がすいてるの?」
彼女がキッチンへ歩いて行くと、3匹もそれぞれ嬉しそうに尻尾を高く上げながら、彼女の後をちょこちょことついていく。アンジェラがキャットフードの袋を出すと、全員一斉に鳴き始めた。
「はい、はい、はい」 とアンジェラは笑いながら、ボールいっぱいに食べ物を盛り、3匹の前に置いた。
子猫たちが食事に夢中になっているすきに、アンジェラはクローゼットに行き、中からボタンダウンのシャツとペンシル・スカート(参考)を取りだした。それをベッドの上に並べてから、バスルームに戻り、歯を磨きだした。
窓の外を見ると、シカゴの空に黒い雲がかかっているのが見えた。傘を持っていくのを忘れないようにしなくちゃと思いながら、口をすすぎ、急いで軽く化粧をし、服を着た。キーとハンドバックを握って、ハイヒールを履こうとするが、その靴紐に子猫たちがおもちゃ代わりとして噛みついている。
「ダメよ、ママはお仕事に行かなくちゃいけないんだから」
3匹は、アンジェラの言葉が分かってるのか、じゃれ遊びをやめ、引きさがり、小さく丸まって彼女を見た。無垢な瞳で見つめてる。
アンジェラは困ったふうに溜息をついた。この子たちのせいで、いつも、出かけづらくなってしまうんだから。もう、本当に可愛い。
いつまでも子猫たちを見ていたい気持を振りきるようにしてアンジェラは玄関を出た。だが、職場へと歩いている途中で、思い出した。あっ、傘を忘れてきたわ! 職場に着く前に降りださなければいいんだけどと思ったのと同時に、歩道に最初の雨の滴が落ちた。細いスカートで可能な限り速く走って、何とかビルのロビーにたどり着き、肩にかかった雨を振りはらった。
「おはようございます、ベック先生。傘をお忘れですか?」 警備の人が同情しつつ笑顔で声をかけた。
「もう、ジェームズ、からかわないで」 と、アンジェラはわざと迷惑そうな顔をして見せた。「また後でね」
「よい一日を、先生」
「あなたもね、ジェームズ」
時計を見て、最初の患者が来るまで30分ほどあるのを知った。今日一日を始める前に、少し落ち着くための時間はありそうだわ、とアンジェラは思った。
車を飛ばして迎えに行った。わたしも今夜少しワインを飲んでいたので、注意しながら運転した。 ジェイソンの家に着いて、車から出て、できるだけスカートの裾を下げながら玄関へ向かった。家の中から音楽の轟音が聞こえてくる。 ドアベルを鳴らすとすぐにジェイソンが出てきた。嬉しそうに満面に笑みを浮かべてわたしを家の中に招き入れた。でも、しょっちゅうわたしのことを頭からつま先までじろじろ見てる。 ジェイソンはショートパンツだけの格好で、濡れた身体からポタポタと滴を垂らしていた。 「やあ、ケイト、入って! ビール、飲む?」 「こんばんは、ジェイソン。いいえ、ビールはパスするわ。トミーを迎えに来たの。ここにいるでしょう?」 「ああ、僕たちみんなでホット・タブに浸かっていたところなんだ。ねえ、気にしないで」 彼はそう言って、断ったのにわたしにビールを手渡した。ちょっとためらったけど、わたしはビールを受け取った。まあ、いいや。パーティをしてるわけなんだし…。 気がつくと、ジェイソンはさっきからわたしのことを本当にじろじろ見ている。目がわたしの胸の谷間あたりを泳いでいた。確かに、わたしのこんなに露出した胸は彼には初めてだったかも……。 「ところでさあ、この前の撮影会はすごかったなあ…。あの時の写真はもう見た?」 「いいえ。わたし、あれでOKだったかしら?」 正直、あの時、自分がどこまで見せてしまっていたか、何より気になっていた。 「え? っと言うことは、トミーはまだあの写真を見せていなかったの? 何てドジなんだ。二階の僕の部屋に来る? そしたら見せてあげるよ」 こんなにわたしの身体をじろじろ見ているんだもの、その誘いに乗ってはダメ。でも、ジェイソンはお気に入りの子だし、彼と彼の部屋でふたりっきりになったらと思ったら、興奮して小さく震えてしまった。どんなことが起きるかしら…。 「ダメ…。今夜は遅いわ。またいつかね。今日はトミーを連れて帰らなくちゃいけないの」 ジェイソンがすっかり酔っているのは明らかだった。相変わらず、わたしの胸をじろじろ見てるし、腰の方にも目をやっている。わたしは優しく微笑んで、まわりを見回した…。ああ、わたし、ジェイソンの母親と言ってもいい年の差なのに、それでも彼によだれを流させることができるのね。 ジェイソンの後をついて庭のパティオに出た。そこを通って、ホット・バスがあるプールへ出た。 トミーが入るのが分かったし、他には女の子ふたりと男の子がひとり、バスに入ってる。女の子のひとりは知っている。ジェイソンのお姉さんのジーナ。もう一人は分からないわ。男の子はスティーブ。息子の学校の友だち。 「あ、ママ。迎えに来てくれてありがとう」 と息子が笑顔になって言った。 みんなが、何だか飢えた目でわたしのことを見ていた。女の子たちまでも飢えた目をしてる。成熟した、誘惑的なわたしの熟れた身体を見つめてるの? わたしはホット・バスに近づいた。ジェイソンは早速バスに入った。わたしは芝生のところの椅子に腰かけた。ショーツを履いていないことを思い出して、両脚が開かないように注しながら。 みんなバスタブに浸かりながらおしゃべりをしていたけれど、誰もが、時々、チラチラとわたしの方を見ていた。男の子たちがわたしの脚の間を覗きたがるのは分かるけど、でも、どうして女の子たちまで? わたしのこと怖がっているのかしら? しばらくしてジーナが声をかけてきた。 「ケイト?……わたしたちと一緒に入らない? とても気持ちいいわよ?」 そんなことを言われて、ちょっと驚いた。だって、わたしは水着を着ていないのよ? 「まあ、ありがとう。でも、水着も着てないし…」 「そうか…。でも、うちのママの水着なら大丈夫だと思うわ…。ママはいま家にいないし、全然気にしないと思うから」 みんながそれがいいと言った。特に男の子たちが喜んでいた。多分、わたしが小さなビキニを着た姿を想像したからだと思う。息子を見ると、期待する気持ちを目に浮かべながらわたしを見ていた。一緒にホットバスに入るのを想像して興奮しているのね。正直言って、わたしもちょっとワクワクしていた。 「じゃあ、ちょっとだけね。今日は暑いし、そのお湯、ちょうどいい感じのようだから」 と微笑んで、ジーナに答えた。 ジーナはお湯から出て、タオルを取り、両腕を広げて肩にタオルをかけた。よくよく見ると、ジーナもすっかり女らしい体つきに成長している。濃い色の長い髪の毛、若々しくて、ちゃんと成長した胸、それにビキニの生地を通してツンと固くなった乳首が輪郭を見せている。おへそのところまで露わになっているお腹は引き締まってるし、腰のところも完璧な形で、脚の間の小さな布地に包まれていた。 たぶん、あそこの毛を剃ってるんじゃないかしら。ビキニの生地はあそこの部分がやっと隠れるくらいしかなくて、左右の腰の上の方に伸びる細い紐で結えられているだけだから。 ジーナの目を見たら、何か好奇心を持ってるような表情が見えた。口元に小さく笑みを浮かべている。 「一緒に来て。着替えを手伝ってあげる」 もう一人の女の子はわたしのすぐ前にいて、わたしのことを見ていた。それに気づいて、ちょっとだけ脚を広げながら立ちあがった。多分、わたしのスカートの中がちょっと見えたはず。 その子が緑色の可愛い目を大きく見開くのが見えた。それに頬もちょっと赤くしている。だけど、目を逸らしたりせず、ジーナと歩いていくわたしのことをずっと目で追っていた。他のみんなも同じで、歩きながら、みんながわたしのお尻を見てるのを感じた。何だか、とても淫らな感じになっちゃって、興奮して背筋がゾクゾクした。
次の週末、僕はアンジーの家に引っ越した。それほど荷物があったわけではない。もちろん自分の衣類はあったが、その大半はアンジーに買ってもらったものだ。ほんのわずかな個人的持ち物の他はすべて、同じアパートに住んでいた人に譲ったか、ただ捨てたりした。アンジーは、僕が敷金を回収できるようにと、アパートを清掃するサービスを雇った。 引っ越から2週間後のことだった。土曜日の午後で、僕はひとりで家にいた。アンジーは会社のパートナーとの大変重要な会議があるとのことで不在だった。会社の誰もが知っていたことだが、その日は前年度の収益を分けあい、下級職員も含めて、全社員にボーナスとして分け与える日だった。 家には僕だけだし、夕方遅くまでその状態であるのを考え、その日は家の掃除をすることにした。家の中はそんなに汚れていたわけではなかったが、塵払いや掃除機がけは充分にしなければならない状態だった。一階部分はあっという間に終わり、寝室を掃除するため、二階に上がった。 寝室の床に掃除機をかけていたら、ベッドの下にアンジーのハイヒールが転がっているのを見つけた。そこで、それを彼女のクローゼットに戻そうとそこに入ったのだが、改めて考えると、彼女のクローゼットに入ったのはその時が初めてだった。 そこは大きなウォークイン・クロゼットで、ドアの左右にいろいろなものを吊り下げる空間があった。クローゼットの奥には、畳んだものを置く棚がいくつもある。 彼女の靴をあるべきところにしまった後、ふとその棚の方に目をやった。棚の一つに、アンジーのストラップオンのベルトと偽ペニスがあるのが見えた。その棚には、まだ見たことがないディルドが他に3本置いてあった。皮で縁取りされた手錠が一つと雑誌も数冊置いてあった。 その雑誌を一冊とって見てみたら、女装を扱ってる雑誌だと分かった。表紙を見ると、男性がメイクをするときのコツを扱った記事の特集号だった。多分、アンジーが情報を仕入れたのはこの雑誌からだったのだろうと思った。他の雑誌も合わせて3冊ほど取り、寝室に戻って、それを読むことにした。ひょっとすると僕自身も何か得るところがあるかもしれないから。 最初の2冊はとても情報量が多かったけど、そこに書かれていることはすでに大半知っていることだった。三冊目の雑誌も情報量が多かったが、最初の2冊とは別の意味でである。その雑誌は「シシー・ワールド」という雑誌で、男性を泣き虫のシシー(オンナ男)に変える方法を扱っていた。 その雑誌には、実際の言葉より写真の方が多かった。女性の服装をした男たちが写っている写真。かなり淫らな写真もあった。その女装男性たちは、他の男や自分たちの妻や恋人たちに強要されて様々なことをさせられていた。妻や恋人たちと言ったが、この雑誌での言葉使いで言うと、女王様たちと言うらしい。 記事の中では、その女王様と呼ばれる女性たちが、自分が調教したシシーとセックスしたり、シシーに他の男とセックスさせたりする様子が描かれていた。女王様は他の男と、シシーを役立たずと罵り、あざ笑いながらセックスすることもあるらしい。 いずれにしても、どの記事もシシーと呼ばれる男たちに対して非常に侮蔑的なものだったし、どうしても僕はそのシシーたちと同類ではないかと思ってしまうのだった。どんなことを言っても、アンジーは僕にかなり似たことをしてるんじゃないか? 彼女は僕をシシーに変えようとしているのではないか? でも、本当に不思議なことではあったのだが、僕は、その写真を見て不快感を感じていた一方で、奇妙に興奮してもいたのである。その雑誌を開いて、身体を縛られたシシーを見た瞬間から、ペニスが勃起していた。ページを捲り、新しい写真を見るたび、僕の両手は震えていた。そんなふうにしていた時、僕はアンジーに見つかったのだった。 僕は二階にいたので、アンジーが家に入ってきた時の音は聞いていなかった。彼女は、僕がお昼寝をしてるのかもしれないので、音を立てずに二階に上がってきたのだと言っていた。彼女に見つかった時、僕はAライン( 参考)のミニスカートとカシミアのクロップ・トップ( 参考)のセーターを着てベッドに横たわっていた。
というわけで、今回、車でサバンナの病院に向かう時、ディ・ディもドニーもお馴染みの結果を予想していた。4人の可愛い女の子の赤ちゃんだ。だが、実際には生まれてくるのは2人の可愛い男の子だ。僕は、これはサプライズにしておきたかったので、ふたりには言わないでいた。 確かに、大変なサプライズだった! ふたりともいつまでも泣き続けるのではないかと思った。その「ふたり」とは赤ちゃんの方ではない。赤ちゃんは全然泣かなかった。取り乱して泣きじゃくったのは、ドニーとディアドラの方だった。ふたりとも赤ちゃんを抱きたがり、いったん抱くと、決して離そうとしなかった。 それに男の子の名前も選んでなかった。僕は、次の女の子たちにはエディスとエーテルを加えようと言い張ったのだが、実際は、僕はその名前はまるで大嫌いで、あの時、事実をばらしてしまおうかと思ったほどだった。 それより前に、僕はディアドラから点を稼いでいた。彼女は「イブ」という名前が良いと言ったのだが、僕は「イブ」はダメだよと答えたのである。だって、君がすでに、アダムの僕にとっては「イブ」になっているんだからと。僕は、適切な刺激さえあれば、時々、とてもロマンティックになることがあるのである。 そんなこんなで新しい男の子たちの名前はエリックとイーサンになった。僕はエルビスがよかったんだけど、ディアドラは頑強に抵抗した。性別が違うだけで、同じ話しだ(僕がすでに彼女にっとってのエルビスだと)。EボーイたちはEガールたちと同じ能力を持っている。6人の子供たちが声に出さず互いにコミュニケーションできるというのは、今後、僕たちを待ち構えているトラブルになるだろう。 娘たちは男の子たちを愛している。エマはただ顔を見るだけで男の子たちを笑わせることができる。僕の考えでは、エマは、1歳に満たない子でも猥雑に面白い思うようなことを話してるのだろうということだ。多分、トイレ関係のユーモアだろうな。エマはその手のジョークが得意だ。「おなら」を意味する表現を100個、思いつくことができるのだから。もちろん、男の子たちは1歳にもなっていない。ディアドラが、僕は子供の教育に対して悪い影響を持っていると思うなら、彼女はまだ何も見ていないと言うことだ。エマが最悪なのに。 子供たちが、何か厳粛な行事で他の人がいる時に、真面目な顔をしてようと頑張ってくれるのは、一体いつのことになるのだろう。今は期待すらできない。特にエマときたら困ったものだ…。 だが、ともあれ、息子たちはまだ11カ月だ。やっと歩き始めたばかり。いつも笑っている。僕にとっては、一番子供たちが可愛い時期だ。 ドニーの話し幼い時期が言語習得に最適であるのはよく知られた事実だ。5歳くらいまでは、脳はあらゆる言語について非常に柔軟に習得できる。ディ・ディと私はその事実を活用することに決めた。 まあ、私たちは多少おカネがあった(アンドリューのビジネスはかなり順調に発展していた)し、時間もあったし、子供たちもとても知能が高かったから。子供たちの能力をどこまで高められるか、試してみようと決めたのだった。 毎日、ある言語の教師が家に来て、娘たちにある言語を教えている。言い換えると、毎週、毎日、異なった教師が来て、娘たちに異なった言語を教えている。月曜日はフランス語、火曜日は日本語、水曜日はドイツ語、木曜日は中国語、金曜日はスワヒリ語だ。私たちは、本当に言葉が簡単に習得できるものなのか、特にうちの早熟な娘たちにそれができるのか、確かめたいと思っている。アンドリューはフランス語を混ぜることを特に望んだ。外食しに出かける時、メニューで助けてくれる人が欲しいらしい。 私は、言語に関してはそれは正しいと確信している。特に、エマはこの世に生れてたった3年なのに6つの異なった言語で「ファック・ユー」を言えるのだ。彼女があのとても保守的な教師たちからどうやってその情報を得たのか、私の理解を超えている。アンドリューは全然驚いていないけど。 言語が幼い時期は簡単に習得できるという点については、アンドリューも同感している。彼がちゃんとポイントを捉えているとは思わないが。簡単に習得できるのは人間言語だけのはず。彼は娘たちにコンピュータ言語を教えている。毎日、今日はパスカルだ、今度はビジュアル・ベーシックだ、次はCだ、HTMLだ、そしてジャバだと。他にもあったけれど、そんなの誰が知ってるというの。アンドリューは、彼が知ってるたいていのプログラマーたちより娘たちの方が優れていると言っている。
僕は、大丈夫だよと安心させるような感じでダイアナの手を握った。実際は、僕はそんな気持ちではなかったけれど。笑って見せたけど、ちょっと作り笑いになっていた。 「君のコートは僕がちゃんと見守っておくから」 彼女はいろんな感情が混じった表情をしていて、それを読み取るのは難しかったけど、言葉には出てなかったものの、唇の形から「ありがとう」というメッセージを読み取るのは難しくなかった。 その時、妻のスーザンに浮気されたことを受け入れるのはとても難しかったことを思い出していた。浮気の事実を知り、僕は自分の荷物をまとめ、玄関を出て、8年間ほとんど幸せな思い出しかなかった家を飛び出したのだが、それは不可能に近いほど苦しいことだったのである。 いまの僕の感情は、その時の僕の感情とはまるで異なっている。いま、僕は、僕の「バービー」がひとりでドアを出て行き、その二分くらい後に彼女の「ケン」が上品に後を追ってでて行くのを見ている。 この時も、ダイアナは僕に隠れて浮気しようとしているのではないということを改めて思い出さなければならなかった。ダイアナは自分がこういう女だと僕に正直にそして率直に伝えていたし、僕もその点では彼女のことを認めていたのであるから。もっと言えば、僕たちはまだ結婚すらしていないのだから。 「まだ」って? あなた、何を考えているの、リサ? 僕は、そんな考えに没頭しながら、ただ座っていた。無意識にダイアナの豪華な毛皮コートを撫でていた。このコートがこんなに極上の手触りだったとは気づいていなかった。僕は、ダイアナが座っていた隣のスツールに席を替え、その柔らかく、ふわふわした毛皮に身を包んだ。それにくるまると、極上の快感で心が贅沢になる感じがした。 僕は、これまで長い間、どうしてこの贅沢な快感を味わおうとしてこなかったのだろう?その答えに気づいて、思わず微笑んでしまった。女になろうとしなかったから、というのが答えだ。単にそういう見方をしようという気がなかったからにすぎないのだ。 だとすると、いま僕がこんなふうに感じているということは……。ひょっとすると、これまでの見方を変えるのはあまり難しいことではないのかもしれない。何か適切な…何か適切な刺激があれば、それで簡単に変えられるのかもしれない…。 「ハーイ、可愛い子ちゃん! 隣に座ってもいい?」 顔を上げた。今回は、作り笑いでなく、純粋な温かな笑顔になった。 「チャンタル! どうぞ、是非!」 リッチーの目を見た。彼は僕の心を読んで、素早く3個目のフルートグラス( 参考)を出した。僕はそのグラスに残っていたテタンジェを全部注ぎ、乾杯をしようとグラスを掲げた。 「私の…私の新しい人生に…」 と小さな声で言った。 「乾杯!」と彼女も合わせ、優しく僕のグラスにグラスを当て、そして一口啜った。 「まあ! あなた趣味が良いのね…」 チャンタルは驚いた。 それから僕の身体を包んでいる、罪深いほど高価で贅沢な毛皮をちらりと見て、「…しかも、いろんな点で」と言った。 僕はゆっくり頷いて、落ち着いた声で「ありがとう」と言った。 「ところでダイアナは?」 と辺りを見回しながらチャンタルは尋ねた。 「デート!」 そっけない声、それに僕の身体が強張った様子から察したのだろう、チャンタルは即座に事情を理解したようだ。小さな声で言った。 「あら、そう…。どういうことになるか私には分かるけど…。それについて、いま、あなたに話してもいいかしら? あなたも話しをしたい?」 僕はゆっくり頭を縦に振った。
トリスタは音がしないようにドアをゆっくり閉めた。そして俺の方に向き直って、俺の腕の中に身体を預けてきた。すぐにふたりの唇は重なり、心のこもった長いキスをした。キスをしながらトリスタが俺の背に両腕を回し、きつくしがみついてくるのを感じたし、俺の方も彼女の腰を強く引き寄せた。ふたりとも唇を開き、舌を絡ませあったところで、トリスタは抱擁を解き、身体を離した。 「いまはあんまり夢中になっちゃいけないわね」 と彼女は下唇を軽く噛みながら言った。「お父さんにこんなことしてるところを見つかったらイヤだから」 ちょうどその時、トリスタの父親が部屋に入ってきた。 「こんばんは、ケネディさん」 と俺は握手しようと手を差し出した。 だが、あいつは俺を見ただけで、前を通り過ぎ、ソファに腰を降ろした。トリスタと一緒にキッチンへと歩き出したが、彼女がだんだん苛立ってきてるのを感じられた。 「おい、君。君はいま私の家にいるわけだから、私のルールに従ってもらうぞ」 とトリスタの父親はテレビのスイッチを入れながら言った。 「かしこまりました」 と俺はちょっと立ち止まり返事をし、それからトリスタの方に向き直って、キッチンへと向かった。 「娘には手を触れないこと。今夜は最後までそれを守ること。いいな」 彼はリモコンでテレビのチャンネルを変えながら、険悪そうな声でそう言った。 俺は、この時も立ち止り、彼の方を向いた。わざとにんまり笑顔になりながら、投降した犯罪者のように両手を上げて見せた。 「そういう、くだらん真似のことを私は言っているのだ」 とトリスタの父親は大きな声を出した。「君たち若者は小さな世界のことは分かってても、何がくだらん真似かが分かっていない」 トリスタに腕を引っ張られキッチンに入って行く間も、彼女の父親はわめいていた。 「まあ、まあ、あの人のことは気にしないでね」 とトリスタの母親がディナーの準備をしながら言った。できたての料理の旨そうな香りが漂っていた。 「あの人、知らない人が来るといつもあんなふうになるの」 とトリスタの母親は俺の方を向いて言い、バターのトレーをテーブルの上に置いた。 俺は立ったまま、キッチンの中を見まわし、そこが隅々まで染み一つなく完璧に整理されているのに気づいた。乱れたところが何もなく、すべてが充分に手入れされている。 「ディナーはあと1時間くらいでできるわ。それまで、ジャスティンに家の中やお庭を見せたらどうかしら?」 トリスタの母親はそう言い、冷蔵庫の中から何か出そうと前屈みになった。 その格好になったトリスタの母親を見て、どうしても、そのお尻のところに目を奪われた。だぶだぶのズボンにオバサンっぽい服を着ていたけれど、かなり極上のお尻のラインをしているのが俺には見て取れた。身体を起こして立ちあがると、胸が中から服を押し上げてるのも見えた。だが、残念ながら、両手と顔と首のところを除いて、他の部分の肌はすべて衣類に隠されて、見えない。 「バスルームに案内するわね」 とトリスタは廊下を進んだ。 俺は彼女の真後ろについて歩いたが、もちろん彼女のお尻に目を奪われていた。ジーンズは彼女のヒップをぴっちり包んでいて、デニム生地を通して小さなパンティ・ラインも見えた。シャツはズボンのところまでの丈なので、時々だったが、彼女の腰の生肌もチラ見することができた。トリスタのプロポーションの良さは、母親譲りかもと思った。 「ここがバスルーム」 と彼女は小さなバスルームを指差した。 その後、俺たちは、またキッチンへ戻った。 「トリスタから今夜のディナーはロースト・ビーフだって聞いてた?」 と彼女の母親はジャガイモの皮を剥きながら訊いた。 「いいえ、でも、いまは分かります」 と答え、トリスタに促されるまま、彼女の母親の脇を通り過ぎた。 今度は、スライド式のガラス戸の方へ向かった。トリスタはその戸を開き、小さなウッド・デッキに出た。そこにある階段を降り、庭に出た。かなり広い庭だった。 彼女と二人でレンガでできた小道を歩いた。様々な野菜が花壇で栽培されているのが見えた。さらに小道を進み、庭の奥へと向かった。立ち止り、肩越しにふり返ると、家屋からかなり離れたところに来ているのに気づいた。 レンガの小道の行き止まりまでくると、そこには数本、果樹が植えられていた。それでもトリスタは先に進む。大きな茂みの向こうへと俺を連れて行こうとしているようだ。 「ここまでくれば見えないわ」 とトリスタは俺の方を向き、両腕を回して抱きついてきた。
ノボルは、心の奥では、これは罠だと知っていた。だが、彼の両足は彼の意思にしたがうことを拒否した。何かに操られたように、彼は女の元に近づき、地面に膝をつき、そして飢えたように女の割れ目を貪り始めたのである。 不思議なことに、そこを舐めれば舐めるほど、ますます舐め続けたくなった。彼は、その肉門から溢れ出てくる甘い体液を飲み続けた。 女は背中を反らせ、胸を上にせり上げて、ノボルの愛撫を受け続けた。乳首がいっそう固くなっている。そして、絶頂に達した声を上げた。 女は満足した笑顔を見せながら、逆にノボルの股間へと這い寄り、痛いほどに勃起している彼の分身を舐めはじめた。 理由が分からないが、拒もうとしてもどうしても身体が言うことを聞かない。彼の腰は、勝手に、女の唇との接触をさらに深めようと突き出す動きをするのだった。 女は口を開き、その唇でノボルの肉茎をすっぽりと包んだ。同時に口の中では舌先が肉茎の底辺をしきりに擦り続ける。口の中で、それがぴくんと跳ねるのを感じ、女は甘い溜息をつき、ノボルは快感に歯を食いしばった。 女は、口をすぼめてさらに前後に動かし続けた。そして、ノボルのそれが危険なほど膨らむのを感じ、ほとんど達しそうになっているのを知った。 すると女は口を離し、自分から仰向けになり、ノボルを入口へと導いた。そしてノボルの尻がくいっと動くのを感じた。切羽詰まったノボルは、我を忘れて女の中に身体を沈めたのだった。 まるでさかりがついた動物のようにノボルは女の上、激しく動いた。それと同時に口を胸に寄せ、左右の乳首を交互に吸い続けた。女は頭を後ろに倒し、乳房をせり上げ、それを受け止めた。 ノボルの背中にまわした手は爪を立て、背を反らし、再び絶頂に達した声を上げる。 女は、体内でノボルの男根が脈動する様子から、彼が限界にさしかかっているのを知った。そして彼の耳元に口を近づけ、様々な卑猥な言葉を囁きかけた。 その言葉はノボルにとって刺激の度が過ぎたものだったのだろう。ノボルは喉の奥から苦痛とエクスタシーの混じった唸り声を絞り出した。 ノボルは、自分でも信じられないほど多量に放っているのを感じた。次々と滝のように女の子宮にしぶきを浴びせている間、ノボルは女の瞳を見た。その目は青みを帯びつつ虹色に色を変えながら光っていた。そして、彼はその瞳を見つめつつ、何か冷たいものが身体の中に侵入するのを感じたのだった。 「な、何だ?!」 だが、ノボルは考えをまとめることができなかった。その前に、苦痛のあまり地面に突っ伏し、神経を引き裂くような痛みに絶叫したのだった。 ノボルと女の行為を見ていた衛兵たちも、地面にのたうつノボルを見て、恐れを感じ、後ずさりした。 気味の悪い、引き裂くような音が夜の空気を満たしていた。ノボルは必死になり四つん這いで身体を起こそうとしたが、その時、自分の全身の肌から白い毛がぞわぞわと生え出し、爪からは獣のような爪が伸びてくるのを見た。 狐使いは、ノボルの歯が異様に伸び出てくる様子をうっとりと眺め、骨を砕き、肉を引き裂く音を楽しげに聞いていた。ノボルの止めてくれと請う声とともに。 ノボルが苦痛のあまりがっくりと地面に崩れ、動かなくなると、女は注意深く彼に近づき、自分の作品を調べた。女の足元に転がる物体は、完全に人間というわけでもなく、完全に動物というわけでもない。 ノボルは弱々しくまばたきし、女を見ていた。女は、その人間の形をした狼が弱々しい復讐心を持ちながら彼女を見ているのを見て、特にその目が氷のような青に変わってるのを見て満足した。 ノボルは立ちあがったわけではないが、その身体が全体的に大きくなっているのが、地面に転がっていても分かる。それに、女は、ノボルが変身の結果、かなり弱っているのを知り内心、安堵していたところだった。弱っていなければ、自分たちがほんの数秒でこの男に皆殺しにされるのは間違いないからだ。 女はノボルに近づき、その銀色に変わった鼻先を愛撫したが、その直後、鋭く長い爪でその鼻先にさっと傷をつけた。ノボルは、長く伸びた歯の奥から低い唸り声を上げたが、反撃するには身体が消耗しすぎていた。 衛兵たちは、おおっと声を上げた。女がつけた血の出た傷口がみるみる塞がり、たちまち消えてしまうのを見たからである。傷は完璧なベルベットの肌に戻っていたのである。 「これでよし。連れて行け」 と女は呟いた。 ノボルは衰弱のあまり、かろうじて立ちあがるのが精いっぱいだった。衛兵たちがその巨体を運び出さなければならなかった。いったい自分に何が起きたのだ? 身体を運ばれながら、ノボルが意識を失う前に思ったことはそれだけだった。 つづく
「淫乱ママ」 第6章 Slut Mommie Ch. 06 by fantasy69 http://www.literotica.com/s/slut-mommie-ch-06 ****************************** これまでのあらすじ 息子と娘の二児の母。写真好きの息子トミーにモデルを頼まれ、写真を撮られているうちに興奮し、そんな彼女の淫乱願望を見抜いた息子に求められ肉体関係を結んでしまう。娘のことも淫らに想像しながら…。息子とバーや公園でも性行為をし、さらに靴屋では若い女店員と初めてレズ行為を経験する。淫らな姿を他人に見られるのも好きなのだった。それにアナルセックスも。ある日、息子のカメラ仲間の撮影会に急遽モデルとして参加し、フランクという強引な若者に脅迫され犯されてしまう。 ******************************
電話が鳴るたび、跳ね上がってしまう。フランクに写真を取られた事実がどうしても頭から離れない。すべてを調べたら電話するって言っていた。ああ言われた瞬間を思い出しては、恐ろしさに震えあがる。いったい、フランクはどういう意味で言ってたの? あの男にとっては、わたしを犯しただけでは、充分でないということ? フランクは、まだ子供なのに、たった18歳の子供なのに……。その事実がかえって事態をややこしくしている。 息子には言っていない。言えっこない。息子が何と言うか、どう思うか、全然分からない。自分で何とかしなければいけないわ。 これまで息子と密かに楽しんできた「淫乱」遊び。その小さなわたしたちだけの世界に 赤の他人を引き入れることが、どれだけ危険なことか、ようやく自覚できた。どうしてあんなことをしてしまったんだろう? わたしって、どうしてこんなに弱いの? 息子と淫乱ごっこをするのは、特別。何があってもそれだけは多分やめたくない。息子のことを思うといつも、あそこが濡れてくる。息子のおちんちんの美味しい味を思って、お口の中によだれが溜まってくる。でも、信用してない人に身体を預けるなんて! どうして、あんなことをしてしまったの? ........ それは、暑い土曜日の夜のことだった。この地域のたいていの人は居心地良くエアコンを効かした家の中でくつろいだり、時々、プールに浸ったりしてすごすような日。その日は、普段なら乾燥しているこの辺りではちょっと珍しく、風がなく、蒸しむしした日だった。 夫と「サバイバー」( 参考)というテレビ番組を見ていた時、電話が鳴った。ビクっとなった。あの電話かもしれない。 夫が立ちあがって、電話に出た。夫はすぐに苛立った声をあげ、受話器をわたしに手渡した。 「ケイト、トミーからだよ。酔っぱらっていて、車で迎えに来てくれと言ってる。俺は行かないからな……。もう10時なんだし。…お前が迎えに行きたかったら行ってもいいけど、俺はもう寝るから」 夫はそう言って、部屋から出て行った。 「もしもし? トミー? いまどこにいるの?」 「ママ? 聞いて? 俺、いまジェイソンの家にいるんだ。それで、俺…ちょっと飲み過ぎて、運転できないんだよ…。迎えに来てくれない?」 「トミー、誰かお友達で送ってくれる人いないの?」 電話の向こう、音楽が鳴っているのが聞こえる。それに笑い声も。女の子の笑い声。 「みんな酔っぱらってるんだ…。お願いだよ、ママ… 迎えに来てよ」 「分かったわ。お友達もダメみたいね。ジェニーンは? 彼女、そこにいる?」 「ジェニーンもいないし、旦那さんもいないんだ。俺たちだけ」 「オーケー。仕方ないわね。20分くらいで行くから」 立ちあがって行く準備を始めたけど、ナイト・シャツを着てるのに気がついた。やだ、こんな格好じゃ行けないわ。着替えなきゃ。 二階に上がったけど、夫はすでにベッドに入っていた。今夜の夫は、すごく機嫌が悪い。いま電気をつけて着る物を探したら、起こしてしまって、もっと機嫌が悪くなりそう。 そう言えば、娘のクリスティは今夜は友だちの家に泊まるのを思い出した。クリスティなら何か服を持っているはず。わたしが借りても娘は気にしないのを知っていた。娘の部屋に入って、クローゼットを覗きこんだ。 あら、もうヤダ。あるのはお肌を露出するシャツやブラウス、それにミニ・スカートだけ。ジーンズもあったけど、試しに着てみたら、サイズが合わない。 ああ、やっぱり自分のクローゼットに行って、何か探してくるべきなの? でも、そうしたら夫を起こすことになるし。文句を言われるのはイヤだわ。 スカートを手に、着てみた。身体に密着するミニスカートで、腰まわりをぴっちり包む感じだった。腰まわりのありとあらゆる身体の曲線がはっきり見えている。 今度は寝巻代わりのシャツを脱いで、娘のシャツを着てみた。前にはボタンが二つしかないの? すごく前が開いている。 その二つを着た後、鏡で自分の姿を見てみた。 まあ、すごい……! すごく肌が露出している。大きな胸はシャツの中かろうじて隠れているだけ。もちろんブラジャーをしていなかったから、おっぱいの肌の大部分が見えてしまってる。シャツのボタンも、いまにも取れてしまいそうにはち切れている。それに裾も短くて、お腹が露出してるし…。 鏡で自分の姿を見ているうちに、だんだん、エッチな気持ちになってしまった。両手を腰やお腹に這わせてみた。前屈みになって、胸がどれだけ出るか、胸の谷間がどのくらい見えるか見てみた……。まあ、なんてエッチなの? 後ろを向いて、お尻を見てみた…。わたしの丸い大きなお尻。ちょっと前屈みになって脚を広げてみた。このスカート、すぐにめくれ上がってしまうわ。お尻が出てしまう。 ショーツも履いていなかったから、鏡の中、ちょっと湿ってきてるあそこが見えていた。さらに黒いハイヒールも出して、履いてみた。 また鏡を見て、今度は息を飲んでしまった。わたしって、すごくゴージャスに見える…。セクシーと言うか……もう、ほとんど、淫乱っぽい。 ふと時間が過ぎている気がして、時計を見た。もう15分も経っている! 20分で行くって言ったのに…! びっくりして、めくれ上がったスカートを元に戻して、玄関に急いだ。その時、考えていたことは、酔っぱらった10代の若者たちが車でトミーを送ってくる前に、すぐに迎えに行かなくちゃということだけ。
「ジャッキー」 第10章 by Scribler http://www.literotica.com/s/jackie-pt-03 **********
これまでのあらすじ
ジャックは妻アンジーの浮気現場を見てショックを受け、彼女と知り合った頃を回想する。彼は法律事務所のバイト、アンジーはそこの上司だった。仕事を通じ親密になった二人はやがてステディな関係になったが、その過程でジャックはアンジーに女装の手ほどきを受ける。ジャックはジャッキーという呼び名をもらい、アンジーと一緒のときは女性になることを求められる。女装してショッピングをし、クラブへ行き男性とダンスもした。そして彼女はアンジーに初めてアナルセックスをされ、オーガズムに狂ったのだった。
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月曜日はとても落ち込む日だった。次の週末までアンジーと夜を過ごすことができないと思うと落ち込んだ。平日に彼女と会うと、次の日の朝、出勤しなければならないのに夜にアンジーの家に行くことになり、非常に時間が無駄になる。そのため愛し合えるのは週末だけと合意していた。その日の朝、ネイル・アートを落としながら僕は泣きそうになった。アンジーは、たった5日もすれば週末になるんだからと僕を慰めた。 続く2週間で、僕とアンジーの間に計画ができていた。最初の週、僕たちは毎晩、一緒に夕食を取りに出かけていたのだが、その週の後は、アンジーは僕に僕の名前が入ったクレジットカードをくれたのだった。支払いは僕がする形を取らせてくれたのである。アンジーは、誰にも僕が彼女のヒモだと思ってもらいたくないからと言っていた。 週末は、いつもの通り、僕は完全にアンジーのガールフレンドになった。ふたりでショッピングに出かけたり、ディナーを食べたり、一緒に映画を見たり。ふたりでダンスに出かけることも多かった。週末は楽しく、基本的に僕は週末にアンジーのために女装できることを思いながらウィークデイを生き延びている感じだった。 感謝祭の休暇は素晴らしかった。火曜日の午後5時に退社し、次の月曜日の午前9時まで丸1週間休みだったから。その週末はずっとジャッキーとして過ごした。まるで夫婦のように、アンジーと一緒に感謝祭のディナーを作り、休日を祝った。月曜日が来ると僕はすっかり落ち込んでしまったし、アンジーも同じ気持ちだろうと思ったが、彼女は何も言わなかった。 クリスマスから新年にかけての休暇は、ほぼ2週間、会社が閉まる。アンジーはその期間、どこかへ旅行に出かけようと計画を立てていた。彼女はその計画を6月から決めていた。もちろん、6月時点では僕はまだオフィスにいなかったわけだから、彼女の計画には僕は含まれてはいなかった。 アンジーは僕と一緒でなければ行かないと言って、僕も連れて行こうとしたが、僕の飛行機のチケットが取れず、困っていた。僕のチケットが確保できたのは、旅行の二日前というギリギリになってからだった。そもそも、一緒に旅行に行けると思っていなかったので、ふたりとも大慌てで荷造りをしなければならなかった。 それから10日間、僕は南国カリブの島でアンジーのボーイフレンドとしてすごした。彼女は、僕に、数日ほどはガールフレンドとしてすごして欲しいと思っていたが、それはできなかった。女装してしまうと女になった僕がどこから現れたか説明できなくなってしまうからである。 島での最後の日、パティオでディナーを食べていた時、アンジーが僕の手を握った。 「ジャック? 私、そろそろ職場の人に私たちがつきあってることを言おうと思っているの。戻ったら、管理担当の人に私たちのことを伝えるつもりよ」 この件については、ここ2ヶ月ほど、何度か話し合っていた。僕としては、それを申し出ても、どのように受け取られるか確信がなかった。規則としては明記されていないものの、一般的にはカップルが同じ職場で働くことはできない。でも、僕たちの会社ではそのような規則があるというのは聞いたことがなかった。ただ、アンジーがそういうことを言いだすと、彼女の職歴に傷をつけることになるかもしれないと心配した。 「それは知ってるわ…」 彼女は僕が心配そうな声で言うのを聞き、言った。「でも、会社の人に知っててもらいたいのよ。あなたに私のところに引っ越してきてと言う前に。驚かしたくないもの。それに加えて、もし会社がダメと言ったら、私、喜んで自分の会社を立ち上げるつもりでいるの」 アンジーの言葉に僕はびっくりしてしまった。アンジーが自分で会社を立ち上げるというのも、確かにそれ自体、驚きだったけれど、それはそれほどではない。むしろ、僕と同居するという言葉の方に驚いていた。確かにそうなったらいいなと思ったことはあったけれど、それは単なる高望みにすぎないと思っていた。アンジーもそのようなことを考えていたとは、全然知らなかった。 あまりに驚いていたので、しばらく何も言えずにいた。それを見てアンジーが訊いた。 「何かまずいかしら? 私が自分の会社を持つのは、できないことかしら?」 「いや、そんなことはないよ。君ならすぐに成功できると思う。……そちらでなくて、本当に僕に引っ越してくるよう頼もうと思っていたの?」 「この2週間ほど、ずいぶんそのことを考えたのよ」 とアンジーは僕の手を強く握った。「いつも月曜日になって仕事に戻るときにあなたがとても気落ちしているのを見てたわ。私もあなたと同じ、月曜日が大嫌いなの。だから、そろそろ一緒に暮らしてもいいかなと思って。そのほうが理にかなってるでしょ? そう思わない?」 「もちろんそう思うけど、でも僕は当事者だから。偏見があると言えるから」と冗談っぽく言った。 アンジーは笑い出した。「私も偏見があるわよ。どうしてもあなたとジャッキーをいつも自分のそばに置いておきたい気持なんだから。来週の週末には私のところに引っ越してくるべきよ。でも、いままで家賃で払っていたおカネは自分で取って置いてね。それは学費のローンにあてるの。あの利息、払う必要がないのに払ってるのを見るのはイヤなの」 僕は彼女の言うことに完全に同意だった。 職場に戻った最初の日、アンジーは管理担当のところに行き、僕たちが付き合っていることを伝えた。アンジーによると、担当者はこの上なく喜んでいたらしい。それに彼女が仕事を辞める理由はどこにもないと。すぐに噂が会社中に広まった。とうとう、あの女王様が僕に手なずけられたと。もちろん、彼女が僕を手なずけたというのが実情だったのだが。
「デス・バイ・ファッキング」 第13章 富を分け合う Death By Fucking Chapter 13: Sharing the Wealth by thebullet http://www.literotica.com/s/death-by-fucking-ch-13
これまでのあらすじ
アンドリューはディアドラ(ディ・ディ)と会った瞬間、激しい性欲を覚え、二人は身体を重ねた。彼はディ・ディは双子の妹ドニーともセックスをする。彼女たちには秘密があった。彼女たちの家系は双子の娘しか生まれないことと、彼女たちは種分化した新人類かもしれないということ。アンドリューも同類という。二人は人類向上機構IAMと呼ばれる組織について話しをした。それはある富豪が作った組織で年月をかけてIQの高い人間を選択することを目的とした組織。アンドリューは会社を辞め、ディ・ディたちと結婚し、IAMの事業を引き継ぐことを決意する。やがてディ・ディとドニーはそれぞれ双子の娘を出産する。アンドリューはどういうわけか胎児だったころから子供たちの心が読めていたし、子供たちも彼の心が読めるのだった。
それから三年後。 アンドリューの話し僕は同時にあまりに多くの物事を抱えていた。いつそれが破綻し、この身に降りかかってくるか心配だ。ビジネスは猛烈な勢いで拡大している。単純な小さなプログラムでも、適切な場所に置くと、何と多くのものをもたらすことになるのか、信じられずにいる。 IAMはとうとう飛躍を始めた。僕は、様々な人々がアクセスできるよう、いくつかウェブサイトを建てた。様々な嗜好をもつ人々がいるわけで、それに応じて様々なサイトを作った。国じゅうから女性の双子たちが定期的にアクセスしてくるし、エロティックなスリルを味わうことに興味を持っている男性の天才たちからも少なからずアクセスを得ている。何か楽しみを得たいなら、ともかくどこかから始めなくちゃいけないものだしな。 双子のデータベースに基づいて、数回、郵便物を送った。その作業は雑用的だったと言える。ドリスが維持していた記録から、4000もの名前と住所、それに家系をコンピュータにロードするのだから、単調極まりない作業だ。それに、ドリスの手書き文字も問題だった。多分、若かったころ、たとえば彼女が70歳のころには、彼女の文字も読めたかもしれない。だが、今は、ドリスの書いた文字はウソ発見器がしるすぐちゃぐちゃした線のようにしか見えないのだ。それがどういうものか、想像してもらいたい。 まあ、そんなふうではあったが、僕はビジュアル・ベーシックをフロント・エンドにしたSQLデータベースをサーバに構築し、事業を発進させた。僕たちが使っているのと同じSQLデータベースとインターフェースを持つウェブサイトをいくつか立ち上げ、ビジネスの準備を整えた。 4000人の人々に郵便物を送るとしたらどのくらいかかるか知ってるだろうか? 計算をしてみるといい。僕たちの組織は慈善組織ではない。僕たちの組織は非営利団体だと主張したら、税務署は僕たちのウェブサイトのいくつかを好意的には見ないだろう。 このおカネを全部自分たちが出さなくてはいけない。このおカネ関係については、ドニーとディアドラに任せた。ふたりとも、コストを最小限に、利益を最大限にするために思いつくことなら何であれ、どんな汚い技でも使っている。具体的な内容など、僕が知るわけはない。僕はみすぼらしいコンピュータオタクにすぎないのだから。僕は自分の仕事をする、それだけだ。ビジネスの点でだが、重たい仕事は重たい頭脳を持っている人に任せるべき。 僕のコンピュータ室は最新鋭と言える。少なくとも、ジョージア州の東部という片田舎の環境で経済的に許される中で最新鋭にできるだけ近づけたものになっている。装置類には、余剰性の中にさらに余剰性を持たせた。明日という日はないかのごとく、バックアップをしっかり取っている。実際は、24時間オンライン状態であることは、最重要の使命というわけではなく、T3の通信線がちょっとダウンしても、何とかやっていけるのではあるが。 僕たちには昨年、ふた組目の子供たちが生まれた。これは、一種、「生物時計」的な条件を考えて決めたことだった。ドニーとディアドラは37歳になっていたので、それ以上、先延ばしして運だめしするのは望まなかったからである。 それに加えて、そんなことを試みて僕もちょっと愚かなのかもしれないが、一種の実験として、僕が再び彼女たちを妊娠させられるかどうか確かめたかったという点もあった。僕が知る限り、IAMにある双子家族のどの双子たちも、2回妊娠した人はいなかったのである。僕が知る限りということは、IAM組織全体に記録がある限りということと等しい。 僕たちが縁組を行う者たちが、長期にわたり妊娠を試みても女性一人あたり出産は一回だけという制約を持たずに自由に出産を繰り返せる。これは僕たちが考えている次世代の人々の未来にとって一種の鍵となる重要なことだった。 自慢するわけではないが、僕はかなり生殖能力のある男だ。妊娠を目指して頑張ったのは4回だけ(結局は女性一人当たり2回ずつ)で、4人生まれたわけだから、4打数4安打、空振りなしなのである。 大ニュースがある。本当に大ニュースなのだが、それはふた組目の子供たちは双子ではなかったということだった。しかも女の子でもなかったのである。それを僕が知ったのは、妊娠7カ月目だった。生まれてくる前の子供たちも、それを知っていた。僕は、胎児たちに、その可愛い口をしっかり閉じて黙っているように約束させた。さもないと死を招くよと。 エマに口を閉じさせておくのは物理的に不可能だ。そこでエレにエマの監視をする任務を教え込んだ。エレの仕事は(そしてエレはそれを喜んで引き受けたのだが)、エマがドニーやディ・ディに秘密を漏らさないようにさせることである。 僕は脅かして暴力を使うかもしれないと言ったが、子供たちはどういうわけか僕の言ったことを真に受けていない。だがエレは、エマが秘密を漏らしそうになると、実に楽しそうにエマにタックルを仕掛け、エマが黙っていると言うまで、上にのしかかっているのだった。そんなことが1回だけではなかった。
テタンジェは、これまで通り素晴らしいものだった。高級ワインには素人のダイアナですら、これは素晴らしいと評価していた。この店は、このようなデリケートなビンテージ物のシャンパンを、冷蔵庫の上でなく、ちゃんと冷蔵庫の中に保存しておいてるのを知り嬉しい。 ダイアナとふたり、泡立つシャンパンを啜り、ショーを楽しみ、…そして蜂蜜に群がるハエのようにいくつも視線を引きつけ続けた。 店内を見回すたびに、何度となく視線を感じた。たいていは、僕を見ていた男性は罪悪を感じてるみたいに、さっと視線を逸らすのだった。だが時々、視線を逸らさない男性もいて、そんな場合は、その人のことを見返すようにした。そして、割と素敵な人だと思った場合は、できる限りの誘惑的な笑顔を彼に見せてあげた。 たった一週間前だったら、「ランス」はこんなふうに男に浮気な素振りを示すことなど、決してなかっただろう。だが今は、「リサ」としてだが…。ダイアナのおかげで僕の地平線はずいぶん広がったのだろう。 僕たちが腰を降ろしてからさほど時間も経たないうちに、男たちが僕たちに接近し始めた。その接近の大半をダイアナが手際よくさばいていた。彼女は、手厳しいと言えるほど正確に男性の評価を下し、気の利かない誘いは上品に退け、真に可能性のあるものだけに焦点を絞っていた。誘いが僕に向けられた場合は、感謝して興味を示してあげたが、たいていは、経験を積んでるダイアナに任せ、その様子を観察し、言葉を聞き、そして学習していた。 ひとりダイアナと特に長々と囁き声で会話していた男がいた。ダイアナがその人にそれだけ時間を与えたということは、彼女がその男を有望だと評価した証拠だった。ぴしっとしたアルマーニのスーツ、高級生地のシャツ、シルクのネクタイ、ティソの腕時計( 参考)がそれを示している。 次にどんな展開になるか僕は分かっていたし、それに対して身構えた。ダイアナが立ちあがって、僕の方を向いた。 「あのね…」 彼女は注意深く切りだした。「ディナーの時に話しあったこと覚えている?」 僕は気持ちを強く持って頷き、作り笑いをした。 「よかった。ケンと私はちょっと隣のお部屋に行くことにしたの。そこで…もっと互いのことを知りあおうと…。あなたひとりだけになるけど、大丈夫?」 何のことを言ってるか分かっていた。「これからこの男とヤリに他のところに行くけどいいわね?」ということだった。 これについてはふたりで話しあっていた。ディナーの席でも、車の中でも。ダイアナは、この件についてはオープンで正直だった。これが彼女の本性だし、変えるつもりはないと。それと同時に、どんなに素晴らしいセックスをどんなにしてきても、さらに、どんなに大きなペニスを相手にしてきても、最後には必ず僕のところに帰ってくると言っていた。…帰ってきて、相手にした男のことを詳しく話してくれると。 スーザンはこれをしなかった。代わりに、僕の知らないところでコソコソと、しかも特定男と、遊び回り、ようやく家に戻ってきても、何ごともなかったフリをしていた。ダイアナが男と一緒に楽しんでいると知ってても、それが時には一週間に数夜になることがあっても、僕はダイアナに、スーザンよりはダイアナと一緒になりたいと告白したことがある。 さあ、僕も立ちあがって、自分の言ったことに責任を持たなければならない。 その時、ふと、他のことが頭に浮かんだ。前にもあったが、この時も、僕はダイアナが「男」と付き合うという言葉で考えていたことだ。「他の男」ではなく、単に「男」という言葉で。と言うことは、僕は自分のことを「男」と考えていないと言うことなのか? 「男」と考えていたら、「他の男」と思うはずだから。 一体、僕の自己イメージに何が起きているのだろう? 僕は、その疑問の答えを知るには、バーカウンターの奥にある鏡の中を見るだけで良かった。そこには自分の姿が映っていた。……全身、ラベンダー色のスウェードのドレスに身を包み、薄地の黒のブラウスを着て、ブロンドの髪の毛をふわふわに盛り上げ、顔には過剰なほどの化粧をしている。このような格好になる時、大暴れして抵抗したわけではない。ならば、どうして僕は依然として自分のことを男とみなしていると言えるだろう? まあ、流れに身を任すことにしよう……
いま起きたことを考えながら、パソコンの前に座った。ともかく、ステファニとミセス・グラフから返事が来てるかチェックすることにした。受信ボックスを開くと、嬉しいことにステファニから返事が来ていた。 「親愛なる糞野郎! とっととバカな真似はやめなさい。どれだけ言わせたがっても、あんたのことをご主人様なんてゼッタイに言わないから。あんたには本当にがっかりしたし、あんたの家族の恥だわよ。ついさっき、夫とセックスしたけど、それで、あんた、何かできるの? 最低男が? ステフより」 頭にきて返信ボタンをクリックした。お仕置きしてやらないといけない。しかもみっちりと。このように反抗的なのは、躾けと調教が充分でないからだ。キーボードに両手を置いて、叩き始めた。 「こんにちは、親愛なる奴隷女。お前はご主人様の言いつけを守らなかった。ご主人様はいたく失望しているところだ。お前にはお仕置きをしてやろう。しかも厳しいお仕置きだ。明日、俺が立ち寄った時、お前は本当の躾けというものがどんなものか学ぶだろう。無条件にご主人様に奉仕することを学ぶのだ。ご主人様の要求に従うのは、脅迫されたからではなく、自分からそうしたいからだと学ぶだろう。お前は俺を正しく呼ぶこともできなかったし、俺の聖なる肉筒にお前の旦那が入るのを許してしまった。これは厳しい調教に値することだぞ、ステファニ。ご主人様より」 ステファニもこれで目が覚めるんじゃないかと期待してメールを送った。ベッド脇の時計を見たら、時間が差し迫ったいるのが分かった。トリスタのところに行くには30分弱はかかる。俺は靴を履いて、階段を降り、キッチンに向かった。 「いつ頃、お母さんたちにトリスタを会わせてくれるのかしら?」 と母親が振り向いて訊いた。俺の目を覗きこみながら、顔を明るいピンク色に染めていた。 俺は、母親の目を見るのが気まずかった。ついさっき、妄想の中とは言え、自分の母親と、人生で最大級の強烈なオーガズムを味わったばかりだったから。何とか勇気を振り絞って、母親の目を見て、返事をした。 「もうすぐだよ」 返事をしながら、母は裸の俺を見て興奮したのだろうかと思った。 「後で家に戻ってくるから」 とガレージへと進んだ。 ガレージへと進みながら、母親か父親が俺の後についてきてる音がした。ガレージのドアに来た時、急に振り向いてみた。 「今夜は、運転、注意するんだぞ」 と父親がガレージドアを閉めるボタンに手をかけながら言った。 「ああ、そうするよ」 と俺は自分のものとなったバンに進み、乗り込んだ。 バックで家の前の道路に出て、それからギアを変え、走り始めた。もう、あのマヌケな自転車に乗らなくてすむと思うととても嬉しい。次の通りを進むと、もう、教会が見えてきた。俺は教会の隣の家に車を寄せ、そこに駐車した。 早速バンから降り、辺りを見回した。トリスタの家は古いスタイルのビクトリア朝風( 参考)のレンガ建てハウスだった。前庭に大きな枝垂れ柳の樹があって、枝が地面にくっつかんばかりに垂れ下がっていた。家の前を進むと、ポーチに通じる細い通路があるのが見えた。 その通路を進むと、生え過ぎだけど充分手入れはされていると思われる大きな茂みがあった。その茂みは成長しすぎなため、ポーチに近づくためには、その枝をかき分けて進まなければならなかった。 ポーチには家屋の外に置く古い家具と小さなろうそく台があった。それを横目に、ドアのベルを鳴らそうと手を伸ばしたちょうどその時、スクリーンドアが開いた。 「ハーイ」 そこにはトリスタが立っていて、笑顔で優しく迎えてくれた。俺のためにドアを開けてくれている。 「やあ」 と返事し、俺は中に入った。
その日、夜になり、ノボルは山奥へと連れられた。そして一行が目的地に着くと、衛兵たちは無遠慮にノボルの背を押し、地面にひざまずかせた。月の光の元、ノボルはそこが、ある種、切り開かれた場所であり、犬の石像が点在しているのが分かった。 いや、違う。犬ではない。……狐だ。 枯れ枝ががさがさと鳴り、折れる音がし、ノボルはその方へ目を向けた。 女がひとり近づいてくる。その身体は引き締まり、肌は、青白い月光の中、大理石のような光沢で輝いていた。ゆったりと着物を羽織っており、腰のところで帯締めしているものの、その豊かで張りのある胸が歩く動きに合わせて彼を招くように魅惑的に揺れるのが見えた。見事な形の腰を振りながら、のらりくらりと歩き近づいてくる。 女が近づいてくるのにしたがって、ノボルは女が動物の面をつけているのを知った。そして、その時、女の正体を知ったのだった。その女は狐使いだった。 女は、膝立ちしたままのノボルの前に立った。彼の顔は女の腰の少し下にあった。面のうつろな目の奥から、淫らな色がついた声がし、ノボルを迎えた。 「ようこそ? ナガモリ・ノボル・タケオ・ツネオ」 ノボルは女を無視し、代わりに夜空に浮かぶ月の真珠の母貝のような表面を見ようとした。女もノボルの視線を追って空を見上げ、そして笑った。……低い、くぐもった笑いだった。 「なんとふさわしいこと。お前の名の意味を考えれば、吉兆よの。永遠の森の、常に登りつづける武者とは」 女はノボルの前にひざまずいた。ノボルの目は、屈みこむ女の胸の乳白色の肌に引き寄せられた。左右の完璧な肉丘の頂上にツンと立つ固い乳首を目にしても、なおノボルは勃起を抑え込んだ。 女は、ノボルがなかなか興奮しないのを察知してか、さらに前のめりになり、さらに自分の身体を彼に見せつけた。 「殿に対する忠誠心の欠如の罰として、お殿様は、お前が永遠に健康であり続け、死の安らぎを剥奪されるようお決めになられたのだ。さあ、始めようか?」 「俺に何をするつもりだ?」 ノボルは不安げに訊いた。 「ナガモリさま? 私は、あなた様が望まぬことなどするつもりはないのですよ」 と女は彼の耳元に囁きかけた。 そう言うなり、女は驚くべき早さでノボルの着物の中に手を滑り込ませ、巧みな手つきで彼の半立ちの分身を擦り、完全に勃起させた。 そして手を抜き、指に光る液体を見て、声高に笑った。そしてもう一方の手で、面を外し、ノボルを見た。 女は目も眩むほど美しかった。その見事な外見にこの美しい顔とは、ほとんど度が過ぎた完璧さと言っても良かった。長いまつげの下から彼を見る瞳は、苔のような深い緑色。ふっくらとした唇は朱に染まり、ノボルの勃起を見て、妖しく微笑んでいる。 女はその指をゆっくりと舐めながら、肩から絹の着物を滑らせ、脱いだ。その姿に、ノボルも含めて周りにいるすべての男たちが溜息を漏らした。裸体になってもこの女は、不気味で恐ろしいほどに完璧だった。見事な形の太ももは肉感的官能に満ちた臀部へつながり、平らな腹部は女性的な曲線を描いて、無毛で滑らかな恥丘へと通じている。 邪悪に微笑みながら、女は立ちあがった。ノボルの顔の前につるつるの女の部分の肌がきていた。 女は淫らな溜息を漏らし、言った。 「ああん、ナガモリさま? ……一度だけ、あなた様に逃れる機会を差し上げますわ」 と、女はノボルの手首の拘束を解いた。 「…でも、あなた様は逃れることはないと思いますけど? うふふ…」 女は立ったまま指を自分の陰部に滑り込ませ、そして引き抜いた。女自身が出した白い真珠のような滴の糸を引いていた。女は前屈みになり、その手をノボルの口で拭った。ノボルの唇に女の体液がとろりとついた。ノボルは、何も考えず、舌舐めずりし、それを味わった。 この世のいかなるものとも違った味がした。すでに手首を結えていた紐は解け、地面に落ちていたが、ノボルはなぜか逃げる気にはなれなかった。 女はノボルの前、仰向けに横たわり、自分の指で陰部の唇を開き、ぬめった体液をそこに塗りつけていた。 「来てください、ナガモリさま。私が欲しければ、奪ってくださっていいのですよ」
身体を起こして、受け入れる姿勢を取りました。夫と見つめあったまま、手を私の滑らかな白肌の太ももの間に差し入れ、あの使いこまれた醜いおちんちんを握って自分の中に引き入れました。今は完全に守られていない子宮へと入れていったのです。すごく濡れていたので、お尻を突き出すと簡単に中に飲み込むことができました。それから両側にある取っ手を握り、これから始まるセックスに備えました。一生忘れられないだろう激しいセックス。 そして、実際、そのセックスは本当に激しいものでした。あのおちんちんの持ち主は、女の犯し方をよく知ってる人に違いありません。夫とはずっと見つめあったまま、私たちの魂はひとつに溶け合っていました。その間、あのおちんちんは私を絶頂の高みに導き、そのオーガズムは数分間も続いたのでした。次から次へとオーガズムが私の身体を襲いました。私のお尻の後ろの壁は、私が分泌したものでびちゃびちゃに濡れていました。 肉体的には完全に満たされ、幾度となく絶頂に達していたものの、精神的には何か他のことを必要としているように思いました。それが何であるか、私の心はそれをはっきり分からぬほどは惚けていませんでした。赤ちゃんの父親になる黒人男性のことは知りたくないと言いましたが、それが間違いだったと思い始めていたのです。私を妊娠させようとしている男性と完全に合体したい。何よりそう思うようになっていました。ジョンは私の目を見て、私が何か思うところがあるのを察したのでした。そして、驚いたことに、「そいつのところに行け」と言ったのでした。 「分かってくれてありがとう」 そう言って、離れがたい気持を我慢して、あの巨大なおちんちんから離れました。そして、壁穴を通して言ったのです。 「今からそっちに行くわ」 服は乱れきっていましたが、気にしませんでした。乳房がドレスからはみ出ていたし、スカートも丸まって、お尻がほとんど露出してました。そんなのはどうでもよくなっていました。部屋のロックを外し、隣のブースに行きました。 その男性はすでにブースのロックを外していたようで、ドアを開けて中に入ることができました。私たちのブースから隣のブースに移る時、数人、男性が廊下にいて、私の姿を見られましたが、気にしませんでした。 その黒人男性はだいたい55歳くらいの人でした。私を見上げ、言いました。 「お前、ずいぶん色っぽい女だったんだな」 その人から聞いた言葉はこれが最後でした。 私はかすれ声で言いました。「今日はあなたにとって運のいい日よ。これから私とあなたで赤ちゃんを作るの」 私は這うようにして彼のところに行き、膝の上にまたがり、そしてねっとりとしたキスをしました。鼻を鳴らしながら、ずいぶんキスを続けたと思います。ようやくキスを解いた後、私は腰を上げ、それから、勃起したままの大きなおちんちんへとゆっくり身体を沈めました。両手で乳房を抱え、彼の顔に近づけ、授乳をしました。彼の表情から、私のおっぱいがミルクでいっぱいだったのを知り、驚いていることが分かりました。 彼に突き上げられながら、その人の顔を見続けていました。彼の方も私の瞳を見てほしいと思っていたからです。でも、その人は私を見ないようにしているようでした。関係ないところに目を向けたり、目を閉じてしまったり、それで十分満足な様子でした。彼にとって、私は単なる性欲処理のためのオンナにすぎないのは、明白でした。私が言ったことを彼が信じたかどうか。たとえ信じたとしても、私が彼の子を身ごもろうと全然気にしていないようでした。 間もなく、その人は切羽詰まった感じに変わりました。私の身体を抱き上げ、ベンチに横たえ、本格的な打ちこみを始めたのです。受精を待つ私の子宮へと、激しく腰を打ちこみ続けました。本当にすごいスピードで繰り返し身体を打ちすえられ、やがて、彼も限界に近付いているのが分かりました。 その人の目を見つめたいと願い、視線を合わそうとしましたが、彼はそっぽを向いたままでした。その不満から、私は喘ぎながら、夫の名を呼びました。すると視界の隅で、あの至福の穴の先、何かが光るのが見えました。顔を向けると、その穴の先、ジョンの目が見え、私を見ているのが見えたのです。その瞳には愛が宿っているのが見えました。その黒人の男性に精を放たれ、子を授けられながら、私は精いっぱいの愛情をこめて夫を見つめ返していたのです。 それから2ヶ月ほどの間、アダルト書店の経験をもう2回繰り返しました。3か月前、ジェフとジェニーに可愛い妹リサが生まれました。ジェフは、その子の肌の色を見て驚いていました。ですが、ジェフは、私が神様は不思議なやり方で奇跡を起こすものなのよと説明すると、満足した顔をしていました。ジョンはこの新しい娘を愛してくれています。ジョンのリサへの接し方を見たら、リサが彼の本当の娘ではないなんて信じられないでしょう。 今は、再び私の体型は元に戻っていて、同時に性欲も戻ってきています。夫は私がまた淫乱になるときを待ちどうしそうにしています。それは私も同じ。赤ちゃんをもう一人作る? さて、どうなるか。でも皆さんご存知の通り、私は身体の中をいっぱいにされるのがとても大好きなのです。 おわり
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