おしゃべりを通して、クリスは、シェリーが今は野心家で派手なスポーツ・エージェントの個人アシスタントとして働いていることを知った。彼女は、あるクライアントと会い、契約更新を済ませて戻ってきたところらしい。 シェリーは結婚後、新居に引っ越ししたそうで、いろいろあった後、新居の隣に住む夫婦にパーティの席上でスポーツ・エージェントを紹介してもらい、そのパーティがあった夜にアシスタントとして雇われたそうだ。 クリスはシェリーが、職業の面と個人生活の面の両面でとても幸せそうにしてるのを聞き、うらやましく思った。 クリスとシェリーは、大学時代、とても仲の良い親友で、4年生の時にはふたりでルーム・シェアをしたほどだった。ふたりとも、どんなことを話し合っても固く秘密は守ってもらえると信頼し合っていたし、ふたりとも、自分たちの関係は本当の姉妹の関係のようなものだと思っていた。 ふたり、懐かしさを感じながら、食事をしたり飲み物を飲んだりしていたが、シェリーはクリスが何か秘密を抱えているのではないかと、そんな気がしていた。何か秘密があって、それを誰かに打ち明けたいと思っているのではないかと。 シェリーはクリスの手に手を伸ばし、訊いた。「クリス……? うまくいってるの? 何か話したいことがあるんじゃないの?」 クリスは鼻を啜り、目に涙を溢れさせ始めた。それを見て、思ったとおりねと感じたシェリーは、向かい合っていた席から、クリスの隣へと移動し、彼女の肩を抱き寄せて、慰めた。 「クリス、私に話して、全部…」 シェリーはクリスが堰を切ったようにセント・クリス島での忌まわしい出来事を話すのを聞いた。そこのホテルの支配人に薬物を盛られ、レイプされたこと。でも、最後には自分もそれを喜んでいたこと。さらには帰りのフライトでも大変なことをしてしまったこと。クリスは、心の奥にしまっていた感情を包み隠さず打ち明けた。あの時の光景をぬぐい去ることができないこと。そして、いま一番、切望していることがどんなことなのかも。 シェリーは、クリスの夫が出張で家を空けており、明日まで帰ってこない予定であることを聞いていた。そこで彼女は、クリスに自分の家に来て、一晩泊っていくよう強く勧めた。彼女の夫のジェフも歯学学会で出張中であったからである。 啜り泣く親友に腕を回し、慰めながら、シェリーは語った。 「クリス? クリスの気持ち、私にはよく分かる。でも、くよくよしないで! 私、あなたの問題を解決するのにうってつけの人たちを知ってるから。ちょっと電話をかけさせてくれる?」 シェリーはそう言ってハンドバッグから携帯電話を取り出し、隣の家の番号を押した。 「ハイ! レイチェル? シェリーよ! ええ、いまは空港にいるの。これから帰るところ。あのね? いま、学生時代の友だちといるんだけど、彼女、ちょっと問題を抱えているの。今夜、私の家にご主人と一緒に来れないかしら? 一緒に飲みましょう? ええ、そうなのよ。レックスしか助けられないようなこと!」 クリスは話しを聞きながら、当惑していた。 「あなたの隣に住んでる人がどうして助けになるの? その人たち、心理療法とか夫婦カウンセリングとかの人なの?」 シェリーは、大丈夫よと言わんばかりにクリスの手をトントンと叩き、言った。 「ええ、まあ、そんなものかな? ともかく、クリスが直面しているタイプの問題を専門としてる人たちと言ってもいいかもしれないわ」 クリスはシェリーの新居を訪れたことがなかった。なので、クリスの車は航空関係者専用の駐車場に置きっぱなしにし、シェリーの車で一緒に帰ることにした。 クリスは帰りのフライトでシェリーに出会ったことに感謝していた。それに彼女の問題にシェリーがとても理解を示してくれたこともありがたかった。 車の中、クリスは無防備にしゃべり続けた。 「あなたのお隣さんたちには、本当に私の問題の助けになってくれたらと願ってるわ。あの忌まわしい旅行の後、ずっと気が変になりそうだったの。街のいかがわしい地域に行って、知らないバーに入って、男に引っかけてもらおうかって、何度そんな誘惑に駆られたことか。ああ、もうイヤ。あんな邪悪な思い、振り払いたいのに!」 30分後、クリスは広々とした邸宅の中を見まわしながら、シェリーが見事に家を整えていることに感心していた。 「うわー、とっても素敵な家ね! そういえば、あなた、装飾に関しては、ずっと前から才能があったもの、シェリー!」 ちょうどその時、玄関のベルが鳴り、シェリーが応対に向かった。そしてクリスは、シェリーの言う声を聞いた。 「ハーイ、レイチェル! レックスはどこ?」 そして女性の声が返事するのを聞いた。 「彼はすぐに来るわ。ビジネス関係のことで電話をしなくちゃいけないらしいの」
でも、ジーナはわたしがこんなことをしているのを気にしていないようだった。そうでなかったら、わたしの指を飢えた淫乱女のように吸ったりしないはずだもの。 ジーナは、わたしの指が息子のおちんちんの一部となっているみたいに、全体を舐めまくっていた。ああ、もう…、これって、すごくエッチ! わたしは、もう一度ジーナのあそこに吸いついて、じゅるじゅる吸った。 エレーンの方は、まだジーナのお尻の穴に舌を出し入れしていた。すごく一生懸命になってしている。あそこの穴を広げようとしているみたい。そのエレーンの涎れが、わたしの上の方から流れてきて、わたしは、それも一緒に啜っていた。どういうわけか、それを啜ってると、もっとエッチな気分になってくる。 エレーンの涎れもジーナのお汁も一緒に飲みながら、息子にフェラをしてるジーナのために息子のおちんちんをしごき続けてるわたし…。 息子はもうイキそうになっているようだった。身体を起こして、わたしたちのしてることを見下ろしてる。 「ああ、すごい…。いいよ、ママ…。ううぅぅ…。ジーナ、俺にやらせてよ…。俺のちんぽの上に乗ってくれ。お願いだよ!」 ジーナは身体を引いて、息子の横に座った。そうして、息子のおちんちんを握ったままのわたしを見下ろした。エレーンも引きさがって、わたしを見下ろしてる。 何だか、張り詰めた空気が流れた。でも、どうしてなのか、わたしは息子のおちんちんを握りしめたままでいた。 ジーナがわたしの目をまっすぐに覗きこんで言った。 「うーむ、ケイト? 味見をしてみたいんじゃない?」 と息子のおちんちんに目を向けた。 ああ、そうなの! そうしたいの! でも、この子たちの前で、その一線を越えてしまうのが怖い。 「トミーが求めているのはわたしじゃなくて、あなただと思うけど…」 と、わたしはためらいがちに答えた。 ジーナを見たら、彼女、おしゃぶりしたいというわたしの気持ちを知っているみたいな顔をしていた。にんまり笑って、わたしにウインクをして見せた。 「それじゃ、後になってからね」 と、ジーナは息子の腰の上にまたがった。 わたしは息子のおちんちんから手を離して、目を背けた。だって、見たくなかったから。息子の太いお肉をジーナが楽しむのを見たくなかったから。 すっかり頭の中を混乱させたまま、ジャクージから出て、そばの小さなテーブルのところに行き、ワインをグラスに注いだ。 その時になって初めて、わたしのおっぱいが丸見えになっているばかりか、アソコもお尻も露出していることに気がついた。ビキニがとんでもないところにズレてしまってる…。でも、かまわないことにした。だって、あんなことをした後だもの、今さら直したって意味がないもの…。 ジーナの声が聞こえた。 「ああ、いいぃぃぃ…。感じるぅぅ…。太くて気持ちいいわ、このおちんちん!」 緊張を感じた。わたしの中に、息子とジーナがつながっているところを見たいと思ってる自分がいたし、ジーナに嫉妬して見たくないと思ってる自分もいた。 ジーナが、むすこのおちんちんをあそこに入れて、いまどんな感じになっているか、わたしにはよく分かっていた。わたしは、ワインをぐいっと飲んで、ふたりの方に振り向いた。 ああ、すごい。ふたりの姿を見たとたん、わたしのあそこがヒクヒクした。 息子はジャクージのそばに仰向けになって、わたしの方を向いていた。そして、その上にジーナが脚を大きく広げて座っている。自分から、息子のおちんちんを使って自分の身体を貫いている。ゆっくりと腰を沈めては、持ち上げて…。息子のおちんちんの根元からてっぺんまでを丹念に味わってる感じ…。辛そうな顔をしているけど、あの顔は、本当はすごい快感を感じているときの顔…。 エレーンは近くの横板に座って、ふたりを見ていた。寂しそうな顔をしてるけど、ときどき、お口の中から舌が出てきて、唇を舐めている。まるでお腹がすいてるみたいに。 楽しむ時はみんな一緒でなくちゃいけないわ、と思った。 エレーンのそばに行くと、わたしを見上げ、まるで、舐めまわすみたいにわたしの裸の身体に視線を這わせた。わたしは身を屈め、彼女の首の後ろあたりを押さえて抱き寄せた。そして彼女の唇にねっとりとしたキスをした。さっき一気飲みしたワインで頭がクラクラしている…。 「ねえ…。わたしを味わってみたい?」 とわたしはエレーンの瞳を覗きこんだ。 「うん……」 とエレーンは小さな声で囁いた。 ああ、エレーンはまだこんな子供なのに…。彼女が18歳にはなってるのは知ってるけど、見かけは、それよりずっと幼く見える。 わたしはエレーンのそばに腰を降ろして、ゆっくりと脚を開いた。励ますように微笑みながら。 息子がこんなに近くにいるのに、こんなことをしている…。それがかえって興奮を誘っていた。心臓がドキドキ鳴っていた。
寝室の掃除は終わり、ベッドのシーツを剥がし、洗濯物入れに入れた。それから朝食のトレーを階下のキッチンに持っていき、それを洗い、その後、アンジーが待っているリビングルームに向かった。 リビングに入ると、アンジーはソファに座って新聞を読んでいた。土曜日の朝はいつも、アンジーはこうして朝刊を読む習慣になっている。アンジーは、いまや正規法律士になったので、これからは週末はもっとゆっくりできるようになるだろうと言っていた。部下として上級調査士が3名ついているので、これまで彼女と私がしていた仕事は彼らに任せられるのである。 コーヒーテーブルの上、読んでいない新聞の近くに羽毛のハタキが置いてあった。これまでそんなハタキは見たことがなく、そもそも、この家にあるとは知らなかった。 アンジーはそのハタキの方を顎で指し、「この部屋、ハタキを掛けた方が良さそうね」 と言った。 私はハタキを取り、テーブルのすすを払い始めた。テーブルすべてにハタキを掛けた後、棚やサイドボードにもハタキがけを始めたが、何かピカリと光るのを感じた。その光の方向へ顔を向けると、またフラッシュが光った。 アンジーがカメラを向けていたのだった。 「うふふ…。どうしてもこれを写真に撮っておきたくって。フレンチメイドは、これが最後かもしれないでしょ? だから、ちょっとだけでも保存しておきたいの」 それから30分ほど、アンジーはメイド姿の私の写真を撮りまくった。いろんなポーズを取らされ、顔が写っているもの、ストッキングやパンティが写っている姿も撮られた。アンジーがすごく興奮しているのが見て取れた。 アンジーがもう充分写真を撮ったと思ったちょうどその時、玄関のベルが鳴った。私はアンジーの顔を見た。こんな衣装を着た姿で玄関に出るのは困ると思ったから。でも、アンジーは意地悪そうな笑みを浮かべて言った。 「何を待ってるの? 玄関に出なさい」 「でも、誰か知ってる人だったら…」 と泣きそうな声で言った。 もっとも、アンジーも私も、めったに来客はないので、知ってる人の可能性はほとんどないことを知っていた。 「あなたは可愛らしいフレンチメイドになりたいんでしょう? 誰かが来たら、その応対をするのはメイドの役目よ。でも、最初に覗き穴から見てみて、あなたを知ってるかもしれない人だったら私に言って。私が出るから」 と、アンジーは少しおまけをしてくれたが、私が望んだほどのおまけではなかった。 玄関に行き、覗き穴を見ると、そこには赤いバラの大きな花束を持った花屋の配達人が立っていた。私たちが知ってる人でもなければ、私を見て分かる人でもないのは確かだった。私は、自分が出迎える他、選択肢はほとんどないと観念した。 ドアを開けると、玄関前の地面にもう一つ花束が置いてあった。配達人は私を見ると、途端に、顔を崩した。 「見事に決めましたね、お嬢さん。あなたの彼氏がこんなにたくさん花を買ったのも、当然ですね」 と、彼はどこかイヤらしい目つきで私を見ながら言い、ボードを差し出して、受け取りのサインを求めた。 サインをすると、彼は持っていた花束を差し出し、もうひとつの花束も拾い、差し出した。 「俺の女房もお嬢さんみたいな格好をしてくれたら、バラを何本も買ってやるんだが」 まあ、この人も、こんなイヤラシイ目つきをする人じゃなかったら、奥さんもそうしてくれるんじゃないかと思ったが、もちろん、そんなことは言わなかった。 両手に花束を抱え、足でドアを閉めながら、これは誰から送られたのだろうと思った。長い枝の赤バラ24本セットの方は自分が注文したものだと分かっていたが、もう一方の花束が分からなかった。こちらも長い枝のバラ24本セットだったけど、様々な色のセットになっていた。とても綺麗で、こんな花束をバレンタインデーにアンジーに送る人がいるとは、とちょっと嫉妬心を感じた。
それから俺たちはテレビでショー番組ばかり見続けた。ようやくニュース番組になり、もう帰る時間だと思い、トリスタにニュースが終わったら帰らなければいけないと伝えた。彼女は頷いて、ちょっと待って、トイレに行ってくるわと部屋を出ていった。 彼女がトイレから戻ってきたのを受けて、俺もトイレを使わせてほしいと言い、腰を上げた。さっき飲んだワインを出しておかなければいけない。そろそろ今夜のメインイベントのことを考え始めていた。 トイレからリビングに戻り、テレビを見ていたトリスタに目をやった。彼女も意図を察して立ちあがり、俺と二人、彼女の父親の方に目を向けた。父親は、椅子に座ってぐっすり眠っていた。 「ケネディ夫人、今夜は素晴らしかったです。ありがとう」 と言うと、トリスタの母親は立ちあがり、俺をハグした。 「いいえ、どういたしまして。いつでも遊びに来てね」 と言っていた。俺に胸をぎゅっと押しつけるようにハグしていた。 「私、彼を車まで送ってくるわ」 とトリスタは玄関へ向かった。 「おやすみなさい、ジャスティン」 とトリスタの母親は、眠っている夫が起きないように、ひそひそ声で言った。 トリスタは静かに玄関を開け、二人、ポーチに出た。彼女は音をたてないように注意して玄関ドアを閉め、閉めるとすぐに俺の手を握った。 ふたり、何も話さずに成長しすぎた藪の小道を進み、家の前の道路に出た。ようやく俺のバンのところまで来て、ドアを開け、乗り込んだ。そして窓を開け、トリスタの美しい瞳を覗きこんだ。 「今夜は来てくれて本当にありがとう」 と彼女は身体を傾け、俺の唇にキスをした。 俺もキスを返し、ふたりとも口を開き、舌を絡ませあった。トリスタの髪の毛や呼気の香りは麻薬的で、なかなか唇を離せない。 ようやくキスを解き、トリスタは俺の額に自分の額を当てたまま、言った。「お父さんが、嫌になるほど支配的だって言った意味、分かったでしょう?」 「ああ、本当にダメだよね」 俺の返事を聞いて、トリスタはくすくす笑った。「いつか、私はこの家を出て、まったく違った生活をするつもり」 俺たちはしばらくこのぎこちない姿勢のままでいたが、俺はこのバンを父親からもらったことをトリスタに言うのを思い出した。 「あのね…」 と俺はトリスタの額から額を離し、言った。 「何?」 と好奇心にあふれた目をして彼女は訊いた。 「うちの父親が、今日、僕にこのバンをくれたんだ」 とにんまりして言った。 「本当?」 と彼女も笑顔になった。「あの自転車で町を走るより、ずっといいわね」 と彼女は再び俺に軽くキスをした。 「おめでとう!」 と言い、今度は熱のこもったキスをしてくれた。 それから、もう2回ほどキスをしたが、ようやくトリスタは姿勢を戻し、バンから離れた。 「もう帰らなくちゃいけないのよね」 と彼女は小さな声で言った。その時の彼女は、以前にも増して可愛く見えた。 「朝にあなたに会えるのが待ち遠しいわ」 「何があっても、絶対、行くから」 と俺は車のエンジンをかけた。 「おやすみなさい、ジャスティン」 と彼女は最後のキスをしかけてきた。 ふたりの最後のキスは、かなり長く続いた。互いに舌で相手の口の中の隅々を探り合った。ふたりとも舌で相手の歯や唇をなぞりあった。ようやく、俺たちは顔を離し、トリスタは姿勢を起こした。 「おやすみ、トリスタ」 と言い、ゆっくりと車を動かし始めた。 走り去る俺に向かって、トリスタは「おやすみ!」と叫んだ。 ミラーの中、彼女が手を振りながら立っているのが見えた。俺は小さくクラクションを鳴らし、窓から腕を出して、振って見せた。だが車が角を曲がると、彼女の姿は見えなくなった。 俺は突然気持ちを切り替えた。クラブ・カフスでのメインイベントに意識を集中する。知らぬ間に心臓が高鳴っていた。ちょっと車を飛ばし過ぎてるかもしれない。 「落ち着け」 と独り言を言い、アクセルを緩めた。
ノブは息継ぎをしようと一度唇を離し、アンジェラの耳に荒い息を吹きかけながら、耳の輪郭を舌でなぞった。アンジェラは思わず身体をくねらせ、喘ぎ声を上げ、彼に爪を立ててしがみついた。 アンジェラのその反応だけで、彼女の欲望の高まりは充分伝わっただろう。だが、それにもまして、アンジェラの身体から立ち昇る欲望の匂いがいっそう強くなってきているのをノブは感知していた。 その時アンジェラが彼の顔を見たら、彼の薄青色の眼の瞳孔がさらに大きく広がっているのを見てショックを受けたことだろう。 ノブは、アンジェラの耳たぶを噛んでは吸う行為を繰り返し、彼女を身悶えさせた。だが、彼女はしっかりと抱きすくめられ、逃れることはできない。 「アンジェラ…」 ノブはかすれた声で彼女の耳に囁いた。「お、俺は…しようとしてることを止められない。もし俺にそれをして欲しくないなら、今すぐ立ち去ってくれ」 耳に吹きかけられる熱い息……。そして敏感な首の肌に当たる彼の髭によるチクチクした刺激……。その刺激、アンジェラには限界で、思わず両腕をノブの首に回し、強く抱き寄せたのだった。 二人の身体の間には幾層も衣類の布があったが、彼女はノブが驚くほど固くなっているのを感じることができた。その瞬間、彼女が求めることはただ一つ、それに貫かれたいということだけだった。 「私、帰れないわ…」 と両脚で彼の腰を包み込むように絡まりながらアンジェラは囁いた。「…あなたにしてもらうまでは」 彼の喉奥から、何か犬の唸り声のような音が聞こえたが、アンジェラにはそれを気にする余裕はなかった。ノブが彼女を再び壁に押しつけ、スカートを手繰り上げたから。 ノブの手が、蛇のようにアンジェラの太ももの内側を這いあがり、その奥に潜む濡れた唇を覆うレースの薄布を脇にずらし、クリトリスを擦り始めた。 この女性が自分のことを求めている。それを表すのに、あんなストレートな言葉を使った。それを聞き、ノボルは心の棺桶のふたを押さえていた最後の釘が外れるのを感じた。心の奥のどこかから、自分は絶対この女性を帰さない、帰せるものかと叫ぶ声が聞こえた。 ノブは荒々しくキスをしながら、指でアンジェラをまさぐり続け、やがて彼女がぶるぶると震えるのを感じた。 アンジェラは、口を彼の唇で塞がれたまま、艶っぽい叫び声を上げた。予期せず、突然、オーガズムに襲われたからだった。 ノブは、引きちぎるように唇を離し、自分の手を顔に近づけ、その指から滴り流れるぬるっとした湿り気の匂いを嗅ぎ、そしてそれを舐めた。 「俺のものになってもらう」 と唸り声を上げ、アンジェラのシャツの前を強引に開いた。 アンジェラは、シャツのボタンが飛び散り、床の固い板に跳ねる音を聞いたが、気にしなかった。できるだけ早く、今すぐにも、彼とともに裸になりたいと思っていた。 ノブはアンジェラのブラジャーに手を掛け、留め具を外し、彼女の乳房を解放した。彼は彼女の左右の乳首を歯を使って攻撃した。 「ああぁぁぁ…」 荒々しく乳首を噛まれ、痛みとも快感ともつかぬ刺激にアンジェラは身体から力が抜けていくのを感じた。身体を抱え上げられ、階段を上がり、ベッドへと運ばれる間も、彼女は両手足に力が入らず、全身ぐったりとさせたままだった。 ノブはアンジェラの身体をマットの上に放り投げ、せっかちな動きで彼女のスカートとソング・パンティを剥ぎ取り、自分の着物も脱いだ。 彼の裸体を見たアンジェラは、いっそう女の部分が濡れるのを感じた。痩せていて、全身にほとんど体毛がない。彼の青い眼には、動物が獲物を狙う時の表情が浮かんでいて、それを見たとたん全身がゾクゾクと震えた。 アンジェラは誰に言われるでもなく、四つん這いになって這い、顔が彼のペニスと並ぶ位置へと移動した。その怒張したペニスは先端から先走りを流し、キラキラと輝いて見えた。 ためらいがちに先端をひと舐めした。すると彼が身体じゅうの筋肉を緊張させるのが見えた。それを見てアンジェラは顔を前に突き出し、一気に全長を口の中に入れた。 その味だけでも、ほとんど、イキそうになるのを感じた。ノブは彼女の髪の毛を両手でぎゅっと握りしめ、残虐とも見えるやり方で彼女の顔を犯していたのであるが、それすらアンジェラは気づかなかった。むしろそれを喜んでいたともいえる。 何分かそうしていると、ノブの睾丸が緊張するのをアンジェラは感じた。そして、ノブは彼女の喉奥にペニスの頭部を押し込み、それと同時に喜びの唸り声を上げた。その声は動物の吠える声に似ていた。 ノブは、放出したものをアンジェラが何とか飲み下したのを見届けると、彼女の身体をベッドに押し倒し、仰向けにさせ、彼女の太ももの間に顔を寄せ、舌を突き出した。 敏感な陰唇とクリトリスを舌で弄びながら、ノブはアンジェラがその部分の体毛を完全に剃っていたことを喜び、早くも勃起が回復してくるのを感じていた。口を大きく開き、舌のすべてを使って、彼女の狭い内壁を擦り続けた。アンジェラの左右の太ももが頭を締めつけてくる。さらには腰を突き上げてくる。 「ノブ! 私、イキそう…!」 弱々しく泣いているようなアンジェラの声が聞こえた。
「デス・バイ・ファッキング」 第14章 準備とプログラミング Chapter 14 Preparations and Programming by thebullet source
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これまでのあらすじ
アンドリューはディアドラ(ディ・ディ)とドニーの双子姉妹と衝撃的な出会いをし、身体を重ねた。彼女たちには秘密があった。彼女たちの家系は双子の娘しか生まれず、彼女たちは種分化した新人類かもしれないということ。アンドリューも同類という。二人は人類向上機構IAMと呼ばれる、年月をかけてIQの高い人間を選択することを目的とした組織について話しをした。アンドリューは会社を辞めディ・ディたちと結婚し、IAMの事業を引き継ぐ。彼らにはふた組の双子娘と息子が一人ずつできた。アンドリューはどういうわけか胎児だったころから子供たちの心が読めていたし、子供たちも彼の心が読める。そんなある日、彼は子に恵まれないディ・ディたちの従妹とセックスをする。 **********
5年目 アンドリューの話し重要なのはデータベースだ。僕は、子供たちが3歳になった時、彼女たちにプログラミングの仕方を教え始めた。みんな僕よりずっと賢い。3歳というのは、プログラミングを勉強するには早すぎるだろうか? 僕はそうは思わない。最初のシステム・デザインだけは僕がやるが、その後は子供たちにも作業させることにする。この家族の中で、大脳の量を分配されていたとするなら、僕が行列の末尾にいたのだろう。この事実からは目を逸らせないことにしよう。 ともあれ、子供たちへ与えた最近の課題は、ファイヤーウォールを作ることである。僕には計画があった。良い計画で、自分でも自慢できるものである。僕の理論からすると、間もなく僕たちは攻撃を受けることになるだろう。僕のデーターベースに侵入し、僕たちが何者であるかを探り、僕たちの仕事の邪魔をしたいと思う人が出てくるはずだ。 僕たちは問題児なのである。短期で見たら問題児ではない。僕たちは、すぐ先の未来では、無害と言ってよいだろう。ただ、エマは例外だ。エマは地球上で最も危険な人間かもしれない。それは置いておいて、僕たちが問題児だと言うのは、本気で言っている。もし、僕たちがしていることを誰かが知ったら、次世代の人類を自分に任せろと言いだすホモ・サピエンスがどこかに出てくるに違いない。 それに、僕たちにはちょっとした薄暗い秘密がある。娘たちがテレパスだということだ。僕には娘たちの心が読めるが、他の人は読めない。ということは、何らかの初期的な能力が僕にもあるということだ。ひょっとすると、その潜在能力を持って生まれたホモ・サピエンスはたくさんいるのかもしれないが、その誰も、いわば交信相手となる人がいないのかもしれない。僕の場合は手近に交信相手がいただけだと。うちのEガールたちは、どんな人の思考も読みとることができるようだ。一方、僕を除いて誰も娘たちの思考は読めていないと思う。もっとも、うちのEボーイたちは別だが。 ともあれ、そういう状況であるから、僕たちは自分を守る必要がある。少なくともデータは守らなければならない。どうしたら守れるか? その方法について、僕にはアイデアがあるのだが、僕はそれを推進させるのが苦手だ。その点に関して、僕はうちのEガールたちにその小さな頭脳を絞ってもらうことにし、どういう結果を出すか見てみようとしているわけだ。 その一方で、僕は、自分の胸の内が5歳児の群れに対して自由閲覧可能な本となる状態に平気になっていた。もう慣れているのである。僕には何も隠すことがない。僕は連続殺人鬼や道路交通法を平気で無視する歩行者でも、なんでもない。まずいことの大半と言えば、僕がセックスが好きだということ。それこそ、僕アンドリューのキーとなっていることだから。子供たちは、セックスの概念が分からないにしても、僕がセックス好きだということをすでに知っている。隠しようがないのである。だから、落ち着いた態度でいることが、この状態に対処する唯一正気でいられる方法だと考えている。 以前は、何週間もセックスなしでいた時もあった。時には女性の知り合いが僕に電話をしてきて、してみないとほのめかすこともあり、その時はそれであったが。そのほかの場合は、僕はセックスなしだった。それに、それでもあまり気にならなかったし。 だが今は違う。今の僕は涎れが出そうなほど美しく、知的な女性ふたりと暮らしている。僕は恒常的にエッチな気分になっている。これはどうしても抑えられない。ふたりとも可愛らしいし、暖かだし、セクシーなのだ。ふたりと過ごす毎日、僕は暖かで慈愛に満ちた愛に包まれているように感じている。ふたりとも、妊娠が確実になった後、間もなくして、仕事を辞める決心をしてくれたのは幸いだった。僕は彼女たちから離れて暮らしたらどうしてよいか分からなかったから。
「日系美肉スチュワーデス2」 Tasty Asian Stew - II by Black Demon 日系美肉スチュワーデスの続編 汚された東洋美女→ 東洋美女の密かな欲望の続編 あの忌まわしいセントクロイ島( 参考)へのフライト…。あれからずっと、クリス・ジェニングスは国内線のフライトだけを求め、あれだけ切望していた国際線勤務ではあったが、それをパスし続けてきた。 勤務する航空会社には、理由として「家庭内の事情」としか告げなかったが、それは勤務条件に沿ったものとして理解できる理由であった。特に、長時間勤務が要求される国際線フライトの場合には認められる理由だったのである。 クリスはできるだけ家に留まり、愛する夫のビルと過ごしていたいと思っていた。あるいは、そうしたいと自分に言い聞かせていたと言っても良い。あのセント・クロイでの恐ろしい記憶を忘れ去ろうと必死になっていた。 だが、悪夢の記憶がフラッシュバックし続け、彼女を悩ませた。主寝室の化粧台の前に座り、自分の顔を見ながら、思わず涙が眼にあふれてくる。あの邪悪なホテルのマネージャーにドラッグを使われ、身体を犯された記憶がよみがえってくる。 あのドラッグのせいで自分は抑制できなくなってしまった。彼女は、それは分かっていても、ドラッグの影響下にあった時に自分が行ったことを悔やみ続けた。 「ああ…。レイプされ、身体を奪われたことは事実。でも、どうして私はもっとしてと求めてしまったの? たとえドラッグのせいだとしても、どうして、自分からあんな恐ろしいことができたの? 他の男にあそこを舐められながら、電話では夫と普通に会話していた。どうしてあんなことが…? 他の男に舌を入れられクライマックスに達していたちょうどその瞬間、『愛してるわ、ビル』だなんて、どうして言えたの?」 あの強力な薬物のせいで私の人生は永遠に変わってしまったのね…。そう思いながら、クリスは、自分が知らぬ間に、息遣いを荒げ、左右の太ももをぴったり合わせ、腰をくねらせているのに気づいた。切羽詰まった疼きが襲ってきて、必死にそれを封じ込めようとした。 「ああ、どうしたら…。あの島から帰るフライトで感じたのと同じ疼き! どうして、あんなに欲しくなってしまったの? あの時にはもう、ドラッグの影響はなくなっていたはずなのに!」 クリスはがっくりとうなだれた。涙が頬を伝って流れた。 帰りの飛行機の中、飛行機メンテナンスの労働者に、肉体的に乾いてる表情を見透かされたこと。自分から求め、その男に客席に身体を押しつけられ、犯された記憶…。それ自体はあっという間に終わったけれど、それにより、股間を襲うあの恐ろしい疼きが癒され、多量に白い愛液を分泌し、強烈なオーガズムを感じてしまったこと…。 国内線勤務に変わってから数カ月がたっていた。夫と過ごす時間も増えていた。でも、クリスは、夫との愛の生活が癒しになっていないことを認めざるを得なかった。 目を閉じ、手で自分を慰めながら、どうしても思い知らされてしまうのである。自分が求めていることを―もっとずっと多くを! 「ああ…! 私が欲しいのは、大きくて黒いおちんちんなの! 私のここに入れてほしいの!」 短パンの上から股間を擦りながら、そう喘ぐクリスだった。 翌週、帰りのフライトで、クリスは乗客の中に大学時代の女子寮仲間であるシェリン・チョーがいるのを見かけた。二人は挨拶をし、抱き合って旧交を温めあった。 クリスとシェリーは大学時代の大親友で、卒業後もメールを送り合ったり、ときどき電話をしたりしていたが、クリスがフライト業務につき、結婚したこともあり忙しくなっていたため、シェリーがジェフ・キムと結婚してからは音信が途絶えていたのである。 搭乗手続きをしようとする乗客で混みあっていたため、二人は、飛行機が着陸した後にゲートの外で会うことにした。 飛行機が着陸し、乗客たちが降りた10分後、乗務員も解散になり、クリスは辺りを見回してシェリーを探した。手を振って合図を送るシェリーを見つけ、クリスとシェリーは再び抱き合い、挨拶し合った。ふたりとも手荷物しかもっていなかったので、二人はそのまま空港内のレストラン兼バーの店に直行し、音信が途絶えてからのそれぞれの状況を話し合うことにした。
目の前で四つん這いになってお尻をこちらに向けているジーナ。そのジーナのあそこを美味しそうに舐めているエレーン。ジーナの顔のほうに目を向けると、息子の固いおちんちんをお口に咥えたまま頭を上下に振って、思いっきり愛してた。わたしはジーナの股の間に手を伸ばし、彼女のビキニのトップを降ろして胸を露出させた。息子のおちんちんに奉仕しているところを見ながら、彼女のおっぱいを優しく撫でたり、乳首をつまんで引っ張ったりした。さらに、太ももに顔を寄せて、その内側にキスを始めた。 するとジーナが手を伸ばしてきて、わたしの手をつかみ、もっとしてと言わんばかりに、ぎゅっぎゅっと握ってくれた。エレーンがジーナのあそこから顔を離したので、わたしは再びジーナのあそこに顔を寄せて仕事を再開した。 エレーンはどうしたのかなと見たら、ジーナのお尻の上の方に移動していて、わたしのすぐ上、お尻の穴に顔を近づけていた。そんな、まさか? この子、そこにキスするつもりなの? この子、ほんとにそんなイヤラシイことをするの? びっくりしていたら、ジーナがお尻を突き出してきて、股の間からわたしの手を引っ張って、息子の太ももに添えた。 まあ、トミーたら、こんなに熱くなってる! エレーンの舌がジーナのお尻の穴に触れるのを見ながら、息子の脚を触り続けて、ますます興奮が高まっていた。 こんなに熱くて、緊張感がある快感は生まれて初めて! あそこが燃えてるみたいに熱くなってる。もう、今にもイキそうになっていた。エレーンの舌がジーナのアヌスをチロチロとなぶってるのを見ながら、心臓がどきどきしていた。 ジーナのあそこを舐めていたら、彼女、わたしの手首を握って、さらに向こうの方に引っ張った。その途端、手に何か固くて熱いものが触れ、思わずそれを握った。それと同時にエレーンが舌先をジーナのお尻の穴に突き入れるのを見た。ああ、なんと、自分の目が信じられない。この子、こんなにイヤラシイことをするなんて! ジーナはわたしの手首を握ったまま、上下に動かしていた。わたしは熱くて固い肉棒を握っている。ああ…なんと! ああ、ダメ…! ダメよ、これ、息子のおちんちんじゃないの! ああ、本当にいったいどうなっているの? 頭の中がぼんやりしていたけど、自分のしていることがゆっくりと頭に入ってきた…。息子の勃起をしごいているという事実。ジーナのあそこを舐めているという事実。ジーナは息子のおちんちんを吸っていて、わたしが茎のところをしごいているという事実! エレーンは、ジーナのお尻にあんまり深く舌を挿し込んでいたので、ダラダラと涎れを出していた。その涎れがジーナのお尻の穴からゆっくりと伝って、彼女のあそこに滴ってきていた。そこを舐めているわたしのお口にも入ってくる…。 ああ、すごい…! 自分で何をしてるのか、もう分からない。お汁だらけになってる。エレーンの涎れも、ジーナのお汁も、ジーナのあそこに舌を突き入れているわたしのお口に流れ込んでくる…。 いつの間にか、ジーナはわたしの手首を握っていなかった。でも、わたしは息子のおちんちんをしごき続けていた。いったんジーナのあそこからお口を離して、彼女の股の間から、どうなっているのか覗いてみた。 彼女の股の向こう、ジーナが顔を下げてわたしを見ていた。ジーナはわたしが見ているのを知りながら、息子のおちんちんの肉茎に沿って舐めてきて、根元を握っているわたしの指も舐め始めた。 「そうよ、ケイト…、しごくの…、これを固くしてあげて…」 ジーナがわたしの指を舐めている…。息子のおちんちんを握ってるわたしの指を舐めている…。ジーナは、エレーンが舌を出し入れするリズムに合わせて、お尻を前後に動かしていた。 この子ったら、母親が息子のおちんちんを擦るのを見て喜んでるのね? すっかり没頭している…。そして、それを喜んでるのはわたしも同じ。とうとう、初めて、わたしが息子にこういうことをするのを他の人に見られてしまってる……。
部屋の片づけをしている間ずっと、アンジーの視線を感じていた。彼女を振り向くといつも、アンジーは私のことを見ていて、片時も視線をはずしていないようだった。彼女がこんなに夢中に私を見ているのを感じ、私はアンジーが見えるようにして、いろいろな作業をした。たとえば、ストッキングの付け根が見えるように、わざと前かがみになったり、時にはパンティが見えるようにしたり。 寝室を片づけ終えた後、バスルームへと移動した。そこに入って何分もしないうちに、あの小さなベルが鳴る音が聞こえた。私はつま先歩きで素早く寝室に戻った。そして、お辞儀をして尋ねた。 「何か私めにご用でしょうか、奥様?」 アンジーは驚いた面持ちで、すぐにベルを朝食のトレーに戻した。 「ごめんなさい。このベル、何のためにあるのかと思って…」 「そのベルは私を呼び出すためにありますのよ、奥様。軽く鳴らしていただければ、すぐに参ります。ご朝食はお済でしょうか?」 「いいえ、まだ」 とアンジーはトーストを手にしながら言った。私はバスルームに戻り、掃除を始めた。 バスルームの掃除が終わりにさしかかった時、またベルが鳴り、トレーに置かれる音が聞こえた。再び、つま先歩きで寝室に戻り、お辞儀をして、尋ねた。 「はい、奥様。ご用は何でございましょうか?」 「うむ、トレーを片づけてちょうだい」 私がトレーを受け取りに手を出すと、アンジーは素早くベルベットの小箱とベルを取り上げた。その箱とベルを胸元に抱き寄せ、まるで「これは私のもの!」 と叫ばんばかりの少女のような顔をした。すでにブレスレットは彼女の手首についているので、ベルベットの箱のほうは、それほどの意味はない。むしろベルの方こそ、アンジーは気に入ったのだろうと思った。 トレーを回収した後、「奥様、バブルバスのご用意をいたしましょうか?」 と尋ねた。 「いいえ、その必要はありません。着替えをしてから階下に降りて、新聞を読むつもりだから」 とアンジーは答えた。 私はトレーを床に置き、手を差し伸べて、アンジーがベッドから出るのを手伝った。彼女はドレッサーに向かい、赤ワイン色のパジャマを出した。たぶんシースルーのナイトガウン姿は、フレンチ・メイド相手にはそぐわないと感じたのだろう。 アンジーは着替えをするのにクローゼットの中に入った。これは彼女には珍しいことだった。いつものアンジーなら、何のためらいもなく私の前で着替えをするからだ。アンジーがクローゼットに入っている間に、私はベッドメイキングをした。それから自分のクローゼットからお菓子が入ったハート型の箱を持ってきて、それをベッドの中央、枕の近くに置いた。 ちょうどお菓子箱を置いた時に、アンジーがクローゼットから出てきた。彼女はすぐに箱に気づき、ベッドに駆け寄り、それを手にした。 「ジャック、あなたって素敵な男性だわ。あなたを見つけ出せて、なんて私、運がよかったのかしら」 まるで私が部屋にいないような感じで彼女は独り言を言った。 アンジーはお菓子箱を持ったまま、私のほうを向いて言った。 「私はリビング・ルームにいます。あなたはここを掃除して。この部屋、しっかりお掃除したほうが良さそうね」 アンジーはきつい言い方で命令したが、口元がほころんでいたので、彼女がこのロールプレーにのっとって演じているのが分かった。
「無垢の人質」 第10章 Innocent Pawn Ch. 10 by wishfulthinking http://www.literotica.com/s/innocent-pawn-ch-10 ****************************** これまでのあらすじ イサベラはレオン・ドゥ・アンジェに拉致され、強引に身体を奪われる。彼は父殺しであるイサベラの父への復讐として、彼女に自分の子を孕ませるため拉致したのだ。だが、やがて二人に愛が芽生え、イサベラは妊娠する。そんなある日二人は襲われ、イサベラは父の城へと連れ戻される。そこにはレオンに追放されたマリイもいた。レオンはイサベラのところに忍び込み二人は愛し合うが、そこにイサベラの父が現れ、イサベラは咄嗟の勢いで父を殺す。レオンとイサベラはレオンの居城に戻った。レオンはイサベラが妊娠していたことを知っていたが、イサベラがマリイに鞭打ちされていたことを初めて知り驚く。イサベラとレオンはぎこちない関係になるも、ある夜イサベラ自らがレオンを拘束し彼の身体を奪い、二人は新鮮な興奮に喜ぶのだった。しかし、突然、イサベラは何者かに襲われる… ****************************** 視界に黒い点が踊るなか、イサベラは恐怖にひきつりつつ父親の顔を見た。父親は、巨体でもって彼女の体を冷たい石壁に押しつけ、手で彼女の頬を挟みつけていた。その指がイサベラの頬に痛いほど食い込んでいる。それと同時に何か鋭いものを彼女の喉元に押し付けていた。 「お前はわしを殺そうとしたな」 イサベラの父親であるアラン・ダルサスは薄情そうな唇を歪め、血も凍る笑みを浮かべた。 イサベラは両脚から力が抜けて行くのを感じた。唇を開きレオンの名を叫ぼうとしたが、声が出ない。 アランは顔を近づけた。生温かい呼気がイサベラの顔に当たり、そして、その次に彼の唇が彼女の唇に重なる。 イサベラは、小さく喘ぎ声をあげ、顔を背けようとしたが、父親の指は、まるで懲らしめを楽しんでるかのように彼女の顔を抑えつけたままだった。 耐えきれなくなり目を固く閉じる。その間も父親の口は、生温かく彼女の口の周辺を這いまわり、甘噛みしたりの悪戯を繰り返し、舌を伸ばして侵入しようと試みる。 イサベラは両手を父親の胸板にあてて、押しのけようとした。だが、アランは、そんな彼女の鼻を指でつまんだ。必死に耐えつつも、やがて呼吸ができなくなり、とうとう唇を開いてしまう。 父親の舌が蛇のように彼女の口に侵入した。イサベラは息ができなかった。考えることもできない。口の中を貪欲にむさぼられ、頭の中が朦朧としてくる。父親の唇は、荒々しい息を吹きかけながら強引に彼女の唇を這いまわり、ごつごつした身体が彼女の柔らかな身体に押しつけられる。 イサベラは、鋭い剣先が首元から胸へと降りて行くのを感じ、身震いした。薄絹のシュミーズだけに覆われた胸と谷間。短剣は、そこをすーっと降りて行き、突然、シュミーズの紐を切り裂いた。イサベラは小さな悲鳴を上げたが、それも父親の口で塞がれた。シュミーズが滑り落ち、胸がはだけるのを彼女は感じた。 短剣の鋭い剣先が硬くなった乳首に当てられる。父親の手首を握るイサベラの手の指に力が入った。乳首への痛みはますます鋭さを増す。イサベラはその後に起きることになる、より悪い事態を予想した。涙が一筋、彼女の頬を伝った。そして、彼女は歯を食いしばり、その後、口の中、血の味がするのを感じた。イサベラの父親は憤慨して急に身を離し、口に手を当てた。 「わしに噛みつくとは!」 父親は怒りにまかせてこぶしを彼女のこめかみに当てた。すべてが真っ暗になっていく。イサベラの意識はそこで途切れた。 ~*~ レオンは、小部屋の扉がカチャと音を鳴らすのを聞き、眠りの淵から引き戻され、寝返りを打った。こんな早い時間に部屋に入ろうとするとは、いったい誰だろうか。召使が入ってきて、偶然、彼が裸で寝ているところを見られようが、それはほとんど心配に値しない。ずいぶん前から、レオンの男性の召使は、彼の衣類を用意し、朝の入浴に備えてお湯を用意することに慣れていた。だが、イサベラが来てから、そのような仕事の流れが変わってしまった。彼女が来て1週間のうちに、召使たちは彼女の可憐さ、優しさに魅了され、彼女を敬愛し始め、今や、イサベラ様を当惑させてしまうことを恐れ、誰もレオンの個室内のプライバシーに立ち入らぬようにしようと、召使たちの間で暗黙の了解ができているようだった。
「違うって?」 私は甘えた声のまま続けた。「どんなふうに違うの? あなたのことじゃなくて、わたしのことを話しているから? だから違うと言うの?」 「じゃあ、あなたとスーザンのことと言い換えてみたら?」 これには傷ついた。 「それって反則技だよ、ダイアナ。これとは違う。言葉が重要って、あなたが言った言葉じゃない? 忘れたの? 私たちがここにいて、こういう会話をしていること。それだけで私たちは他とは違う関係になっているのよ。スーザンは私にそういうことをさせなかった。彼女はただ逃げていっただけ」 「でも、彼女が明日あなたのところに来て、今夜、私たちが言ったことと同じことを言ったら、その時はどうなるの? 同じじゃない? そうなったらスーザンが話しをしなかったと言うことにならないわ。ただ、話し合いをする時期が遅れただけと」 私は彼女の懇願するような褐色の瞳を見つめながら、頭の中でそのシナリオを考えていた。そして、目を閉じ、ゆっくりと頭を左右に振った。 「その点も、私たちはすでにカバーしている。船はもう出てしまったの。スーザンたちのことを知った時点で、そちらの話しは完了してしまった。私とあなたがここにこうして、一緒にいるのだから、その意味でもスーザンと私の関係は完了している。この10日間という時間の間、特に、この16時間の間に、私は心の根本を揺るがす不信状態を行き来し続け、ようやく今の状態にたどり着いたの。どういうことか分かる? 私の中ではうまくいってるのよ。私はウサギに導かれて穴に落ちたけど、帰り道を見つけるのを全然急いでいないの―あなたが私と一緒にいる限り。私の家はすぐそこだし、月曜日の朝はまだまだずっと先。だから、今はこんなバカなことは終わりにして、家に帰って、残りの週末を楽しむことにしない?」 言いたいことを強調するため、彼女の太ももにまたがったままお尻を擦りつけ、軽く唇を重ねた。これも、彼女を蕩けさせる「正しいボタン」の一つを押したことになると思った。 「車を出して」 とダイアナは呟いた。今回は目に涙を浮かべながらだった。 車を走らせたが二人とも黙ったままだった。車を私のマンションの地下の駐車場に入れ、エレベーターに乗り、部屋がある階まで上がったが、その間も沈黙が続いた。 でも、陰鬱な雰囲気も、私がドアを開けダイアナを招き入れたとたん、消え去った。彼女は私の住処の豪華さ―彼女にとって豪華ということだがーそれに魅了されたようだった。それに、窓からすぐ下に見えるミシガン湖とボート停泊地の息をのむような眺めにもうっとりしていた。少し遠方に目をやれば、レイクショア・ドライブ( 参考)が、ミシガン湖とシカゴ川を分ける水門の可動橋( 参考)が見え、そこを忙しく行き交う車が見える。 「素敵だわ」 ダイアナは夜景を眺めていた。「とても、とても素敵」 偽りなく出た言葉のような言い方だったけど、やはりよそよそしい感じがあった。リンガーズの店を出てからずっと同じだった。私は彼女を私の方に向かせた。 「そうね。それにあなたがここにいるから、いっそう。ここに連れてきた女性はあなたが最初だし、私が欲しい女性はあなただけ」 「私はいつもここにいるわけではないわ。それは前にも言ったはず」 「いや、あなたはい続ける。どこにいるかが重要。あなたはいつもここにいる…」と私は自分の頭を指差した。 「…それにここにも…」と心臓を指差した。ダイアナはハアっと溜息をもらし、私を抱き寄せ、私の胸に頭を乗せた。目に涙が溢れてきてる様子だった。 「リサ、私はあなたに値しないの…」 と呟く。「…でも、それを改めるのを自分の仕事にするつもり。信じて」 彼女は毛皮のコートからするりと抜けた。それを取ってあげようと手を出したが、彼女はそれを断った。彼女はいまだそのコートの感触に愛情を持っているようで、できる限り触れていたいと思っているのだろう。ダイアナはクローゼットを見つけ、木製の重いハンガーを選び、注意しながらコートを掛け、優しくクローゼットのドアを閉めた。 「ここから出る時は、それを持っていくのを忘れないように」 と注意を促した。 ダイアナは微笑み、頭を左右に振った。 「それはあり得ないわ。ジュエリーもここに置いて行く。コートやジュエリーを私の家に持ち帰ったら、私が背中を見せた隙に、どんな変態やら私の『友だち』と名乗るやつらが盗んでいくか知れないもの。これは全部、ここに置いて行くわ。そうすれば、私がかえるべき家として、いつでもこれと…」 とダイアナは私に優しくキスをした。「…あなたがいることになるから。あなたを私の帰るべき家にしてもいい?」 私もキスを返した。熱を込めて。 「信じてくれていいわ。ありがとう」 「何に対して?」 「ここを家とみなしてくれたことに対して。あなたがここにいると、本当に帰るべき家のように感じられるから」 ダイアナはいきなり私をカウチに押し倒し、私の上にのしかかった。私のスカートをめくり上げ、ブラウスのボタンを外し始めた。 「それじゃあ、お引っ越しパーティ( 参考)をするのはどう? 私たち二人だけで…。たくさん話したいことがあるの」 ダイアナは甘い声で言った。 つづく
第3章 再び妻との会話 「あなた? 私があなたのことを素晴らしい夫だと思ってて、子供たちにとっても良いお父さんになると思ってること、あなたのお母様もちゃんと分かってらっしゃるのね。でもね、あなた? あなたは、これから生まれてくる子供たちについても本当の父親になれることはありえないのよ。それは受け入れなくちゃいけないわよ。あなたのお母様も、私の母も、それを受け入れてくれているわ。だから、あなたも、これからも私たち一緒でいるとするなら、その点は認めなきゃダメ。いいわね?」 ジェームズはしぶしぶ認めた。ジルと別れず、このまま一緒でいようと。だが、そのためには、ジルが望むような夫でいなければいけない。それに、ジルはあの4人の黒人たち全員から子供を授けてもらおうと思っている。その子供たちを養い、世話をしていかなくてはいけないのだ。 「あなた? 私、他にもあなたにはっきり分かってもらいたいことがあるの。私は心からあなたのことを愛しているわ。あなたを傷つけるつもりはないの。でもね、私、あなたのこと、あの人たちみたいな本物の男性とは考えていないのよ。その点はしっかり分かってほしいの…」 「あの人たち」という言葉で、ジルが、彼女をレイプしたたくましい黒人男たちを指しているのは明らかだった。 「…でも、私、あなたのこと、善良で愛情たっぷりの夫として、とても尊敬しているのよ。善良で愛情たっぷりの夫としてはね。だけど、男としては見てないわ。私、あなたには、私が本物の男たちにセックスしてもらった後に、あそこを舐めて欲しいし、当然そうしてくれるものと期待しているわ。条件を出したりしてはダメ。不平を言うのもダメ。私か、あの人たちが、すぐに来て、あの人たちのどろどろになったおちんちんを口を使ってきれいにしなさいと命令されたら、喜んで、それに従うこと。分かった?」 「う、うん…」 ジェームズは弱々しく返事した。 「よろしい! あなた? あなた、あの人たちの大きなおちんちんをしゃぶったり、あの熱いどろっとしたクリームを飲み下したりするとき、これまで嫌いやそうな態度を取ってきたでしょう? 私も知ってるのよ? あれはダメ。もうあんな態度はやめること。命令を受けたらすぐにおしゃぶりして、出されたスペルマを全部飲み下すこと。そうすることがあなたの第二の天性にならなくてはいけないの。欠けるところが少しでもあったらダメ。この点に関しても、私たち、同じ考えだわよね?」 妻に脅かされ、完璧に征服された夫は、がっくりとうなだれ、頭を縦に振った。 「それにもう一つ。あなたのお母様が私に話してくれたの。あなたはもっと頻繁にあの男のおちんちんをお尻の穴に入れてもらうべきだって。あなたがそれに慣れるようになるのをお手伝いしてくださるって。本当に良いお母様ね。そんなお母様や私をがっかりさせないで。最善を尽くしてアヌスにしてもらうのよ。あの人たちの持ち物がかなり大きいのは私も知ってるわ。でも、あの人たち、あなたを傷つけるようなことはしないと、私に言っていた。だから、あの人たちがあなたのお尻に突っ込みたいと思ったら、あなたは、そういう機会を下さってありがとうと心から感謝すべきなのよ。私の人生で初めての本物の男たちなの。だから、あなたがそれをされることは、私にとって大切な人たちに対して夫であるあなたが果たす義務の一部だと思うわ。それにね、あなた? あなたがあの人たちにおしゃぶりをしたり、身体を使ってあの人たちを喜ばせてあげるわけでしょう? そうだとすると、妻である私を喜ばせてくれていることにもなるわけなの。妻を喜ばすことは男として立派なことだわ。だから、そうしてくれたら、私、いま以上には、あなたのこと男らしくないとは思わなくなると思うのよ」 ジェームズはジルの話しにパラドックスを感じ、信じられないといった顔で彼女を見た。とはいえ、彼女がわずかながらも自分のことを考えてくれていることを知り、ありがたいとも思うのであった。 おわり
トリスタの父親がニヤリと笑って言った。 「今夜は、そこの若造にお祈りの言葉を言ってもらうべきだな…。公共教育でちゃんと教えられているか確かめてみようじゃないか」 「ああ、チャールズ、やめて。私が言うわ」 とトリスタの母親が厳しい顔になって言った。 「いえ、大丈夫ですよ。僕が言います」 と俺は父親の目を睨み返した。 頭を下げながらトリスタの母親の顔をちらりと見た。少し顔が赤くなっていた。少し考えてから、言葉を始めた。 「神様、あなた様が私たちを祝福してくださるものと感謝してこの食事をいただきます。私たちはあなたを崇めここに集い、あなた様はこの豊かな食事でわたしたちを祝福してくださいました。感謝します。アーメン」 顔を上げ、トリスタの父親の目をまっすぐに睨んだ。このおやじは自分の妻を満足させていないんだなと軽蔑しながらだ。お祈りの言葉を言ったものの、俺が話したのはトリスタの母親のことだ。「豊かな食事」は、この母親の熟した女体のことだ。そいつにむしゃぶりつきたいと言ったつもりだ。 料理の大皿を回し、各自、それぞれの皿に盛りつけ、食べ始めた。 「うーむ、これ、美味しいですよ」 と俺はトリスタの母親の目を覗きこんで言った。 「ありがとう、ジャスティン」 トリスタに目をやると、彼女も俺の方を見た。トリスタが父親のせいで居心地悪く感じてるのが俺にも分かった。まったく、何とかして、このおやじにぎゃふんと言わせたい。 ちょっと食べるのをやめて、トリスタの父親に訊いた。「牧師になられてどのくらいになるのですか?」 あいつは口の中にあったものを噛み終えた後、フォーク山盛りにポテトを取っていたところだった。口の中のものを飲み込み、大きな溜息をついた。 「わしが食べてる時に邪魔をするものではない」 「チャールズ、少し抑えて!」 とトリスタの母親が叫んだ。 俺は、それから後は食べてる間、ずっと黙っていることに決めた。トリスタも父親にイライラしていたので、ずっと静かだった。料理はとても美味しく、是非ともお代わりしたかった。トリスタは2本目のワインを開け、みんなのグラスに注いだ。 ようやく、みんな食事を終え、何分か座ったままくつろいだ。 「お客がいるからと言って、仕事を免除されることにはならんな」 そう父親が言うと、とたんに、トリスタと母親が跳ねるように椅子から立ちあがり、テーブルの片づけを始めた。トリスタは皿に残った食べかすをゴミ箱に入れ、それを母親に手わたした。俺も手伝おうと立ちあがったが、すかさず、トリスタの父親に止められた。 「座ってるんだ」 と怒った顔をして言う。「それは女の仕事だからな」とトリスタと母親を指差した。 やれやれと思いながら腰を降ろした。トリスタが居心地が悪いと思うのももっともだ。このおやじが、威張り腐って命令的であるのは、すぐに分かった。俺はワインを啜り、彼女たちが働くのを見ながら、ただ座っていた。 ようやく女性たちが仕事を終え、ディナーテーブルに戻ってきた。その後は軽い雑談をした。みんな、ワインを啜り、トリスタが2本目のワインを最後までみんなに注いで回った。 みんながワインを飲み干すと、すぐにトリスタは立ちあがり、空になったワイングラスをキッチンのシンクへと運んだ。彼女の母親も、素早く立ちあがり、グラスを洗い、食器棚に片付けた。二人が後片付けを済ませ、テーブルに戻ってくると、トリスタの父親が立ちあがった。 「リビング・ルームに行こう」 と椅子から立ち上がる。 全員一斉に立ち上がり、父親の後ろについて、リビングへと入った。俺はラブ・ソファの片方の端に座り、トリスタが別の端に、そして彼女の母親はひとり掛けのソファに座った。父親はリクライニングの椅子に落ち着き、テレビのリモコンを取った。 また軽い雑談を始めたが、トリスタは依然として落ち着かない様子だった。トリスタの母親を見たが、俺は、以前とはまったく違う見方しかできなくなっていた。あのドレスに包まれているのは中年の家事奴隷ではないのだ。あの服の中には性的に満足したくてたまらなくなっている妖しい美肉の熟女がいるのだ。実際、顔をよく見れば、トリスタに似て美しい顔をしている。トリスタの母親がテレビを見ている間、俺の頭の中では、たった1時間ほど前に目にした出来事が再生されていた。
アンジェラは、彼が顔を寄せてきた時、目を閉じた。 また匂いを嗅いでる。こんなこと今まで誰にもされたことがないわ。変なことだけど、驚くほど官能的…。 アンジェラは当惑しつつも、静かに座って、彼に匂いを嗅がれるままになっていた。首筋に当たる彼の呼気を感じ、興奮していた。彼が何をするつもりなのか分からず、ただ動かずにいた。そして、ノブの携帯電話が鳴り、彼の邪魔をしたことも、気づかずにいた。 「くそ[Kso]」 アンジェラは彼が小さな声で呟くのを聞いた。 <いったい何? 私、何か間違ったことをした? この人の苗字すら知らないのに> 「ピザが届いたようです」 と彼は哀れっぽく言い、嫌そうに立ち上がった。 アンジェラは葛藤を感じていた。この男性に対する自分の不思議な反応が気になっていた。今の自分は、まったく自分らしくない行動をしている。彼女は衝動的に何かをしてしまうのは嫌だと思い、今すぐ家に戻った方が良いと考えた。もっとも、家に帰ることは、いまの彼女にとって一番したくないことでもあったのだが。 <いや、だからこそ、立ち去るべきなのよ、アンジェラ!> ノブがピザの代金を払っている隙に、彼女はジャケットとバッグを手にした。 「何をしてるんです?」 とノブはピザを置き、怪訝そうな顔をした。 「ノブ? とても楽しかったわ、でも、私、帰るのが一番良いと思ったの」 とアンジェラは玄関へと歩き始めた。 ノブは彼女に近づき、心配そうな顔をした。「何か、お気に触ることをしてしまったのでしょうか?」 「いえ、違うの!」 彼に見つめられる時間が長くなればなるほど、彼女の決意は揺らいだ。ノブが近づくのに応じて、彼女は後ずさりをした。 「とても素晴らしいおもてなしをしてくれたわ、ただ、私…、私、今の自分がどうなってるのか分からなくなってるの。全然わたしらしくないから。だから帰らなくちゃ」 ノブはアンジェラの正面に立ち、真剣な顔で見つめた。「本当に帰りたいの?」 また彼に近くに寄られ、アンジェラはふらふらした気持ちになっていた。嘘をつくのが苦しくなっていた。 「…違うわ」 返事の声はとても小さく、彼女自身、聞こえないほどだった。 彼女は興奮しているし、恐怖も感じている。ノブにはそれを嗅ぎ取ることができた。帰ると言う彼女を強いて帰さなかったりしたら、すべてが無になってしまうのはノブも知っていた。だが、興奮した彼女の香りには陶酔させるものがあって、抗えない…。 ノブは、もはや自分を抑えることができなくなり、彼女の手から持ち物を奪い取り、彼女の背中を近くの壁に押しつけた。 突然の彼の行動にアンジェラは驚き、悲鳴を上げたが、その声も彼の唇に塞がれた。 彼女は清純な潮の香りがした。ノボルの記憶にあるとおりだった。いやそれ以上かもしれない。彼のキスはますます熱がこもったものになり、手の指は彼女の髪に絡まり、頭をしっかり押さえ、動けなくしていた。 だからと言って、アンジェラはどこかへ逃げたいと思っていたわけではなかった。あらゆる理性はすでに玄関から外に出ていってしまっていた。頭の中を占めることは、こんなキスは経験したことがなかったということ、それだけになっていた。動物的で官能的で愛情がこもっている。その三つがひとつに合わさったキス。 あごの下の肌を優しく噛まれた時、膝から力が抜けていくのを感じた。でも彼は崩れそうになる彼女の身体を支え、攻撃をやめようとしない。
ジーナの方に顔を向けたら、彼女のお尻がものすごく近くに来てるのに気がついた。いつの間に彼女、こんなに近くに来ていたの? 太ももを広げてるんだけど、ほとんどわたしの肩に触れそうになっている! それに、ジーナは、またも肩越しにふり返ってこっちを見た。あの誘うような目をして… 「彼女、すごく美味しそうよね?」 エレーンに耳元に囁きかけられ、顔を戻して彼女を見たら、いきなり唇を奪われた。いきなりのキス! それにとっても熱がこもったキス。 不意をつかれたわたしは、思わずお口を開いて彼女の舌を受け入れていた。頭がぼんやりしてくる…。頭に浮かんでたことは、キスをするわたしたちのことをジーナが見ているということだけ。キスをするわたしたちをジーナが見てる……。 エレーンのキスはとっても素敵だった。優しくて、情熱がこもっている。ぬるりとした舌をゆっくりと這わせて、わたしの舌に絡めてくる。もう、この状態、わたしにはどうしようもできないわ…。何とかしたいのに…。 この子の柔らかくて暖かいカラダと、この舌……。もう天国にいるみたいに気持ちいい…。 それにわたしのあそこに入れてる指…。指を入れたり出したりされて、わたしは彼女にお口を塞がれたまま、ああん…と声を上げた。 自分でしてるのに気がつかなかったけど、わたしの片方の手がジーナのお尻を触っていた。彼女の柔らかいお尻の肉をむにゅむにゅ揉んでいる。気持ちいいでしょ? 揉まれると。 エレーンがいったん唇を離して、言った。 「すごいわ、ケイト…。ああ、とってもセクシー! この身体、すごく柔らかいし…んむむむ……」 そしてまたキスしてくる。今度はわたしの首筋にキスを始めた。肌をチュッ、チュッと吸いながら、だんだん下に降りて行く。わたしのおっぱいへと降りて行く…。 わたしはエレーンにキスされながら、ジーナの方を向いて、そっちに近づいた。もう、すごく興奮してるし、こういう快感にどっぷり嵌まってる感じになってた。 ジーナのお尻を撫でながら、太ももの裏側のお肉にキスを始めた。エレーンがしてくれているように、チュッチュッと小さく優しく何度もキスをする。 「ああぁぁ……」 ジーナが喘ぐ声が聞こえた。彼女、まだ息子のおちんちんをしゃぶっている。 ジーナのビキニをつまんで、横にずらした。彼女の二つの穴を露わにする。 彼女のあそこを見て、思わず息をのんだ。とっても熱くなっていたから。すごくびちょびちょになってる。ジーナがあそこからおつゆを出してるのは明らかだった。彼女もヘアを剃っていて、つるつるのお肌になっていた。あそこの唇は小さめだけど、これから起きることを期待してか、少し膨らんでいる。 アナルの方も見て驚いた。そこの穴、ちょっと…、ちょっと普通より広がっていたから。そこの周りの肌はしわしわになっていて、もっこり盛り上がって見える。まるで小さな火山のような形に! まあ、なんてこと? この子、アナルセックスに嵌まっているの? そう思ったら、いっそう興奮してしまった。ハアハアと息が乱れてきてる…。 エレーンはずっと指でわたしのあそこをいじってる。同時におっぱいも吸っている…。わたしはもう限界点に近づいていた。 何だか感極まって、わたしはジーナのあそこにお口を寄せて、舌を伸ばした。彼女のあそこの唇をぺろぺろ舐めはじめた……。こんなことしてはイケナイのよ、と頭によぎったけれど、ハイになっていたので、全然気にしなかった。 わたしはジーナの女の部分を舐めている! 目を閉じて、舐めたり、吸ったり…。そこの柔らかい肉に思い切りお口を押しつけて、喘ぎ声を吹き込んだり…。 味がとってもいい。それにどんどんお汁を出してきて、わたしのお口に流し込んでくる…。 「あっ、ああん…、あっ、ああん…」 「すごいわ、ケイト! あたし…もう…」 エレーンが言ってる声がした。彼女もジーナのお尻に近づいて、横からわたしを見ながら、尻頬にキスを始めた。わたしはエレーンの瞳を見つめながら、唇でジーナの右側の陰唇を挟んで、チューっと引っぱった。 「ああん、いいぃぃぃ…!」 ジーナが喘ぐ声が聞こえる。 エレーンは物欲しそうな顔でわたしを見ていた。わたしの舌がジーナの濡れた穴に入ったり出たりするところを見ている。彼女はわたしに指マンするのはやめて、手を出してジーナのお尻の頬を左右に広げた。そうやって自分の顔をわたしの顔の隣に近づけてくる。 エレーンも味わいたいのね? わたしが飲んでる、この甘いジュース。あなたも飲みたいのね? わたしが頭を横にずらすと、エレーンはすかさずわたしのいた位置に来て、舌を思い切り伸ばした。そうしてジーナの柔らかいお肉を頬張って、嬉しそうに鼻を鳴らした。 エレーンの若くて可愛い舌がジーナのあそこの肉ひだを擦るのが見える。可愛い唇でチューっと吸うのが見える。
アンジーはすでにトイレを済ましていたばかりか、シャワーを浴び、お化粧も終えていたようだった。今は新しい赤のナイトガウンを着ていた。それはとてもシースルーの度合いが高く、ほとんど身体が丸見えになっているとも言えるものだった。私が彼女の膝に食事のトレーを乗せる間、彼女は唖然としてベッドに座ったまま、私の動作を逐一見続けていた。それでも、ようやく口がきけるようになったらしい。 「ジャッキー、とても素敵よ。その服、どこで手に入れたの?」 私は一歩引き下がって、ピルエット( 参考)をして見せた。 「私の新しい制服、気に入ってくれましたか? ジャック様が私のために買ってくださったんです。ジャック様は、私にこれを一日じゅう着て、奥様のご命令をどんなことでも聞くようにとおっしゃっていました。ジャック様は、今日という素晴らしい日を祝うために奥様にプレゼントがあるようですよ」 とトレーの上のベルベットの箱を指差した。 アンジーは箱を手にし、開けた。プレゼントのブレスレットをとても喜んでいるのが見て取れた。 「ジャック様はほんとうに素敵なお方だわ。私に素晴らしいプレゼントを二つもくれた。フレンチ・メイドと綺麗なブレスレット。彼がここにいて、私からのプレゼントを受け取れないのだけが残念ね」 「ジャック様は月曜日には戻ってこられるとおっしゃってました。でも、ジャック様が戻られるまで、私に奥様のお相手させてくださいませ」 と一礼した。 アンジーは礼をする私を見てくすくす笑った。 「そうねえ、ジャック様が戻ってきたら、とてもビッグなプレゼントをあげなくちゃいけないわね」 「その必要はないと思います。というのもジャック様は奥様をとても愛していらっしゃっていて、奥様の愛だけがお望みですから。さあ、どうか、料理が冷めないうちにお食べくださいませ」 アンジーの瞳に表れている愛情は、私が求めていた以上のものだった。 アンジーが朝食を食べている間、私は部屋の中を歩き回り、整理すべきものを拾い、片づけていた。また、脱ぎ捨てたままの衣類も集め、かごに入れた。後で時間がある時に洗濯しようと。
腰が狂ったように動いて、彼の美しい顔に向かって何度も突き上げていた。彼の唇が私の唇(あそこの唇!)にキスをしたり、甘く挟んだり、舐めたりをしていた。ああ、もうダメ! 彼にクリトリスを吸われた。その途端、私はイッテしまった。大波のオーガズムで、私は左右の太ももで彼の頭をきつく挟み、両手は彼の髪の毛を掴んで、強く引き寄せていた。 やがて少し落ち着いてくるのを感じた。でも、アンドリューはまだ終わっていない。まだ、濡れ切った私のあそこを舐めている。そして、また、突然、私はイキそうになってきた! でも今度は彼に中に来てほしい。他に方法がなかった。お願いする他なかった。 「お願い、アンドリュー。もうダメ。中に来て欲しいの。お願い、今すぐヤッテ。もう待てないの。ヤッテくれなきゃ嫌なの。お願いよ、アンドリュー。ヤッテ!」 声が大きすぎた? ディ・ディやドニーに聞かれたかも? でも、私は気にしなかった。今すぐ彼が欲しい。 アンドリューは私の身体をすり上がってきて、私の唇にキスをした。彼の唇に私自身の味がした。こんなセクシーな味、初めて経験した。 ああ、あの大きなモノが私のあそこの唇に沿って滑ってるのを感じる。あんなものどうやったら私の中に収まるのかしら? でも、何としても今すぐ収めてほしい! 彼はあれを前後に滑らせ、擦りつけることしかしてない。全然、私のトンネルの中に入ってこようとしない。私はもう我慢できなくなっていた。 「焦らすのはやめて。お願い、それを突っ込んで!」 アンドリューは笑顔になった。私は完全に乱れ切っているというのに、彼の方は完全に落ち着き払っているように見えた。 「心配しなくていいんだよ。好きなだけ入れておいてあげるから」 すごくうれしい。 そして、あれが滑り込んできた。また叫び声を上げていた。彼、大きい! 最初は、5センチくらいだけ。ちょっと腰を動かした後、引き下がり、先のところだけ中に入った状態に戻った。私は欲求不満になってうめき声を上げた。 すると彼は再び入ってきた。深く。ずっと深く。私はこれ以上濡れることができないほど濡れていた。彼は一度引きさがり、また攻撃してきた。彼が私の脚を持ち上げるのを感じた。気がつくと、事実上、両膝が私の胸に触れるほどにされていた。そして彼がすごく深く入ってきた。こんなに深いところまで入ってきた男性は彼が初めて。 彼が動き始めた。入っては出ていく。ゆっくりと優しいストロークで私に深々と出し入れしている。でも、ストロークをするごとにだんだん速度を上げてきているみたい。力も増しているみたい。私はまた絶頂に達した。でも彼はスピードを緩めない。 アンドリューは、私を絶頂へと導いている。そんな高みのあったのかと思えるような、私の知らない絶頂へ。私の中、彼の分身が大きくなってくるのを感じた。前よりも大きくなっている。どこが当たってるのか分からないけど、ストロークごとに私のクリトリスが何かで擦られていた。私は、抑えきれない喜びに狂ったようになっていた。 そして彼が放出を始めるのを感じた。まるで、子宮に直接入ってくるように感じた。もう耐えきれない! 爆発的情欲のあまり身体がひとりでにくねり、酸素の供給が追い付かなくなる。息ができない。何も考えられない。再び叫び声を上げた。でも声が出ない。そして、その後、すべてが真っ暗になった。 どのくらい気絶していたのだろう。全然分からない。目を開けたら、ディアドラとドニーが寝室にいて、アンドリューはいなくなっていた。私、従姉妹たちの前で素っ裸になっている! 恥ずかしさを感じて、身体を隠すべきだったかもしれない。でも、身体がほとんど動かせなかった。まるで、丸1週間、眠り続けようと思えばできそうな感じだった。 やっとの思いで力を振り絞って訊いた。「アンドリューはどこ? 何が起きたの?」 どちらか分からないけど、彼女たちのひとりが微笑んだ。そして、こう言った。 「デス・バイ・ファッキングね」 と。 つづく
だいの大人の息子が黙りこくる間、彼の母親はシャワーのように現実を彼に浴びせ続けた。 「お前は、他の男のスペルマを口に入れることに慣れなくちゃいけないよ。どうしてそんなことしなくちゃいけないのかなどと文句を言わずに」 「な、何と…」 「お前の奥さんの、さんざん使い古されたあそこから出てきたものであれ、あの人たちのおちんちんから直接吸い取ったものであれ、奥さんのお尻や、おっぱいや、他のところから舐め取ったものであれ、全部だよ。簡単なことじゃないかい? あの味に慣れるんだよ。そして、差し出された時でも、舐めろと命令された時でも、いつでも全部、きれいに舐め取るんだよ」 「ぼ、僕は信じられないよ…」 「いいかい、ちゃんと聞くんだよ。お前は、スペルマ舐めの寝取られウインプ夫( 参考)になるんだ。それでいいんだよ。お前が不平を漏らしてるって、お母さんも知ってるんだよ。ジルの脚の間がぐちゃぐちゃ、ニチャニチャ、ベトベト、ヌルヌルになってるって不平を言ってるんだろう? でも慣れれば、なんてことないじゃないか。あの人たちが吐き出した濃厚でどろっとしたスペルマ。それが顔じゅうにべっとりついて、塗りこめられるのに慣れればいいことなんだから。ジルのとろり蕩けたクリーム・ヘア・パイ( 参考)を食べ慣れればいいこと」 「お、お母さん、お願いだ。お、お願いだから、僕をう、ウインプなんて呼ばないで。ぼ、僕は…」 「お前の気持ちは分かるよ。でもね、現実を直視しなければダメ」 と母親は素早く切って捨てた。 「お前はウインプなんだ。自分でも分かってるだろう? 現実から目を背けてはダメ。お前はあの女を妻にし続けないといられないのだし、お前はあの女の夫でい続けなくちゃいけないんだよ。だけど、お前は、ジルが必要とする本物の男になることはできない…」 「…お前たちふたりは深く愛し合ってるんだろう? ジルには欲求があるんだよ。それをお前は受け入れなくちゃいけないよ。その欲求というのは、黒人の男たちのオンナになること。あの男たちの子供を産むこと。あの男たちに、自分の人生で本物の男といえるのは、あの人たちだと示すこと。そういうことなんだよ…」 「…だから、お前がジルをちゃんと愛していることを証明して、彼女の欲求を尊重するためには、お前はジルから離れてはいけないんだよ。そうではなくて、ちゃんといつも彼女のためにそばにいることなんだからね…」 「…ジルは、他の人たちにも、お前が心から彼女を愛していることを知って欲しいと思っているよ。他の男たち―つまり、お前よりずっと優れたあの黒人男たちだがね―あの男たちがお前の妻に子種を仕込む間、お前が従順そうにそばに立って妻を支えていること。あの男たちが仕込んで産ませた子供たちの父親となって、喜んで育ててること。そういうことを他の人たちに知らせるのが一番じゃないかい? それよりよい方法ってあるのかい?」 すでにジェームズの頬には涙が幾筋も伝い流れていた。母親が冷たく言い放つ間、彼は声もあげずに啜り泣いていた。母親の言葉は、彼にとって、頭上からバケツ一杯、冷たい水をかけられたようなものだった。 「いいんだよ、大丈夫。いいんだよ、泣いても。好きなだけお泣き。自然にそうなってしまうんだろ? 仕方ないさ。ウインプというものは、そうやって泣いて、人生での自分の立場を受け入れるものなんだよ。本物の男というのは、自分から事態を変えて、前進するもの。お前も自覚してるんだろう? 自分では事態を変えられないって。だったら、いまのままでいて、自分の運命を受け入れなくてはいけないよ」 母親は、そう言って女々しく、意気地無しの我が子を抱いた。 「そ、それって、僕は、あ、あの男が求めることをしなくちゃいけないということ? つ、つまり、あの男を、ほ、本物の男として認めると、示さなくちゃいけないと?」 ジェームズは、ひどく打ちのめされた子犬のような目をして言った。その息子の顔を見て、母親は大きく心を揺さぶられた。 「そうだよ、お前。お前はちゃんと準備を整えて、お尻にヤッテもらえるよう、私のお尻を使ってくださいってあの人に差し出さなくちゃいけないね」 「ああ、ああ…。それをどんなに恐れていることか…」 「お母さんが手伝ってあげるから、安心しなさい。大丈夫。お前が自分の妻やあの人たちのために、あの人たちのスペルマを舐め飲んでること。それを認めることを恥と思うべきじゃないって。むしろ自慢しなさいって。お母さんはお前に言ったはずだよ…」 「…これも、それとまったく同じこと。お前の妻を喜ばせてる黒人男たち。その人たちに、お前もお尻をしてもらってることを誇りに思いなさい。いいかい、ジェームズ。事実を受け入れなくてはいけないよ。お前も、お前の奥さんも、黒人の男たちのための差し込み口にすぎないという事実。あの人たちが大きなおちんちんを突っ込んで、中に熱いものを放出するための差し込み口がついたウツワなんだよ」
「どうして?」 ようやく、息切れが収まり、私は訊いた。「私は、あなたが求めることを全部したわ。自由にしてみればと言っていたでしょう? 私もそうしようと思ったのよ。なのにこれ? どうして? 何か悪いことをした?」 ダイアナは私から抜けた後、私の身体を回して、正面を向かせた。ふたりとも、それぞれに服装を直し始めたが、彼女の顔には、依然として、強い感情が浮かんでいた。もはや怒りの表情は彼女の目から消えていた。ダイアナが依然として怒っているのは確かだったけど、その怒りは私に向けてではないように感じられた。 「車を運転して」 とようやくダイアナは口を開いた。 「でも、どうして…」 「いいから、運転して!」 私はカペジオ・バッグの中を漁り、車のキーを取りだし、彼女のためにドアを開けてあげた。ダイアナは、私の視線を避けたまま、革製の高級座席に身を沈めた。私は、助手席のドアを閉めた後、急いで運転席側にまわり、乗り込んで、エンジンをかけた。5リッター、V8のエンジンが轟音とともに息を吹き返し、車はシルクのような滑らかさで発進し、加速した。 家への道の半分に差し掛かったところで、ようやくダイアナは沈黙を破った。 「何でもないのよ…」 と彼女は助手席側の窓の外を見ながら呟いた。 「何が?」 彼女は私の方に顔を向けた。 「あなたは何も悪いことはしてないわ。もっと言えば、あなたがしたことは全部、正しいこと―私が想像したより…私が期待したよりも、ずっと正しいことをしたのよ。問題はあなたじゃないの。私なのよ…。あなたがあの男と出て行くのを見て、そして戻ってきて、カナリアを食べた猫( 参考)のような顔をしているの見たら、私…」 ふたりともシートベルトを締めていたのは良いことだった。私は、ふたりの身体がフロントガラスにぶつかるほど強くブレーキペダルを踏んでしまったから。 「嫉妬心?」 信じられない気持だった。「あなたが?」 「そういう言い方、やめてくれる? 私には。…私は、私の隣に座ってる女の子と同じくらい人間なのよ。実際、自分がどれだけ人間らしいところがあるのか、思い知らされているところなの。こんな状況になったこと、これまでなかったから」 「女の子の友だちが男とデートに行くのを見たことがないの?」 「本当に気に留めている女友だちでは、初めて。こんなことなかったわ! 今回は違うのよ。あなたは違うの。何を言おうとしているかというと、こういうことなのだろうと思うけど、あなたに対する感情が、これまでとは違うのよ。あなたがあの男と一緒にいるのを見たら、私…。嫌な気持ちになったの」 最初に思ったことは、自分が思慮深いことをしたということ。まあ、2月の凍えるような日曜日の午前1時にイリノイの道路の真ん中で、車のギアをパークに入れることが「思慮深いこと」といえるならの話しだけど。 私はシートベルトを外し、シートの上、身体を彼女の方へと移動させ、最後に彼女の膝の上にまたがった。そして両腕を彼女の首に巻くようにして抱きつき、鼻先を彼女の鼻先に擦りつけた。そうするまでの間ずっと、SLクーペ( 参考)でなくセダン・タイプを買った自分のセンスに感謝していた。 「ダイアナ?」 と甘い声ですり寄った。「そんな言葉があなたの口から出てくると、すごく変なこと、分かってるの?」 「そうよ、すごく変なのよ。私はあなたにぞっこんだわ。心の底から。それを認めるのは、全然、怖くないわよ」 と彼女は憮然として言った。 「違うわ、違うの…」 と私は素早く打ち消した。「あなたが何かを気にするというところがすごく変って言ってるのよ。ダニエルは、おちんちんを持った男。ただそれだけ。確かに、素敵なおちんちんだったけど、ただのおちんちんにすぎないの。私が欲しいのはあなただけ。私が家に連れ帰りたいのはあなただけ。…こんな会話、前にもしたと思うけど?」 「私に言葉遊びをするのはやめてよ」 とダイアナは怒った。「これが今までとは違うのは知ってるでしょう?」
トリスタの母親の隣に何かおいてある。それを見て俺は目を見張った。パンティじゃないか。 「うぅぅぅ……」 頭を左右に振りながら、喘いでいた。 俺の下半身は今すぐ出て行き、この場でヤッテしまえと言ってたが、俺の脳はそれはやめろと言っていた。俺は立ち尽くしたまま、トリスタの母親のスカートの中に突っ込んだ手が動く様子を見続けた。 「ああ、神様…、い、いいぃ…っ」 そう叫んで背中をぐっと反らせた。 「ああっ、ああっ、ああっ…」 トリスタの母親は何度も声を上げた。強烈なオーガズムに襲われているらしい。 ズボンの中、俺の分身がビンビンになっていた。すぐにでもズボンから出してしごきたかったが、何とか我慢した。今日はもう2回も出してしまっているし、今夜のメインイベントのために今は自制しておかなくてはいけないからだ。 突然、トリスタの母親は身体を少し立てて、手を後ろについて身体を支え、のけぞる格好になった。そして、股間にあてた自分の手に腰をくいっくいっと突き出し始めた。そして、再び、頭を左右に振って喘ぎ始める。 その腰の動きにリズムを合わせて、華奢なテーブルの脚がギシギシ揺れていた。自分で自分を慰め、絶頂に向かって邁進する姿を見ながら、この年上熟女が、どれだけ激しく、どれだけ快感に貪欲かを、信じられない思いだった。一つだけ確信できたことがあった。それは、牧師である彼女の旦那が、充分に彼女を満足させていないのだろうなということだ。 「ああ神様、ああ神様…、あっ、ああっっ…」 トリスタの母親は何度も叫んだ。 その腰はぐいぐい前後に動き続けていたし、喘ぎ声や叫び声もどんどん大きくなってくる。俺が見ていた角度からだと、肌が露出してるところは、右脚の太ももから下のところだけで、他は全然見えない。だが、ひたすらどんどん激しく動き続ける腰が色っぽい。背をぐいっと反らす姿もそそられる。 「ああ、イエス様、わたしをお助けください!」 そう叫んで、ぶるぶる震えだし、全身を痙攣させだした。強烈なオーガズムに突入したのだろう。 「あああぁぁぁぁぁ!」 相変わらず腰を動かしながら絶叫した。 もうすっかりコントロールができなくなったみたいで、ハアハアと苦しそうな息遣いでぶるぶる震えっぱなしになっていた。 ずいぶん長くオーガズムに達していたようだったが、しばらくして、ようやく身体から力が抜け、動きもゆっくりになり始めた。最後に、腰の突く動きが収まり、テーブルに乗せた尻からも力が抜けたようになった。 捲り上げたスカートの中から手を抜くのが見えたが、その瞬間、俺は息が詰まりそうになった。 スカートの中から出てきたのは空のワイン瓶だったのである。それをパンティの隣に置くのが見えた。瓶の長い首の部分が、トリスタの母親自身が分泌した粘液でキラキラ輝いていた。ろうそくの明かりを反射している。 トリスタの母親は瓶をテーブルに置くと、すぐさま、テーブルから滑り降り、床にひざまずいた。胸の前で両手を握って、お祈りの姿勢になり、顔を上げた。 「ああ、天にまします神様。どうか私をお救いください。私のこの淫らな身体から邪悪な悪魔の罪を取り除いてください。私をお清めください。永遠に続く破滅の行為から私を救い、天国へお送りください。私の一生をあなた様に捧げます。どうか、私の罪深い身体から悪魔の欲望を取り除いてくださいませ。どうかご慈悲を私にお恵みください。父と子と聖霊の御名において、お祈りいたします。アーメン」 そう言い、トリスタの母親は立ちあがった。俺は素早く、そして音をたてないようにして、向きを変え、地下室に通じる半開きのドアへと走った。それから、地下室を走り、階段へ向かい、階段も二段ずつ踏んで駆けあがった。キッチンの近くにくると、ゆっくりとした歩き方に戻って、何とか息切れを直し、落ち着いてキッチンに入った。 「あら、どうしてずいぶん時間がかかったの?」 とトリスタは何も持っていない俺の手を見ながら訊いた。 「あの部屋がどこにあるのか分からなくなってしまって…」 と俺はトリスタの隣に座った。 ちょうどその時、トリスタの母親がワインを2本持って地下室から出てきた。トリスタは立ちあがり、母親からワインを受け取った。そしてボトルを1本、開け、みんなのグラスに注いだ。トリスタの母親はロースト・ビーフをスライスした後、テーブルの方に向き直り、皿に盛りつけした。 ようやく、皆が椅子につき、頭を下げて、お祈りの姿勢になった。
しばらくの間、ふたりは、最初のデートで語り合う標準的な話題についておしゃべりをした。ノブは、どうやら、バイオテック関係の巨大国際企業の設立メンバーらしい。彼はアンジェラが精神科医であると聞いて、興味深そうな顔をした。彼は、アンジェラについて好奇心満々で、彼女の人生についていろいろ質問をした。 「お生まれは、こちら?」 「ええ。生まれてからずっとアメリカです」 ノブの方は日本生まれなのは確かだった。その訛りがかえって彼によく似合っていた。 彼はお茶を啜り、付け加えた。「でも韓国語を喋る」 「私は、ウェーハルムニ[weh halmuni:母方の祖母]に育てられたの。祖母は韓国語しか使えなかったから…」 アンジェラはノブがちょっと顔を曇らせるのに気がついた。「ノブ? どうしたの?」 「ちょっと聞きづらいのですが…」 ノブはためらっている様子だった。アンジェラは、彼がためらうのを初めて見た。 「…あなたは私が日本人であることをお嫌いですか?」 アンジェラは、彼の質問に当惑して聞き返した。「いいえ。どうして私が?」 「私は、日本人と韓国人の間には、あまり…友好的な歴史がなかったことを知っています…」 彼は間接的になるよう言葉の選択に気を使った。「…日本人があなたたちにしたことを考えると、私が日本人であることをあなたが気にしても私は驚きません」 アンジェラは、つまらないことと言わんばかりに手を振り、笑った。「ノブ? それは何年も前のことよ。私は、過去の過ちについて今の世代の人々を責めたりはしないわ」 と言い、グラスを置いた。「…それに、私の目には、あなたは帝国主義的なタイプに全然見えないもの」 ノブはアンジェラのグラスにお代わりを注ぎ、彼女に渡し、腰を降ろした。この時は彼女の隣に座った。 「そう言ってもらえて嬉しいです…」 ノブは彼女の顔を見て、呟いた。「そばかすがあるんですね」 アンジェラは、こんなに近寄られ、鼓動が速くなるのを感じた。「え、ええ。でも本当は嫌なの」 「どうして? とてもきれいですよ?」 とノブは心から驚いた顔をした。 「ええ、みんながそう言うわ」とアンジェラは鼻で笑った。だが、嫌な印象を与える笑い方ではなかった。「…でも、早く取り除いてしまいたいと思ってるのよ」 ノブは首を大きく振って、反対した。「私はそんなこと許せません」 アンジェラは笑った。そばかすについて不平を言うと、いつもこういう反応が返ってくるからだった。 「オーケー、取らないわ。今のところはね」 それから2分ほど、沈黙の時間が流れた。アンジェラはノブがずっと視線を向けてくるので、ちょっと居心地悪く感じ始めていた。 「そのコンタクトレンズ、どこで買ったんですか?」 「コンタクトはしてません。私は左右とも視力2.0以上です」 「じゃあ、その色は生まれつき?」 「まあ、そう言えます」 アンジェラは、どういうわけか気がつかなかったのだが、知らぬ間にふたりの距離が縮まっていることに気がついた。あまりに近いので、肌が露わになっているところに彼の息が当たるのすら感じられる気がした。 「あの、ノブ…?」 ノブは顔を寄せ、鼻から深く息を吸った。「素敵な香水だ」 アンジェラは彼の瞳孔が広がるのを見て、突然、身体じゅうが燃えてくるのを感じた。 「あ、ありがとう」 彼に親指で顔のそばかすを触れられ、彼女にはそれしか言葉が思いつかなかった。
エレーンは私の乳房にキスをしながら、どんどん頭を下げていった。そしてお口いっぱいに私のおっぱいを含んで…。ときどき、舌を出しては、敏感なところを舐めて…。興奮して思わず身体が震えてしまうわ。 私のビキニを引っぱるのを感じた。引っぱられて紐みたいになったビキニが、あそこの唇の間に食い込んで、あそこのお豆に炎のような刺激を送り込んでくる…。 マリファナのせいで、何が何だか分からない…。わたしは成り行きに任せて、何も止めようとしなかった。 急にエレーンは顔を上げ、あの緑色の可愛い瞳でわたしを見上げた。そしてわたしを見つめたまま、口を開けて、わたしの乳首を口に入れ、優しく吸った。ああっ……。感じる……。状況が、どんどんわたしの手に負えなくなっていくわ…。どうしたらいいの? でも…、でも彼女のしてること、とても気持ちいい……。 この状況を何とかやめさせようとして、ジーナと息子に助けてもらおうと、ふたりの方を見た。 そして愕然としてしまった。 息子が、短パンを足首まで降ろして、ジャクージの端に横になっている。大きなおちんちんを固くして、にょっきりと直立している。そして、ジーナはその頭のところを口に入れている! なんてことを! わたしがいるのに、どうしてジーナはあんなことができるの? みんな、マリファナのせいでハイになっているのは明らかだった。 でも、この女の子が息子のおちんちんをしゃぶっているのを見ただけで、わたしは何も言えなくなっていた。もう、催眠術にかけられたみたい。ただじっとして、ジーナが息子のおちんちんを崇め、奉仕している姿を見ていた。 そんなことだから、わたしは、エレーンがこの状況を好き放題に利用するのを止められずにいた。 エレーンはわたしの太ももを愛撫したり、ビキニをいじったりしていたのだけど、突然、それをやめて、もっと下の方に手を伸ばしてきた。あそこの唇に触りそうになっている。今は、わたしの乳首を思う存分吸っていて、ペロペロなめたり、優しく噛んだりしている。ああ、とうとうわたしのあそこに彼女の小さな指が触れてきた。ビキニを掴んで、その生地を横にずらしてる…。 もう周りの世界がぐるぐる泳いでるような感じだった。ただ周りで進行している出来事を見ているだけ。何もできない…、この状態を止めることができない……。 ジーナが息子のおちんちんから顔を上げた。代わりに手でしごきながら、わたしとエレーンの方を見ている。ああ、ジーナはまたにやりと笑ってる…。見せびらかすように、息子のおちんちんを根元から先までギュッギュッとしごいて、ときどき、亀頭のスリットにキスをして見せている。わたしに見せてるの? ジーナは、わたしたちの方を向いたまま、お湯から身体を出した。息子のおちんちんをしごきながら、あのとても素敵な形のお尻を横にいるわたしたちの方に向けてきた。片脚はお湯の中、もう片脚をタブに乗せて、脚を広げてる。タブに乗せた脚の膝がわたしの手に触れている。 ああ、ジーナのお尻がわたしのすぐそばに来てる…。目の前…。ビキニは細い紐みたいなものだから、やっとあそこの穴が隠れているだけ! ジーナは肩越しにわたしの方を振りかえって、意味深な顔をして見せた。そうして、また息子のおちんちんをしゃぶり始めた。 「ああ、もう……」 ジーナが何をしてほしがってるか察して、思わず声に出してしまった。 エレーンが指を入れてくるのを感じた。顔を降ろして、わたしの胸にしゃぶりついてる彼女を見下ろした。この子、わたしのことを見上げている。わたしの乳首を舐めながら…。2本の指をわたしのあそこに入れながら…。 もう、ほんとに可愛い子…。 思わず手を伸ばして、この子の胸を触った。 「ああぁぁ、いいぃぃぃ…」 エレーンは可愛い声で喘いだ。 そしてエレーンはジーナのお尻の方に目を向けた。すると彼女の目が突然、ギラギラ光るような感じになった。 あら、まあ…、この子ったら…。この子、指でゆっくりとわたしに出し入れをしながら、あの子のお尻を見て興奮してるの? もう本当に状況をコントロールできなくなっている。わたしは彼女のトップを横に引っぱって、乳房をまるまる露出させた。そうやって乳首をつねり始めた。するとエレーンも、元のように、わたしの乳首を吸い始めた。
「ジャッキー」 第11章 **********
これまでのあらすじ
ジャックは妻アンジーの浮気現場を見てショックを受け、彼女と知り合った頃を回想する。彼は法律事務所のバイト、アンジーはそこの上司。仕事を通じ親密になった二人は交際を始め、その過程でジャックは女装の手ほどきを受け、ジャッキーという呼び名をもらい、アンジーと一緒のときは女性になることになった。女装でデートし、外出もした。そして彼女はアンジーに初めてアナルセックスをされ、オーガズムに狂う。やがて二人は同棲を始めた。ジャッキーはバレンタインデーのサプライズとして、アンジーのためにメイド服の姿になることにした。
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寝室に入ると、アンジーは化粧台の前に座って、髪にブラシをかけていた。彼女は僕を見て言った。 「あら、あなたそこにいたの。家のこと全部してくれた?」 僕は彼女に近づき、唇に軽くキスをした。「全部したよ。今夜は一緒に外食に行く?」 「注文して家で食べるのはどう? 大好きなガールフレンドと一緒にテレビの前でリラックスしたい気分なの」 と、アンジーは片手を上げ、僕の尻頬を愛撫した。そして、その夜は彼女の言うとおりのことをして終わった。 翌日、バレンタインデーの朝。僕は目が覚めるとすぐにベッドから出ようとした。するとアンジーは僕を引きもどして、両腕で抱き寄せた。ふたり、互いにバレンタインデーおめでとうと言った。これは前夜の深夜すぎ前から数度行っていたこと。誤解してほしくないけど、僕は何も不平を言っているわけではないし、見たところ、アンジーもそんな感じではなかった。 数分、抱き合い、キスを続けた後、僕は彼女の腕の中から抜け出た。僕は、昨夜、ベッドに入る前から女モードになっていて、目が覚めても戻っていなかった。 「ちょっとサプライズがあるの。だから私が戻ってくるまでベッドの中にいて」 「いいわ。でも、どのくらい? トイレに行きたくなってもダメ?」 とベッドから抜ける僕に彼女は言った。 「多分、45分から1時間くらいかかるわ」 アンジーは、僕が頭がおかしくなったのかみたいな顔をして僕を見ていた。 「おしっこしにベッドを出ても、構わないわよね? そんなに持ちそうもないわ」 「それはいいけど、でも私が戻ってくる前にはベッドに戻っていて、お願い」 アンジーはくすくす笑っていた。 この一週間、ずっとこの計画を練り上げてきていた。予備の寝室に化粧品をいくつか用意しておいていたし、前の夜に、赤いスティレット・ヒールのスリングバック( 参考)の靴を持ち出していた。完璧なフレンチ・メイドに変身するのに必要なものは全部、用意してあった。 すでに前夜のうちに、偽乳房は胸に装着していた。つけ爪もつけていたから、長い爪ができている。爪は明るい赤の色に塗った。その色なら赤いメイド服とマッチすると思った。足の爪も同じ赤にした。ストッキングとハイヒールになった時、足の爪も彼女に見てもらえる。 シャワーを浴びるのに5分、エネマをするのに5分使った。化粧をするのに、さらにもう5分で、服を着るのに10分使った。コルセットを締めたけど、二回やり直さなければならなかった。レース紐をちゃんときつく締めるのが難しかったから。 鏡を見て、これはかなりセクシーになれたと実感した。お店で見た時も良いと思ったけれど、今はお化粧もしてるし、乳房もあるので、完璧な姿になっていた。 鏡を見ながらもう一度チェックしてから、付属の小さな帽子をかぶり、テニス・ブレスレット( 参考)が入ったケースを持って部屋を出て、階段を降りた。それからアンジーのための朝食を作るのに、約20分。調理をしながら、あれこれ、つまみ食いをして自分の朝食代わりとした。 寝室を出てからすでに1時間が経っていた。アンジーのための朝食をトレーに載せて寝室に入った。トレーには、小さな銅製のベルとブレスレットを入れたケースも置いておいた。 そのトレーを持って入っていったときの、アンジーの表情は何にも代えがたいものだった。目を文字通り皿のように大きく開き、口もあんぐり開けていた。 僕はフランス語なまりを装って言った。「奥様、おはようございます。ぐっすりお眠りになられたかと。ご朝食の準備が整いました」
「ダニー、リラックスして楽しむことにしよう。君にとってこれが辛いことなのは知っている。でも、ディ・ディもドニーも、君には恥ずかしい思いをしてほしくないと思っているんだ。それに、二人は、僕たちが、ただ寝転がって、ことを済ませて、それで終わりというふうにすることも望んでいない。二人とも、もし君が妊娠するなら、これを思い出に残るような行為にすべきだと感じているんだ。僕は、これからすることを良い思い出にできるかどうか分からないけど、少なくとも、楽しいことにした方がよいと思っている」 アンドリューはとても誠実そうだった。私としては、彼には、ただちに服を引きちぎられ、私を奪ってほしいとだけ思っていた。彼が部屋に入ったとき何かが起きたみたいで、今の私は、恥知らずなふしだら女になったように感じていた。 彼に抱き寄せられ、キスをされた。彼の唇は柔らかくて、その舌が私の口に入ってきたけど、それは本当に押し入れるとかの感じがなくて、するりと滑り込んできた。ちょっとだけ私の舌に触れ、少しずつそれを繰り返して、私を燃え上がらせてくれる。わーお! この人、すごくセクシーだわ。このキスだけで、つま先まで全身にキスされたような感じになった。 すでに私の心臓はドキドキ高鳴っていたし、呼吸も乱れていた。顔が赤くなっているのが分かる。 彼は両手で私の頬を押さえながらキスをしていた。その両手がゆっくりと下に降り、ブラウスに触れ、ボタンを外し始めた。気絶してしまいそう、と思った。 ブラウスが脱がされた。とても簡単に脱がされていた。その後、彼の両手は背中に回り、手際よく、ブラのホックを外した。この男の人と会ったのはたった10分前、なのに彼はすでに私の上半身を裸にし、私を喘がせている。私の胸に触れた彼の手。まるで魔法のよう。私の乳房を愛撫し、手のひらで包み、揉んでいる。そして、今度は、乳首に攻撃を移している…。 私の乳首はすでに大きくなっていて、痛いほどに勃起していた。彼のタッチは優しかった。欲情が体の中から湧き上がってきて、うめき声が漏れていた。左右の手の指、それぞれが私の左右の乳首をつまんでる。こねまわしたり、つねったり。身体がきゅーんとなって、私は思わず背中を丸め、彼の手に覆いかぶさる姿勢になってしまった。でも彼は私の唇から唇を離そうとしない。 やっとの思いで彼から身体を離すことができた。彼の裸の姿を見たい。私はスカートを脱ぎ、彼の前に立った。ビキニのパンティだけの姿で立っている。彼もプルオーバーのシャツに手をかけ、一気に脱ぎ去った。彼の胸はつるつるしていて、ほとんど体毛がない。だけど、とても男性的。腕も滑らかな肌で、逞しそうだった。 彼は再び私に近づき、両腕で私を抱いた。彼の手が私のお尻をつかんでいる。ぐっと力を入れて、私の身体を引き寄せている。 またキスを始めた。今度は私からキスした。先を急いでいる私。 突然、彼は私を軽々と抱き上げ、ベッドへと歩き始めた。自分の身体が羽毛のように軽くなった感じ。彼は私をベッドに寝かせ、それから、ズボンと下着を一緒に降ろした。 まあ、何と! この人は怪物の持ち主だったの? 彼が女性二人を満足させ続けていた理由が簡単に分かった。巨大な道具だった。これを私に? できるのかしら? すでに勃起していて、太くて、とても、とても長い。私は、私のあそこがじゅんと一気に濡れるのを感じた。 彼もベッドに這い上がってきて、両腕で私を抱いた。彼に包みこまれる感じ。自分がとても小さく、無力になっている感じがした。彼の片方の手が私の乳房を責めている。もう一方の手がパンティへと向かっている。すぐにパンティが消えてしまった。今、私は彼の前で全裸になっている。 前戯のことは気にならなかった。すぐに中に来てほしいとだけ思っていた。私の意識はすでにどこかに遊びに行ってしまっていた。 再びキスされた。今度はディープキス。それから彼の唇は私の頬へ移り、そしてそこから下へと移動し始めた。首筋を甘く唇で挟むようにして下っていく。ああ、私はこれが好き。首筋を吸われたり、甘噛みされていた。彼の頭が前後に動いていた。私は目を閉じ、その愛撫を受けていた。呼吸が速く、浅くなっている。ああ、早くこの男にやられたい! めちゃくちゃにしてほしい! 突然、彼が私の胸を吸い始めた。その瞬間、小さなオーガズムを感じた。まだあそこに触れられてもいないのに。 私は天国にいる気分だった。いつまでもそこを吸ってくれていいのよ。私としては、それでもいいの。 でも彼の口は胸から離れていった。お腹の方へ向かってる。 信じられない。アーティはあそこに行ったことはない、なのにアンドリューは行こうとしてる。私を妊娠させるためだけにここにいるのに。 気が遠くなるのを感じた。彼の唇があそこに来ていた! 舌が中に滑り込んでくるのを感じた。たぶん、私は悲鳴をあげていたように思う。
第2章 母との会話 「ええ、ジェイムズ。私はね、ジルが正しいと思うよ。お前にはあまり選択肢がないんだよ。それにね、もしお前があの人たちが望むようにしなかったら、お前はジルを失うことになるのかもしれないんだよ。だから、一番良いのは、ともかく周りに調子を合わせて、この1年間、続けてきたように、寝取られであることを受け入れることじゃないのかい?」 「で、でも、お母さん。ぼ、僕の尊厳とか自尊心とかは?」 「お母さんは、お前を侮辱したり、お前の気分を害したりするつもりはないんだよ。でもね、お前のおちんちんは小さいわけだろ? それなのにあの4人の黒人男たちに対抗したりしようもんなら、毎日、お前が家に帰ってくるたびに、玄関先で自尊心を傷つけられることになると思うよ」 ジェイムズは深い徒労感を表した顔で母親を見た。その表情は、真に敗北し、征服された男が見せる表情であった。 「それにもう一つあるよ。お前はあの人が望むようにしなくちゃいけないよ」 「そ、そ、それって、ぼ、僕が…」 「そうだよ。お前はあの人が望むようにおちんちんを舐めてあげなくちゃいけないんだよ。それに、一番大事なことは、手抜きをしないこと。ちゃんと上手にしてやらなくちゃいけないということだよ」 「な、なんで? ぼ、僕は、お。お母さんがそんなこと言うなんて信じられないよ…」 「お母さんの言うことをちゃんと聞きなさい。いいかい、それもこれもお前たち夫婦を守るためなんだよ。それに、お前は、あの人が出すものを全部飲み下さなくちゃいけないよ。一滴残さず。あの人が文句をつけるような口実を与えちゃいけないんだから」 ジェイムズは母親の言葉と意見に驚愕していた。これとは正反対の見方を母親に期待していたからだった。母と息子は、この話題について、さらにもう2時間、話しあいを続けた。 「忘れちゃいけないのは、あの人に、おちんちんをしゃぶらせていただきありがとうございましたって、ちゃんとお礼を言うこと。あの人たち、お前がまだ反抗的になるかもと疑ってるかもしれないじゃないか。ちゃんとお礼をすれば、その疑いも和らげられると思うんだよ、お母さんは」 ジェイムズは母親の言ってることが気に食わなかったが、だからと言って、彼に何ができるだろうか。 「いいかい、お前? 事を荒だてても意味がないんだよ。そうなるしかないんだから。それで話しはおしまい。だから、お前? 自分の妻は基本的にあの黒人男たちの女になったんだと認めなくちゃいけないよ。お前がジルの身体を楽しめるのは、あの男たちがジルの身体を使った後、それも、あの人たちの許可が下りた時だけ、とあきらめることだよ」 「わ、分かるけど…。で、でも、今度生まれた赤ちゃんについては…」 「お前が父親になるのさ。あの人たちの誰かが本当の父親だろうけどね。それから、これも言っておこうかね? これから先もジルが黒人の子を産むかもしれないね。その可能性があると聞いて驚いちゃいけないよ」 「な、何だって?」 「それにね、ジルはお前に妊娠させられるのは絶対に望まないかもしれないね。そのことも認めなくちゃいけないよ」 「ぜ、絶対に?」 彼の声には絶望感の色がはっきり表れていた。ジェイムズの母親は、息子の哀れな顔とその声に、喜んだ。 「もっと言えば、お前はもうジルのあそこにアレを入れるのは永遠に禁じられてるかもしれないね。良くても、年に1回だけだろうよ」 「な、何と?……確かに……」 「一番良いのは、何も当然と思わないこと、それゆえ何も期待しないことだよ。……それに、忘れちゃいけないよ。良き夫というものは、決して妻に隠れて浮気はしないものだということ。だから…、そう、その通り! お前が思った通りだよ。溜まりに溜まって仕方なくなる前に、定期的に自分の手で処理しておくようにするのがいいだろうね」
歩き方をわざと誇張していると取られてもおかしくないほど大げさに腰を振り、しゃなりしゃなりと店の人たちの前を通りすぎ、私の女神の隣の席に戻った。前に私が座っていた席である。 そんな歩き方になった理由の一部は、そうしないといけないと思ったから。この1週間、私はガニまた歩きをしてるんじゃないかと気になっていたのだった。もうひとつの理由は、ドラマを演じたいと思ったから。ダニエルがつけたコンドームはちゃんと仕事をしたけど、たっぷり使った潤滑用のゼリーがまだ中に残っていて、そのヌルヌル感のために、彼に本当にたっぷりと中出しされたような感覚になっていた。そのため、男の出したスペルマをあそこにたっぷりと溜めたまま、愛する人の元に帰ってくる女のような、ちょっとイケナイ女になった気分がしていたのである。私は、店にいた大勢の客が楽しめればと、そういう役を演じる気になっていたのだった。 私はちょっと陽気な感じを装って、腰を降ろした。片脚をもう一方の脚に乗せ、脚を組んで座る。脚を組む時、ストッキングとストッキングを擦りあわせ、少しだけざらっとした音を出した。もちろんその音は、この店の大音響のサウンドの中では、聞こえたと言うより、そう感じられたと言った方が正確だろう。 私はダイアナにもたれかかるようにして近づき、鼻先を彼女の頬に擦りつけ、そして耳元に囁きかけた。 「私がいなくて寂しかった?」 そう言いながら、彼女のドレスの上から太ももを優しく擦り、私の意図した含意をそれとなく伝えた。ダイアナはぐいっと顔を上げ、私と視線を合わせた。彼女の眼には何か熱く鋭い表情があって、その感情を解釈するのは私には難しかった。 「楽しかった?」 とダイアナは注意深く言葉を選んで言った。 「ええ、もう!」 と私は大きな声で返事した。「チャンタルは正しかったわ。彼女、私がいろんなことを正しい見地から整理し直すためには、大きなおちんちんにしてもらうのが必要って言ってたのよ」 「あの男にやられたって、そういうこと?」 と彼女は吐き捨てるように言った。 私はぱっと明るい顔になり、首を縦に振った。「やられたのなんのって!」 大きな声を出していた。「私のこと、誇りに思ってくれる?」 「もう店を出ましょう!」 ダイアナは厳しい顔になっていた。返事する間もなく、彼女は立ちあがり、コートを羽織った。リッチーはすぐに空気を読み、すぐ後にカペジオのバッグがカウンターバーの上に置かれた。ダイアナはそれに全然気づいていないようで、わき目も振らず私の手首をぎゅっと握り、ぐいぐい引っ張り、歩きだしていた。掴まれた手がそっちの方で良かった。私が椅子から引きずり降ろされる間際に、なんとか空いてる手でバッグを回収することができたから。 お客の人だかりでなかなか進めなかったけれど、それでもできるだけ早く出口に向かった。出口では、ダイアナに急かされたけれども、私はジミーに感謝を述べ、さっき申し出てくれた招待については、またの機会にお願いと伝える時間だけは、何とかねばった。 車を駐車していた場所に着くのも、記録的な速さと言っていいほどだった。私のメルセデスをとめておいた場所は、いちばん奥のスペースで、暗闇に包まれている場所だった。 そこに着くとダイアナは、何の前触れもなく突然、私を押し、車のトランクに覆いかぶさるようにさせた。そして私の後ろに来て、自分の太ももを使って私の太ももを押し広げた。スカートは腰のところまで捲り上げられ、気がついた時にはパンティも膝まで降ろされていた。この、ダイアナの私を奪うやり方に、優しさのようなものはまったくなかった。 「あんたも、こうされるのがいいんでしょ? ええ? 淫乱」 とダイアナは怒鳴り、私のあそこを彼女のクリトリスで貫いた。 「あいつと同じくらい感じる? 私には『ヌルヌルの二発目』( 参考)なんて全然構わないから。私のために穴を緩めておこうと、誰か男にやらせたいんでしょ? それなら、ひとりだろうが、ふたり、三人だろうが何人でも、全然かまわないから」 ダイアナは、その言葉のリズムにテンポを合わせて私に強く押しこんだ。いったい私はどんな彼女を怒らせるようなことをしたのだろう? 全然、分からなかった。「怒り」という言葉が、彼女の感情を表すのにまさにぴったりの言葉だった。 その夜はかなり寒かったのだけど、ダイアナの燃えさかるような怒りの感情によって、寒さがほとんど相殺されていた。―ほとんど。ダイアナにとっては、身体の中はアドレナリンが充満しているようだし、身体の外には足まで届く丈の毛皮のコートを着ていたから、たぶん、焦げるほど熱くなっていただろう。一方、私は、寒さをしのぐための服として、薄地のスエードのジャケットしか着ていなかった。それはそうであったけれど、このダイアナの獰猛な攻撃。この攻撃は、身体的に私を痛い目に合わせようとした攻撃ではない。ダイアナの言葉は正確だった。確かにダニエルは私の身体をゆるゆるにしてくれていたのであるから。ダイアナの攻撃は精神的なものであった―そして、的を射たものだった。ダニエルとの行為の経験、そして今はこの攻撃。それらをされて、受けとめている自分。まさに、自分が淫乱女になった気持ちだった。そして、真に恐ろしく感じたのは、自分がこのようにされることを嬉しくて仕方ないと感じているところだった。 その夜、二度目の射精に至ったのは、まさにそのような感覚を感じたことがきっかけだった。二度目であったけれど、一度目よりも激しい射精だった。ダイアナも達していた。私のお尻をクリーム色の精液で溢れさせていた。 共に射精を終え、ふたりとも恍惚状態になっていた。私は車のトランクに突っ伏し、その私の背中に彼女が突っ伏して重なっていた。 しばらくした後、私も彼女もゆっくりと意識を取り戻し始めた。
「僕、ちょっとトイレに行きたくなった」 階段を上がりかけたところで、俺はトリスタに言った。 夕食が出来上がりそうなのだろう。匂いがしていたし、トリスタの母親がキッチンでせっせと準備している音も聞こえた。 「私も」 とトリスタも俺を振り向きながら小声で言った。 二人でキッチンを通り抜け、テーブルの席に着いた。トリスタの母親はすでに料理の大半をテーブルに並べていた。どれもこれも美味しそうだった。 「ちょっとおトイレを借ります」 と俺はいったん席を外した。 テーブルを回る形で歩いていこうとすると、トリスタの父親が俺とすれ違う形で横を通り過ぎ、席に座った。俺はトイレに入るとすぐにズボンを降ろして、注意深く下着を降ろした。 トイレットペーパーを取り、下着についた汚れを拭い始めた。全部拭いきり、トイレに捨てた後、小便をした。その後ズボンを履き、服装を正し、トイレを流して、手を洗う。 またキッチンを通り、あの頑固オヤジの横を通って戻った。するとトリスタも立ちあがって、廊下の先のトイレに向かった。 「ちょっと着替えてから、トイレに行くわね。すぐに戻るから」 と彼女は自分の部屋へ向きを変えた。 「あ、そうだ。ジャスティン? ワインセラーに急いで戻って、あのワインを持ってきて。テーブルに置きっぱなしで忘れてきちゃったの」 「ああ、いいよ」 と俺は立ち上がった。 「それと、お前の間抜けな手で棚のワインには絶対触らないようにな」 と、俺が階段の方へ向かうと、トリスタの父親が怒鳴るような口調で言った。 ワインセラーへの行き方は分かっていたので、照明はつけなかった、階段を下り、地下室を横切り、奥の廊下へ通じるドアへと向かった。ドアの近くに来た時、俺はちょっと立ち止まった。何か変な声が聞こえたからだ。心臓をドキドキさせながら、ドアをちょっとだけ開け、その隙間から奥を覗いた。 「このドアは、確か、トリスタがちゃんと閉めたはずなんだが…」 そう独り言を言いながら、少しじっとして、聞き耳を立てた。 また、何か、か弱い泣き声のような声が聞こえた。女の声のように聞こえる。俺は静かにドアの方へ近づいた。また泣き声がした。 「こっちから聞こえる…」 と小さな声で独り言をいいながら、その古い木製のドアを引き、自分の体をすり抜けられる程度に開いた。 また泣き声が聞こえ、俺はびくっとなって凍りついた。ワインセラーの方から聞こえてくるみたいだった。そのドアを見ると、少し隙間があいている。あの湿った薄暗いセラーの中、ろうそくの光がちらちら揺らめいているのが見えた。 ドアの隙間に静かに近づいていったが、心臓がドカドカなってしかたがなかった。また、部屋の中から声が聞こえ、凍りつく。 ドアのそばまで来て位置につき、中を覗いた。薄暗い明かりに目が慣れてくる。そして俺はほとんど息がつまりそうになった。 と、同時にペニスが瞬時に勃起した。トリスタの母親が、テーブルの上に座っていたのだ。顔は向こうを向いている。スカートを腰のあたりまでめくりあげ、両脚をテーブルの上に乗せていた。テーブルの上、膝を曲げ、後ろに伸ばした片腕で上半身を支えながら座ってる。もう一方の手はスカートの中、自分で自分を慰めていたのだった。 自分の目を疑った。トリスタの母親は頭を後ろに傾け、喘いでいる。あの腕の動きから、指で股間をいじってるのは明らかだった。
彼の心地よい物腰に、アンジェラは心が温まる思いになったと同時に、困惑もしていた。彼女が知っている限りでは、日本人は伝統的にきわめて控え目なはずなのだが、この男性は、それとは異なっている。 「早くも、二回目のデートのお誘い?」 と彼女はからかった。 「どの言葉でそれを呼ぼうがご自由に。ですが、気が向いたらいつでも来てください。いつでも大歓迎ですよ」 とノブはまた笑顔になり、向きを変えてキッチンへと向かった。大理石とステンレスでこしらえられた、センスの良いキッチンだった。 何か魚をさばき始めたノブを見ながら、アンジェラは、彼が、丈が長く、黒の縁取りがされた青いキモノ風の上着で、ズボンもそれにマッチした服装でいるのに気がついた。ゆったりとしていてとても着心地が良さそうに見えた。そして、急に自分がそれにそぐわない服装で来てしまった気がした。 アンジェラの視線を感じ、ノブは顔を上げた。 「私、もっとカジュアルな格好をしてくるべきだったわ」 と彼女は謝った。 ノブは最初、彼女が何のことを言ってるのか分からなかったが、自分が着てるものに目を落とし、それに気づいた。 「いいえ、いいえ。あなたの服は素敵ですよ。私こそ謝らなければ。普段着の格好でいると伝えなかったのは、私の失敗でした」 とノブは言い、軽く頭を下げて、「ゴメンナサイ[Gomen-nasai]」と付け加えた。そして、アンジェラが笑顔に戻るのを見て、再び前にある魚をさばく作業に戻った。 アンジェラはどういうふうに言ったら失礼にならないだろうと悩んだが、この人なら、正直に言った方が喜んでもらえるだろうと思った。 「あの…、ノブ?」 「ハイ[Hai]?」 「私…その…。私、魚はダメなんです」 アンジェラはちょっと泣き声っぽい声でそう言った。 ノブは片眉をあげた。「あ、そうなんですか?」 「ええ…、ごめんさない」 ノブは頭を左右に振りながら、包丁を置いた。 「一晩のうちにお客様に2回も失礼をしてしまうなんて、私はダメなホストだ。何か食べ物についての制限があるか訊いておかなかったのは、私のミスですね」 アンジェラはノブのメニューを台無しにしてしまったことを気に留め、彼に近づき、腕に手を添えた。 「いえ、違うわ。とても素晴らしいホストですよ。私はピザあたりで充分なんです。ピザはお好きですか?」 ノブはアンジェラの手に手を添え、彼女を見た。困ったような顔をしていると彼女は思った。 「ええ、好きですよ」 アンジェラは顔が赤らむのを感じ、彼の手から手を離し、一歩引きさがった。 「ごめんなさい。あなたを傷つけてしまったかしら?」 この人はとてもハンサムな人だ。その長い黒髪、青い瞳、伝統的な和装のせいで、とてもロマンティックな印象を与えている。これで刀を持っていたら、そのまま『七人の侍』のセットに出てもおかしくないだろう。 「いいえ、いいえ、全然。ただ…、ちょっと頭の整理がつかなかったもので」 と、ノブは携帯電話を取り出し、カウンターに片腕をついてもたれかかり、番号を押した。「ピザは、何を乗せたのがお好きですか?」 彼が携帯電話を使うところを見るのは可笑しかった。何だかとても時代錯誤のように見える。「トマトと黒オリーブを」 ノブは親指を上げて了解と合図し、注文を伝えた。電話を切った後、彼はアンジェラをリビング・ルームへと先導した。「何か飲み物は?」 「普通のソーダはありますか?」 とアンジェラは柔革( 参考)のソファに正座する格好で座った。 「ありますよ」 とノブはキッチンに行き、「ワイン、ビール、日本酒もあります」と付け加えた。 「ノブ? 私…、お酒もダメなんです」 アンジェラは顔をしかめながら言った。ああ、私、すごく気難しい人みたいになってる… ノブはまた不思議そうな顔になった。コーラをグラスに注ぎ、彼はリビングに戻って、彼女に渡した。 「他はどんなのがダメなのかな? アンジェラさん?」 と彼はアンジェラの向かい側に座った。 …今日までだったら、出会ったばかりの男の部屋に行くことだわ…とアンジェラは思った。その時、ノブが、まるで彼女の頭の中の声を聞いたかのように首をかしげるのを見て、アンジェラは驚いた。 「ドラッグとタバコ、いま思いつくのはそれだけ」 「あなたは興味深い女性だ」 とノブは楽しそうな顔をして言った。
ジェイソンが遠くの方から言ってるのが聞こえた。 「いいよ、スティーブ。すぐに戻ってくるから。店に走って、もう少しビールを買ってくるよ」 「あんまり遅くならないようにね。じゃないと、あなたの彼女、誰かに奪われちゃうわよ」 ジーナがそう言ったけど、わたしはあまり気にしなかった。というのも、その時はエレーンのことしか頭になかったから。この子、本当に無邪気そうで可愛い。長いまつげに、とても大きくて張りのある胸。その胸がトップに隠れているけど、ほとんど見えてるも同然になってる。 エレーンにもう一服吸わせ、わたしも一服した。ああ、このマリファナを吸うと、本当に気持ちが軽くなるわ。それを脇に置いて、腕を左右に広げ、ホットバスのバスタブにもたれさせ、くつろいだ。ハイな気分を楽しむ。 息子の方に目をやると、ジーナが息子にねっとりとキスをしていた。舌を息子の口に入れたり出したりしているのが見える。手はお湯の中だけど、リズミカルに動いてるところからすると、息子の太いおちんちんを握ってるのは確かね。ジーナが、わたしがいるのにそれをしてるなんて、ちょっと驚いたけど、何も言わなかった。息子がそれで喜んでるならわたしも幸せ。 エレーンがわたしにすり寄ってきて、その小柄な身体を私の身体に押し付けてきた。お湯の中、片腕をわたしの腰に巻きつけている。頭をわたしの肩に乗せて下の方を見てる。わたしの胸を見てるのね。 誰かにこうやって抱かれてるのって、とても気持ちいいわ。だから、こういうことが不適切なことかどうかなんて考えもしなかった。 どういうわけか、わたしはジーナと息子から目が離せなかった。ふたりとも、とても燃えて、激しくなっている。息子はジーナの身体じゅうを撫でていた。胸を揉んだり、お湯の中で彼女のあそこをいじったり。ふたりを見ているだけで、こっちもあそこが熱くなってくるわ! 気がつくと、エレーンがわたしの胸の上のあたりの肌にキスをしていた。乳房のビキニに覆われていない部分の肌にチュッチュッと小さなキスを繰り返していた。でも、わたしは止めなかった。 エレーンはやっぱりレズっ気があるのね。そんな子がわたしのことを魅力的だと思ってくれたことも、わたしを興奮させていた。それに、この子、内気なところがあるから、わたしにくっついてることでこの子が打ち解けられるなら、構わないんじゃないかしら。べつに、わたしにエッチさせているわけじゃないし。ただのちょっと楽しいことをしているだけだから…。 ジーナはわたしたちの方を見て、微笑んだ。それから息子に寄りかかって、何か耳元に囁いた。息子もわたしたちを見て、ウインクをした。 急に乳首が冷たい外気に触れるのを感じ、どうしたのだろうとちょっと混乱しながら、胸元に目を落とした。マリファナのせいで、すべてがとてもゆっくりになっているみたい。すぐに反応できなくなってる。 エレーンは、わたしのビキニの小さな生地を引っぱって、乳房を全部露出させていた。相変わらず、チュッチュッとキスを続けてる。今はもう、わたしの乳首がみんなに見えてしまってた。すごく固くなって立っているところも…。 わたし、このままエレーンにこれを続けさせていいのかしら? ジーナはもうわたしの胸を見ていから、そのことはあんまり問題じゃない。でも、息子とはもう何度も身体を重ねているけど、そのことは誰も知らないこと。だから、わたしが息子の前で胸を露わにしたら、ジーナは、そのことでびっくりしてしまうのでは? ジーナを見たら、また息子とのキスに戻っていた。良かった、問題じゃなかった。みんな、気にしていないみたい。まわりにカメラもないし、後でトラブルになることはなさそう…。 エレーンに目を戻すと、相変わらず、とてもうっとりとした顔をしてわたしの乳房にキスを続けていた。優しいキスで、とっても気持ちいいわ…。 するとエレーンは片脚をあげてわたしの片方の脚を包むようにさせた。わたしの右側の脚を、両脚で挟むような形…。お湯の中、手で優しくわたしの太ももを愛撫している。まあ、この子ったら、わたしを興奮させようとしてるの?
「さあ、中に入って、試着してみてください。誰も見てませんから。似合うかどうか分からない場合は、私にお声をかけてください。私の感想をお伝えいたします」 とアンナに言われたけど、声をかけるなんて絶対しないだろうなと思った。 試着室にはカギがついていたので、中に入るとすぐにロックした。部屋は試着室にしてはかなり大きな部屋だった。横幅も奥行きも2メートルほどあり、ドアの左側の壁には大きな鏡がついていた。 部屋の中を見回し、隠しカメラや覗き穴がないか確かめた。神経質すぎるのは分かっていたけど、着替え室でスーツ姿から女性用のドレスに着替えたことなど一度もなかったのだから、しかたない。盗み見されてはいないと確信した後、スーツを脱ぎ始めた。 スーツの下には元々ストッキング、ガーターベルト、パンティとキャミソールを着ていた。もっと言えば、アンジーとデートし始めてからほとんどいつもインナーはそういう格好をしていた。なので、そのままメイド服を着れば、だいたい、どんな格好になるか完成版が分かる。多分コルセットをつけるだろうけど、今はそれがなくてもあまり見栄えに影響はない。 メイド服を着て、チャックを締めて見た。ほとんどパーフェクトだった。胸元が少しゆるめだったけど、家に帰ってBカップの偽乳房をつけたら、この部分もいい感じになるだろう。思った通り、スカートは非常に短かった。実際、スカートの裾からストッキングの付け根がのぞいていた。クリノリンのおかげで、スカートがほとんど水平と言っていいほど広がっていたけど、それもまたこの服のセクシーさを増しているところでもある。 よく見ると縫製もしっかりしているので、多分、コスプレとして着るよりは、もっと頻繁に着られるように作られているものだと思った。いいと思った。まさに求めていたものだと思った。これを着たらアンジーも喜ぶだろうと思った。 メイド服を脱ぎハンガーにかけて、スーツに着替えた。その時になって、アンナがどうですかと声をかけるのが聞こえた。僕はドアを開け、この服で大丈夫と答えた。 アンナに連れられて元のカウンターに戻ると、そこにはメイド服と同じ色のコルセットがあった。それに赤いストッキングと、白いレースのカップのようなものもあった。 アンナはそれを手にして言った。 「これはそのメイド服とお揃いになってる帽子なんですよ。それにメイド服の下につける、お揃いのコルセットとストッキングもお買いになるかなと思いまして。ブラジャーについてはサイズが分からないもので。それに、パンティの方も、フレンチ・カット( 参考)がお好みか、ソングのタイプがお好みかが分からなかったので」 どういうわけか、アンナの話しを聞いてるうちに顔が赤くなってしまった。「僕が着るものではないんですよ」 「うふふ…。もちろんそうですわね。でも、独身の女性でバレンタインデーにフレンチ・メイドの服を着たいと思う人は、いませんわよ。普通ならお菓子とかジュエリーとかお花とかを求めます。本当にお客様のガールフレンドにこれを着せたいのなら、その3つ全部揃えた方がよいと思いますよ」 「花は明日配達されるはずだし、すでに大きなハート形の箱に入ったお菓子が家にある。それから、ここを出た後、ブレスレットを買いに行くつもり」 「それでこそパーフェクトな男性です。さて、ソングになさいますか? それともフレンチ?」 とアンナは両方のタイプの下着を出して見せた。 本当のところ、コルセットもバンティもブラも必要なかったけど、色がメイド服にマッチしているのを見て、どうしても買わずにいられなくなった。アンナにフレンチ・カットが欲しいと言った。これは僕の好みから。それにブラのサイズも教えた。アンナはレジに全商品の値段を打ちこみ、すべてをギフト用の箱に入れ、赤いリボンで結んだ。 その箱を僕に渡し、アンナは言った。 「お客様とお客様のガールフレンドさんがお楽しみになりますように。でも、その彼女が、この服をお客様に着せようとするかもしれませんよ。その時は驚きになりませんように。異性装は男性、女性のどちらにとってもとても楽しいことになるのが多いんです」 僕は、そそくさと礼を言い、店を出た。 まだジュエリー・ショップに寄らなくてはいけなかったし、すでに時間も遅くなっていた。もっとも、僕が遅くなってもアンジーにはあまり問題ではなかったが。 ブレスレットを買った後、家に車を飛ばした。家に着いた時、すでにアンジーは帰っていて、寝室にいた。これは幸いで、僕は彼女に見つからないように、メイド服が入った箱を予備の寝室にしまうことができた。 つづく
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